玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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話数単位で選ぶ、2011年TVアニメ10 グダちん選 (味付け濃い目)

「話数単位で選ぶ、2011年TVアニメ10選」参加サイト一覧: 新米小僧の見習日記
話数単位で選ぶ、2010年TVアニメ10 karimikarimi選 - karimikarimi
話数単位で選ぶ、2011年TVアニメ10 karimikarimi選 - karimikarimi

  • ルール

・2011年1月1日〜12月31日までに放送されたTVアニメ(再放送を除く)から選定。
・1作品につきなるべく上限1話。
・順位は付けない(が、ブログと言う一次元文字列と言う媒体の性質上、カウントはする

  • グダちんルール

・なるべく、今クール以前や震災以前の今年前半の話も思い出してみた
・好きな気持ちが強いものを選んだ


1 輪るピングドラム 5TH STATION だから僕はそれをするのさ

(妹がかわいかったです)

原作 イクニチャウダー
監督 幾原邦彦
シリーズ構成 幾原邦彦、伊神貴世
脚本 幾原邦彦、伊神貴世
キャラクターデザイン 星野リリィ(原案) 西位輝実

輪るピングドラム 2(期間限定版) [Blu-ray]

輪るピングドラム 2(期間限定版) [Blu-ray]

絵コンテ:幾原邦彦 演出:そ〜とめこういちろう 作画監督:馬場充子&西位輝実 

原画:
小林由美 馬越嘉彦

太田和寛 井野真理恵

河島久美子 薗部あい子

杉本功   すしお

鳥居貴史 井口真理子

余鳥郁枝 谷友子

斉藤美香 近藤奈都子

ながみねけい子 後藤みゆき

進藤優 馬場充子

そ〜とめこういちろう 国吉杏美

アステリズム WAOワールド

TNK  スタジオルナ

動画

三上喜子 佐藤夕記

岡田由紀子 余鳥郁枝 

中敷沙織 佐藤俊一

AI    ファンアウト

BEEP


2 『[C] THE MONEY OF SOUL AND POSSIBILITY CONTROL』(シー) 第11話 control(未来)

(妹とか娘がかわいかったです)
監督 中村健治
キャラクターデザイン mebae

「C」第4巻<Blu-ray>【初回限定生産版】

「C」第4巻<Blu-ray>【初回限定生産版】

脚本:高木登


絵コンテ:
松尾慎
地岡公俊
柳屋圭宏
羽多野浩平
中村健治


演出:
柳屋圭宏
木村延景
大野和寿
松尾慎
中村健治


作画監督
橋本敬史
石原恵治
渡辺奈月


3 ハートキャッチプリキュア! 48話「地球のため!夢のため!プリキュア最後の変身です!」

(妹がかわいかったです)
原作 東堂いづみ
シリーズディレクター 長峯達也
シリーズ構成 山田隆司
キャラクターデザイン 馬越嘉彦

ハートキャッチプリキュア!【16】 [DVD]

ハートキャッチプリキュア!【16】 [DVD]

脚本:栗山緑 演出:長峯達也・広嶋秀樹 作画監督馬越嘉彦 


4 夢喰いメリー 第7話 夢と水着と海の色 

(水着かわいかったです)
原作 牛木義隆
監督 山内重保
シリーズ構成 白根秀樹
キャラクターデザイン 藤井昌宏
脚本:白根秀樹 絵コンテ:尾見名江子 演出:鈴木健太郎
作画監督
青井小夜、小渕陽介
熊田明子、明珍宇作
水上ろんど、冷水由紀絵



5 バトルスピリッツ ブレイヴ 第50話 黎明

(ありがとうございました)
原作 矢立肇
監督 西森章
シリーズ構成 冨岡淳広
キャラクター原案 - 剛田チーズ
キャラクターデザイン - 湯本佳典、石川てつや
脚本:冨岡淳広 絵コンテ、演出:河村智之 作画監督:湯本佳典 やまだたかひろ


