玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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カレイド スター 完結

カレイドスター
カレイドスター 新たなる翼
[rakuten:book:12004120:detail]
最終回を見た。GyaOで、6年越しに。
鳥肌が立った。泣いた。拍手した。最高過ぎる。
白鳥の湖をここで持ってきたのは、明らかにプリンセスチュチュに対する佐藤順一監督の再挑戦だったようだ。
プリンセスチュチュ伊藤郁子さんのメルヘンな世界が持ち味で、それはとてもよかったんだが、サトジュンの感性と最後の最後で合ってない印象があって、それが心残りだった。僕にとって。
具体的には、みゅうとと、るうが大ガラスを倒すというメルヘンな展開のクライマックスが、アヒルとふぁきあの血みどろの努力に比べて軽く感じた。サトジュンはど根性や度胸や努力や真摯に向き合う事を描く人なのか。
あるいは、大ガラスと王子という、象徴的過ぎるキャラクターを描くのがあまり好きではないように見える。
プリンセスチュチュは超好きなんだけど、最後の王子とお姫様が本の世界に入ってしまうというところとか、どうもフィルムから乗り気じゃないっぽい感じが伝わった。
それに対する再挑戦ということで、あくまで普通の人間であるカレイドステージの演者たちが、お芝居で白鳥の湖を本気で演じて感動させるというのが、今回のカレイドスターだ。
白鳥オデットと黒鳥オディールを、魔法の力がどうこうというものとして扱わず、愛する心の心象風景の象徴として、つまり人間の心の領域内で描くということは、メルヘンと現実の調和点として、とてもよい決着だ。
また、プリンセスチュチュでも、メルヘンチックで萌絵的な美少女キャラクターの生々しい乳房の変形などの動きや、体重の重さや疲労を感じさせる演技を(メルヘンなのにわざわざ)やっていたが、カレイドスターはまさに人間が演じているということで、身体性もひしひしと感じられた。
渡辺はじめさんの絵って、少女漫画風萌え絵っぽい。
のだけど、カレイドの場合は1話から思っていたけど、どこか生々しいというか、普通の女性の体格に見える。

[rakuten:kaitoriking:10014219:detail]
京都アニメーション涼宮ハルヒの憂鬱なども、女性の体をリアルに描こうとしているところも無きにしも非ずだが、それはそれで、リアルさを強調(ディフォルメ)してあるような感じで、色気を強調するためのリアルって感じなんだよな。ディテールにこだわっていると言ってもよい。
対して、このカレイドスターはシルエットが女性だ。おっぱいとかも、ゴム毬のような球体を強調せずに、ちゃんと衣装に合わせた形になっている。その割に、お尻は足の動きに合わせて伸びちぢみしている。
記号的な萌絵として書くのならば、部品の形が崩れて性的対象としてきれいではなくなるので、あまりやらないようなポーズやアングルを描いていた。
だから、色気というか性的な対象というよりは動物的な躍動感を感じた。
しなやかで強い生き物としての色気はある。
とても肉感的なのだが、健康的なのだ。
しかし、絵のクオリティというか線の細かさなどで言うと、京アニに比べると全くシンプル。
なんだか不思議な絵だ。


絵なのだ。
絵なんだけどなー。
ぞくぞくして、鳥肌が立って、泣けた。
いろいろ完璧すぎる。
ちょっと、キャラクターが感動していることを言葉で言い表し過ぎなところもあったけど、行動でもちゃんと示されていたし。
ま、お茶の間アニメとしてならこれくらいの説明があった方がすっきりするか。
1部の時以上に、すべてのキャラクターがそれぞれの道を見つけて、すっきりした。
とてもすっきりした。
すごい最終回だった。
うん。
アニメはいいなー。
[rakuten:book:12020965:detail]


しかし、逆に、本物のサーカスというもの、声優のモノローグやスローモーションのないショーというものにもちょっと興味が無きにしも非ずになってきただ。
関東に来たので、富野幸緒さんの公演が見れたらみたい。


なんか、こういうのを見たら元気が出て、自分もなんかしたくなるね!
ロゼッタとメイの新入社員コンビもいい。そらとレイラの先輩後輩関係もすごくいい。っていうか、やっぱりみんないい。
就職の季節にこういうものを見れてとてもよかった。