玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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ガッチャマンクラウズ1〜4話感想 中篇 僕らとガッチャマンとはじめたちの善悪モヤモヤ

ガッチャマンクラウズ1〜4話まで「世界を滅ぼすのは悪魔じゃない。僕らだ」前編 - 玖足手帖-アニメブログ-
続きです

  • 新作アニメは悪を直近の過去に見いだす。善を未来に見いだす。

これはどういうことかと言うと、簡単に言ってしまえば、勝てば官軍負ければ賊軍ってことです。
明治時代には江戸幕府を批判し、アメリカとの戦争に負ければ大日本帝国を批判し、不況が長期化したら江戸時代が素晴らしいとか言い出す。そういう日本人の直近の過去を憎み、ないものねだりをする、熱しやすく冷めやすく、自分からは何もしないのに文句ばかり言うわりに陰湿で自己保身的な考え方の延長線ですね。
しかも、それって非常に自己保身に適ってるんですよね。
直近の過去(現在進行の事件ではなく過去として認知された事例)の失敗をアニメ作家やマスコミや政治家が「あれは失敗だった!」と言ったら、視聴者や聴衆はその痛みの記憶が残っているし、同時に過去として現在の自分からは切り離せているので、都合よく、そしてスムーズに「確かにあれは失敗でしたね」と納得しやすい。
これは良し悪しの話ではなく、普通に人間はそういうもんだろ。
だから、70年代での新作アニメだった宇宙戦艦ヤマトや機動戦士ガンダムでは「ナチスっぽい独裁政権が悪」だと言ったし「環境問題が悪い」と言った。科学忍者隊ガッチャマンも、その当時に悪だと認識されていた公害・科学・戦争などの現実的なテーマを悪として取り扱ったし、鉄腕アトムからの流れで「コンピューター総裁Xの独裁」も悪とした。当時はそれが新しかったし、アバンギャルドで前衛だったんだよ。同時に、スタンダードでもあった。
総裁Xには「宇宙からの侵略者」という要素もあるが、侵略が悪だというのは第二次世界大戦の侵略戦争を批判していた当時の世相を鑑みれば、宇宙人が侵略するというのを悪とするのも分かりやすい。
21世紀のアニメでは逆に「地球には侵略する価値もない」「宇宙人は別に悪くもない」「本当に問題とすべきは人の心だ」という風になっているのが多いように思える。宇宙人の侵略という話が飽きられたというのもある。


で、善は何かというと、基本的に読者や聴衆の自己肯定心を満足させると快感につなげやすいので、直近の過去を批判しつつも、低年齢の視聴者の「未来への夢」や現在進行形の事業を肯定する。宇宙戦艦ヤマトは70年代の若者らしく「愛しあうこと」とテーマにしたし、機動戦士ガンダムでは「新人類世代の洞察力に期待する」とした。
鉄腕アトム、サイボーグ009、科学忍者隊ガッチャマン、マジンガーZ、超電磁ロボ コン・バトラーVでは原爆を作ったような軍需産業やマッドサイエンティストを批判しつつも、その当時にはまだ革新性があった「国際連合による国際協調」を善としていた。
旧・科学忍者隊ガッチャマンではコンドルのジョージ浅倉が日系イタリア人で、白鳥のジュンが日米ハーフ。また、70年代には戦災孤児世代が作り手になったことと、団塊の世代ジュニアが鍵っ子になったことで「みなしご」作品が流行り、大鷲の健や燕の甚平 / G-4号は孤児である。
サイボーグ009では最初の漫画原作では駐日軍人が沖縄の女性を孕ませて産ませた日米ハーフの009・島村ジョーにたいして、001が

イイカイ・・・
009!
混血児デアルコトハ ケッシテ ハズカシイコトジャナインダ。
ムシロ ホコリニ オモッテモ イイ・・・
イマハマダ ダメダガ……
ヤガテ世界ニ国境トカ人種差別ト イッタ オロカナ コトハ
ナクナル日ガ キット クル

と言って、黒人の008ピュンマが「そうだ。そのとおりだ009!」と言っている。
露骨にコスモポリタニズムに夢を見ていた戦後19年の時代ですねえ。おめでたいですねえwww
このセリフは21世紀バージョンのサイボーグ009(櫻井版ジョー)でも省略されている。


逆に、近年の冷戦後のアニメではコスモポリタニズムは所詮アメリカ主導のグローバリズムとして批判されることが多い。コードギアスとか。
009 RE:CYBORG (原作:サイボーグ009) では

世界の自由と平和を守ってきたのは、俺たちアメリカ人だ」と言う002。009は「でも、それは世界にとっての正義だったのかな」と返す。

まあ、リサイボーグは僕は見てないし、むしろガッチャマンクラウズについてのブログなんですけど。


あるいは20世紀少年のように、「未来の国際協調を信じられた時代の日本」をノスタルジーとして大人の自己肯定や甘美な夢としてヒットした作品もある。


まあ、そういう風に価値観は変化するわけです。
冷戦が終結しても差別や国境はなくならず、むしろ東欧の安い労働者を西側が使って為替レートの差で利益を出してきてるし、日本の企業もそれを真似して東南アジアを開発しつつ人件費のより安い国を利用するように移動している。
それが数年続くと、アニメとかドラマでは拝金主義を批判するような作品が現代的となってきて、ノイタミナのCとか輪るピングドラムでは「お金よりも家族だよね」「未来へ」と言うようなオチになってたりして。

あと、「未来には夢がある」って言っておくのは責任を取らなくていいから楽なんですよ。
でも、私の好きな富野由悠季監督の機動戦士ガンダムシリーズでは「未来にアニメばっかり見てるとカミーユやカテジナみたいなキレる17歳ばっかりになるぞ!」って予言して実際みんなキレて、富野監督もキレて「人は黒歴史と向き合って癒されてガンダムや迫水王を呼ぶんじゃないだろうか」みたいな話になってきているんだが。これもノスタルジア(∀ガンダム劇場版エンディングテーマ)なんだろうか?
富野監督は「鬱病を経験して、家族に頼っていいということを思い知ったし、人とのつながりが大事と言う話にしたい。逆に、人とのつながりが持てない人を悪人に仕立てるという自覚症状があります」って言ってた。Gのレコンギスタ、楽しみですね。



