玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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碇ユイさんが一番怖いと言う事について、はてブコメントをいただきました。

人に認められない僕にとっては珍しい事なのでありがたがります。

あいつは間違いなく女狐だ。それも、随意下じゃなくて無意識のうちに全部悪企みを判断・遂行してしまう特級のワルだよ。

まさしく、同意する所ですね。
まあ、ワルという言葉の概念が僕とは若干違うんですけど。
碇ユイは悪人ではないんですけど、もうどうしようもない奴ですよなあ。
自分の目的=人類の目的=人類の幸福
と本気で考えてるし、そのために世俗の幸福を捨てられる自分は美しいとさえ思っているようなところが在る。
しかも、ユイのことを知っている人はほとんど死んでるかユイにベタぼれ、もしくは逆らえない息子なので、誰もこの女を止めない。
作品内でも、エヴァは恐ろしいんだが、ユイ自体は清楚であり理想の女性の象徴と言う風に終始描いて在り、非常に美しいんだが、最近は、それが怖いんです。


http://d.hatena.ne.jp/nuryouguda/20060827/1156699524

[エヴァ]碇ユイが僕は大好きだった。

キチガイばかりのキャラクターの中で、一人だけ、唯一、未来に希望を持った女性。優秀な科学者であり死後も主人公を守る母。まさに完璧。

高校生の時の読書感想文も、碇ユイの名言「生きていればどこだって天国になるわよ」に感動したと書いた。

あの頃書ききれなかった感想を成人男性の脳でまとめると、こうだ。「世の中にはなんだかどうしようもない陰謀とか天変地異とか戦争とか事件とかあって、憎んだり憎まれたり、死んだり死なれたり殺されたり殺したりします。そんな世の中でも生きていれば天国に作り変えていけるんだ、作り変えていこうと言う気持ちが、なんかいいよね。シンジ君もその言葉で再生したし。」

だが、しかし

「どこだって天国になるわよ」とか、いい言葉だなあと思ってたんですけど、富野信者になったりなどの寄り道をすると、

「そりゃあ、あんたが何人も殺して無理やり自分の天国を作ってるからでしょうが」とか思うようになってたんだなあ。と今日気付いた。

ユイって本心を誰にもゆわんし。というか、庵野秀明自身が母親を描写する事に躊躇してたのかなーとか。父親よりもー。つーか、父親を描く振りして話し自体は母親の話だよなー。こえー。

これは、DVDを今回見直す直前に書いたものですが。
やはり・・・。ユイという人格が一番キモイ。綾波レイよりも。
綾波は養殖だが、ユイは天然と言ってもいい。
そして、綾波自身は自分の欠落を埋めようと、心理学の本を判らないなりに読んだり、生理的に苦手な人間関係トライアルをことごとく失敗しながらも続けてもがいて、とても痛痛しいんだが、綾波は10年前よりも可愛いと思う。年下の女の子として。
で、ユイさんは。
10年前は理想の女性だと思ってたんだがなあ。今は吐き気がするほど恐ろしい。
俺が大人に成ったせいか、大人になりきれてないせいか。
なんかね、ユイが理想の女って言うのは作った物って感じが見えるようになったんですね。しかも、すごく精巧に作られている。
ゲンドウと冬月も見事に手玉に取られているし。しかもそれを喜んでいる所が。普通のドラマでは男を手玉に取る女は、ばれるか、裏で素に戻っているシーンが挿入されたりして、視聴者には悪女だと示すんですけど、ユイは終始美しい。ソレが、怖い。
絶対に隙を見せず、男達に(そして視聴者、特に俺みたいなバカな厨房に)身も心も美しい女として振舞う。
女としてだけじゃなく、人間としても「生きつづける事が生命の意思です」とか「どこだって天国になるわよ」とか「だって、生きているんですもの。幸せになる場所は、どこにだってあるわ」とか。とてもとてもポジティブ。
でもなーーーーーー。
なんかなー。
綾波でさえ、頑張って少女になろうとしているのに、このユイさんは完璧超人過ぎて・・・。
いや、おれ、水野蓉子様みたいな完璧超人も好きなんだよ。でも、完璧超人に成ろうと言う独自の精神が、紅薔薇さまには見えるんだけど、ユイのそれは見えないと思うのです。
いや、見えるんだが、どうも、それすらも作り物っぽくて・・・。
ユイは「この子には人類の明るい未来を見せておきたいんです」と言いながら自分が現世を捨てて死んでしまうところを見せるだろ。
どこまでが本気なのか、一番わからない。
本当に明るい未来だと思ってたのか?
いや、MAGIシステムが完成していたら、ユイとキョウコの奥様パイロットスレイヤーズコンビが地球を守る斬新なロボットアニメが見られたかもしれないんだが。
(斬新過ぎるよ・・・)
でも、サルベージを拒否したのはユイの意思なわけだし。冬月先生に補完計画の真実を告げていたし。
ひょっとすると、ユイはゲンドウ宛ての遺言に「人類補完計画と使徒殲滅を推進したら、また会ってあげるわよ」的なことを書いてたかもしれん。事実、ユイの消失直後からゲンドウは変わったわけだし。
冬月には、事前に保管計画の心理を教えてあるわけだから、保管計画の提唱者はユイだし。二人の男のパワーバランスを取るのもユイ。
そして、ユイの目的はS2機関を捕食する機会を窺うこと。(あと、ゼーレは母なるものに肯定してもらうためにサードインパクトを起こす事)そのためにネルフと使徒を闘争させる必要があった。
ユイ・・・。おそろしい人!
レイ1号機の人格もユイ要素が濃かったためにナオコさんを追い込んだともかんがえられるし。
ユイ怖いよーッ!
で、そのユイの思考が作りものって言うのは、アレですなあ。ゼーレの秘蔵っ子として、育てられたからなんだろうな。
http://homepage3.nifty.com/mana/adam.htm
ここがわりかしわかりよくて詳しいんですけども。
結いはアダムに近い遺伝子を持つ女、ダ・ヴィンチ・コード的に言うとキリストの子孫的なヒト、あるいはデザインド・チルドレンだったのかもしれん。という説。
生まれた時から、神のために、人類のために、祝福のために、本気で生きてる。
もちろん、ユイは優秀なので、ゼーレの教義に支配されていたとか操り人形だった、とは考えられない。というか、むしろ、ゼーレ以上に狭義を理解しすぎて突き抜けてしまってる感じがして、つまり、怖い。学生運動時代の某女幹部とかみたいにね。そういう純粋で理性的だが遊離した狂気を感じる。
アスカやミサトさん綾波が怖いというシンジ君は、自分のお母さんが一番怖いと言う事をわかるべきだよ。
というか、ユイは離人症っぽい。


ジーンダイバーのユイとの関連はありやなしや?