玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。旧玖足手帖から記事・ブクマを引き継ぎました。


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小説版「夢兄妹寝物語」 2003年3月 第3話 [反社会性ブラコン]   

この物語は、ダメ人間の、ダメ人間による、ダメ人間のための、ダメだダメだダメだダメだっ!こんなのッ!ちくしょうっ!こんなダメな物を書いてしまって、死にたい。書き終わらないと死んでも死にきれない。うっがあああああ
ネーム萬画版「夢兄妹寝物語」第2話[おはようお兄ちゃん]


 河から上がる斜面にへばりつくように建っている四ツ屋荘404号室は、玄関側から見ると2階だが、窓側から見ると4階であるという、典型的な違法建築である。いや、条例的には違法なのだがこの地帯のしきたりには反してはいない。
 その限りにおいては、頭令そらと宇宙人が住み着くには適した部屋である。最近は被差別部落にも過疎、高齢化が進行し、そのニッチを埋めるように外国人労働者や流れ者などの無頼が静かに浸透しはじめている。もっとも、この地区でも異星人は頭令そらのしもべ達くらいしかいないのだが(笑)。
 ベランダ出入口のガラス戸に面したベッドに4月の朝日が差し込んで、頭令そらは健康的な目ざめに到った。四ツ屋荘404号室はアパートの直方体の南東上の角部屋なので、4番目のしもべとしてはまずまずの物件といえる。


 植物人間の兄とは対照的に、頭令そらはあたりまえのように朝に目覚めるんです。意外に思われた方もいらっしゃるでしょうが、割とちゃんと寝てるんですよ。そりゃーまー、宇宙人の加護の元、体感時間と外部時間を操作して寝坊しないようにもできますけど。結構エネルギーを使うのであまりやらない、はず。
 それに、お兄ちゃんが目ざめた時に妹の方が老けていると嫌でしょう?ですから、短い外部時間で体内時間を長く寝てたくさん活動する、って言うよりは、むしろたくさん寝てます。お兄ちゃんが目ざめていない世界って退屈なだけですからねー。お兄ちゃんと会って、お兄ちゃんを目覚めさせるための勉強をチョッピリして、あとは寝てます。体内で9時間以上寝た場合は肉体時間を停止させ、その分若く、そして美しいのだ。肉体が目ざめるとともに、適性時間座標に移動して稼動を始める。
 そんなことは奴隷が自動的にやっておる事で、主であるそらはただ、朝だから当たり前のように目ざめるだけ。


そら『今日もダメだったか・・・』
 目ざめて最初の思考は、自分で夢を見なかったな、というもの。兄の夢を覗くそらだが、自分で夢を見たことはない。
 レイによると、脳の構造がシンプルだかららしい。しかし、兄と夢でつながっているのだから、自分の夢の中で、お兄ちゃんに会えるかもしれない、という風にも思う。そら自身もそれこそ夢だなって思っているのだから、特に気にはしないで、さあ起きよう。


そら「おはよう。お兄ちゃん」
 ベッドの脇の写真立てに入った、笑顔の兄に毎朝のキス。笑顔の兄の顔にはセロテープで眼球を固定してある。宇宙人は兄の皮膚表面に取り付き、Iフィールドビームドライブで体を操れるのだが、内部有機体神経への侵入権限、操作権限をもたないために、眼球をハンカチで拭いた後にセロテープで固定するなどの、物理的な固定手段を使用しなければ、いい笑顔を作る事ができない。写真を取った後、そらも一応健康に悪かったかなあ?と反省したので、この写真はとても貴重で大切なものなのだ。


 そこへ真っ黒な執事服を着、真っ黒なガラス球に二つ目をつけた頭を持つ人型ロボットが音も無く歩み寄った。大きさは2メートルを超える。最初のしもべ、レイである。レイの体はイスラエル製暴動鎮圧用ロボットの失敗作*1を窃盗して操っている物だ。重力波偏向双極子モーメントからエネルギーを生産する*2宇宙人の力は、地球上で宿った物体の密度に比例する*3。レイの体は地球上で一番重い人型と言うことで採用された。