ずっと昔から隣にいるせいでずっと現在進行形の問題なのが朝鮮と日本の関係ですが、それをアニメのSFエンターテインメントで描いたのはリーンの翼くらいですかねー。実写映画ではいくつかある。韓国流ドラマは別腹っていう感じで棲み分けられてるのかな。
まあ、ガッチャマンクラウズは基本的に関東の話だし放送されてないので、朝鮮も関西も等しく差別されてるし、5話を見れた人がうらやましいし憎い。


リメイク版の宇宙戦艦ヤマト2199では国際協調とかナチス批判とか大和魂とか科学万能主義よりは、内向的なサイキック的な倫理性を持つ美少女萌えと、カッコつけた戦争のショーとしての楽しさ(ガミラス戦艦はBGMに合わせて撃墜される)を娯楽として提供してるように見える。


また話が横道にそれましたが!
まあ、善悪の設定はその時々の時代の流れに合わせてる、っていう話ですね。作り手の癖でもあるし、受け手の要望でもある。
色んなリメイク作品やシリーズものの変化を考えてみると面白いのではないでしょうか。ヱヴァの話は長くなるからしない!

  • ガッチャマンの善と悪

過去のガッチャマンの総裁X、ギャラクター、ベルク・カッツェ、ガッチャマン、バードゴーという用語と要素は引き継ぎつつ、再構成してる。

http://d.hatena.ne.jp/einbelt/20130808/p1
中村健治は原作を手掛けるとき、必ず「核」や「定義」を残し、それ以外を再構築する。

再構成を整理して考えてみよう。


旧作ガッチャマンの悪

総裁X…宇宙人が作った人工知能コンピューター。自分の星の都合で地球を征服して自由にしたうえで破壊したがる。自分の都合で部下を見殺しにしたりする→悪!
ベルク・カッツェ…総裁Xに遺伝子操作された天才。天才すぎて性格をこじらせて悪の組織ギャラクターに入って昇進した→悪!
ギャラクター隊員…いろんな国や地域の犯罪組織の一員が吸収合併されてる→悪!
ギャラクター隊長…ギャラクター隊員の中で出世した者。出世欲が強くカッツェの地位を狙っているものもいる→惡!

利己主義、出世欲、征服欲、精神的不調が惡!


旧作ガッチャマンの善

科学忍者隊…世界の平和のために科学の知恵と忍者の体術を生かす→善!
南部考三郎博士…。オックスフォード大学とケンブリッジ大学の両方で学んだ天才的な科学者で、科学技術庁長官。のちに国際科学技術庁の最高幹部。その若さで東京大学名誉教授でもある。湯川秀樹とか朝永振一郎みたいな平和主義の天才→善!
深紅の戦闘機隊レッドインパルスチーム…もう一つの南部博士直属部隊。実は親父!自爆!良い人!→善!

自己犠牲、献身、国際協調、努力と精神統一が善!

  • ガッチャマンクラウズの要素

女神転生のカオス、ニュートラル、ロゥの順に並べようとしてみたが倒錯してるので無理!主人公とか高校生から遠い順に並べてみた。


ベルク・カッツェ…宇宙人!悪!でもは自分の手は汚さず、その星の生物が自ら滅ぼし合うかどうか試して見極める超越者!他人の魂のノートを取り出す事が出来る。でも、ベルク・カッツェも自分のノートを誰かに取り出されて持ってる。翼をもがれたはずの狂った鳥。正気を失っている→よくわからん!



宇宙人評議会…旧作での総裁Xを作った宇宙人みたいなもの。だから悪の要素。でもJ・J・ロビンソンは立川ガッチャマンの上司。ベルク・カッツェと同じく心のノートを取り出すデカい超越者!倒錯してる!J・J・ロビンソンは予言とかできるしすごい頭がよさそうだが、頭が良すぎてあんまりしゃべらない。というか、情報処理能力が高すぎて人間に伝わるように情報減らして低次元にを翻訳して話すので、逆にわかりずらいノートのポエムでコミュニケーションをする。だからわかりにくい。(ベルク・カッツェはすっごい早口でしゃべる宮野真守なので超ウザかわいい)


パイマンやO・Dは宇宙人で同時にガッチャマンだし、知能や感情は人間に近い。→よくわからん!



宇宙犯罪者…宇宙人の中でも悪いことをする悪の要素!人間をさらったりする悪!でも無自覚にウッカリ人間をさらったりする別次元の、全然違うルールの生き物も交じってる。犯罪者とそうでないものの区別がつきにくい。→よくわからん!




人工知能…総裁X!便利!たくさんのユーザーの要望を並列処理で総合的に裁いている!まさに総裁!今回は宇宙人政策のコンピューターハードウェアではなく、地球人の18歳の爾乃美家塁が制作したプログラムっぽい。実体の本体のサーバーは爾乃美家家にあるのかないのか?制作時期は爾乃美家塁がベルク・カッツェと出会った冬の日の前か後か?→前作でのラスボスの名前だけど丹下桜さんの声だし、人工知能なのに平坦な人工音声ではなく、人を心配したりアシストしようという声色。前作ではベルク・カッツェをすごく怒ってた総裁だが、今回は逆にイライラしているユーザーをたしなめるような優しい声の抑揚の付け方がすごく考え抜かれた知能と言う感じで萌える。→よくわからん!



