玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。旧玖足手帖から記事・ブクマを引き継ぎました。


          Sponsored Link Google AdSense 広告

Gのレコンギスタ 第9話「メガファウナ南へ」世界名作劇場と金髪と薔薇の刻印

宇宙からの脅威の話をグシオンから聞いたベルリは、真相を確かめるため、メガファウナでキャピタル・テリトリィに行こうと提案する。
新たな部下バララを得たマスクは、テーブル台地に現れたメガファウナを発見。G-セルフとの遭遇戦に入るが…。

脚本: 富野由悠季
絵コンテ: 斧谷 稔
演出: 遠藤広隆
作画監督: [キャラ]高谷浩利 [メカ]伊藤一樹


筒井康隆の核戦争SF小説の名作「霊長類南へ」に似ているが、多分関係ない。


今回はメガファウナがカリブ海から南米大陸に南下して、赤道直下のキャピタルテリトリィを目指す話。
富野監督も半分程度の絵コンテを執筆し参加した世界名作劇場の第二作「母をたずねて三千里」ならぬ「母とたずねて千七百キロ」(カリブ海の緯度を北緯15度として)みたいな。はるかな北、ならぬ南を目指せ。
南米で牧畜をしている人も三千里っぽいけど、

旅の途中で現地の農民に小銭を払って電話を借りたり、そこで農民の家の中の女性が見張っていたり、

宇宙海賊だけど食料として鶏や魚を買い付けたり、非常に世界名作劇場っぽい。
生活物資などを現地調達して旅をするって言うのが三千里っぽい。これは宇宙ロボットアニメのガンダムとは方向性が違っていると言える。
機動戦士ガンダムは食品が宇宙コロニーの人工栽培品だったり、地球がコロニー落としで破壊されていて資源がなくなっていて非常に飯がまずそうと言うのが特色だったんだが。
ガンダム宇宙世紀を乗り越えたリギルドセンチュリー1014年の地球の南米大陸の自然食品は美味しさがあるようだ。
ガンダム世界名作劇場とか食料としての家畜って言うのは∀ガンダムの「ローラの牛」でやったので、これはこれでガンダムらしさと言えばガンダムらしいと言えなくもない。

未来なのに、有線電話の料金をせびったり家畜を売るのにわざわざ計算機を奥から持ってくる三千里っぽいケチだがバカ正直な農民は名作劇場っぽい20世紀初頭の土着の人のようだし、これも∀ガンダムぽいとも言える。




南進するメガファウナが南米大陸の雄大な滝などの自然を見ながら進んでいくのも、背景美術で世界の自然を描いてきた世界名作劇場のようだ。ケルベス・ヨーと合流してキャピタルテリトリィに入った後も、グリモアのコックピットに蚊帳が張られていたり、ケルベスの仲間のキャピタルガードの職員たちが蛭よけの合羽を着ているのもジャングルの自然をそれとなく表していて、世界名作劇場のように自然や動物の息遣いを伝えてくれる。(ヒルの描写はイデオンターンエーガンダムでも有り)
地球が度重なる核戦争で滅んだガンダムシリーズの後だと考えると、このような自然の生き物の価値が愛おしく思える。動物たちは食料として人間の命にもつながっているわけで、そういう健やかな自然環境が、エコロジー主義の観念論とはまた違った生々しさで「元気のG」だと思わせてくれる。
また、子どもも見るアニメで世界の自然や暮らしを紹介することで子供に「ちょっと世の中が広がった」とか「将来、外国の事を調べてみよう」と思わせるのも世界名作劇場らしい作り方だ。


世界名作劇場を手掛けたツートップの高畑勲宮崎駿両監督はその後スタジオジブリで、エコロジー作品を作っていくのだが、平成狸合戦ぽんぽこもののけ姫以降、自然を描きながらもわりと観念論的な精神世界や異世界をテーマとする作品に移行していった。
なので、そのお二方の下で世界名作劇場の絵コンテを切っていた富野監督が、ガンダムシリーズというニュータイプなどの精神世界の観念とエコロジー思想をテーマにしたアニメを作ったのに、73歳の今年になって観念ではなく土着的な自然をガンダムシリーズの未来で描いているって言うのはすごいなあーと思う。老人になっても観念ではなく身体性を、そしてその延長にある生の自然を描くという胆力はすごい。30代前半にして既に体力不足や精神不調に悩んでいるひ弱な私としては、まぶしく見える。富野ガンダムにはパワーがある!
スタジオジブリもののけ姫以降に退社して∀ガンダムから富野アニメに関わるようになった吉田健一さんがGレコでもキャラクターデザインや作画監督や細かい原画をやっているので、そこら辺もジブリ世界名作劇場系譜を感じさせる。

自然だけでなく、このような人々の風俗を描いているのも、世界名作劇場っぽさを感じさせる。
キャピタルタワーの職員が週末にどんちゃん騒ぎをしているのは、生着に密着した息抜きの祭なので富野監督、あきまん吉田健一さんのチームが12年前に作ったオーバーマンキングゲイナーをも感じさせるが。

「A PUPPET SHOW」と書いてある箱、思いっきり母をたずねて三千里のペッピーノ一座じゃないですか!モロに世界名作劇場をもう一度ガンダムでやる意思表示が見える。高畑勲監督の許可、取ったんですかねえ…。SHIROBAKOのイデポンよりはマシか?