レイ「そら様、おはようございます。本日そら様が着用する衣服を調達してまいりました。着用して下さい」
そら「ん」


 ベッドからのろくさと降りたそらがばんざいをすると、綿のパジャマが「ふりんっ」っと上下に脱げ、代わりに浮いてきたピンク色でフリルのついたスカートに向けて白い足を一歩二歩と踏み込んで着用。かわいい桃色をした足のうらが床につく前に、白いレースの靴下と2年前のスーパー戦隊の靴下が口を開け「すぬり」と足を飲み込んだ。腕を水平に広げながらのターンにあわせて高校生用の真っ黒い学ランが身を包み、プリティーでキュアキュアなお着替えは完了。
 6番目のしもべたるクロムのロザリオを首にかけると、ロザリオの守護異星人が雄ライオンのような寝癖髪を「しゅふぅるっ」と落ち着かせた。髪がうねっている間にユニットバス*4の洗面所に設置した不可視ソニックシャワーで顔を洗ってすっきり。
 身づくろいが終わる頃には、ベッドが巻き取られて空いた空間にせり上がった座卓の上に、栄養ペーストを充填した茶碗と飲料を満たしたコップが用意されるので、それを摂取する。テレビは最初16分割で番組を映したが、3秒でそらが一瞥したニュースを流し始めた。
レイ「本日のご予定を通達します。8:45分より午前中はイの1号室においてグダ様との謁見、および昼食。13時から22時まで病院勤務。その内訳は・・・」
そら「ん。わかった。だまれ」
 そらは一刻も早く兄と会いたいのだ。
レイ「出発の時刻となりました」


 レイが頭部の周りの空気を振動させて言うと、懐中から取り出した人間の顔の皮*5を被り、体を二周りほど縮小し、宍戸隷司形態に擬態した。そらは辛気臭い隷侍の顔*6が嫌いなので、家の中ではロボットの形をさせている。体を縮めるのは、地球にきた当初、大きすぎてぶつかったり怖がられたりけんかになった*7りしたため。


 そらとレイが404号室の玄関を出ると同時に、押入れから人の頭が転がり落ちた。ゴロッ。


 その首の付け根から風船が膨らみ、メイド服の少女となった。3番目のしもべの『ミイコ』だ。留守番をするための人形で、頭は等身大美少女フィギュア、体はダッチワイフ。主が留守の間、彼女は延々と座りつづけている。人が来た事は、ない。そもそも埃やカビなども自動的に分解されるのだから掃除も要らないし、そらの食事も合成有機物だ。だが、人型留守番は必要だと宇宙人は考えている。
 

タイガー「おはよーさん。これからにーちゃんのとこか?」
そら「そーだよ」
 鉄製階段で、そらはタイガーという仇名の隣人とすれ違った。薄っぺらいスーツを着てまだらの金髪に染めた彼は夜勤明けだ。
タイガー「にーちゃん元気になるとええなっ」
そら「そーだね」
タイガー「応援しとるでー。ほなな。ワシは寝るー」