6 STAR DRIVER 輝きのタクト 第22話 神話前夜

(オヤジはダメだな)
原作 BONES
監督 五十嵐卓哉
シリーズ構成 榎戸洋司
キャラクターデザイン 水屋美沙×水屋洋花(原案) 伊藤嘉之
脚本:榎戸洋司 
絵コンテ:成田歳法 五十嵐卓哉
演出:成田歳法
作画監督:小平佳幸 村井孝司



ここまで濃い


ここからかわいい


7 アニメ:たまゆら〜hitotose〜第4話 潮待ち島に聞こえる音、なので

(女子高生がかわいかったです)
監督 佐藤順一
シリーズ構成 佐藤順一
キャラクターデザイン :飯塚晴子
脚本:吉田玲子 絵コンテ、演出:名取孝浩 作画監督:谷口元浩、橋本和


8 THE IDOLM@STER 第3話 すべては一歩の勇気から

(アイドルがかわいかったです)
監督 錦織敦史
シリーズ構成 待田堂子、錦織敦史
キャラクターデザイン 窪岡俊之(原案)、錦織敦史
脚本:待田堂子 絵コンテ、演出:木村隆一 作画監督:原田大基



魔法少女
9 魔法少女まどかマギカ 第3話 もう何も恐くない

(マミさんがかわいかったです)
監督:新房昭之 キャラクターデザイン:蒼樹うめ 
脚本:虚淵玄 絵コンテ:芦野芳晴 演出:八瀬祐樹 作画監督:潮月一也、神谷智大 予告イラスト津路参汰ニトロプラス


10 BLOOD-C第十一話 たれをかも

(双子と奈々様がかわいかったです。てててて てててん♪てててて てててん♪)
監督 - 水島努 キャラクター原案CLAMP 
脚本:大川七瀬、藤咲淳一 絵コンテ:山本靖貴 演出:小林敦 作画監督渡辺純子、宮川智恵子


水島努つながり
惜しくもランク外 『侵略!?イカ娘』 第9話A「おままごとしなイカ!?」

(レズのストーカーがかわいかったです)
総監督 - 水島努(第2期)山本靖貴(第2期)
原作 安部真弘
キャラクターデザイン 石川雅一
脚本:國澤真理子 絵コンテ、演出:櫻井親良 作画監督:鈴木大

  • 各コメント

やはり、最終回が多い。
というか、作品コンセプトが明確となった、骨子の回を選びました。



輪るピングドラム第五話の生命力! - 玖足手帖-アニメ&創作-

感想リンク
生命力が良いよね。元気で。ピングドラム、それは命。あとパンツ。



最終回もすごく良かったけど、後半は、ちょっと眞悧先生のキャラが濃くて難しかった。
私としては5話が一番ピングドラムらしいと思った。

食事中にキレて、普段はおとなしい妹が魔法少女に変身してストーカーの女の子に「脳みそドぐされゲロ豚ビッチ娘」とか好き勝手に言ってて可愛い。

お兄ちゃんが困ってかわいくて、

桃果ちゃんの妹の苹果ちゃんと陽毬ちゃんが可愛く喧嘩して、

兄貴がすごい馬越作画で頑張って、

妹を守る。
っていう。ピングドラムらしい愛の話がここで分かりやすい。
呪いのメタファーの眞悧とか、世界を破壊するとか運命の乗り換えとか、罪と罰とか、子どもブロイラーとか、そういう後半のオカルト要素は5話では薄いけど、愛の話としては5話がハッキリとしてたかなあ。
僕は眞悧みたいな性格だから眞悧に感情移入してるし、眞悧が好きだけど、シスコンアニメとしての完成度は眞悧が絡んでない5話で分かりやすくまとまってるかなあ。と。



ストーカー社長と、レズ美少女とか

アートパロディとか

ファビュラスマックス夫妻とか、子安武人の高倉剣山も出てるし、
子どもブロイラーと眞悧以外のピンドラらしい要素はここに全て表れている。そういう意味で、一番ピングドラムらしさが集まった回が5話なんじゃないでしょうか。