ギャラクター…前作では地球人の犯罪者とかマフィアとか反政府反国連民兵組織とかだったけど、今回は地球人の一般市民!GALAXアプリをスマフォやパソコンにダウンロードするだけで成れるユーザーの愛称!出世欲があるのかはわからない。ゲーム感覚で世界をアップデートしたらポイントがもらえるっぽいけど、それで具体的に金がもらえたりするわけではない。むしろ、塁のセリフからは無償奉仕して自己実現することを喜びとするボランティア集団っぽい。
「ギャラクターがいれば政府は必要ない」とまで言われるが、悪いことや破壊活動をする反政府勢力と言うよりは、良い仕事をし過ぎてる相互扶助組織みたい。(私の個人的な感覚では、自分の生活費を稼ぐための仕事だけでなく総裁Xからのオーダーまでこなしていたら看護師や弁護士はオーバーワークになって過労死しそうな気もする)
ただ、サービスや情報を提供するギャラクターもいれば、それを受け取るだけのメンバーのギャラクターもいる。それは不平等な感じもするが、各々の個性と能力や変化する状態によってフレキシブルに行動してるんだろう。
主人公も立川ガッチャマンのメンバーもその中の宇宙人も主人公の学校の友だちもギャラックスを使ってる。みんながギャラクターなんだ!倒錯してる!→よくわからん!
(個人的には、前作の悪の組織だった名前が混然となって善悪逆転してるのは、機動戦士Zガンダムの地球連邦とジオン軍の関係みたいで、「換骨奪胎した続編を作るとやっぱりZガンダムっぽくなるのねー」って思ってる。割とGとかWとかXとか種も00もどこかZっぽいし)



ハンドレッド…ギャラクターの中でも優秀な百人で、遠隔操作型スタンド「クラウズ」を操作する権限を持つ。射程距離は東京都立川市を中心に携帯電話で通信して、静岡県箱根まで届く!クラウズの近くにいたハンドレッド53号はクラウズを中距離操作型スタンドとしてロープを操らせるなど、ハイエロファント・グリーンやストーン・フリーのように操作していた。
前作でメカ鉄獣を指揮するギャラクター隊長みたいなものか。クラウズの力を使うには塁の許可がいるので、使わせてほしいという欲のある者もいるが。基本的には人命救助。また、訓練を積んだプロフェッショナル集団で、部隊の上位組織と言うことで、「レッドインパルス隊員」の要素も持つ!→よくわからん!




爾乃美家塁…総裁Xを作り上げた天才少年マッドサイエンティスト!しかも女装癖がある!と言うことで、旧作のベルク・カッツェやセレクトロ星人の要素も持つ。
でもクラウズ組織を作り上げた博士キャラなので、南部博士の要素も持つ。しかも、彼もノートを取り出された別系統のガッチャマンなので、レッドインパルス隊長の要素もミックスされている!

ごちゃまぜ!ごちゃまぜとかめちゃくちゃって意味は3話までの主要な主人公の攻略対象だった異星生命体MESSの意味。そういうわけで、ガッチャマンクラウズは序盤で「いろんな要素をリミックスしますよー」という宣言をしてたわけ。
オープニングの映像では

主人公のはじめとパラレル、並列、同類、と言う風に描かれてるので、科学忍者隊ガッチャマンでのレッドインパルスが大鷲の健の血縁者だったというふうに似た者同士という要素も持つ!
ヤバい。ルイルイいろんな要素があって萌える。僕も若いころは世界をアップデートさせたいっていう青雲の志を持っていた女装癖のある(演劇部で)メガネ美少年だったので親近感湧くわー。

でも、OPでははじめと道を分かれて、ベルク・カッツェと合体して謎の怪人になるような暗喩もされてるので、男女合体怪人である旧作のベルク・カッツェの要素もある。男性なのに女性っぽいのは科学忍者隊ガッチャマンIIの新指揮官ゲルサドラの要素もあるわけで。
世の中の政治体制に疑問を持っているのは、国際協調や政府主導の旧作から考えると悪なんだが、世界をアップデートさせてよりよく導こうという志自体は善人。
ハッカーだから悪いやつ、というのはハッカーをスパイ(第二次世界大戦時代の悪)と混同していた80〜90年代の創作物の考えで、むしろインフラレベルのプログラムを組めるハッカーはスティーブ・ジョブズみたいな企業のヒーローっていうのが最近の考えなんだけど。それも3年くらい前の2000年代の流行だったから、それを2013年の「直近の過去の悪」としたら悪として扱われるかもしれない。
→よくわからん!



一般人の心…ベルク・カッツェやJJロビンソンに影響されて謎の超能力を発現したり、お互いにネットを介して助け合ったり、傷つけあったり、滅ぼしあったり、困ったお隣さんがCDを鳴らしまくったり、自動車が暴走したり、食品メーカーが毒をばらまいたりする。

すごい平気でうそをついたという自覚もなく嘘をつくのであんまり頭が良くない。
→善と悪の両方なので、よくわからん!




良い人の心…世界の平和と正義を守りたいという思い。でも、丈は「俺は公務員で人の役に立ちたいと思ったのに、公務員では仕事が暇すぎるし仕事が回ってこないし人の役に立てない。でも、ガッチャマンになれば人の役に立てると思った!でも10年ヒーローをやっても、やっぱり惨めだった。でも、わかりやすい敵が来たら戦えるからうれしい!やる気が出てきた!」と言う風にヒーロー活動と言う手段が目的になってる所もある。そこは若干危うい。
清音も丈の影響を受けて善行をしようと思ってるけど、電車のマナー違反を注意してドヤ顔するので若干ウザイ。あと5年もヒーローをしてるせいで留年してる。留年してるのに先輩って呼ばれてるけど、そこは怒らないので基本的に心は広い。
→たぶん善人だけど、若干のヤバさはある。



ガッチャマン…人助け組織のヒーローだけど、人を傷つけるのが好きな悪党のベルク・カッツェと同じ宇宙からのヤバい技術を使ってる。

なんかよくわからんクローン人間を使って人の記憶を消したりする。こわい。
同時に、地球の人の心を持ってると同時に、地球人の心にも闇があるので、善にもなるし悪にもなれる。
→よくわからん!



