玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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ヱヴァンゲリヲンは原発問題を茶化す不謹慎なガキアニメ

ヱヴァQ東日本大震災後の脱原発に違和感を表明する庵野? - 玖足手帖-アニメ&創作-
って書いた。
でも、アニメはガキの妄想をそのまま絵と音に乗せる事が出来る媒体なんだから、それが庵野さんのガキっぽい妄想の発露に過ぎないとしても「うん。庵野君はそう思うんだよね」って思うだけで良いし、別に不謹慎だろうが知った事か!
そりゃあ、アニメは記号論を道具にして人の心を揺さぶるよ。もしかしたら、いろんな事件の被害者や災害の被災者の人とか、エヴァの残虐シーンや災害シーンを見て、心を痛めるかもしれないよ。でも、そんな風に痛む心はそいつ個人で何とかするしかなくって、アニメはただ単にアニメとして存在して、売れなかったらスポンサーが降りて無くなるだけだ。
倫理的にどうこうとか思想的にどうこうとか文句をつける筋合いじゃねえんだよ。
おもしろければそれでよし!


ヴィレのヴァンガード艦隊が原子炉っぽいのを暴発させながらケーブルを繋いでプチヤシマ作戦してるのが面白かった。東日本大震災の余震に怯えながら風呂に入ってたらいきなり停電して裸で困った去年のあのころを思い出して面白かった。風呂の水が余震で溢れて、地震酔いによって精神を病んで枕元に置いたペットボトルの水が揺れるかどうか、眩暈なのか地震なのかをじっと見ていた頃を思い出して面白かった。
原子力戦艦を連結させた艦隊の原子炉っぽいアレが暴走してたくさん人が死んで、それでもエヴァと言う自然エネルギーっぽい神が与えてくれたすごい便利な動力源を手に入れるのが、すごく東日本大震災以降にいきなり脱原発自然エネルギー礼賛を始めた日本人みたいな感じで面白かった。
「お前ら、掌を返しやがって」っていうヴィレのあいつらの態度が日本人に似てて、それはアニメとして説明が足りなくても、なんとなく「手のひら返しっぽさ」「周りの人の理不尽さ」を感じられて面白かった。
シンジ君の理不尽な行動もそんな感じ。


でも、特に面白かったのは、庵野監督が原発に対して意見を表明していると言うよりは、単に「たくさんの配線と配管にまみれた動力炉がカッコいい」とか「永久機関はカッコいい」って素で思ってるっぽいオタクっぽい純粋さだ。彼のそういう態度はキチガイっぽいのだが、一本筋が通ったキチガイなので、それは一定の評価には値する。


3.11以降のアニメの癖に原発事故の倫理的な問題とか思想的な問題を脇において、「やっぱり配管と配線と爆発はカッコいいな!」というオタク態度を貫く庵野さんは立派だと思う。
TVエヴァのミサイルはフォークランド紛争のパクりだし。現実なんかアニメの資料でしかないさー。


俺の人生もアニメを面白がるための資料に過ぎないし、たった一杯の酒のようなアニメを楽しむために生きてるような人生で良いじゃねえか。どうせたいした事も出来ない、たった一人のサルの亜種に過ぎねえんだ。


エヴァは病人を作る」と富野が言ったけど、知った事か!
そりゃあ、僕は精神疾患でストレスで傷もないのに体中の痛みがやまない人間ですよ。でも、アニメが無くて病気でいるより、アニメがあって病気な方がまだマシ。
毒にも薬にもならないアニメよりも俺は毒のようなアニメを飲んだ方が好きだ!アルコール中毒みたいなものかもしれないが、俺はそれが好きなんだな。
たとえば毒にも薬にもならないテレビ番組やパチンコ画面の点滅を、毎日口にエサを流しこまれる家畜のように眺めて人生の時間を暇潰しする人間が健康だと言うなら、俺は病気のオタクになる!!!
世間様の不謹慎かどうかなんて事は関係ないんだ。ガキでもいいじゃねえか。


「どうしても、答えてほしいことがあるんだ、おたくにとって一番大切なものはなに?」
「今はこの一本のヱヴァQさ」
「とにかく、今日という日のこの瞬間はこのカラーの入れてくれた一本のヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qだよ・・・。しかし次クールになりゃ変わっちまうだろうな」
「つまりな、俺にとっての一番大切なものってのは俺自身まだなんなんなのかわかんねぇんだ。だから俺はそれを探すために毎日、毎日を過ごしてる。
エヴァンゲリオンイデオンの考察に血道を上げたこの30年間は楽しかった。映像の原則を見つければ俺にとっての一番大切なものは『何か』が分かるような気がしていたんだ。
だが、何にもなかった。例えガンダムの版権が全て俺のものになったとしてもけど、アニメはやはりアニメ以外のなにものでもなかった。俺の『何か』ではなかった」
「あるよなぁ。どっかで俺が、俺の一番大切なものってやつに出会う時があるよなぁ・・・。そうでなけりゃ、そうでなけりゃあ、あんまりさみしすぎらぁ」


明日は、宝島の最終回を見ます。
どんなに人生がつまらなくても一杯の酒、一本のアニメ。
そして、夢・・・。