また、3話以来の登場となるケルベス・ヨー教官が再登場して伏線キャラが改めて味方になってくれるのも、再会の縁が力になる「母をたずねて三千里」の作劇に似ている。

「行儀よくなさい。ここはよそ様の軍艦ですよ」って言う母と、好きな人の父も「大人の視線の下にいる子供達」と言う感じで世界名作劇場っぽい。大人や親の下にいる主人公のベルリが大人に対して「宇宙からの脅威と言うのが本当なら、キャピタルアーミーとアメリアが協力して対抗する必要があります!」と意見をして作戦を動かすのはガンダムらしい少年の立身話っぽさである。


ノレドがアイーダに「内緒の話なんだけどさ、ベルってもらいっ子なんだよ」とばらすとかいう家庭の事情も世界名作劇場ぽい。
(富野アニメの恋愛ドロドロだと考えると、ノレドはアイーダに対して「あんたはスルガン総督の娘でお姫様かもしれないけど。ベルは運行長官の息子だけど本当は血がつながってないから。クンタラの私の方がお似合いだから」みたいな意識があったのかもしれないです。数日、同じ釜の飯をっているのでノレドとアイーダが仲良くなっているとも見えるけど、恋愛としては牽制をかけているのかもしれん?このタイミングでベルリの個人情報をバラすとか?)


メガファウナのハッパやアダム・スミスなどのメカニックマンも生き生きとしているし、裁縫係アネッテ・ソラさんや二の腕がムチムチしている看護師のキラン・キムさんとか、脇役もそれぞれの役割や性格できちんと生きてる感じが名作劇場っぽい。


アネッテ・ソラさんが裁縫や人間観察を小まめにするのに戦艦全体の行き場所や作戦には無頓着だったり、キラン・キムさんが看護師なのにラライヤに無造作なことを言って怒られたり、それぞれの職場に応じた性格設定が脇役にもきちんとあって良い。


ていうか、かんたん作画の捨てキャラだと思っていたジャマ・デリアも公式サイトで追加紹介されている…。
http://www.g-reco.net/character.html

かんたん作画がデフォルトのキャラクターデザインのジャマ・・・。名もないグリモアの戦死者…。副長が本名の諏訪部順一…。メディー・ススン軍医の活躍が待たれる。


また、今回のラストカットで





と、大人たちが宗教画を背負って聖堂の俯瞰で次回に引くのは「フランダースの犬」の終盤のアントワープ聖母大聖堂のルーベンスの絵のようでもある。
ここの4人の止め絵、作画もいいなあ…。

法皇に詰め寄るアイーダを長官が一瞬抑えようとして手を引っ込めるところの小芝居もいい…)


機動戦士Vガンダムでフランダースという名の犬が出たり、Vガン時点で富野監督の世界名作劇場への意識はある。ガンダム世界名作劇場は切っても切れない関係である。
富野監督はカルピスまんが劇場の1969年のどろろムーミンから1979年の赤毛のアンまで世界名作劇場の絵コンテに関わっていたんですが。今のアニメ界にはキャラクターグッズやオタク向け以外の世界名作劇場的なアニメが無いので。ガンダムでそれをお子様向けに提示したいんでしょうね。そういう健やかなアニメが。
私は子供のころは世界名作劇場スタジオジブリ作品は「大人が見せる、いい子むけの教育的アニメ」だと思っていて、ちょっと好きではなかったんですが。大人になってから改めてアンとか三千里を見ると、沁みますねえ。
で、富野監督はガンダム Gのレコンギスタについて

僕は『G-レコ』について「大人たちは観る必要がない、子供に見せてくれ」という言い方はしていますけど"子供に見せる"ということは、つまり親が許すということ。それを親が認識するということは、親が入口になるということです。
http://news.mynavi.jp/articles/2014/09/06/tominogreco/001.html

とインタビューに答えているんだけど。
子どもの頃の僕は「大人が許している教育的ないい子ちゃん向けのジブリより悪い子向けの人がガンガン死ぬガンダムF91Vガンダムの方が興奮する!」という悪いオタク予備軍だったのですが。(まあ、のちのち名劇を見返すと割とティコが残虐ファイトをしていたり、フランダースのネロがガチの絵画キチガイおたくだったり、名作劇場も割とヤバいと思ったんだが。というか高畑勲監督って割とインテリの皮を被った悪意の塊だったり)
個人的にはあんまりガンダムや富野作品が「大人が見せてもいい子供向けのいい子ちゃんアニメ」になるのは嫌だなーって思うのだけど。

こういう変態仮面とのロボット戦闘だったり、

中原麻衣さん声のウサ耳ピンク髪の美少女戦士が出たり、

美少女ハーレムで週末のお楽しみをしていた大佐が「つくづく地球人は絶滅してもいい動物に入るな!」とキレたり、
オタクっぽい「悪い子」要素や「大人の悪い所」を忍ばせてあるので、単なるいい子ちゃんアニメではない。(繰り返すけど、世界名作劇場にももともと毒はあったんですがね)



