玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

闇夜の時代劇第2話「正体を見る」

と、言う訳で、昨日は頑張って更新するつもりだったのだが、爆睡してしまったのである。徹夜と半日睡眠を交互にやるのはダメだと思うのである。
そのせいでブレンパワード感想が進まない・・・。こんなことでは新しくブレンパワードを見る気にはならないのである。
しかし、トミノ分が足りなくなると脳の萎縮、血圧の低下、免疫力の低下、各種心身症の発症、などの機能不全を起こすのである。俺はトミノゾンビだからな。
と、いうわけで1995年に日本テレビの深夜枠で放送された短編アニメーションであるところの闇夜の時代劇を駆けずり回って借りてきたぞ。4軒くらいビデオ屋を回ったぞ。1軒だけでガンダムがないので諦めるようなだんだんとはトミノ中毒ぶりが違うのだ。
とりあえず、川端通り北大路上がるのビデオ1の高野店なら置いてあるぞ。
で、感想。ブレンパワードよりも軽く。
最初、私は実写の時代劇の短編かと思っていたんですけど、アニメーションだったんですね。やっぱり富野由悠季監督はアニメ屋なんだな。
どんなアニメーションなのかと言うと、1995年と言うエヴァンゲリオンの年であり、アニメーションにおけるCG技術の推進が進んだ年に、サンライズによるフルCGアニメの魁的な企画で作られたんだと思う。
1本1本は12分くらいで、全4話。全2巻。富野監督はそのうちの第2話を担当で、1話と4話が今西隆志監督。3話が高橋良輔監督。
僕は1話と2話を見たよ。とりあえず、トミノ分補給と言う意味で見た。高橋良輔の時代劇はいろはにほへとにも通じるのでそれなりに興味はあるのだが、富野なんだよね。


で、うつ病がひどい時のトミーノの作品である。富野作品の中でもトップ3にはいるマイナーさ。しあわせの王子級。しかもガンダムでもロボットでもない。時代劇。
ブレンパワードを見る前に見ておきたかったが、現在は高いオークションに頼るしか見る手段がないと諦めかけていたんだけど、語ろうシャア!で「レンタルで見れる」と書いてあったので探してみた。富野信者なので、富野の作品は全部見ておきたいと思いますし、特に僕は現在「富野作品を追体験する事でうつ病を治す」なので、Z〜∀の富野作品は見ておかなければならんのね。
話は忍者の話。ブレンパワードのような瞬間移動をする忍者。枚数削減なのかなあ?
その割に、キャラクターデザインはそえたかずひろさん、作画監督は菱沼義仁さんで、原画も重田敦司さん土器手司さん他、総勢10人もいるので、12分の短編にしては豪華なのではないかと思う。
でも、実際そんなに絵は綺麗じゃないと思った。12年前の作品だからだろうか?萌系のキャラデザインでもないし。しかし、リアル系でももっと上手い人が揃ってると思うのだが・・・。シンプルでも動きがしっかりしているといいのかも試練のだが。中割が少なすぎるからだろうか?スケジュールがやばかったのかなあ?
巻末に富野の絵コンテが映る特典映像があるのだが、その絵と完成品が似てたので、富野の絵がそのまま出ているのかもしれない。
明らかに演出ミスや芝居ミスだと思える場面があるのは、調子が悪かったのかなあ?アイディアが先行しすぎたか?
(口に絡みついた蜘蛛の糸を舌で除こうとするのだが、次のカットで簡単に腕を自由に動かしているのはよくないと思う)
フルCGと言っても、セルワークをデジタルに置き換えて、忍術シーンの一部にCGを使った程度で、そんなにCGじゃないなあ。逆シャアの方がCGだ。
1話目の今西監督のは、塩山紀生さんの鉛筆画をレタスでフラッシュアニメっぽく仕上げてある。こっちの方がCGですね。黒鉄ヒロシ新選組の映画みたいだ。MSイグルーにも通じるのか?
まあ、95年と言う事で。CGならエヴァの方がこなれた使い方だと思う。僕はフルシージーよりもCGは脇役でこっそり使うのが好き。


んで、大富野教信者の間でもあまり評価は高くないというか低い。
のだが、面白い所もあったよー。さっき書いたように、富野の絵コンテが絵柄にも現れているので、絵のクオリティよりも絵からにじみ出る富野が大好きな人は見ると良い。
ラ・セーヌの星以来のロボットアニメ以外の富野アニメと言う資料的価値も高い。資料的価値といえば、富野のインタビュー動画も貴重。うつ病のときの割に血色は良い。変な頭巾を被ってるし。
内容は、http://www.cc9.ne.jp/~gaiagear/master/goroku~7.htm
今西監督や塩山さんも若いよー。


作品の見所と言えば、デジタルを活かしているからなのか、モノクロとカラーが交互に変化する所だ。一応、地味目のシーンがモノクロで、インパクトのある忍術シーンが一番鮮やかになるように計算されているのだが、漠然と見るだけでは変なだけだし、注意してみても基準がわからないところもある。
富野的には江戸時代の照明器具もない時代の闇夜の感覚的な色彩を表現したかったのかもしれないのだが。




それから、話の筋なのだが、おじゃる丸レベルの時間の割に、戦闘シーンが複数あり、伏線も張ってあり、どんでん返しがあり、エロスがあり、人間関係の力関係の変化も描いてある。詰め込みすぎは流石、富野である。初見ではわからんかった。
脚本が富野由悠季なので、非常に富野セリフが濃い。そもそも富野セリフ自体が時代劇のように芝居がかっているので非常に富野分が濃い。富野小説のような台詞回しだ。それは信者にとってはとても楽しい。

富野セリフはセリフ自体が情報を圧縮しているので、短編ミステリなひっかかる感じが面白いぞ。

のだが、モノローグの視点が回想なのか、その場での思考なのか、説明セリフなのかがごちゃごちゃになってるのはどうかなあ。


あとは、
シュナイゼルエル・ブリタニアで演劇集団・円の井上倫宏さんが出てる。
それと、日本テレビの企画なので、サンライズ宮崎駿デザインのなんだろうがいっしょにクレジットされるのは変な感じだ。
ああ、犬夜叉がありましたね。


というわけで、それほど物語的に面白い物ではない、一昔前の実験アニメなのだが、監督に興味があるなら、スゲー面白いので見ると良い。
「正体を見る」は、それほど評価の高い作品ではないが、 - 玖足手帖-アニメ&創作-
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