玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。旧玖足手帖から記事・ブクマを引き継ぎました。


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魔法少女まどかマギカ後編の絶望を富野も見たのかもしれない。

魔法少女まどか☆マギカ劇場版後編「永遠の物語」を見てきた。
わりと淡白だがソツがない編集で、テレビシリーズのクライマックスまでを総集編にまとめていた。
新作カットが多いと噂されていたが、特にドラマ性のある新作シーンはなく、まあ、あの墓のシーンくらいですかね。
あ、でも、9話分のオクタヴィア戦とワルプルギスの夜とのラストバトルシーンのほまんどーは劇場で見る価値のある迫力でした。
宇宙は、まあ、広いなーって思いました。


そういうわけで、ファンにはオススメの映画です!
もう、まどかマギカのキャラクターが大画面で動いているのを見るだけで嬉しくてたまらん!!!っていうファン向けの映画ですね。

ルミナス(期間生産限定アニメ盤)

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  • 富野もこの映画を見たのかもしれない。

富野監督は、

@Ryu_Hikawa
文化庁メディア芸術祭の内覧会にきてます。富野監督にバッタリお会いするなり、
「なんで、まどか☆マギカが一番なんだ!」と、詰め寄られました(笑)。
文化庁メディア芸術祭の内覧会にて富野監督「なんで、まどか☆マギカが一番なんだ!」:萌えオタニュース速報

と、キレる程度にはまどかマギカを見てるんだろうな。
それを踏まえて昨日の富野由悠季監督の京都での講演会
めぐりあい京都より富野監督との対話。絶望をするなと直接言われた。 - 玖足手帖-アニメ&創作-
を思い起こすに、富野監督はまどかマギカを見て、絶望と希望について、「願いと同時に呪いも生まれる」っていうゲーム的設定を思いついた虚淵玄さん以上に考えてたんじゃないだろうかと。
富野は昨日

「我々人類は巨大な組織や国を運営する能力がないのではないか」

「民主主義では人類は絶滅するのではないか?」「だが、我々は民主主義以上のシステムを生み出していない」
「だがフィクションを見ずに、本当の現実に対峙する、リアリズムに対峙すると絶望するしかない」「絶望は死に至る病である」
「政治家や経済界や、情けない大人たちの現実を見ると、絶望するしかない」
「だけど、現実を見て絶望して鬱になるだけではダメです。だから『愛とロマン』が大事なんです」

って言ってた。
富野、ってもしかして70歳の爺さんなのに、女子中学生の鹿目まどかのように「願いを絶望で終わらせない」という「夢と希望の魔法少女」になろうというのか?恐ろしい!まさに魔獣・・・


女子中学生が夢と希望の魔法少女になるのは可愛いけど、富野監督のように人生を積み重ねてきたおじいさんが魔法乙女チックなことを!


でも、まどかマギカって「悲しみと憎しみばかりを繰り返す、救いようのない世界だけど」って言ってたけど、社会の救いようのないダメさは「魔女や魔獣の呪い」とか「悪徳ホスト」っていうわかりやすい悪役とか、「自分より可愛い仁美に彼氏を取られて辛い」っていう女子中学生の悩み程度しか描かれてないだろ。ほむらに盗まれた米軍の苦しみとか描かれてないだろ。杏子の親父は新聞を読んで泣いちゃうようなオッサンだったけど。
富野が絶望してるのは「自分も含めた大人の社会全般」で「民主主義は人類を滅ぼす」とかそういう社会や人類の習性に対する絶望なんだよ。少なくともホストよりひどい。実際に阪神淡路大震災とか東日本大震災にも取材に行ってるし。1995年の頃の富野は精神失調だったのに・・・。


その上で富野は「絶望はしないぞ」「絶望しないために祭りをするんだ!」「(ワルプルギスの夜みたいな)台風とか地震とか、災害は毎年起こるけど、それでも生き残った人達は毎年生きていることを祭りとして祝う、ハレの気分でリフレッシュしていこう」って言ってるわけで、つまり富野が魔法少女になったら祭りの神輿の御神体になる。

