玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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∀ガンダム第14話「別離、再び」

脚本・高山治郎 絵コンテ・西森章 演出・西森章 作画監督・しんぼたくろう/中田栄治
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Pastel/3829/words14_TurnA.html
http://www.turn-a-gundam.net/story/14.html
今回もディアナ様が萌え過ぎる。

  • キャラ萌

ディアナ様は愛くるしい。木にイニシャルを彫るとか、机の引き出しの裏に写真を隠すとか。詩人とか、暴走自動車とか。音楽もカッコいい。
か、かわいすぎる。
やっぱり僕にとってはディアナ様は母親って言うよりは母親のように見られている少女って感じだなー。
ディアナ様自身は目の前のものを全身で愛している。そういうディアナ様だから愛せるな。
マリナ・イスマイールは重い女だからモテないという。ディアナ・ソレル閣下の方が責任とか境遇は重いんだが、ディアナ様は自分でガンガン動くのがかわいいかわいい。動くなと言われてきた反動って言うのもあるかなあ。
性格的にうっとおしい顔をしないで、大いに泣いて大いに笑うのがディアナ様かなあ。
そりゃあ、チーキュの貴族達もメロメロで死出の旅に行きますですよ。
ウィル・ゲイムは貴族だからディアナ様と出会う前に子供はいたのかもな。かぐや姫で言うと帝の位置。
初代のウィル・ゲイムはアメリア大陸にたどり着いた時にディアナ様がいなかった事を知り、捨てられたと思い、宇宙船の存在を知りながらも絶望して死んだのかもしれない。竹取物語の帝も不老不死の薬を捨てたわけだし。
男も女も、失恋しただけでは物理的損害は無いと言うのに!


ウィル・ゲイムさんは愚か者なのだろうか?憎み切れない。ターンエーガンダムの人は誰も彼もいくらかは愚かだが憎みきれない。
ウィルは古代進のような男らしい鼻と夢を持っている。松本零士的ロマンに生きているように見える。
夢は時間を裏切らない 時間も夢 を決して裏切らない♪
時が未来に進むと、誰が決めたんだ!
やっぱりガンダムはヤマト的男のロマンとはちょっと距離をおいているのかな。
まあ、実際宇宙戦艦ヤマトって言うのも女子に呼びつけられた男子が宇宙船を掘り起こしてホイホイ出かけていって殺し合いをする話だからなー。ロマンに酔っているうちは良いんだけども。引いて見てみたら愚かでしかないのか。呼びつけたり焚きつける女子もイノセントな聖女とは限らない。(メーテルは人身売買商人だったよね!)
あきまん氏がそこまで考えてデザインしたのかは知らない。
あと、ウィル・ゲイムが地球のミリシャよりもディアナ・カウンターのほうが宇宙船を戦争以外に使ってくれるって言うのは、夢だけではない厭世感があるかもしれない。
何も知らない純朴な男性とディアナ様は言うけど、没落貴族としてそれなりの辛酸は経験してきたのかもしれん。
ウィルが穴掘りに傾倒していると言うだけであそこまで没落はするまい。100年以上前に月の女王と交流があるという貴族なんだから、かなりの権力があったはずだが。イングレッサのラインフォード家に権力を取られたりしたんだろうか?
地球の文明は1000年くらい停滞していたという設定もあるらしいけど?クン家の飛行機も3代前から飛行機屋だったらしいし。
技術の変化は無くても権力移動は人の世の常か。
んで、そういう地球の人の酷薄さが嫌で月へ行く宇宙船に夢をかけるって言うのはありえる。
同時に、月の技術を欲しがるグエン・サード・ラインフォードの裏の暗示がウィル・ゲイムなのかも。三代目だし(ウィルは隔世で襲名してるみたいだが)。
ロラン・セアックとシド・ムンザは今回「宇宙船を掘るのはいいんじゃない?」「グェン様が上手く決めてくださいますよね」って脳天気に言うけど、それはそれで危険なんじゃないか?って言う暗示が既にここに入ってるのかなあ?すげえ構成。
最終的にシド爺さんは月の技術をグエンに渡したことを後悔できるジジイに成長する。
えらい人に責任を肩代わりしてもらうんじゃなくて自分でみんなが考えた方が良いよねー。っていうテーマもターンエーガンダムには在りそう。
セリフで説明はしてないけど。
家制度から民主主義に移行って言う感じでもある。そういう家に生まれたから、と言う事で祭り上げられていた人は、全員死んだり地位を失ったりする話だからなー。ディアナ様もどこか王と言うのに向いてない感じがする。
そこから、覚悟を持って自分から王や騎士になる、っていう民主主義思考はあるのかもしれん。今のヤーパンの政党政治の血族主義とは違う。
まー、そういう覚悟や夢は教育や環境から生まれて、教育や環境は家から派生するものって言うのはあるんだけども。ロランは親戚をたらいまわしにされたり、あるいは地球へ…みたいな養子だったりと言う設定がある孤児だから自由と言う異常出生譚かもしれん?
月では普通の事か。