全部録画して、BD全部買ってるし、9話のそらの孔分室回や、14話のレズ温泉回や、16話の真砂子ドリーム回や、18話の荒ぶる山内重保馬越多蕗回や、終盤の闘争モードも好きなんだけどね。
ピングドラムから1つ選ぶと言うと、やっぱり5話が端的かなあと。
結局、冠葉も晶馬も陽毬も苹果も最終回でも5話と同じ事をしてるしね。
苹果が強引に運命を変えて、兄貴ががんばって協力して走って、陽毬を助けるって言う。そーいう話。

個人的にはすごく眞悧に共感して好きだけど、眞悧は未消化というか、ラストで意図的に高倉家の人々から無視されたからなあ。

眞悧的な人物については自分の小説で書きます。

  • 「C」最終話


ノイタミナの「C」最終回 最終考察 - 玖足手帖-アニメ&創作-
金融街とか未来の価値とか世界の書き換えとか、自己犠牲と搾取の選択とか、愛と闘争の葛藤とか、いろいろとテーマ的に2011年のアニメらしいものがありました。
が、なんだかんだ言って近親相姦っぽさと脳内恋愛っぽさが溢れていて、とても好みでした。とてもかわいかったです。世界をぶっ飛ばすとかは、割とそういう妹萌えと娘萌えの兄貴と男の戦いのトッピングでしかなかったのではないだろうか。
つまり、未来の具現化である美少女は愛のために自分の未来を削ったものに対するご褒美なんだよ。
愛の話なんだよ!(このフレーズの汎用性は高い)
真朱とQが近親の娘や妹の魂が生まれ変わった姿で可愛くて、近親だからこそチートの力を発揮するっていうのも、脳内妹の兄としてはとても興奮しました。

↑近親相姦野郎たちが金と命をかけて全身で殴り合う所もカッコ良くて面白かったです。
世界観も金融業界に沿った独特のルールがあって、推理したり想像して楽しめました。
美術デザインやも紙幣や神話をモチーフにしたルールに沿った美意識があって、見ていて面白かったです。
これも全部録画残してますね。
シスコンをこじらせて世界に立ち向かった三國総一郎も眞悧と同じように共感を呼ぶ人物です。

  • ハトプリ48話


ハートキャッチプリキュア!第48話「地球のため!夢のため!プリキュア最後の変身です!」Sins - 玖足手帖-アニメ&創作-
最終回の一つ前です。

久川綾さん声のキュアムーンライト先輩の細胞のクローンで作られた妹が高山みなみ声でおかっぱゴスロリオッドアイダークプリキュアというのが萌えました。妹萌えには美味しいです。基本的に妹萌えアニメを選んでます。最終回の巨大アクションや大きな愛の話もよかったけど、妹萌えと言うことでこちらを。
魔法のように世界中のみんなを幸せにしようとしたけど、それができなかったので発狂したサバーク博士が砂漠の王に付け込まれて姉妹を争わせたと言うのも、眞悧的で萌えます。そして、二人の娘のために博士が改心して砂漠の王と戦うのとか泣けます。
でも、砂漠の王のデューンは心がからっからに乾いているメンヘラで全ての幸福を憎悪してるダメな引きこもりのグリリバだから、親子の愛憎をへらへらと見下して笑ってるって言うのが、ダメな無職としては共感できました。

ハートキャッチプリキュア!は初代プリキュアのキリヤ君やジャアクキング、満・薫、ブンビーさん、イースっていう悪のダメ人間への共感をつきつめていて、よかった。毎回の敵が人のダメな心の部分の怪獣化だし、ラスボスも心がダメに乾いてる人だったし。
ただ、最終回での最強のハートキャッチプリキュアも、宇宙全体を愛する事は出来なくて、砂漠の王のデューンは宇宙のどこかの乾いた所に去る。だから、救われない。
だけど、「明るくに改心しろ!」ってポジティブを押し付けられるより、ダメなやつや暗い奴も、暗いまま居て良いって、存在だけは認められるのは、メンタルヘルス患者の当事者としては嬉しい。救われないんだけど、居ない事にされるよりはマシですね。私も精神障害3級の自律神経失調・感情障害・身体化障害・人格障害なんですけどね。2年前に精神障害を我慢して六本木ヒルズで働いてた時に過労と人間関係のこじれからいわゆる大うつ病に成って、嘔吐しまくって、2ヶ月くらいアニメを見る事も怖くてできなくなったんですが。ハートキャッチ プリキュア!が始まって、ハトプリと富野アニメだけは見れる、っていう状態が2010年3月まで続きました。ハートキャッチ プリキュアがなかったらテレビアニメを卒業してましたね。



