玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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新機動戦記ガンダムWを2巻まで


【DVD】新機動戦記ガンダムW 1 / TVアニメ
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第9話。亡国の肖像まで見た。
大体、これで一年戦争が終わったあたり。
ヒイロ・ユイソーラレイみたいな感じで和平論者の元帥を殺し、ミリアルド・ピースクラフトがザビ家よりも大分しょぼい将軍に復讐し、ozがティターンズシロッコ派?)みたく地球連邦を掌握した。
えっと、護衛がいないとか広報がいないとか移動速度めちゃくちゃとか補給めちゃくちゃとかウーフェイが説明するためだけに全部終わってから出てきたりとか身体能力めちゃくちゃとか、なんでもかんでも真っ二つとか、バスターライフルは何丁あるんだとか、ツッコミ出したら切りが無いわけですが。
まあ、これはあれだ。星の王子様の寓話なんだよね。ガンダムの形を借りた寓話。と言う風に納得したらヘラヘラと楽しんで見る事が出来ます。
そんで、こういう流れがガンダムでありながらも寓話としか言いようが無いくらいぶっちぎった∀ガンダムに収束していくのだろーなー。キエルさんがただのそっくりさんだなんて!
だから、ウィングはこういう話なんだからこうなんだよ。ウィングガンダムの胸の丸いのが何かなんて気にしたらいけないんだよ。丸いねえ。
で、中学生の頃はガンダムを全部見てなかったけど、今にして思えばガンダムの形をとても借りているんだね。展開とか。
そこら辺はガンダムSEEDにもすごくそっくりなんですねえ。機動戦士ガンダムSEED機動戦士ガンダム一年戦争の部分部分をかじった限定品ですけど。
ウィングはファーストガンダムから逆襲のシャアまでの事象をキャラクターと演出を変えて再構成したと言う感じで、GやXと同じく作り手のガンダムに対する思考作品なのね。
ただまー、ウィングはGXに比べるとオリジナリティーが弱いかなーと思うんですけど、そこはボクが男だからで女の人にはたまらんのかもしれん。
と、するとガンダムSEEDが出てきたのでウィングは一世代前のやおいと言う事で忘れ去られる物なのかもしれないと思ったりもするのだが。種ともまた違う所ももちろんある。
と、いうのはガンダムSEEDシリーズは同じような設定と出来事をキャラクターと演出を変えてやり直していると言う事は同じなのだが、もっと平易なんだよね。
ウィングは変である。
自覚的に変である。
SEEDは変なガンダムを一般の中高生の思考レベルに合わせた道徳観と言葉使いに落としこむ戦略であるのだが、Wはガンダムの変な(富野セリフみたいな感じの)部分こそがガンダムだと言う哲学があるのかもしれなくって、しかもそれを富野そのままではなく、鎧物アニメの美意識に置き換えて「変」というか「過剰な」メッセージと演技と展開を盛り込んでいると言う印象。
つまり、「過剰」で「変」なメッセージをぶち込める媒体であるガンダムという入れ物に、富野の「変さ」とはまた違った意味での「変な哲学」をぶち込んでみたと言う所にオリジナリティーがあるし、ガンダムらしさもあって、僕としては「うへへへへ。変なの。おもしれー」と喜ぶ。
そういうところは自覚的に作ってあると思う。
ただ、ここで一つ言っておかなければいけないのは、富野由悠季ガンダムを作る場合、「変で過激な物」を作ってやろうとはこれっぽっちも思って無くって、「これが普遍的で時代にマッチしてて視聴者に必要なものだ」という確信に基づいて制作した結果、「過激で変でなんだか超越した何か」が出てくる。
そんな天然素材な富野が好きなの。
まあ、富野なりの計算はあるんだろうが。チャッチーな演出をしてやろう、と狙ってやらずにすごい事をやるのが富野だと思う。
カミーユもネタで狂ったんじゃなくって、もう、狂うしかなかったもんナ。
んで、今回は駅弁をするしかなかったもんナ。ファの横乳とか。