今回初登場のギャバン・グーニーも松本零士的なカッコいい前髪の持ち主。で、ロマンのうちにアホのように死ぬ。
しかし、それはそれで愚かなだけではなく、キエル・ハイム嬢のいう「ロミオとジュリエットのような悲劇」となり、生き残ったものが互いに分かり合う糧となるのだろうか?ソシエさんがみてる。
ソシエって普通の女の子っぽい感情で、事件の発端からロランと一緒にいるし、狂言回しかもな。ロランよりも普通だから視聴者の視点に近い。


そんなソシエ・ハイムはノックス崩壊から少し久々の登場。ミハエル・ゲルン大佐とジョゼフ・ヨットと一緒にルジャーナ・ミリシャに合流した。
ロランもメシェーもいないので、ソシエはちょっと締まらないな。メシェーはラダラム・クンお父さんと一緒に別の任務か?
ギャバンとの出会いはロランとメシェーがいない所で、って言うほうがドラマかも。ソシエもソシエの恋があるんだよって言う。
でもなー、イングレッサ・ミリシャはホワイトドール抜きで行動してるってのはなんだよ。アホなの?死ぬの?ディアナカウンターの方が熱心にひげを探してる。
シド爺さんが地層に興味を持ったからホワイトドールと一緒に単独行動してたけど、その前に一緒に穴を掘っていた部隊隊員に行き先くらい告げているはずだが。
うーん。ソシエはロランを迎えに行きたかったけど、ルジャーナの指揮下に入ってたから動きがとりにくかったとか?で、率先して先導役をやってロランのいそうなところに偵察をかけた、って言うんなら萌えるけど。ターンエーガンダムってわりとカットされたセリフが多いらしいしな。
フィルムブックとかを読んでいたら、大状況を説明するセリフをわざわざ個人的なセリフに変えたりって言う変更が多いみたい。
星山博之さんは「照れずに説明しろ!テレビは流して見るメディアだから」って言うんだがなー。うーん。ターンAは叙事よりも叙情の方を重視してるんだろうか?すごい入り組んだ世界観なんだけども。
気にした方が負け?


テテス・ハレさんは松本美女っぽいけど、毒婦。しかし、毒婦と言うには俗っぽい苦労をしてて憎みきれない。
ウィル・ゲイム三世とはまだ付き合いが浅くて、寝てもいないっぽい?寝てはいるかもしれないけどまだ他人行儀っぽい。
先祖がムーンレィスって言うけど、お母さんは月で冬眠してるんだよな。降りてきたのは地球帰還作戦以降か?コレンみたいなアグリッパの息のかかった密航者は多かったのかも。
しかし、その割にはディアナ・カウンターの居留地から離れたキングスレーの谷で穴掘りを手伝ったりしてて回りくどいな。
ソレイユがサンベルトに移動してから、後を追っていた途中でウィル・ゲイムに興味を持ったって言う感じか?ディアナ暗殺の他にもマウンテンサイクルの情報を売るって言う腹づもりもあったのかしらん。
ミドガルドが出たら分かるかなあ?

  • メカ燃え

今回、スーパーロボット大戦です。まじで。
一年戦争のザクのレプリカのボルジャーノンハマーン戦争のカプールのレプリカのカプル、脚本段階ではヘビーガンで頭の形はターンBジム(月の風)に似ているキャノン・イルフート、ターンXの弟のターンAガンダム、ターンエーのコンセプトを引き継いだスモーが一堂に会しました。
ありえん。
一万年のモビルスーツの歴史が!身長差が燃える。
兜甲児こと石丸博也のマリガンが「ぼるじゃああのん」と叫ぶ。決死部隊のSuicide部隊はフランス語でもSuicideだけど、読み方はスエサイド部隊でいいんだろうか。
ボルジャーノンのボってなんだよ。