一之瀬はじめ…万物をデザインする能力を持つ。神にも悪魔にもなれる。よくわからん!

善悪が分けられてない、混在している!
混在しつつ、時勢や物の味方で善悪が変わって行くっていう流動性でドラマチックな緊迫感とジェットコースター感と思考の楽しさを見せるのが、中村健治監督らしいね。
でも、とりあえず、はじめは主人公だし、学校や地域やガッチャマンに友達も多いし、人に好かれようとしてるし、親切そうだし、ボランティア活動をしてるし大体善人だと思う。
でも、はじめにも危うさがあっる。それははじめの善性が基本的に想像上の砂上の楼閣だからだ。

  • はじめの想像上の正義の弱さ

一之瀬はじめって公式サイトでも

元気で明るく、パワフルでエネルギッシュ。
「美しいか、美しくないか」「かわいいか、かわいくないか」を判断基準とし、マイワールド全開で突っ走って行ってしまう、ちょっと変わったアーティスト系変態萌え少女。

というよくわからん紹介をされているんだが、実際の物語上で一番目立ったのは、彼女の他者への想像力。
これは色んなブログでも言及されてて、

同じ部屋で飛び降り自殺のニュースを聞いていた2人の反応もそう。
自ら命を断つなんて理解に苦しむ、命を軽視しているという清音に対して、はじめはベランダにかけより、その高さを確認しつつ、自殺した人は辛かったんじゃないかと問う。


多分はじめは常識、きまり、あるいは思い込みといったものだけで物事を判断してない。
なんで物事がそうなるのか、なぜその人がそうするのか一つ一つを深く理解して、あるいは理解しようとして行動してる。
http://d.hatena.ne.jp/alphabate/20130721/1374402608

清音は2話と3話で席を譲らない若者や、暴走する自動車に苛立ちを見せた際、はじめから「あちらにもやむを得ない事情があるのかもしれないではないか」とたしなめられる。
1話アバンに、清音が通行人とぶつかるシーンがある。

清音はぶつかって通りすぎていった相手の方を睨んでいるので、言外に相手への不満があるのが分かる。このあとすぐ、はじめも通行人とぶつかるのだが、彼女は清音とは対照的に、すぐ相手に謝っている。

 

はじめは相手を理解しようと務めることや、相手への寛容さが、物事をうまくころがすための秘訣と心得ているようだ。


しかし、彼女がヒーローものにつきものの「悪者」と対峙した時にもうまく振る舞えるのか、わりと疑問なのである。
正義が危うい『ガッチャマン クラウズ』 3話まで感想 - さめたパスタとぬるいコーラ

そう。
はじめは相手の善性を想像して行動するので、本当の事実上の悪と対峙したらどうふるまうのか?
(5話でかっこよく戦ったらしい?)

帰りは電車。 その中で清音は座席で眠る若い男女と吊革につかまっているおばあさんを見つける。
イラつく清音だがはじめの言葉に留まる。

「先輩、皆疲れてるかもしれないですよ。 体調最悪だけど会社休めないとか、もしかすると病気の人もいるかもしれないし」
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登校時、通学路の狭い道を猛スピードで走り去った車。
危なく、非常識と怒る清音だが、はじめは病人が乗ってたり、奥さんが急に産気付いて急いでいたと考えて怒らず。

「そう考えると、仕方ないって思っちゃいません? ちょっと怒る気、減ったんじゃないっすか?」

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そうだ!なぜガッチャマンクラウズについてたらたら呟いていたかというと、3話のはじめちゃんの台詞を聴いて、こいつは凄いな!と思ったからでした→ 「そう考えたら仕方ないって思っちゃいません?」「ちょっと怒る気、減ったんじゃないすか?」「そっちの方が楽しいっスよ」…この辺の台詞、凄いw
http://togetter.com/li/542362

逆に僕は、横柄な他人を見たり、他人に危害を加えられた時に自分の事実上の損害を考えるよりも、他人の理由を勝手に想像して、「自分が損したことにも意味がある」「理不尽な事態に遭遇しても、それには意味がある」と考えて自分を納得させるのって、

「​い​じ​め​ら​れ​っ​子​の​発​想​ね​」
って思った。
なんでかって言うと、僕自身がいじめられっ子で、しかも親にいきなり自殺された自死遺族でもあるからだ。
僕にも世の中の人にはそれぞれの事情があるって考えていた時期があったし、親が自殺した後に地域の相談会やカウンセラーや僧侶に「全ての不幸には意味がある」とか言われたことがある。
そうやって、自分を納得させる手法もある。
でも、それっていじめられっ子の発想だし、それをいじめられっ子の発想って言った魔法少女まどか☆マギカの巴マミさん自体が「自分の苦労には意味があるって言ってほしい」って思ってたボッチの発想だしな。


事実、

ベルク・カッツェに突き落とされたカップルははじめが電車の中で見かけて「先輩、皆疲れてるかもしれないですよ」と評した人物だ。
はじめはカップルにも「病気で席を譲れないのかも」って想像してたけど、実際は毎日、夜まで飲み歩いて昼に電車で寝ていて、オッサンをイラつかせて殺意を抱かせたようなワガママカップルだった。それが事実。
はじめの善意は想像上の産物だし、事実の曲解なんだよね。


だが、僕も似たようなところがあるから言うと、そういう風にして「怒る気を減らそう」として自動思考を認知療法的に矯正する思考法は、
「そうやって自分を納得させないと治まらないほどの、自分を破壊する世界を焼き尽くすほどの怒りの衝動があるから、自分をごまかすための思考法」という面がある。


だから、はじめのポジティブシンキングには実は「闇を隠すための人工照明の明るさ」みたいな面がある。そういう点でもはじめにも闇堕ちする要素があって、そこら辺が爾乃美家塁とも同列の存在という要素がある。