ちなみに今回、南米大陸の事を操舵手のステアとアイーダ姫様が「イザネル大陸」と呼称しているが、南米大陸の作中の名称ってエルライド大陸では?公式サイトでも

キャピタル・テリトリィはエルライド大陸の北部、カリブ海からアマゾン川流域に接する地域。
http://www.g-reco.net/glossary.html#greco1

って説明してあるし、3話に登場した外交官は現在のアフリカ大陸に相当するイザネル大陸から来ている。
なので、オンエアーを見たときは一瞬「なんで大西洋を横断してアフリカ大陸を経由しているんだろうか?」と思ったんだが、有線電話がつながることやカピパラの棲息やギアナ高地のエンジェルフォールに似た滝を見るに、やはりカリブ海からそのまま南米大陸へ南下してキャピタル・テリトリィに入っている様子。

なので、今回は脚本家と絵コンテと監督とアフレコ台本と音響監督(半分以上富野監督)のチェック漏れ、もしくはアイーダとステアが大陸の名前を間違うというミスをしているようだ。
大陸の名前を間違うとか、小学生レベルの学力ミスじゃん。アニメってスタジオワークなのにチェック機能がオンエアまで働いてないとかさあ…。シロバコのタローかよ・・・。
まあ、アイーダ姫様はポンコツだし、アイーダの友だちのステアは言葉が不自由っぽいので間違えたのかなあ。アイーダ姫様は大陸の名前すら間違うポンコツで役立たずなのか…。シャレにならないレベルでバカなんじゃないか?
ま、まあZガンダムのジェリドの「汚名挽回」とか、ガンダムの人は割と国語力が低いんですけど。アイーダ姫様は操縦も下手だし頭も悪いけど、美人で巨乳でスタイルと家柄が良い可愛い…。

富野:昨日アフレコもやったので、これで「アイーダは、くるな」とかいうのは分かりました。「あの子は賢くないよ、バカだよ!」って言える部分がとても可愛い。ギャップのあるキャラが多いわけではないんです。そういう意味では凄く分かりやすくなっているはずです。
http://www.g-reco.net/special.html

監督から公式サイトでバカ呼ばわりされる役立たずのメインヒロイン可愛い…。無駄巨乳ピンク髪お姫様はバカと言うステレオタイプの分かりやすさ…。これが名作劇場の分かりやすさなのか?

  • 今回のバトル

「メガファウナでビクローバーに戻るには、キャピタル・アーミィの攻撃は避けるように接近した。なのにマスク部隊は襲ってくる。余計なことをすることから、マスクも余計な危機に陥って、こちらも余計なことをさせられて、挙句の果てに…。
次回、Gのレコンギスタ。『メガファウナ南へ』。観なけりゃ人生暗いぞ!」

という次回予告なので、今回は誰が死ぬのか残虐ファイトを予感させられたが、お亡くなりになったのはモンテーロ(無人)だった。

キャピタルガードに露払いを依頼しているので、アーミィの攻撃は余計だしロボットアニメとしてとってつけたバトル展開にも見える。
実際、今回の主軸はキャピタルタワーに改めてベルリとアイーダ、総督、長官、法皇、調査部大佐が集う点であり、バトルはエンターテインメント性のための娯楽シーンに過ぎない。
過ぎないのだが、色々と寓意があって面白い。


●なぜ、マスクと遭遇したのか
まず、ここがおかしい。「なぜそこに桜木が!(スラムダンク)」
「イザネル大陸」も視聴者が脳内補完しないといけない変な要素だが、今回の戦闘も余計だ。


ただ、脳内補完すると、どうやら前回の戦闘でカリブ海洋研究所を背にしたビクエスト島の海賊基地は、マスク部隊を送り出してきたキャピタルアーミィーの巨大戦艦ガランデンに完全に目を付けられて攻撃を受ける戦線が作られた。なので、アーマーザガンのミック・ジャックとクリム・ニックが囮になってガランデンの目を逸らしてメガファウナを南に行かせた。
という筋書き。わりと回りくどい作戦だが、それを「ミックのアーマーザガンは追いかけてきた奴を振り切ったようです」って副長の一言で済ませている。
クリムトン・ニッキーニ君が本国に呼ばれたのは親のズッキーニ・ニッキーニ大統領の圧力ではなく作戦上の都合らしいが?
じゃあ、なんでマスクがガランデンから離れていたのかって言うのは、マスクは破損したエルフ・ブルックの残り2機の回収修理のために本国に戻る所だったんだろう。(だからもう一台のエルフ・ブルックは無人)
それはクンタラ部隊を切り捨てるような作戦をしたガランデンの指揮官とマスクが揉めるのを避けるのと、マスクをジュガン司令に会わせたいというクンパ・ルシータ大佐の意図が働いている。
マスクも敗戦して前線を外されて本国へ負けを報告しに戻る所なので、Gセルフと会うと「絶望しないで済む!」って汚名挽回を期待して喜ぶんだが、いかんせんエルフ・ブルックは故障して前線の応急修理を受けただけなので弱くなっている。前回、エルフ・ブルックが部品をばらまく所は描いて、整備場面を描かずにパワーダウンを分からせるのはアルジェボルンより強攻的な演出だ。ロボットアニメ演出の経験の多さ。