劇場版ゲストのサラマンダー伯爵とオリヴィエや、中学生イケメンマンガ家の番君とか、レギュラーキャラが再登場してるって言うのも豪華で良かった。サラマンダー伯爵も共感しやすいさびしいダメ人間だったよなー。

キュアムーンライト先輩のゆりさんに、キュアブロッサムのつぼみが説教する所とか、非常にメッセージ性が強く、絵も声も芝居が濃厚で良かった。


萌えと燃えが融合した、美少女の超高速本格的格闘アクションというのも、非常にプリキュアらしくて良かった。作画すごいです。馬越!
馬越さんは北斗の拳がすごく好きな人だから、アクションのタイミングは北斗の拳だけど、馬越さんは同時におジャ魔女どれみとか少女マンガ系の絵柄もできるので、可愛い絵柄でハードなアクション、って言うのがすごかった。ピングドラムもそんな感じだったし。いいよね。



夢喰いメリー第7話リアルヒーローの射程距離 - 玖足手帖-アニメ&創作-
意外にも山内重保監督コンテ以外の回。
尾見名江子さんのコンテです。
ただし、この回からアニメの夢喰いメリーのオリジナル展開が本格化するので、「アニメ版夢喰いメリー」らしい回と言うことで、これを選びました。
夢空間の戦闘の爽快さだけで言うと、1,2,3,4話のメリーが毎週違う夢魔と戦ってヒーローをするっていうのが面白くて、絵もきれいでアニメとしても良く動いてた。最終回よりも序盤の方が作画が良かったというのは否めない。
で、7話は海に行く回で、そんなにアクションはなかった。
萌え萌え水着回でした。水着の作画が可愛くて良かった。
けど、「ヒーローは痛い」(誰かを救おうとすると自分が損をするのがヒーロー)って夢路がメリーにヒーローの哲学を語って聞かせるところのメッセージ性が良かった。
夢路が悩んでるメリーを励ますために駆け寄って、そこで自分の足を傷める所の痛みの描写がよかった。戦闘で負けるとか大けがをするとかじゃないんだけど、人の心を支える時の痛みって言う抽象的なものが、アニメーションの音と動きで表現できていたと思う。
言葉や台詞やストーリーではなく、アニメーションらしさで痛みや責任を表現していて良かった。
そして、

メリーと夢路が語り合っているすぐ近くで、アニメ版のラスボスのミストルティンが罪のない子供の夢を奪っているけど、主人公たちはそれに気付けなくて助けることができなかった、というのもリアルで重い展開でした。
それを踏まえた上で、終盤の「痛みを抱えて、負けそうでも諦めないで出来る事をやり続ける」という戦いの説得力に繋がっています。美しいね。
水着回だけど、登場人物たちが真摯に生きているので、泣けました。


バトルスピリッツブレイヴ最終回「黎明」 泣けた - 玖足手帖-アニメ&創作-
ありがとうございました。いいアニメでした。
カードおもちゃ販売促進アニメだけど、重厚な最終回だった。
2年間100話に及ぶ異世界冒険アニメとしても面白かった。
数百年前の人間と数万年前に異次元に行った人間と数百年後の人間と現代の人間が戦う異世界ファンタジーとして面白かった。リーンの翼に似たような設定や小山力也で、サンライズ制作のファンタジーものとしても興味深かった。
武力闘争の代わりにカードゲームの博打で勝負すると言うのも男らしかったし、政治劇も絡んでいて良かった。
そういう作品だったけど、最終回は政治や戦争の勝ち負けや優劣や愛憎ではなく、儀式としての自己犠牲を行うために最高に精巧で命をかけた戦いをバシン・ダンと月光のバローネが繰り広げていて、互いに憎しみを超越した所で命を賭ける男同士の魂の共鳴が熱くて良かったです。

作画も熱い!