弁当をあんまり食べてないのに、「お腹すいたなー」って言って

調子良く毎日を過ごしている実感はあるものの、物足りなさも感じており、「人生に一味足りないなぁ〜〜」とぼんやり考えていた。
そんな時、評議会のメンバーである宇宙人「J・J・ロビンソン」にガッチャマンに任命される。
http://www.ntv.co.jp/GATCHAMAN_Crowds/character/index.html

3話でも

基本弁当は半分でごちそうさまでしたする。
爾乃美家塁も同じように、スナック菓子を食ってるのに「お腹すいたなー」って言ってるから、同じように精神的飢餓感を持ってるわけだ。

つまり、秘密結社を作って国会議事堂を爆破したり国会議員を殺害したいという塁の願望にも似た破壊衝動を、はじめも秘めてる。


結局、塁とはじめの違いは出会った宇宙人がJJかベルク・カッツェか、っていう違いしかないのかもしれん。
はじめもネットを介した人助けをしてて、自分の才能を活用していたし、人とのつながりを作る能力を持ってる。


あと、これ以降は私の予想なんだけど、はじめがこういう「いじめられっ子の発想」、「自分を無理に納得させる」「抑圧された怒り」「飢餓衝動」を持つっていうの、はじめもなんか理不尽に大切な人を突然喪った経験があるのかもしれないと思う。
親、友人か誰かを。たぶん、親。中村健治監督のCでもつり球でも主人公の家族の誰かが死んでるし。
震災かもしれないし、違う事件かもしれない。


そう考えると、「はじめは苗字が変わった」と連想されて、オフ会での「はじめちゃんって、一之瀬っていうの?」「一之瀬っぽくないwww」って発言にリンクしてしまう。いや、GALAXのユーザーはハンドルネームで呼び合うから、お互いの名字や本名を知らない、と言う意味合いなんだろうけど。ダブルミーニングかもしれないんだよな。
はじめが「おかあさん」から簡単に別居しちゃうのも、弁当をあんまり食べないのも、その弁当の色から考えると弁当ははじめじゃなくて「おかあさん」がつくったっぽいとか…。
いや、3話の弁当はガッチャマン寮から引っ越した後なんだが。
あの、はじめと「おかあさん」の電話会話シーンは新世紀エヴァンゲリオン第弐拾弐話「せめて、人間らしく」で惣流・アスカ・ラングレーが義母と会話してた時のような明るさに似てるんだよな。
ガッチャマンって、個人的には不幸な家庭かもしれない。


あと、震災の時に「被災地に気持ちを伝えたい」ってコラージュの会やボランティアをしてたわけだが、それも「はじめが何かの災害で誰かを喪ってるからそういうことに意識が高いんじゃないか」と言う予想もたつ。
物語は2015年が舞台なので2011年の震災の時ははじめは中学1年生だったのかー。僕っ子ってのも、中学生や小学校高学年女子が良く使いそうな感じですよね。いや、その時のトラウマで精神の発育が云々というのはちょっと想像がアレなんだが。


基本的に僕は性格が暗いので「被災地に気持ちを届けたい」って言ってよくわからんコラージュの折鶴とかを送られても「糞めんどくさいゴミが増える」「善意の押しつけじゃないか」って思って、うつうつします・・・。でも、はじめ自身が被災者の遺族で「自分が移住先でも元気です」って伝えないとやり切れない、と言う思いを抱えてるとしたら、それはそれで、アリかな?
って思う。


と、同時にやっぱりはじめはどこか押しつけがましいなーと言う面もあって、それはうつつがはじめに別に作りたくない折り紙を押し付けられてうつうつしたりっていう所にも表れてる。
あと、清音もはじめにコラージュの会を押し付けられてる。はじめは根が良い奴だし丈やパイマンの言うこともすごいよく聞いてるから、一本気なようで意外と他人に影響を受けやすい面もある。だから、しぶしぶながらはじめの折り紙にも付き合って妙な鳥の切り絵を作ったりした。清音、良い奴だなあ。留年してるけど。いや、俺も留年したけど。大学でな。


はじめが引っ越してきた部屋をいきなりデコったり、携帯やノートをデコったり、って、はじめのアーティスト衝動ともいえるんだけど。自分の存在が希薄だから縄張りを主張するマーキング行動をしたがる、っていう面もあるんじゃねーかなーって。
いや、俺は道具は簡素に使う派男子だからデコる女子高生の気持ちはあんまりわかんないけど。
しかし、同居開始から一日二日で、先輩を趣味のオフ会に連れていくはじめって、男女逆だったら「彼女を無理やりオタクサークルに連れて行って自慢したいキモヲタ」みたいな感じもあって、それって同化意識っていうか相手を自分の縄張りの支配下に置いて自分と同じにしたい、従属させたいっていう意識の表れなんじゃないの?
と言う風にも思う。俺は鬱うつしてるからな。
はじめはコラージュ友の会で初めて切り絵を作って「俺は下手だなー」って言う清音に「みんな違うんすから、いいんすよ」って清音の個性を尊重するようなことを言ってるが、無理やり折り紙の会に突き合わせて留年男子の時間を奪ってる時点で個性を踏みにじってるだろ!(平野綾、ビールばっかり飲まないで宿題手伝ってやれよ・・・)
なんか、はじめのこういう行動イタイオタクって感じで見てて同族嫌悪を感じるわー。げんしけんのコスプレさせたがる女みたいだわー。


で、うつつは「自分が嫌いだー」という自己像を強く持ってるから、自分を表現する折り紙活動に素直に付き合えない。
そんなうつつに対して、バス停での会話。

うつつ「すごくない」
はじめ「そっか、嫌なんすね」
うつつ「いや。私、誰にも触れない。傷つけるから。私、そういう生き物だから。楽しくてもすぐに泣きたくなったり、消えてしまいたくなったり」
はじめ「誰かを傷つけたくなったり?」