顔芸で分からせる。


で、中原麻衣さんが演じる萌えキャラ要員バララ・ペオールは美少女戦士なんだが。
どうやらマスクを迎えに来た補給部隊のエフラグ乗りのようだ。なので、ファーストガンダムで言う所のマチルダ・アジャンみたいな美女要員なのだろう。


すごい尻の食い込みとか可愛いんだが、富野作品において口紅を塗っているのは聖戦士ダンバインのキャラデザインによると「非処女」らしい。バララちゃん、非処女なのか…。でも、マスク大尉がマニィ・アンバサダから乗り換えて浮気するかもしれない萌えキャラだと、セントフラワー学園で一番かわいいチアリーダー以上の女子じゃないとレベルアップした感じが無いので、非処女の女戦士を出したのかなー。
学生チアリーダーの彼女(高垣彩陽)と、新しい職場の同僚の美女戦士(中原麻衣)・・・。主人公のベルリが女の子に囲まれ過ぎなので、ライバルのマスクも取り巻きの女の子が増えないとさ…。ブレンパワードのライバルのジョナサンも「喧嘩に負けて女で勝つ」って所があったし。割と富野アニメのお約束かもしれん。ギジェとかトッド・ギネスとか。
■追記
バララ・ペオールの名前の語源は、カットシーやグリモアと同じくファンタジーが元で悪魔のベルフェゴールが由来らしい。

ベルフェゴールは、古代モアブで崇められた神バアル・ペオルを前身とする。
キリスト教における、七つの大罪に比肩する悪魔の一柱。ベルフェゴールは好色の罪を司り、また占星術で性愛の星とされる金星の悪魔とされる。
彼は様々な人間の結婚生活を観察したが、その結果幸福な結婚など無いと言う結論を出したとされる。

女性不信というベルフェゴールの性格より、ベルフェゴールと言う言葉は「人間(女性)嫌い」を示唆する言葉としても使用される。
Wikipediaより

金星、好色、女性不信・・・・。


●かわいそうなモンテーロとエルフ・ブルック

クリム・ニック君はミック・ジャックと良い仲なのかもしれないが、クリム君がアーマーザガンにタンデムしたせいで取り残されたモンテーロは無人で出撃させられて破壊される。
う、うわあああ・・・。プラモデルの販売開始が終わったら退場させられるとか、バンダイガンプラえげつねえ…。

艦長にも「ジャハナムは出すな!勿体ない」と言われ。
どうやら、ジャハナムは量産型だから部品の交換もしやすいしみんな使えるから便利だけど、モンテーロワンオフで部品も使いにくいし、クリム・ニック君以外は操縦できないのでお荷物という扱いのようだ…。ひでええー。自己顕示欲と上昇志向の強いクリム・ニック君のことなので次の専用機は用意されているらしいし、不在の間にモンテーロが破壊されてもいいと了承したはずではある。あと総督が居るので、もしクリム・ニックが文句を言っても論破できそう。
だが、無人でもAIのカメラで敵味方識別をしてマスクのエルフ・ブルックの左手を撃破する戦火を上げた。モンテーロ、最後に頑張った。

この姿勢だけで無人機だと視聴者にもマスクにも分からせるのが良い。あと、無人だとビームジャベリンが光らない。でも無人でもけっこう動ける。Zガンダムの無人ネモ以下の性能は出せるAIがあるようだ。


そして今まで役立たずだったG-アルケインが初めて射撃を当てたよー!故障中のエルフ・ブルックだけどな!
かわいそうなロボ…。ロボットアニメだがロボットを強調するだけでなく、ロボットを取り巻く修理や補給の状況とか作戦もひっくるめてロボットアニメだから…。
でも、エルフ・ブルックはプラモデルになることが決定しました。おめでとうございます。グリモアが売れたからなあ…。

ガンダム Gのレコンギスタ」のライバルキャラ的ポジションになりつつあるマスクのMS「エルフ・ブルック」がHGで発売決定だ。

 足から伸びるビームサーベルも再現されており、ギミック方面でも期待できそう。

 しかも! 「マックナイフ(マスク専用機)」「ジャイオーン」「ガンダム G-セルフ(アサルトパック装備型)」などなど、まだ見ぬ新MSのガンプラがこの先も目白押しだ!
【ガンプラEXPO】なんとぉ! マスクの「エルフ・ブルック」も発売だと!? | MasterFileblog

プラモが売れない(ていうかそもそも主役機以外ほとんど商品化されない)せいでVガンダム以降バンダイに冷遇された富野ガンダムですが。G-レコはちゃんと黒字になるといいですね!バンダイを札束と著作権で黙らせるんだよおおおお!
初公開アイテム編【速報レポート!ガンプラEXPO2014】HG THE ORIGINE「シャア専用ザク」、RE/100「ディジェ」などが発表に! | DENGEKI HOBBY WEB 電撃ホビーウェブ


ていうか、毎回ボコスコ撃破されるグリモアだが、今回も2台以上出てきた。メガファウナに何台グリモアが積んでるのかわからんが前回補給を受けたから?ジャハナムはもったいない。

HG 1/144 グリモア (ガンダムGのレコンギスタ)

HG 1/144 グリモア (ガンダムGのレコンギスタ)

  • 金髪イケメン、ケルベス・ヨー教官!