世界規模の大災害を鎮めるための自己犠牲的儀式と言うのが震災以降のアニメらしかったです。

自己犠牲だけど、最期にダンが黙って涙したり、

残された人が何かを抱えて生きていたり、「英雄のおかげでめでたしめでたし」と言う風にならないビターな所を入れてるのも良かった。ダンはみんなのために自分の心を押さえて引き金になったけど、抑えきれない心の熱さもあった。それを示す涙が泣ける!
今年はヒーローや、救いをもたらす者が痛みを覚悟して、善悪の価値も曖昧だけど、それでも愛のために自分の身を削ってがんばるという作品が多かったのではないでしょうか。
前世紀の「巨悪を倒してハッピーエンド」でもないし、前世紀末のアルマゲドンやスペースカウボーイなどのハリウッド的パニック災害映画のように「自己犠牲で災厄を打倒する」と言うのとも違って「自己犠牲でも救えないかもしれないけど、自己犠牲をするという心こそが大事」というような。儀式的な感じです。
まあ、アニメは現実じゃないし、心しかないんで、心を伝えるアニメが一番いいんじゃないかな。
ピングドラムやCやハートキャッチプリキュア夢喰いメリーもそういう心を中心にしていたと思う。
で、バトスピブレイヴでは、そういうダンの心を皆が見たから人種や住む場所や利害を越えて、人類が助け合おうっていう風になった。自己犠牲の物語は、単に人が死んだりしたらいいって言うんじゃなくて、心の熱さが大事だよねー。
UN-GOも世界を一つにして助け合おう、見たいなことを海勝会長が言ってたけど、あんまり心の熱さが無かった。むしろ、世界と助け合いたくないけど、泉さん大好きって思う速水君の痴情の方が熱かったかも。

文化祭の話で、芝居回で、最終回前に五十嵐卓哉監督が絵コンテに参加した回。ロボットの戦闘は出ないけど、演劇という形で大宇宙の何世代にも及ぶ物語を描いたのが面白かった。伏線や設定を暴露する回だったけど、それを演劇という形で強引に圧縮した演出技法が良い。
榎戸はやっぱり演劇だなー。
あと、キスシーンだよね。青春だなー。
22話は、タクトが中学生の時に好きだった女の子が南十字学園に来たり、青春物語として上手く出来てた。

ロボットの戦闘は出なかったけど、スタドラは「青春を守るためにサイバディが世界に出ないようにする」っていう話だし、ロボットより青春の方が重要。
ケイトさんとスガタ君のラストのこじれっぷりもなかなか味わい深い。

坂本真綾部長の演劇力や石田彰ヘッドに対する「親父はダメだな」もなかなか味わい深い。
最終回の「もっとすごい空を何度でも見るさ」っていうメッセージや、超絶メカアクションや、ヨウ姉妹の脳内姉妹篇やサカナちゃんの物語やレズ回も良かったけどね。スタドラの「らしさ」を圧縮した回と言えば、22話かなあと。
「銀河の船の物語」では愛のために何を選択するか、それとも力におぼれるか?という議題が出た。2011年のアニメらしかったなあ。タクトに対するそういう「さて、どうする?」という問題提起として22話は重要だ。
それで、スガタは持ってしまった大きな力を止めるために自己犠牲をしようとするけど、タクトは青春のためにそれを止めるっていう答えを出した。青春だなー。
最終回のそういう結末はスケールが大きいし、作画も良かったけど、その「答え」を導き出したのは22話の芝居に隠された「問い」だと思うので、スタードライバーからは22話を選んだ。22話はある意味、まとめの総集編だから、22話前の21話分があってこそ、とも言えるが。

たまゆら〜hitotose〜第4話から解く写真映像の原則 - 玖足手帖-アニメ&創作-

アニメ職人、サトジュン監督枠。ファイ・ブレインの重田敦司回も良いけど、完結したこちらの方を選んだ。
この上では「世界のためにどうするか?」とか「自己犠牲」とか大きなテーゼを描いたアニメを選んでたけど、たまゆらは「自分の将来はどうしようかな」「友達は何を考えてるのかな」っていう女子高生の日常感覚を丁寧に描いていた。
こういう小さな人の日常を丁寧に描く事も、やっぱり人の心を描くと言うことには重要。
第4話は麻音(まおん)ちゃんという仲良しグループの女の子の家に遊びに行って、麻音ちゃんの将来の夢や彼女の家族について主人公の楓(ふう)が知る、って言うあらすじなんだけど。