 挨拶もせず、もう、そらは駐車場の車に乗り込んでいた。
タイガー「愛想ないやっちゃなー。オゥッ。鈍ガメっ帰ったで!」
スネーク「あ兄貴、それ、悪口だろ。おれはスネークって呼ぶて決めたでないかヨォ」
 そらの部屋の隣、403号室でタイガーを迎えた浅黒い肥満体に白いタンクトップの男の左腕には蛇の入れ墨があったのだが。全体的な印象は亀である。タイガーは部屋に入りながらスネークにチョップをかます。
タイガー「すかたんッ!仕事帰りの男にはオカエリナサイやろ?もっと日本語勉強せえよ」
スネーク「ぬぎゃっ。…おかえりなさい。じゃ、仕事は上手く行ったか?」
タイガー「へっへっへー。あたりまえやがな。ドラゴンも一回りしたら帰るやろ。つーことで飯。先に食って寝る」
スネーク「あるよあるよ。ちゃんと作った。ビールも」
タイガー「ふひひ。仕事がうまいこと行くと、てめーの手抜き飯でもうめえな。ほれ、給金じゃい」
 十万円をスネークに叩きつけるタイガー。
スネーク「金だったッけ?」
タイガー「ブツはドラゴンの車。あれはシロやからな」
スネーク「うわひゃ!さっすが兄貴だよう。むひひひ」
タイガー「ぬはっはははは」
 爆笑しながら朝食を食らう男二人。
スネーク「でもさ、となりの子供も使った方がもっと金増えたよね。どうせボケたジジイとガキだけだろ」
タイガー「おまえなあ。それはあかん。それだけはあかんでー。
 あの子はなあ、身よりものうて頭も悪うて、ボケたジジイと二人っきり、しかも学校にも行かれへん。顔もあんまり日本人って感じやないしな。もう、酷い身の上やないか。それでも毎日、植物人間のにーちゃんを見舞いにいっとんねや。健気やろ?なあ?
 ワシらはな、自分より不幸な子を使ったらあかん。ぼんやり幸福に生きとる奴らの人生を汚したんねん」

 仕事の興奮と酒で饒舌なタイガー。
スネーク「兄貴は人格者だぁ」
タイガー「それになー、プロは自分の周りでは仕事をせんの。そんくらいわかれ」
チョップチョップ
スネーク「あー」
 そこで、ふと真顔になり、
タイガー「つか、あんな馬鹿でかいバイクに乗っとるジジイがただのボケとは思われへんさかい、ああいう手合いはほっといたほうがええ。オマエも気い付け」
スネーク「プロだねー」
タイガー「ぬっへっへっへー。まーなー」


 403号室でのやり取りの間に、馬鹿でかいバイクに据え付けられたサイドカーの座席に座って頭令そらは兄の病院へ。テレポートにはエネルギーがかかるし、病院の内部にそらの居住する亜空間を建設する事も、非効率であるという事だ。古アパートであっても住所があったほうが何かと都合が良いということもある。病院にはものの15分でつくはずだった。


おばさん「すみませーん。頭令そらちゃんと保護者の方ですかー?」
 サイドカーがゆるゆるとアパートの敷地を5メートルほど出た所で、スクーターに乗ったスーツ姿の40代前半くらいのおばさんに呼び止められた。おばさんがスクーターをサイドカーの前に止めたために、停車は仕方ない。
おばさん「何某市民生児童委員をしている者ですけど、頭令そらちゃんの事でお伺いしたいのですが。少しお話させていただいてよろしいですか?」
レイ「・・・・・・」
おばさん「私の名刺をお渡ししますね。はい、こちらの委員会から来たんですけど」
 レイのサイドカー、二番目のしもべ『サイドバイクロン』は頑丈な小型パワーショベルのアームをバイクのフレームとしてシャベルに前輪をつけキャタピラを持ち、シトロエンの廃車を1/4サイズに大胆にカットした左前運転席をサイドカーにしているという宇宙的キチガイ大型機械である。


 傍目にはガラクタにしか見えないのだが、宇宙催眠術によって何となく車検に通っている雰囲気がある。そんな異常物体の前にスクーターを置き、おばさんはレイに話しかけたのだった。