3話以来の登場のレックスノーに乗るケルベス・ヨー教官だ。

イケメンになってる―――!あと、レックスノーがレクテンと違って360度モニターコックピットになってる。
第1話の先行配信での「ガールフレンドがいない連中のことも考えてやれ」発言や2、3話でのベルリ・ゼナムやデレンセン・サマター大尉に対する名アシストぶりで男女問わず、非モテ腐女子問わず人気を爆発させた金髪イケメンのケルベス教官だ。3話以降、パタッと出番がなくなっていて安否が心配されていたのだが、今回はキャピタルアーミーに対するキャピタルガード派閥でのゼナム長官の腹心で救出部隊の先鋒で登場!イケメン!

富野
ケルベスなんか典型的な例なんだけれど、ああいうキャラクターの活躍は脚本には書かれていないのです。
第2話だとベルリと囚われのアイーダが接触して、やがてG-セルフに乗るという状況論がまずあります。
ベルリたちのいるところと、G-セルフが収納されている場所には一定の距離があることがわかる。

G-セルフを誰がベルリのところまで持ってきてもいいんだけれど、G-セルフは設定上、動かせる人が決まっている。となるとケルベスを使うしかない。
そして登場させると、ケルベスの自己主張が始まるわけです。ガンガン自己主張してくる。結果、レギュラーとして居着いてしまうキャラクターになりました。
そうするとただ立たせているだけではもったいないから、そこに“劇”をつくりたくなる。それで演劇として組んでいくと、キャラクターが主張を始めるんです。
富野由悠季総監督インタビュー「ガンダム Gのレコンギスタ」を語る(下) 「Gセルフ発進します」を何度も繰り返すわけにはいかない | アニメ!アニメ!


じゃあ、なんでケルベスがガンガン自己主張してくるのかと言うと、上記の富野インタビューに書いてある通り、芝居上の段取りをテキパキこなしてくれるから。
今回だとメガファウナの安全航路と護衛と囮と空気と水の玉と食糧の補給と隠れる場所とキャピタルアーミーに職場を奪われそうな長官とキャピタルガードの居場所を、電話一本で全部ケルベスが事前に用意している。
これだけ段取りをテキパキこなせるメンズはイケメンすぎるので必然的に有能な人物ということになり、富野監督にも自己主張していく。監督にも影響を与えるとか、ケルベスってイケメン過ぎでしょ。
Gレコは描写の省略や飛ばしカットが多いんだが、そこで飛ばされた段取りを回収してくれるケルベスはなんてイケメンなんでしょうね!ガールフレンドのいない連中とか、アーミィーに乗っ取られそうなガードの連中にも目配り気配り上手だし、イケメン過ぎる!
シナリオの段取りを回収するキャラと言えば、宮崎駿監督の「風立ちぬ」の嫁なんですが。風立ちぬの嫁は「女中は結婚しました」とか雑な説明セリフで段取りを省いたり、感動を盛り上げる段取りのために死んだり霊魂になったりした印象で、僕はあんまり好きじゃなかった。
で、富野版の風立ちぬであるG-レコはそういメインキャラの段取りの犠牲になるような脇役も生き生きとイケメンぶりを発揮していて生きてる感じがする。



「その声は、ケルベス・ヨー教官どの!」って、左右に2回もカットインを出すベルリは明らかにものすごくうれしそう。普通カットインは2回も同じカットで出さないよ。
ベルリはデレンセン大尉を死なせたことでキャピタルガードに対してもものすごい借りを作ったと感じているはずなんだが、そんなベルリの気持ちをケルベス教官が迎えてくれるだけで「うおおお!ありがとうございます!故郷に帰ってきたんだーーー!」という圧倒的感謝!!!嬉しすぎる…。
やっぱり、故郷ってのは迎えてくれる人がいてナンボですからね。(ノレドの親の描写はないんですが、クンタラの生徒はみんな寮生活なんだろうか?)
こういう郷愁は大事。∀ガンダムのテテス・ハレさんは待っている人のいる故郷に帰れなかったわけだが。富野アニメはこういう細かい心情を脇役も使って盛り上げていて良い…。


で、デレンセン大尉が亡くなったのでケルベス教官がどう思っているかすごく不安だったけど、元気そうで安心した。その上でベルリを責めたりしないし助けてもくれるので、めっちゃイケメンや…。
3話まではデレンセン大尉の助手的な感じだったが、自分で仕事をテキパキこなして主人公や周りの人を助けている。週末なのに休暇を取らないで勤務時間外に長官を助ける段取りをこなしていて、がんばり屋すぎる・・・。
キャピタルアーミーに出張して犠牲になったデレンセン大尉の代わりに、こんどはケルベスがキャピタルガード派のメンバーを集めてアーミーの対抗勢力を作っている。デレンセン大尉がアーミーの作戦に利用されて亡くなったことへの義憤もあるのだろうか?
おかげで、ベルリとウィル長官とメガファウナも助かるし、劇も大きく動く。
ケルべス素晴らしいな。今後の活躍にも期待ができる。