まさに「この子は何を思っているんだろう?」って話なんだけど。

でも、女子高生の普通の日常なので、そんなに「ミステリー」とかSFみたいに謎解きとか事件がはっきりと起こるわけではない。

だけど、それが彼女達の見聞きする情景の積み重ねが終盤で一つに結びつくことで、「この子はこう思ってるのかな」というカタルシスに結びついて、「ああ、伝わった」と思うわけ。

いいね。
事件の大小にかかわらず、人の心を知ったり考えたり感じたりするのが、アニメの醍醐味だね。
たまゆららしさを一番端的に感じる話を選ぶと、やっぱりこの4話が一番「らしい」って思う。
「女の子たちが、漠然とした将来を考えながらも、その時を生きていて、友達同士を大切にしている。周りの大人もそれを大切に思っている」っていう話。わかりやすい。分かりやすいけど、単なる説明じゃなくて、暖かい芝居や愉快な萬画として描いていて楽しい。
終盤の祭りや「私たち展」も良かったけど、特にイベントがない、序盤の漠然とした感じがたまゆららしいって思って選びました。

で、いろんなアイドルがいて、いろんなドラマがあったアイマスのアニメだけども。一番アイマスらしい話と言うと、意外にも序盤の3話。
これで方向性が定まったんじゃないかなー。

なんかたくさんのアイドルの女の子たちがいて、お仕事に出かけて、なんか苦労して、

俺ら代表のプロデューサーがアドバイスをしたり、女の子同士で協力し合って、

アイドルとして輝く!
っていうのがアイマスのアニメの基本だったかなあって思う。
1話は紹介だけで、2話は伊織ちゃんが子供っぽ過ぎてちょっと微妙だった。話として一番完成してたし、ライブの歌の綺麗さが出ていたのが3話から。
3話で僕は「ああ、かわいい女の子たちが可愛く輝く所を見ていればいいんだなー」って了解した。作品の見方を定める話は、作品の背骨を作るので良い。
やよい回やあずさ回や真回や響回や貴音回も、そういう風に可愛く輝く所を眺めて楽しんだ。
美希事件や律子回や千早事件や春香事件もドラマチックに大変なことが起きていたけど、基本的にはアイドルが悩んでから輝く、って言う3話の基本ラインを押さえてたらあんまり悩まず見れて、オッケーだった。
765プロ全員で海に行ったり運動会やライブをする回もバラエティがあって良かった。



なんだかんだ言って、このアニメは今年一番の話題をかッさらったと思う。でも、終盤のエントロピーとか時空の因果の集積だから、とかのSF描写は正直段取り臭かった。魔法少女が文明を発達させたとか、スケールはでかいけど出来レースっぽい。魔法少女の因果が積み重なってるから最終回のまどかが変身を決心する、って言うのもなんだか「設定」に押し切られた感じであんまり「心の動き」って感じがしなかった。
でも、3話までは「魔法少女と魔女のルール」がまだ分かってなかったし、それに対する不安感が表現されていた。イヌカレー時空の不穏な感じの美しさがそれを上手く飾っていた。マミさんの無感情な戦闘から幸福、そして絶望って言う心の急転直下も3話は面白かった。

杏さや編はちょっと長い。
1話から3話までの絵コンテを書いて、3話で降板した芦野芳晴さんのカードキャプターさくら魔法少女隊アルスファースト・スクワッドという経歴が光る。魔法少女隊アルスもちょっとダークより背景の魔法少女だったしね。