はじめがうつつの気持ちを先取りしたのは、はじめの他者への想像力の表れでもあるんだけど、はじめはマナーの悪いカップルの本性をわざと考えないようにしたり、世の中を無理にポジティブにとらえようとしてる所がある。また、同化本能も強い。
そんなはじめがうつつに「誰かを傷つけたいんでしょ」って言うの、それは推理したり思いやったからじゃなくて、共感、はじめにも破壊衝動があるから同じものを嗅ぎ付けた、とも取れる。




エンディングテーマでは、はじめが「楽しくしてても悲しくなる。消えてしまいたいよ」って考えてる風に流れるし。

はじめ「この街灯、そっちからはどう見えるっすか?」
うつつ「街灯は街灯」
はじめ「こっちから見ると、まぁるくって笑ってるみたいっす!」
はじめ「うつつちゃんはそのままで大丈夫っす!僕はそう思うっす!」
はじめ「だって、うつつちゃん、めちゃくちゃかわいいから!」
はじめ「ぼくはなにがあってもたのしいっすよー。消えたくなったりしないっす!全然、へっちゃらっす!」


うつつ「うそつき」


はじめ「ぼくいつか、本当のうつつちゃんと話してみたいっす!」

視聴者から見ると、街灯は全然笑ってるようには描かれていない。街灯は街灯。(アニメではどういう風にも描けるのに。おジャ魔女どれみの笑う月とかね)
だから、はじめは事実を曲解する。

ポリアンナ症候群(ポリアンナしょうこうぐん、英: Pollyanna syndrome)は、心的疾患のひとつ。ポリアンナイズム(Pollyannaism)とも。現実逃避の一種で、楽天主義の負の側面を表すもの。

「うつつちゃんはそのままで大丈夫っす!」と言っておきながら、それは主観的に「かわいいから!」って、ブスのメンヘラは死ねってことか?私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!
で、後半の「僕は消えたくなったりしないっす」って、うつつじゃなくて自分に言い聞かせてるだろ!
でも、それを「嘘つき」って言われたら、ちょっと置いて「それは本当のうつつちゃんが言ってることじゃないね」と返答するの、すっごいメンヘラのにおいがする…。


俺がメンヘラだから同類はわかるさ…。俺は母親を自殺させたような境界例人格障害だぞ。メンヘラなめんな!


で、そういうはじめに潜むメンヘラ女の同化願望とか、自分の都合のいいように現実を曲げる所とかは、MESSとの接触の場面でも見られて、

はじめがメスを攻撃するのは「ちょっと違うぞ」って思ったきっかけはメスがはじめが好きなハサミと同じ形をしていてかわいかったから。自分の同類を嗅ぎ付け、自分の同類は傷つけたくない。という同族本能です。
はじめは人を思いやってるようで、現実を曲解してるので、理解の速度は高くても推理力は低いかもしれない。そう考えると、これはメスの気持ちを推理したというよりはたまたま自分の同類だったから、と言う風にも取れる。
そして、メスに誘拐した人間を解放するように説得したんだが、

その時はじめは『デザイナーのNOTE』はじめのイノベーティブな視点や考え方を具現化した、「万物をデザインする」可能性を秘めた能力。を持つGスーツのハサミで「メスちゃんを可愛くしよう」と考えて突いたわけで。
これ、相手を理解してコミュニケーションして分かり合ったって言うより、相手を自分の都合のいいように再構成しなおした、っていうセカイ塗り替え系SFなんじゃないの?
とも思える。
逆に機動戦士ガンダム00劇場版では主人公が宇宙怪獣とコミュニケーションして対話してメタル刹那になったので、男性の方が変わってやらんといかんのかもしれん。
けど、そういう直近の過去の作品を踏まえて、ガッチャマンクラウズって言う作品でははじめのコミュニケーション能力を造形したんだと考えると、2話で通過点として宇宙人とのコミュニケーションっていうガンダム00のラスト級の奇行をはじめが果たしたんだと考えると、はじめのこの、相手と同化したり、相手の中に自分に似てる要素を見出したり、世界を変更していく願望や抑圧されたメンヘラくささは意外とやべーんじゃないの?
って思う。
そして、そのヤバさは見た目ヤバいベルク・カッツェとつるんでるヤバい爾乃美家塁と同類項のヤバさかもしれん。
むしろはじめ自身が主人公兼ラスボスになりうるヤバさを秘めたまどかマギカのまどか神みたいに、変身を数回残してるのかもしれん。


また、前述の「直近の過去の反省を、新作アニメの中で解決する課題として描く」という理論から推測すると、直近の反省は「個性偏重教育によるゆとり世代の世間との軋轢」、「また、そのゆとり世代もなりたくてゆとり世代になったんじゃなくて国家や役人や大人の都合でゆとりにさせられた」、「理不尽な災害と、雑に作られていた世の中のインフラや社会システムの老朽化の顕在化」なわけです。
だから、はじめの明るすぎる個性や塁の天才性は類似した「悪」として描かれるかもしれない。


そういう共通点があるので、爾乃美家塁の隠された駄目さについても書こうと思ったんだが、日付が変わったし絶賛体調精神面悪化中だし、5話も放送されたしスケジュールがグダグダなので、またあとで書きます。