今回のラストにベルリを引っ張って行ったが、敵対派閥のクンパ・ルシータ大佐の手前の演技で敵意はないようだ。次回予告や雑誌を見ると、ベルリのために高トルクパックを用意したのもケルベスのようだ。どんだけ段取り上手なのよ。

↑クリックで拡大。
ベルリは「高トルクパックがあったからではなく、僕のアイディアがあったからだ!僕の天才ぶりを見せつけてやる!」って自称天才のクリム・ニック君がいなくなって増長しているのだが。ケルベスの段取り力が凄まじすぎるぞ。ギャリソン時田とか?
アムロにボコられる前のシャアとかスタートレックを見るに、段取りをこなす副官がすごく貴重なんですが。ケルべス、いいなあ…。


あまりにもケルベスの段取りが良く、自分の仕事に自信と誇りを持っているのでアメリア軍のグシオン・スルガン総督は「キャピタルガードの職員と言うのはみんなああなのですか?」とウィルミット・ゼナム長官に言って「スコード教の信者と言う方が正しいですね」と返される。
スコード教とは「スペース・アンビリカル・コード(宇宙の臍の緒)教」の略で宇宙エレベーターのキャピタルタワーの運行そのものを本尊とする人工宗教なのだが。キャピタルテリトリィでアーミーとかジュガン司令とクンパ大佐の取次職員や一般職員は週末の息抜きを楽しんでいるだが、アイーダとスルガン総督にIDカードを発行したガードの職員や週末ダイヤのクラウンの運行職員やフォトン・バッテリー配給トラック運転手は週末の夜でも働いている。実直にインフラ維持をこなすことを宗教的アイデンティティと誇りにしているのがスコード教の信者で、それの代表がケルベス・ヨーのようだ。
僕は1〜3話を見て「インフラを維持しているキャピタルの養成学校やガード職員の実直な人々をベルリが敵に回して、デレンセン大尉を死なせたことをきっかけにズルズルと海賊行為を振るうだけの殺人者なると嫌だなあ」と思っていたのだが。実直に働いているタワーの人たちとその代表であるケルベス・ヨーとウィルミット・ゼナム長官がベルリの仲間になってくれるようだ。実直な人々と主人公が対立しないで済むようで、それはうれしい。ウィル長官は先々週くらい、ジュガン司令に暗殺されるんじゃないかと思っていたし。キャピタルテリトリィにベルリの居場所が残っていてすごくうれしい。マスクは…。
体制側にも信じられる良い人はいるんだ、と言うのは同じ海賊萬画であるONEPEACEを富野監督がここ数年、読んで参考にした部分だろう。
[asin:B00N8BROXY:detail]
富野由悠季/トミノ流のトミノ「尾田栄一郎は森鴎外である その1」 - ちょくマガ|KADOKAWA

また、キャピタルタワーも長大なインフラなので一枚岩ではなく、アーミーもガードもいるというのが、ティターンズにあっさり飲み込まれたZガンダム連邦軍よりは気骨があっていいと思う。AEUGは劇中では語源が一切説明されないが名前の通り反地球連邦組織で海賊と同じだ。

  • 生活と科学と宗教と軍事戦争!