おばさん「あのですね。地域の方から*8、こちらのそらちゃんが学校に行かずに、毎日あなたのバイクに乗って出歩いているというお話を聞きましてですね。その確認に伺ったんですが。あの、あなたが保護者の宍戸隷司さん?」
レイ「はい。私の名前は宍戸隷司と言います。私はそら様を保護しています。」
おばさん「ご親戚の方ですか?」
レイ「私がそら様の親戚という事実はありません。事実を述べます*9。そら様の祖父の頭令礼一郎は長期にわたる海外事業により、そら様とは同居が不可能です。故に頭令礼一郎から私がそら様の後見人に任命されました」
おばさん「そうですか・・・・・・はい。では、何故学校に通ってないんですか?」
おばさんはサイドカーに乗ったそらをチラと見たが、そらは窓から反対側を見て、ずっと口の中で数を数えている。変な子だな、と思った。
レイ「そら様の学習発展は優秀な家庭教師がおりますので問題はありません」
 しかし、ボロアパートに住んで家庭教師というのも信じられる物ではない。
おばさん「では、その家庭教師の方を紹介していただけますか?連絡先は今わかります?」
そら「レイ。はやく」
レイ「遺憾ではありますが、我々は移動中であるので、貴方には日時を改めて会談の機会を設けていただきたく存じます」
おばさん「毎日、どちらへいらっしゃるんですか?」
レイ「何某病院です」
おばさん「どこかおわるいんですか?そのようには見えませんが・・・・・・」
レイ「脳です」
おばさん「そうですか・・・・・・大変ですね」
おばさん「それでは、また伺わせていただきます。そらちゃんのような普通学級には馴染めない子を受け入れる施設もありますし、こちらの冊子には他にも支援する仕組みを紹介していますので、ご検討下さい」
レイ「了解しました」
おばさん「何かありましたら、いつでも名刺の連絡先の方へご連絡をして下さい。私以外のスタッフもいますので」
レイ「了解しました」
おばさん「それじゃあ、そらちゃん。またね」
 おばさんはそらの視線の先に回り込んで、そらを観察した。ダブダブの詰襟を腕まくりして着たそらは、やはり明らかにおかしい。住民登録はされているが、この地域で、血のつながらない老人と少女が古アパートで暮らして、毎日改造バイクで病院に通っている・・・。
 宍戸隷司については、話し方はおかしいが会話は通じて、穏やかそうな人物で、危険はなさそうだ。でも宍戸隷司個人に危険が無くとも、そらを取り巻く状況は異常そのもの。ポケットの中のレコーダーで録音した今の会話と合わせて、いろいろと調べなければ、とおばさんは決めた。そのように考えながら、おばさんはそらに挨拶する。
おばさん「それじゃ、おばさんはまた来るからね」
そら「来るな!!!!!!」


 いきなりサイドカーからそらが飛び出しながら叫んだ。ものすごい大声。
 一番近くの家の薄いガラスがバシッと震えた。タイガーとスネークにも聞こえ、彼らは何事か、とドアを薄く開けてそらを見た。他にも家の中からそらに目を向けた者が何名か。


おばさん「あ、ごめんなさい。でもね、わたしたちはそらちゃんのことを」
そら「おまえのせいでッ!!!!お兄ちゃんと会う時間が減ったッ!沢山ッ!オマエ何なんだっ!!いらないんだよ!!!」
おばさん「あ、脳がね・・・・・・」

そら「そうだよっ!*10脳が治らないんだよっ!夢でも会えないんだよっ!だから毎日お話して治さないといけないの!邪魔しないで!!!お兄ちゃんが大好きっなんだからっ!!!!」
そら「レイッ!」
レイ「はい」そら「おまえの話も長過ぎるんだっ!!!」
そら「そいつ、さっさとどっかにおいてきてっ!!!!」