ザクよえー。
スモーつえー。はえー。
フェイスオープン!ビームサーベルをも受け止めるヒートファン。


ところで、ハリー・オード中尉の作戦目的もイマイチよくわからん。「反乱軍か?ヒゲのガンダムを捜しにきたらこれだ。どこの部隊だ?」と、説明セリフを爆裂させたが、「後顧の憂いとなるものは絶っておく」と、ヒゲ人形を破壊しようとした。探しにきただけじゃないんかい。
あー、新型のボルジャーノンの部隊と、ローラ以外の人物(ロランとは気づかないと言うアホか!)が乗っているホワイトドールを見て、ヒゲのガンダム複数居るって言う恐れを抱いたのかもしれん。
ハリーは宇宙一いい男だが、それでも地球に来て興奮していたり、ディアナ様が見ていないところではディアナ様のために暴走する所があるのかもしれない。(っていうかもっと部隊単位で行動しようよ。親衛隊。まー、ハリーほどの武人なら部下が居ない方が戦いやすいのかもしれんが。一応公務な訳だし。)
そういうわけで、「ハリーがウィルを導いてくれるでしょう」というディアナ様の願いも不安なのだ。ディアナ様はハリーのスモーがロランのターンエーを殴る所は見ていない。


ハリーが複数ホワイトドールを恐れているセリフは、次のもの。
「全機がホワイトドールのような遺跡なら、ローラがパイロットでないのが残念ではあるが、仕掛けるっ」
ポゥ・エイジ少尉が5話でロランと対戦した時に「まさか女じゃないよね?」と言ったセリフは脚本段階では「あたしはアマチュアのパイロットに負けていたの?いや、アレは2機目のヒゲだ。民間人にも使わせているのか?」という、多少長いセリフだったらしいが、そのエッセンスが今回出たのかな。
でも、富野アニメは複数の意味の説明セリフを高度圧縮して一つの完結な富野セリフにしてるから、慣れないと分からない。
僕も9年前は全くわからんかった。
池田繁美さんも

(前略)―池田さんは、他のアニメ作品の美術も数多く手がけられていますが、富野作品ならではの"違い”などはあるのでしょうか?
池田 まるで違います。仕事の指示は、ほとんどされません。「こんな場所だ」とか「こんなものがあるんだ」とまるで今見ているように、富野さんは話されるんです。だから、その時の富野さんの目―富野アイがないと、まったくわからない。そして、その富野アイを手に入れるには、20年いじょうかかります。雑談も全く油断できないですし、「この前、話した」と平気で言われる。打ち合わせ後の雑談だと思ったら大間違いで、監督は関係のある話しかしないんです。その意味では、富野イヤーも必要でしょうね。
http://tsun153.exblog.jp/5455212/

ってリーンの翼の本で言ってるけど、視聴者的にも「この前、こういうのは出したから、もう説明は要らないよね!先に進むよー」っていう天才教授の授業を聞いているような。
でも、授業じゃなくてあくまで芸能だと言い張るのだ。いや、細かい所を気にしなかったら面白いですよ。
スモーつえーって。


ひげにんぎょうに ひげにんぎょうに ひげにんぎょうに
ごっすん ごっすん ごっすん!


と言う感じでゴールドスモーに頭を殴られたヒゲは、やる気を無くして目の光が消えてOTLになった。
ヒゲの頭って重要なんだろうか?なくても走れるけど。
つーか、コックピットは窓付きで開いてるのに、後ろのモニターが死んだくらいでロランも慌てるなよ。バイオコンピューターが脳震盪を起こしたのかなあ?ヒゲ可愛いな。生き物みたい。
「立ってくれ、ホワイトドールガンダムと呼ばれたんだろっ!」
うーん。少年とメカの交流。燃える。
ロランやハリーもコレンがガンダムと叫んだ後にガンダムって言ってるけど、冬の宮殿にある黒歴史の映像を見て無くても、ムーンレィスはある程度ガンダム伝説は知っていたんですかね?

ホレス, 「ムーンレィスの神話では、宇宙移民者いじめの偉大な敵、と言われていました」.
ディアナ, 『でも、マウンテンサイクルの存在がわかるまでは、ガンダムの名前が人々の口に乗るようなことはなかった』

と、19話では語られる。
イデ伝説も流星が降り始めたりした時代になってからバッフ・クランで語られるように成ったらしいし、そういうところは富野の癖なのかなー。
機が熟して、民の潜在意識から変わって行くって言う感じ?
まあ、宇宙世紀0079年とか幕末の日本でもそう言うことはあったらしいが。

  • つっこみ

月齢11くらいの月の位置がよくわからん。夕方にディアナ様が見て、夜にキエルさんやソシエが見て、真夜中過ぎにウィルが見る。
が、ずっと低い位置にある。
正確な時間はわからないけど、、、やっぱりターンエーガンダム世界の月はよくわからん。満月が真昼や夜明けに天頂にあったりするし。
最近は下弦の月が午前の西の空にひっそりと浮かんでいるのが趣き深いと思う。