今回のメインイベントは実務政治の運行長官、宗教のゲル・トリメデストス・ナグ法皇、軍事外交諜報のクンパ・ルシータ大佐、そして外国アメリアで海洋研究所などの科学技術発展から宗教に疑問を持ったスルガン総督の4大イデオロギーのトップが聖堂で一堂に会して、宇宙から来る脅威について議論する。そして政治劇と論戦を主人公4人組が見る。
世界的なトップ政治家を主人公が観察することで真実を探るというのは、新訳Zガンダムリーンの翼で見られた富野監督が最近使っている作劇方法だ。
富野監督の初期作品の無敵超人ザンボット3の第1クールのクライマックス、第11話「決死の爆破作戦」で主人公の神勝平が敵の大ボスのガイゾックと親たちの議論を見るという場面もあったので、割と昔からこういう芝居が好きなのかもしれない。
ザンボット3のガイゾックも割と「概念」が形になったような敵だった。G-レコでも主人公が親、大人たちの「概念」を中盤で見ているわけで。
GレコがVガンダムに似ている、って私以外にも思っている人は多いのだが、Vガンも正に「マリア主義の博愛とギロチンの粛清」というザンスカール帝国の「概念」とウッソの「未来を目指すんだ」という「概念」の戦いだった。
で、Gレコの前回までは実務政治のウィル長官がクンパ大佐の軍事と法皇の宗教によって劣勢になって消えそうだったのだが、スルガン総督の「科学」の助力を得て改めて法皇に直談判に来る。
法皇は「キャピタルタワーは誰からも壊されることはありません」「リギルドセンチュリーの間、スコード教の情けがあったからキャピタルタワーは運行してこれたのです」と教義を言う。
が、「科学」のスルガン総督が「スコード教の教えでは、キャピタルタワーが宇宙空の人々とつながっているとは語られていません」と反論する。
スコード教の信者でもある長官は前回までは法皇に逆らえなかったけど、法皇は長官と総督とベルリたちに向かって「地球で朝を迎えるとき、空気の成分から説明しましょうか?フォトンバッテリーが大気で自然に湧いて出るとでもお考えだったのですか?」と開き直る。
ベルリが第1話で「分かり切ったこと」、「地球の大気層の上部に存在する大気光体に発生する電力をケーブルに吸収して〜」としてデレンセンに語って信じていた教科書通りの世界の仕組みをスコード教の大本山のゲル法皇がひっくり返すので、ベルリを映すカメラも回転して世界が揺れる。
スルガン総督が「フォトンバッテリーは我々地球人には解体も修理もできません。やれば爆発します」というタブーを破った科学実験を元に反論すると、法皇は「その考えが危険なのです」と、宗教国家体制に対する近代科学に基づいた政治革命を否定しようとする。そして、その地球人のアメリアの科学的発展をクンパ大佐が登場して軍事の力で圧殺しようとする。
ウィル長官もまだ科学を信じ切れてなくて、科学に対して「タブーです!」と議論する。
クンパ大佐は裏でゲル法皇と組んで居るようだが、「つくづく地球人は絶滅して良い動物に入るな!」と有線電話を繋ぐ秘書の前で言う。クンパ大佐は週末のお休みで女子たちを躍らせていたので、どうも重戦機エルガイムのフル・フラットとかアマンダラの享楽的な黒幕ごっこに似ている。

しかし、クンパ・ルシータ大佐がラスボスなのだろうか?キャピタルタワーを登り切った世界の果ての月や外惑星に残っているスペースノイドの生き残りの宇宙の人々が大貴族だとすれば、地球に出向させられている職員は地方税取り立てのための地方官吏国司に過ぎないのかもしれない。
そして、「スコード教の情け」と言うのは「地球人は絶滅してもいい」と思っているかもしれないスペースノイド貴族のお情けなのかもしれない。ただ、スペースノイドにとっても地球の環境は回復させていつかは地球帰還作戦をしたいので、それまでは風の谷のナウシカの人々のように地球を管理する奴隷が必要なのかもしれない。
残り17話でどこまで宇宙の高みへ登れるのだろうか?

主人公のベルリは結局この論戦では一言も発せられず、ケルべス教官に引っ張り出されるだけだったのだが。
滝の水が落ちるように分かり切ったことだと思っていたフォトン・バッテリーとキャピタルタワーの世界の秘密を目の前で法皇様直々に否定されてしまった。ベルリがウィル長官とスルガン総督に「宇宙からの脅威に対して、アメリア軍とキャピタル・アーミィが協力しましょう。そのためにキャピタルテリトリィに行きましょう」と提案したのだが、その結果、ベルリが信じていた宗教的世界観が否定される。
なので、ベルリは一言も発せられず、ただカメラが回転して困惑するだけなのだが。
逆に、メカ戦闘ではほとんど無能なアイーダ姫様が率先して法皇様にずけずけと「父が聞きたいことは宇宙から来るものが居るのかということなのです」と意見する。クンパ大佐にも「お尋ねします!ヘルメスの薔薇の設計図と言うものについてご存知ですね?」と聞く。

戦闘では役立たずのアイーダ姫様だが、メンタルの図太さはベルリ以上なのではないか?ガンダムは戦闘アニメなので、戦闘で弱い人は無能に見えるが、アイーダさんはもしかしてポンコツに見えて女王候補としてはすごいのではないか?魔女っ子メグちゃんかよ。

第1話でもベルリはキャピタルタワーが支える四角い世界の中で「分かり切ったこと」と思考停止して生きていたが、アイーダさんが「世界は四角くないんだから!」と叫んだことで物語が回転し始めた。
Gのレコンギスタ第1話「謎のモビルスーツ」の絵コンテに見る黄金の長方形 - 玖足手帖-アニメ&創作-

天才パイロットぶりを見せつけるベルリに比べると、アイーダ姫様は戦いはほとんど素人同然だが、世界を革命する力を秘めている姫なのではないだろうか?
世界を革命する力を!
王子様のベルリが敗北して、アイーダ姫がラライヤと世界を脱出して終了する少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録オチとかないですよね???

ピンク髪と褐色だからなあ…。



心を凍結させて作っただけの、間に合わせのデュエリストでは、彼女は破れないな....。

うーん。
クンタラ仮面は黒薔薇の少年たちの黒騎士なのかなあ…。
クンタラマスク部隊のデュエリストたちは前回犠牲になったしなあ…。




やはり、お姫様からは薔薇の香りがするのでしょうか?
ヘルメスの薔薇の設計図を、果たしてあなたはご存知かしら?かしらかしらご存知かしらー?