レイ「了解し実行します。民生委員様、私はあなたとあなたのバイクを移動します」
 レイが立ち上がり、スクーターを右手で5センチくらい軽く持ち上げた。物を持ちやすいように、本来の大きさになったレイのサングラスが頭二つ分上の高さから、おばさんを見つめている。遠目には大きさの変化はわかりにくいが、おばさんには真っ黒な壁としか思えない。その手荷物扱いでスクーターをぶら下げた闇が、比較的持ちやすそうなおばさんの首にヌゥと左手を伸ばした。
レイ「では、貴方は左手に位置します」
 おばさんの本能は、『殺される』と直感した。
おばさん「すいません、すいません、すいません、すいません。帰ります帰ります。スクーターも私が自分で乗って運びますから。はい、そっちの方が早いですので。すみません」
 そらの大声には及びもつかないが、恐怖に駆られたおばさんも必死でレイに訴えた。
レイ「そのような提案はそら様にご判断していただきます」
そら「さっさとしろっ!」
レイ「では、速やかな方策を採用します。民生委員様はスクーターに乗って移動を開始して下さい」
おばさん「ほんとすみません、すみませんでしたー」
 おばさんはマジで大慌てで走り去っていく。頭令そらは、サイドカーの座席に戻ってプリプリプンスカとポッペを可愛らしく膨らませて怒りながらそれを見送った。
そら「っていうか、あたしらも急ぐのよ!もう、680秒も無駄にした!ぶっ飛ばせ!!混んでない所は200キロ出せ!」
レイ「了解しました」
 サイドバイクロンはバイクの形をしているが、宇宙人に取りつかれた鉄の塊である。エンジンと車輪が動いているように見えるのは擬態で、実際は数ミリメートル上空を飛行するのだ。
 2秒で200キロ出した。しかし宇宙的技術によってサイドカーの内部は慣性が打ち消されて、そらは快適である。


タイガー「な、なんや、あれ」
 さすがに、ありえない加速でぶっ飛んでいくサイドカーはアパートから見物していたタイガーにもはっきり見えた。が、一般常識で考えると、2秒で200キロまで加速したとは考えもつかない。
 あっという間におばさんのバイクにおいついた。
そら「飛ばせ」
 その時、交差点からタイガーの相棒のドラゴンの軽トラックが右折してきた。
そら「当たるな」
レイ「了解」
 完璧に機嫌を壊しているそらが吐き捨てる。その命令に従ってサイドバイクロンは何にも接触せず、スクーターと軽トラックの間を、全く減速せずにZ字型に駆け抜けた。そんな動きは人間にとって全くの想定外だ。
レイ「し実行しました」

ドラゴン「ぬわあああああああああああああああああああああああああああああ」
おばさん「きゃあああああああああああああああああああああああああああああああああ」

 サイドバイクロンを避けようと混乱し、急にハンドルを切った軽トラックは、転倒してきたスクーターを跳ね飛ばし、さらに四ツ屋荘に向けてスリップした。
タイガー「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
スネーク「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

 そこで404号室がバリアーを展開。四ツ屋荘の10メートル手前でバリアーに弾かれ、トラックはピンポン球のように舞い上がり、30メートル上から四ツ屋荘の真下にあるドブ川に突っ込んだ。


どかーーーーーーーん!!!!!
タイガー&ドラゴン&スネーク「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

タイガー「ど、ドラゴン、おまえ、なんでおるの?」
ドラゴン「わからない」
 煤をかぶって全身真っ黒のタイガーとスネークの隣に、居るはずのない男がいた。
タイガー&スネーク「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
 知的生物であるドラゴンは404号室のバリアを構成する見えない手で助けられたのだが、地球人にはそのようなことは認識できない。ただ、トラックに積んであった幻覚剤2キロが吹き飛んだことだけは確実なのである。あと、銃器と弾薬がいくらか炎に晒されている。
どっかーん!ばりばりばりばりびびゅーーーーーーーーーもくもく、ぽややーん


近所のみなさん「あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは」
ご近所のみなさんはラリパッパになりました。お花畑だ!