そりゃー、エントロピーを凌駕して子供とか作っちゃいますね。
祭りの気分として考えると、伝説巨神イデオン発動編の発動シーンは虐殺だし、まどかみたいな宇宙奇跡だけど、カンタータ・オルビスによる祝祭的な雰囲気があった。まどかはゲーム的なイベントとか「エンディングの一つ」って感じではあるけど、宇宙誕生の祝祭っぽさはあまり感じなかった。まどほむエンドキマシタワーとは思ったけど。


あと、ループものとイデオンの関係だと、
イデオンナイトで富野監督に質問したときのこと。 - 玖足手帖-アニメ&創作-
で、富野監督は「世界をリセットしてやり直すためには自分の一番親しいものを生贄に捧げるんです」って言ってたけど。



で、富野監督が魔法少女まどかマギカを仮想敵として、本気で夢と希望と愛とロマンとオマンコを感じさせる美少女アニメを作ったら、ほんとすごいことになるぞ!いや、新房昭之監督もエロアニメ演出してたけども。
富野監督の次回作に期待が集まりますね!(結局それかよ!)


  • でも、富野監督の言ってることも単純すぎじゃね?

「真実を知ると絶望する」ってキュゥべえみたいなことを富野監督はおっしゃってたけど、そうだろうか?
人間や世界はクソだけど、糞だって言われても「ああそうか」って思うだけの人もいるんじゃないかなあ。
世界がクソ仕様なら糞仕様の中でなんとなく生きてなんとなく死ぬのが生きものだし、その程度でいいんじゃないかなあ。恐竜とかなんとなく落ちてきた隕石でなんとなく寒くなったり植物の変化で数千年かけて衰退していったし、今までに地球に誕生した種の99.9%は絶滅してるんで、別にいいんじゃないですかねえ。
たまたま私は今ここにいますけど、それもいつまで続くことやら。でも、そんなに長く生きられないでしょうね。体力がないし、精神疾患があるし。でも、それを知って絶望していても、それなりにアニメを見てダラダラ過ごしたり出来てるんで、絶望と希望ってそんなにデジタルに割り切れるものじゃないよなあ。
まあ、富野監督は「ハレ」と「ケ」で気分がアップダウンするのは自然だっていうことも言ってたけど。
まあ、そんな感じで、ホストを数人ぶっ殺したくらいで怪獣にはならないっすよ。



以下ネタバレ。

迫力のあるシーンやカッコいい絵があるのに、映画として段取りが多くて本当に退屈で寝そうになった。一回見たし。
虚淵玄インキュベーター設定や、創作魔法少女文明論と家畜に対する説教(これは映画ならどっちか一つでいい)、10話のほむらの回想でのほむらの性能の説明とか、長々と映画でやるなよ。もっとエースをねらえ!
まどか☆マギカのテレビ版は毎週毎週、伏線クエスチョンと推理する楽しみのあるテレビシリーズで、1週ごとにクリフハンガーみたいな引きが売りのアニメだったわけですが。まあ、僕としてはテレビシリーズの段階から
「引きの段取りが長い」「シャーマニック・プリンセスみたいなアニメなんだから6話でいいだろ」って思ってました。
10話のエンディングを再現したのは、ちょっと映画のリズムをぶった切る感じで、やりすぎだと思いました。これじゃあ総集編というよりテレビシリーズ一挙上映イベントじゃないですかーっ!
まあ、歌の力はすごいし、クラリスもカラフィナも売れてるらしいし・・・まあ・・・イベントとしてはいいのかな・・・。映画としてはちょっとアレだけど・・・。ファン向けイベントとして考えたら、アリ?ですかね?うん。ありあり。


ほんと、まどかマギカのファンには純粋に感動している女子中高生、サブカル女子大生もいるんだからあんまり男性オタクの観点から偉そうに楽しみに水を差すのはいけないから!ほんと、杏さやとか大事だから!

魔法少女まどか☆マギカ ~The different story~ (上) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

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でも、映画として勢いを持たせるには、やっぱり後編のファーストバトルであるオクタヴィア戦はもっと一気にサツガイすべきだったけど、テレビ版と同じく一旦引いてしまうんだよなー。まあ、まどかの絶望を深めるために、まどかと杏子の会話シーンを入れなくちゃいけなかったという段取りの理屈はわかる。理屈はわかるが感覚的には気に入らない。


ほんと、ロザミア・バダムを劇場版でああいう「行間」扱いにした富野由悠季を見習えとは言わないけどさ!