こういうアクションの爽快さと美術やデザインの美麗さ、

敵の名前が出たり、必殺技を叫んだりする演出のケレン味がおもしろい。
4話以降はちょっと段取り臭くなってしまったなー。
あと、4話以降の工場の経営に失敗した人が魔女に操られて絶望的になって、集団自殺しようとする所を魔法少女が助けるけど、その後のフォローは無い、っていう中途半端なリアルの段取りがあった。自殺志願傾向を持つ当事者としては、中途半端に現実的な絶望を描かれるのは鬱陶しかったです。
別に魔女に操られなくても自殺したくなったらするよ!
あんまりそういう社会派とか世界の仕組み自体には興味がなくて、やっぱり「心の熱さ」の方がアニメという娯楽では大事なんじゃないかな。設定よりも、心の熱さこそがアニメの説得力だよ。(リアルにすると、目の前の現実のようなつまらない世界に成るだけだし)


だから、ティロ・フィナーレ!と叫ぶ女子中学生の心の叫びこそが視聴者の心を打つんだよ。(だから僕はミステリファンにはなれない)

↑絵画として構図も完璧だ。

  • BLOOD-C11話


絵コンテの山本靖貴さんは、侵略!?イカ娘の監督です。(総監督は1期監督の水島努
茶番アニメというか、アニメの中で起こる戦いや殺人の茶番っぽさを徹底して描いた怪作です。
11話は茶番が茶番として明かされる回。主人公の小夜が全然アクションしないで、死んだと思っていた人たちの会話を聞いているだけの話なんだが、会話のテンポとカメラの切り替わりが上手いので、退屈しなかったです。
茶番だけど、それを強引にねじ伏せる演出力が良いと思ったし、珍しかったので10本に入れました。
1話の水樹奈々ソングと歌や最終回の大破壊も迫力があって良かったけど、演出的に際立ってるのは11話かな。
グロ要素がすごいんだけど、それだけでない妙な演出力の高さが水島努らしいなあと。

  • 『侵略!?イカ娘』 第9話A「おままごとしなイカ!?」




で、山本靖貴監督の可愛いイカ娘だが。
かわいいイカ娘、かわいい清美、エロい栄子、元気なストーカーの早苗、ゲストの幼女という、イカ娘のかわいい部分を凝縮したような9A話。
早苗のハイテンションな所は輪るピングドラムの前半の荻野目苹果のような爽快さがある。
レズは良いよね。


  • 残りのチョイス

境界線上のホライゾンのトンボ斬りのオッサンとメガネのオッサン吹っ飛ぶ話。オッサンがたくさん能力を説明して戦って、勢いよく吹っ飛ぶのが良かった。
銀魂’のガン侍で古谷徹池田秀一が喋る話。サンライズの底力。
SDガンダム三国伝51話。ガンイージがかわいい赤壁の話。サンライズのもう一つの底力。
gdgd妖精s 持田房子初登場回。おもしろかった。
うたプリ 最終回 ライブが良かった。
カードファイト!ヴァンガード えみちゃんが初バトルする回 妹ぺろぺろ
ゆるゆり レズがベロチューするところ ぺろぺろ

  • 測定圏外

輪るピングドラム最終回。
ピングドラムは全部10回ずつ以上見て、考察ブログとか演出分析ブログをしてたけど、実は輪るピングドラムの最終回はリアルタイムで見たっきり、心が吹っ飛ばされてまだ見てない。
まだ消化できていない。
愛の話と言うことは分かった。
そして眞悧は闇にいる。


  • 感想

僕以外の人は僕が上げている以外のアニメを上げていて、色んなアニメの楽しみ方があるんだなーって思いました。でも、やっぱり僕は僕が面白いと思ったアニメが面白かったと思います。
僕は思想主義、コンセプト重視なんでしょうね。
TVアニメやマンガ連載が「軌道に載るまで」に失敗しないための注意事項 - ピアノ・ファイア
izuminoさんのこの記事を読むと、僕は「このアニメはこういう作品です」っていう色合いを明確にしてるのが好きなんだと思う。
その上で、バラエティを出すのも良いと思う。
まー、富野ファンだし「最後まで見ないとなにが起きてるか全く理解できないが、演出力と本気っぽさがすごい」というのも好きです。
内容自体や演出技法よりも、「心の本気っぽさ」とか切実さとか熱さが好きなんだと思う。
作り物の娯楽のアニメって本質的にはそういう精神論しかないからなあ。