 あ、地面に叩きつけられた民生委員のおばさんは、爆発に駆けつけた救急車のおかげで、軽い記憶障害が残っただけですみました。頭令そらの事はきれいさっぱり忘れました。はいはい、冬ソナ冬ソナ。


 そんなことは全く関係なく、頭令そらと宇宙人たちは病院にむけて走っている。街中の交通量の多い道に入ったんで仕方なく法定速度まで落とした。 
 3月のよく晴れた日。卒業式をしている学校の前を通った時、サイドカーを運転している振りをしているレイがそらに尋ねた。
「そら様。学校には行きたくないのですか?」
 頭令そらも学校に行っていれば、次の年度から小学6年生だ。
「いいえ?だってテレビで見たけど、学校って好きな事を見つける所でしょ。もう、私は見つけてるわ。
 毎日好きなことしてるもん。だから、学校に行って時間を無駄にするなんてナンセンス」

 飛ばしたおかげで、時間どおりに大好きなお兄ちゃんに会えると分かったので、そらはすっかり機嫌を直していた。ご機嫌なそらは、とてもかわいい。
レイ「流石、そら様です。了解しました」



Jack In



2003/03/04その1

2003/03/04その2

2003/03/05

2003/03/08

2003/03/09

2003/03/14

2003/03/14の昼寝中に見た夢

2003/03/15

2003/03/16

2003/03/23


Jack Out





 病院で全く問題なく夢を見たそらは、お兄ちゃんに
「あのねー、今日ねー。変なおばさんがうちにきたんだよ。だけどね、あたしが帰ってって言ったら、帰ったよ。とっても変だった」

 と、ひなげしの花のように咲き誇る笑顔で報告したのであった。








数日後。
 某他県の刑務所でも、小さな卒業式があった。出所した男の顔を隠すように伸ばした金髪の下、目と耳を覆う白い仮面が嵌まっている。その金髪を、黒塗りの外車が迎えた。運転するのは禿頭で大きく四角いサングラスをし、灰褐色のスーツを着込んだ初老の男。その手には頭令そらの盗撮写真が。
 それを仮面のガラス窓越しに認めた金髪は、ややふらつきながら外車に歩み寄った。
金髪「・・・・・・どういうつもりだ」
禿頭「ふむ。やはりまだロリコンは捨てきれんと見える」
 写真を胸ポケットに収めながら、老人は言う。
金髪「貴様も、だろう」
禿頭「出来うるだけ穏便に済ませたかったのだが、いたし方あるまい。乗りたまえ」
 金髪が後部座席に乗ると、乗用車はいずこかへ去った。










次回予告
 目覚めるとそらの横に寝ているはずの兄がいない。昨夜の熱い夜は夢だったのか・・。その時、電話のベルが鳴る。
 声の主は「お楽しみの様子はとくと拝見させてもらったよ」 「これで、なにもかも終わりだね」
不敵な笑いを残して切れた電話。果たして、夢か、幻か・・。
 消えた兄はいずこへ。
 次回、この真実が明らかになる!
http://kairuna.hp.infoseek.co.jp/Ikinari.html
(こちらをやや改変しました)

幻視小説「夢兄妹寝物語」全目次 - 玖足手帖-アニメ&創作-


創作幻視小説版「夢兄妹寝物語」 2003年2月 第2話 [華麗なる大円舞曲] - 玖足手帖-アニメ&創作-


幻視小説版「夢兄妹寝物語」 2003年4月 第4話 [そらに響く歌声] - 玖足手帖-アニメ&創作-



今回の出演は

  • 頭令そら(ZURYOU Sora)

1年目のそら
妹。この世で唯一の同族である兄以外の生物、人間の事など害虫ほどにも気にしちゃいない。といってもそらの思考は異質すぎて宇宙生物にも理解は不可能なんだが。

  • 頭令倶雫(ZURYOU Guda)

頭令倶雫
兄。人格の所在が不明で恒久的な睡眠をしている。意識の断片だけが基底現実との境目にある予備幻視界からの夢として妹に観測される。

  • レイ(0)


最初のしもべ。頭令そらの護衛と世話をする。
イスラエル製街路用暴徒鎮圧ロボットのプロトタイプに憑依している。身長を変えることが出来る。
レイの哲学がシンプルに頑丈さだけを追求しているので、服飾の見た目のセンスはない。色盲ではない。