つづき
ガッチャマンクラウズ1〜5話感想 後篇 世界を滅ぼすのは僕らだ 「風立ちぬ」との共通点 - 玖足手帖-アニメブログ-


  • 俺が一番ダメ人間

そして、はじめと塁がやばい!
と書いたが、一番ヤバいのは30代無職で親を自殺させて精神が崩壊して体調も悪化しているのに、そして初盆真っ最中なのに、外出も掃除もせずアニメの感想を連続4時間累計10時間書いて、いる俺。
まあ、アニメの感想を書かなかったら自分の小説を書くので、結局キーボードを使うんだけど。
さすがに他人の作品ばっかり云々するのはよくないと思うんで、ちょっと寝る前に寺山修司か聖書を読みます。
っていうか、前回の「君のいる町」の感想も途中で書きかけなのに、もう明日(っていうか今日)ニコニコで配信とか俺の速度の足りなさがやばい。
うつうつします・・・。
デパス甘いです…。
でも入眠障害なので、コーラ割の偽偽電気ブランでマイスリーとハルシオンをザラザラ飲み込んで寝ます。
明日は初盆です。
自殺した母親と、母親をいびりぬいた祖父母と水子の霊をいっしょくたに仏壇で弔うために源光庵から僧侶が経を上げに来ます。
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源光庵の坊主、有名な寺だし盆はスケジュールがいっぱいなのはわかるけど、何時に来るか教えよらへん。だから早起きしなきゃいけない。うつうつします・・・。
しかも、源光庵の坊主、母が自殺したことを知ってか知らずか、初めて位牌に魂入れする時に、経文を読み終わってから「位牌を持ってくるのを忘れた」って言って戻って帰ってきて、やり直しもせずに帰りやがった。
足元を見やがって。
まあ、別に俺は基底現実での神も仏も信じてない脳内妹との冥府魔道に生きるものだから、親を自殺させようが僧侶が糞だろうが「基底現実はくそだな」って思うだけで、別にいいんだけど、やっぱり職務を雑に行う奴が有名なブランド寺社仏閣面してるとむかつくし、そういうのが本当の敵なんだろうと思うけど、でも、そんな自己保身しか考えない愚民どもが、オウム真理教世代の尻尾どもが官僚にも地方行政にも企業風土にも浸透して、世界を腐らせて、吹き飛んだ原発を放置して甲子園野球の熱中症患者をクーラーの効いた部屋から見下ろして時間とエネルギーを浪費してるんだろうな。
だから、僕の目の前の人間はみんな敵に見える。
最近、失声症がさらに悪化した上に、他人を見たら不愉快になって顔や指が痙攣するようになってきた。
人の顔を見たくないし、他人の足音や車のエンジン音でも体が震えるほど精神が悪化している。

個人個人の顔を見ようとしない相手。報酬や名誉を抜きに、誰かのために役立つことを喜びだと思えない相手。とにかく…楽しくない相手、みんなかな。

楽しくない・・・。
でも、アニメのことで頭をいっぱいにしていたり、脳内妹と妄想の天空を駆けたりしている時は自分の体調不良とか世界のクズさとかどうでもよくなって脳内麻薬が出る。
でも、ブログの記事を書き終わると、やっぱり反動でさらに鬱になって、痙攣する。
うつうつします・・・。


そんなメンヘラの僕だから見えてくる世界もあるから創作活動にも生かせるってかわかみクリニックの先生は言ってくれたけど、でも、かわかみクリニックの先生に「母親も父親も精神がおかしいんで受診を勧めるべきでしょうか」って母が死ぬ2週間前に聞いたら「あなたの両親は頭が固すぎるし、自分の病気も認めないし、自分で自分を変えることもできないから治療はできない。むしろ、あなたは仕事をして、両親と距離を置くことを考えましょう」って言われた。そして母親は「家族がバラバラだ」って言い残して、痴呆の母方の祖母80歳を残して自殺した。祖母は妾をやって母親を産んだ。だから、いつも祖母の福井弁を嫌がってイライラしていた母親が自殺して、怒る相手がいなくなって祖母は逆に元気になって、還暦の父親に色目を使ってまるで夫婦みたい。
父親は母親とはろくに会話しなかったのに、祖母が女として積極的だから、生前の母親と話す以上に祖母と話してる。でも、父親もオランウータンみたいな祖母に色目を使われておかずをわざとらしく毎日分けられても嫌そうだし、そもそも父親自体が人と会話するのが苦手な人間だから「ほっといてください」とか予定確認くらいのことしか言わない。そんな家庭が嫌で母親が自殺したのは本当に当然だと思うし、僕にとって、母親が自殺したのは全く理不尽なことじゃなくて、予想の範囲だったんだ。なのに、僕は助けず、京都大学基礎物理学研究所で働く生活をしていた。仕事に慣れる方が大事、とか言って家庭を顧みなかった。

っていうか、私の母親はこの不況なのに、「60歳前に新しい家を建てて幸せな家庭を作る」という幻想に踊らされて、

って中途半端で突っ込みどころ満載の雑な親書を聖書のように愛読し、父親の退職金を当てにして家を建てて、頭が悪いくせに不動産運用をする老後をしようとしていた。でも、父親の退職金は少なかった。父親は母親のコネで今の会社に入れてもらったので、男の意地()みたいなのがあって、母親とは全然会話してなかったからな。
僕は東京のKLab株式会社http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=3656.Tを過労で首になって実家に戻ったら母親の性格が豹変していて家の新築の話ばかりしていて驚いた。でも、父親の金が大したことが無いってのはわかってたし、母親が金の使い方が下手だということも分かっていた。だから、父親に「もうちょっと母親と相談して、家を建てるのを止めるように説得してもらえないか」って言ったのに父親は「母さんのことはほっとけばいいんや。お前は自分の体調だけ考えとけ」って言われて、結局父親は何もしなかった。
母親は妾腹だし父親の愛情に飢えていたんだと思う。だから、ジャニーズファンの年上の女性の友だちや、大叔父のような身近な金持ちに自慢できる家が欲しかったんだと思う。
それで、京都中央信用金庫紫野支店と梅津支店に無理な融資を頼んだ。
毎日僕のパソコンを勝手に使って不動産屋のサイトばかり見ていた。僕はパソコンを使われるのが嫌だなーって思ってたけど、一応ユーザーアカウントは分けて使いやすいようにはしていたけど、やっぱりいやだと思ってたのが伝わって自殺に追い込んだのかもしれない。
それで見つけた不動産屋新都市型環境創設 株式会社アンクル←株式会社アンクルで中古のボロ屋の土地を買ってそれを更地にして建てるとか言い出した。親の収入を考えると、中古の家を買うんじゃなくて解体して更地にして新築するなんて無理だと思った。でも、僕は母が家を建てるって思いこんだときは東京にいたし、何より人と会話するのが面倒だったし、父親が何とかするだろうと思って、強く反対しなかった。父親も母親に対して無関心だった。
それで、河村工務店http://www.kawamurakoumuten.com/index.htmlと母親がぐるになって、父親を無視して家の設計図を作ることにした。父親はさらにへそを曲げて無視した。母親は若いころはポリドールのデザイナーで、
PYG!

