玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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ゴッドバード第二部

2年前に終わっていたのに買いそびれたので読んだ。


nuryouguda.hatenablog.com


第1部の感想は4年前か…。


まあ、その、ごめんな。ちゃんと感想書かなくて。


第二部はダルタニアスの中の人がおじさんになってて、黒いライディーンに乗る女子中学生に応援されたり、70年代ロボットに乗っていた勇者たちが励まされたりという話。
なので、いい年こいてスーパーロボットの思い出を忘れられないおっさんの願望ダダ漏れ萬画ではある。


しかし、宇宙の悪意に対して地球の人類の人が善意を集めて戦うというウルトラマンティガみたいな展開は、スーパーロボットアニメをたくさん見ているオタクとしてはありきたりな話で、陳腐にも感じる。
なのだが、「陳腐でありきたりで何度も繰り返された、毎年やってた子供向けアニメの展開をなぞるようなアレも知らない新主人公のフレッシュさ」が表現されている。
なので、一周回って「陳腐でありきたりないつもの子供向けスーパーロボットを楽しんで肯定する心の若さ、子供っぽさ」みたいなものも肯定されるべきものとして描かれているというか。長谷川裕一先生はいつまで経っても大人になり切れないロボット好きのとっちゃん坊やの気持ちに寄り添っているというか。
まあ、子供のころに子供に向けて作られたスーパーロボットアニメのマインドを継承するというか、変にリアル寄りに改変したり大人向け展開を挿入するわけでもなく、子供っぽい善意とか正義を信じる往年のロボットアニメっぽい明るさというか。長谷川先生は悪意の塊のような宇宙戦国時代のVガンダムのスピンオフのクロスボーンガンダムゴーストも書いてるわけだけど。
ガンダム以降のリアルロボットアニメとか仮面ライダー龍騎以降の特撮ってちょっとひねくれたところがあるけど、70年代とか子供向けの平和とか信頼とか平等とか博愛とかを娯楽の中で肯定しているスーパーロボットアニメの倫理観を伝えることも大事なんじゃないのかっていう気持ちになったりとか。
まあ、最近はプリキュアやプリパラがそういう役割をはたしているかもしれない。
ウルトラマンティガもそう考えたら60年代に作られたウルトラマンをリブートして人の善意を肯定しなおして見せたところがあるよね。ビジネス的な側面もあるけど。


なので、まあ、この萬画ゴッドバードも基本的な対象年齢はスパロボを忘れられないおっさんなんだろうけど、スパロボのゲームとかでスパロボを知ったヤングに正義の心を伝えるきっかけになったらいいかなーという気もする。
ゴッドバード 7 (CR COMICS)


まあ、おじさんもな、正義にために生きる人になれたらよかったんだけどな…。俺もかつてはウッソ・エヴィンや伊佐未勇やロラン・セアックと同い年だったのに、なんでこう、ダメな大人になってしまったんだろうな…。正義の科学者になりたかったのに、その、あの、日本で科学者になろうと思ったら学費は高いわりに大学系の研究者は給料が安いわりに研究以外の政治活動に時間がとられるので、やっぱり社会が…。でも社会を革命するのも大衆と組織に阻まれて難しい…。しかし、アニメや漫画では大衆を肯定して信頼しようという正義が謳われていて、なかなかうまくいかないんだよな…。
やっぱり、真に正しい指導者が必要だと思うだけど、そういう優秀な天才を生み出すポテンシャルすら、今の人類はなくしてしまっているのではないか…。もっと真の教育、人材育成が必要なんじゃないか…。
まあ、僕は悪い人間だし終わった人間だからずっとアニメ見ながらソシャゲしてるけど。
若い人が一日中youtubeを見ていると聞いたら悲しくなるね。
そんな僕だって一日に30分は半身浴をしながら英語で聖書を読んでカントなどを読んだりもするのだ。いや、まあ、30過ぎてまともに聖書も論語も西洋哲学の基礎もニュートンアインシュタインの論文の原著も読んだことがないというのは恥じ入るばかりなのだが。正義と教養を身に付けてほしい。
まあ、僕は悪い人間だから政治的には利己的にしか行動しないんだけど。若い人はもっと世界とか人類のためにがんばってほしい。いや、まあ、大人が子供に残しているのは壊れかけのインフラと吹き飛びかけた原子力発電所とガソリンを浪費し続けないと維持できない運輸社会構造と輸入に頼っている食物資源を食いつぶす大量の老人と年金を逃げ切ってもらおうと思っている団塊の世代なので、今から子供が利己的ではなく正義と人類のために頑張ろうと思うのは並大抵のことではないと思うのだが。なんとかみんなで叶える物語とやらをやって見せてほしい。そういうアイドルブームもまた一時の熱狂で問題を先送りにしているだけな気もするのだが。


しかし、正義に目覚めたプリンス・シャーキンのように悪い大人でもやりようがあるのではないか、みたいなのをゴッドバードは暗示したのだが、じゃあ、具体的にはどうしたらいいんだろうっていうのもある。