  • チェックポイント(飛ばしカット)と面白さについて

冒頭、ラライヤ・マンディの服装がロンパースからヘソ出しに変わっている。

おそらく、

アネッテさんが仕立て直してくれたんだと思う。
じゃあ、なんで仕立て直す必要があったのか?多分、ウンコする時とかに元気すぎて破ったんじゃないかなー。
ただ、クロスアンジュのようなお下品アニメではないので、ラライヤが排泄に失敗するシーンはハッキリとは描かれない。(ベルリは3話でウンコした)
ただ、服装から生活感を出していこうって芝居付けのはクロスアンジュとも共通しているかと。
経過や段取りをすっ飛ばすことでバトルの発生と同じく、描写されてない所での前段階を想像させる。


また、


ノレド:なんか言ったか?
アイーダ:楽しそうですねって
ノレド:内緒の話なんだけどさあ、ベルってもらいっ子なんだってさ
アイーダ:御養子と言うことですか?

のやり取りの前の「なんか言ったか?」(キッカケ台詞)の前の会話は明らかに時間を飛ばしている。数十分くらいのお出かけの道中の一部分の重要発言を切り取っている。なので、生活感のある穏やかなシーンと見せかけて時間を飛ばして物語の密度を高めている。
じゃあ、ベルが養子なのがなんで重要なのかって言うと、ノレドのアイーダに対する恋愛のさや当てでもあるし、同時にアイーダがベルリと自分の境遇の類似に気づくフラグでもある。


で、電話と買出しを終えた後に

ラライヤ:いやー!チュチュミィは食べない!
ノレド:キランさん!
キラン:違うのにー
アイーダ:キランさんは看護師なんですからラライヤさんのこともわかっているでしょう

とのやり取りの前にも魚を買い付けたキランさんが「おいしそうな魚をたくさん食べましょう!」と言ってラライヤを怯えさせたであろうカットを飛ばしてある。飛ばしカット多いなー。
で、そこで飛ばしの技法を使って視聴者に「?」と思わせることで逆にキャラ付けを描かないことで描いている。キラン・キムさんは脇役なので、あんまり描かなくてもいいんだがこういう飛ばしカットで印象ポイントを付けることで「キランさんは看護師だけど割と無神経だ」「でも明るく元気な人だ」
「看護師は肉体労働だから腕っぷしが強いのかな」
と視聴者に考えさせて、
「メガファウナにとって半分人質で重要人物のベルリとゼナム運行長官に電話をかけさせる時、監視は必要だが相手が高級官僚の女性と少年なので厳つい男性を付けると心象が悪い。アイーダはポンコツだから出しゃばるけど役に立たない。なので女性クルーの中では体力と暇があるキランを同行させたら穏便に監視ができる」
というメガファウナの艦長や総督の考えを類推させてくれる。
多分、キラン・キム本人はそこまで深く考えてないだろうけど、ベルやノレドが逃げたり機密をばらしたら取り押さえることはできる人なんじゃないかな。鳥や魚を買うくらい現金や裁量権も持たされている。
そういう点で、描いてない部分で人間関係の描写やキャラ同士の意図が細かいなーって思う。


で、そんなやり取りを見ていたウィルミット・ゼナム長官は行きの道でノレドが「もらいっ子」の話をしたことの対比として「うちのベルリ、アイーダ・スルガン・・・」と血縁を意識する。劇として対比構造をすることで説明をすっ飛ばして、メンタルモデルのステレオタイプ連想を受け手にさせて理解させる作りがある。
段取りを飛ばしてなんとなく理解させる富野アニメと言えば、∀ガンダム劇場版でロランがムーンレィスだとソシエが気付く所などですね。

∀ガンダム I 地球光 [Blu-ray]

∀ガンダム I 地球光 [Blu-ray]

こういう説明過小は説明過多なアニメに慣れていると変だし、むしろ物語としては情報不足とも思える。でも、劇としては連想法で何となく感じさせる。
アニメの時間は予算でもあるんで予算削減して密度を高める方式ともいえるんだが。
ただ、Gレコはニュータイプなどのアニメ雑誌や公式サイトや富野監督の事前インタビューで、世界観や血縁の秘密は割とネタバレされている。だから、アニメ本編では説明されない。(ルゥム戦役やティターンズエゥーゴの語源について本編では一切説明がないのでネットの無い昔からガンダムは酷いんだが)
ラストで法皇様に「フォトン・バッテリーは自然発生したものじゃないのだ!」とスコード教の敬虔な信者のベルリが教儀を根底からひっくり返されるのが今回のメインイベントなんですが、アニメ雑誌やネットを見ていたら宇宙にスペースコロニーが残っているとかフォトン・バッテリーが宇宙からもたらされているというのはネタバレ以前として知っている。
ネタバレを知っているが、劇として面白い!というのがGレコの挑戦なんじゃないかなー。
実際、Gレコに関わっているデザイナーやアニメーターをTwitterでフォローしているが、そういう人たちも「先を知っていてもGレコは面白い!」っておっしゃってるので。
だから面白いんだ!!!
見たくなったでしょ!


あと、来週は姫のおっぱいが。