ラストの概念宇宙キマシタワーシーンもホント、映画としての勢いで押し切って欲しかったのに、そこでレズ的に銀河を押し倒していたら名シーンだったのに、まどか神が
「私は神になって、全ての宇宙を見ることができたので、ほむらが平行世界でがんばった段取りを理解した。あなたはたくさん段取りを重ねたので、あなたは私の最高の友達です」っていうセリフを言って、そこで冷めた。
ベッドシーンで愛をセリフで言うなよ!!!!
もっと映画ってのはさあ!(映画研究部にいた頃のヤマカンのような仕草で)
概念シーンはイデオンカンタータ・オルビス並の興奮があればすごい名作映画になったかもしれないのに!作画やCGは伝説巨神イデオン発動篇よりも豪華なのに、いかんせん魔法少女5人組くらいしか性格が掘り下げられていないせいで、宇宙を書き換えている割にスケール感が狭・・・。
イデオンも似たような話なのになー。イデオンはDVDで何回も見てから、イベントで映画館で見たけど、やっぱりすごかったもんなあ。怒涛って感じだった。


まどマギは絵はすごいのに、ゲームシナリオのフラグ論段取りが透けて見える構造が・・・醒める。もっと単純でいいじゃないか!
まあ、カプ厨とかキャラに入れこんでるファンの人は冷めないで済むと思いました。でも、杏さや厨はまどほむシーンでは冷めていたかもしれない。群馬の他にも魔法少女はいるかもしれないのに。


段取りでストーリーを組んでる割に、「杏子が死んだからワルプルギスの夜と戦えるのはほむらだけだ」って話になって、それは設定としてもおかしいよな。やっぱり。
群馬の見滝原市のご町内を守る程度の縄張り争いをマミさんと京子がしていたわけで、茨城県から他の魔法少女は援軍に来れないのか?っていう矛盾は感じられるよねー。段取り芝居をしてる割に穴もでかい。一挙上映するとテレビでは流していた粗も目立つ。
いや、まあ、魔法少女おりこ☆マギカで説明されてたのかな・・・。でも、スピンオフを手に取る程そんなにこの法螺話の設定を知りたいというほどの熱意はなく・・・。

魔法少女おりこ☆マギカ (2) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

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魔法少女かずみ☆マギカ ?The innocent malice? (1) (まんがタイムKRコミックス フォワードシリーズ)

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いや、まあ、私もエヴァンゲリオンに入れこんでいた中高生の頃はたくさん設定資料集や謎本や聖書外典を買っていたので、そういう若くて熱気のあるファンにはオススメの映画ですよ!


うーん。
魔獣が活躍する新シーンだけを楽しみに段取り総集編に耐えたのに、途中で何度も時計を見て「この場面で残り時間がこれくらいだと、新シーンはこれくらいかな?」と期待したけど、結局テレビと同じ終わり方をしたよ!!!
魔獣死すべし!



続編・・・続編ねえ・・・。まあ、人気があるからいいんじゃないですかね。
叛逆の物語ねえ・・・。まあ、まどか神の母性はちょっと男の子の僕としては余計なお世話で鬱陶しいので反逆したいんですけど、でも、まどか神なんか実際にはいないじゃないですか。

忘れないで 

いつも、どこかで 

誰かがあなたのために戦っている事を 

あなたが彼女を忘れない限り 

あなたは一人じゃない

って言われましてもねえ・・・。あいにく、僕の隣にいるのはまどかではない僕自身の脳内妹なんだ。だからわざわざ叛逆するほどの思い入れもない。
だから続編はファン向けですね!まどマギの熱心なファンはホント熱心だからなあ。
僕は脳内妹と愛を育む。
他人の創作物は脳内妹につけるアクセサリーを磨く他山の石として参考にする程度に止めよう。


いやー、杏子ちゃんの制服姿、すっごく似合ってるよ!勉強頑張ってね!!!!もう万引きするなよ!
さやかがまた死ぬのかどうかは気になるけど、どうせ時を巻き戻すとかだろうし、いいです。ネットでネタバレ観ます。


それはそれとして、再来週のスマイルプリキュア!の映画が楽しみですね!大画面でプリキュアが動いてるだけできっと可愛いんだろうなあ!今日のハッピーロボもとってもおっきくて大張正巳でかっこよかったクル!