PYG!

  • アーティスト:PYG
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↑沢田研二(ジュリー)が参加するレコードのジャケットイラストを描いたりしていた。でも、東京でジュリーの子分みたいな感じで調子に乗っていたら嫌われて退職して、そりの合わない祖母のいる福井にも行けず、結局京都に出稼ぎに来ていた父親と見合い結婚した。
続きます。
でも、その結婚のせいで自殺した。
僕みたいな精神病患者を息子として生んでしまったから離婚もできず自殺した。
河村工務店http://www.kawamurakoumuten.com/index.htmlが「建蔽率がどうの」とか言うせいで、母親の理想の家が建たなくなって、今住んでる家よりも狭い家しか建てられなくなって、母親は絶望して自殺した。でも母親は最後まで、ほかの家人に無視されながら一人で設計図を深夜まで書いていて自殺した。



東京で震災に遭うまで、親から離れて東京に住みたくて、でもKLab株式会社に行っても精神を病むので、KLabの内部にあるカウンセラーに相談してた。でも、そのカウンセラーの男はいつも背広の袖に中途半端にワイシャツの袖を入れたような(というか腕まくりしていたワイシャツの上から無理にジャケットを着たような)だらしない格好の臨床心理士で、雑なカウンセリングだった。
地震に遭って精神障碍者3級になったので、実家に戻って京都ジョブパークで再就職に向けて障碍者なりに頑張ろうとした。

障害者の焼いたクッキーやフィナンシェを作った。地下鉄で売ってる。ただ、知能や精神の不安定な障碍者を安く使う割に、調理前の手洗いの設備が不十分だった気がしたが、深くは追及しなかった。まあ、一応僕は一分くらいかけて洗った。
その後、京都大学基礎物理学研究所に就職したが、母親が自殺して落ち込みながら働いていたら京都大学全体の事務改革を理由にで首になった。契約期間5年以上を正規職員にする法令が決まったせいで、逆に契約期間5年未満の若い非正規職員はほとんど一律解雇。そして、長く務めた団塊の世代は退職金を丸々もらって楽々と退職する。どうせ退職金をもらっても、60過ぎで脳が劣化した奴ができることなんか知れてて、適当に金融会社に食い物にされるんだろ。
退職する最後の日、
http://www.yukawa.kyoto-u.ac.jp/contents/people/shokuin.html
↑の掛長に「専門職員は君に優しい言葉を言ってたかもしれないけど、裏で悪口を言ってたよ。表面上優しい言葉をかける人も君を辞めさせようとしてたんだよ。人を信じたらいけないよ。でも、厳しいことを言う人の方が君を心配してたかもしれない(だから自分は悪くない、あいつが悪い)」って言われた。
http://www.yukawa.kyoto-u.ac.jp/contents/research/detail.php?RID=84
http://www.yukawa.kyoto-u.ac.jp/contents/research/detail.php?RID=93
↑ちなみに、俺の顔は映ってないよ。ネットに顔を上げるなんて間抜けなことはしねーよwww
僕は、「湯川秀樹が初代所長で、益川敏英先生(掛長は「砂糖屋の息子だから砂糖しか喰ってないから背が低いんやw」と評した通り小さい)が労使交渉に励みつつノーベル賞を取った研究所でも、人事は外注と派遣ばっかりでウンコ組織だなー」って思った。だから探偵ガリレオや真夏の方程式は見たら不愉快なので見ません。
世界平和アピール七人委員会http://worldpeace7.jp/の小沼 通二先生とも基礎研で何度か湯川秀樹先生の世界平和への理念の思い出について聞かせてもらったが、その委員会も世界の核戦争には形骸化した反対意見を繰り返すだけで影響力のない組織になったなって思った。
首になった上に親が自殺したので、ハローワークから京都ジョブパークにもう一度相談に行ったら、相談員の人も結局派遣切りにあって、ジョブコーチやカウンセラーや数人が居たのに、みんないなくなった。

何の前触れもなく、みんな無責任に消えた。
そして、公的組織は人を助けると言いながら、組織の自己保身しか感じてないし、それも不安定な非正規雇用職員で成り立ってるから、みんな自己保身ばかり考えて、人を援助するとか、本来の目的を見失ってるんだな。
っていうか、公的援助なんて、「公的にやってますよ」っていう看板だけが重要で、本当に利用者が助かるかどうかなんて、誰も期待してないんだ。
きっとそういうのが本当の敵なんだろうな。個人個人の顔を見ようとしない相手。報酬や名誉を抜きに、誰かのために役立つことを喜びだと思えない相手。とにかく…楽しくない相手、みんなかな。
でも、他人の顔を無視して、自分の身銭を稼ぐために私の母親を食い物にした人間も、ただ「より安楽に生きたい」と願っただけのただの動物に過ぎない。動物に罪を問うことはしない。だから僕は怒ってはいないよ。

本当だよ。


初盆です。だから、ちょっとアニメの感想なのに、亡き母親の思い出話をしてしまった。でも、テーマ的にはつながってるし、現実はアニメより小汚い。
でも、神も仏もありません。
純と愛とテレビと政治と世界を呪詛する - 玖足手帖-アニメブログ-
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そんなわけで、僕は30にもなって中村健治監督のノイタミナのCの 余賀 公麿みたいに親を金融戦争で亡くした。

でもいいんだ。俺は非実在の脳内妹と幻想世界で愛を育む。