    • 宍戸隷司(0.2)


死体の皮と執事服を着て、超時空変形体格を変化させ、そらの面倒を見ている老人に成りすましている。
簡単に言えば、老けた火鳥勇太郎。

  • イの1号室(1)

兄の病室。1番目のしもべ。

  • サイドバイクロン(2)


体はパワーショベルと軽自動車が合体したサイドカーに憑依している。自走するのではなく、ちょっと浮いて飛行する。格闘能力が高く、通勤通学に便利。

武装は一式重機関銃レプリカレールカノン1門。カッター。

車検は宇宙催眠術で突破。


  • ミイコ(ウサギ・四角3.1)ミニコ(ネズミ・丸3.2)ミミコ(コウモリ・三角3.3)



3番目のしもべ。
マルチの1/1フィギュアの頭部を流用し、空気嫁を体に使ったメイド。3体合体が可能。合体した場合は残りの二人の頭部が巨乳部分になる。重心が高いので転びやすい。ドジッ子メイド。メガネの形と耳で区別する。
レイとそらが外出している時のハウスキーピング、買い物が任務なのであまり出番が無い。人口密度も少ないため、戦闘能力も低い。
表情はホログラム映像で誤魔化せるが、宇宙人だから下手。プレコックス感を緩和するためにメガネをかけている。

  • 四ツ屋荘404号室(4)

4番目のしもべ。イの1号室と同じような機能。
頭令そらとレイたちが住んでいる家。バリアーとホロデッキレプリケーターとソニックシャワーとタイムドアとテレビとビデオと違法ダウンロード図書館と転送装置。外から見るよりは広い。



  • クロムのロザリオ(6)

第6属金属Crで出来た、直方体を組み合わせただけのシンプルなロザリオ(ミサトさん)。頭令そらの周りに絶対守護領域、侵入対攻電子空間、等を展開する。ヘアケア、スキンケア、エッセンシャルトリートメントダメージケアも行なう。

  • タイガー(20代男性)


そらの隣人。中国人留学生崩れ。四川省あたりの出身。頭は良いが守銭奴。ニセ関西弁の使い手。
3悪のリーダー。

  • ドラゴン(男性)


タイガーの相棒。上海周辺の出。なんだかんだで、華僑ネットワークからも外れて出身の違うタイガーとつるんでいる。
背が高い。寡黙だが暴力的。403号室は居室、402号室でよからぬ事をする。
3悪の痩せ係。

  • スネーク(男性)


歳は上だがタイガーの舎弟。北京近くの出身。食い意地が張っている。403号室でタイガーと同棲中。方言が違うので、日本語の方がタイガーと話しやすいらしい???
3悪のデブ係。

  • 金髪男性

出所した。ロリコン

  • 禿頭男性

金髪を車に乗せた。少女愛好家。


でした。(森本レオ








あとがき
あ、萬画版とは設定が違っていても、あまり気にしてはいけない。なぜなら、めんどくさいからです。飛ぶは記憶か舞い立つ霧か。
オオオオオオランランランラン
とくに社会問題を云々したいわけでもありません。宇宙人ならこういうことをしそうだなあということです。
深く考えない。宇宙人だから変なんだ。宇宙人には偏見しかないなあ。




乙女の感想♡


妹「このころに比べると、わたしも大分しっかりした。ほめてほめて」

*1:人間に似すぎているため、およびコンピューターが内蔵できなかったため

*2:光合成というか重量波合成

*3:宇宙人だからな!深く考えてはいけない

*4:良い物件なのだ

*5:行旅死亡人を加工した物

*6:何しろ死んでる

*7:宇宙人は人を殺さないので、代わりに外国にテレポートさせました。死にました

*8:ブラフである

*9:ブラフである

*10:お兄ちゃんの