玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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新機動戦記ガンダムW26燃えつきない流星

今回も脚本と絵コンテは池田成監督でしたー。そして、今回もグダグダでしたー。
もう、このグダグダ感が面白いと言う段階になってきた。
なんでこんなグダグダなのが人気でたんだ?まあ、単にサボってたり手抜きをしてできる程度のレベルのグダグダではないのだが。奇跡的なバランスのグダグダだ。
まず、一番気になるグダグダは、前回思いっきり大活躍してozの月面基地を破壊したガンダムデスサイズヘルとアルトロンガンダムが出ません。
どうやら、ちょろっとモビルドールを破壊しただけで逃げたようです。
そんで、基地でモビルドールを作っている悪いツバロフ技師長はレディ・アンを撃った後デルマイユ候に「モビルドールは問題ありません」っていう。
デュオ・マックスウェルと張五飛の奮闘は全く無意味なわけですね。
そんで、ヒーロー的展開にするなら、今回基地に捕まったヒイロのメリクリウスとカトルのウィングゼロを助けにアルトロンとデスサイズヘルが戻ってきて、基地を完膚なきまでに叩きのめす、と言う展開にすべきなのだが、まじでデュオと五飛は逃げっぱなし。
それで良いのか!
まあ、この萬画の目指す所はヒーロー展開ではないのだろう。あくまで、強い美少年達が悶え苦しむ所を女子たちが見て興奮するアニメ。だから成功しちゃったら逆に萎えるんだよね。
女子のそういう神経をジェンダー論的に語っても俺は女子じゃないから無意味なのでやらない。
それと、僕がこないだ「腐女子向けガンダムのメインキャラは何故、理不尽に死なないのか?」と書いたのだが、その理由も同じところにあって、つまり、
死んじゃったら悶え苦しまないから。
だから、死ぬような目に合って悶え苦しむ所を見るのが重要なのであって、死ぬような目にあって死んだら意味が無いんだよね。
そーいうわけで、物語の展開上死ぬほどのことが無い所であっても、視聴者の快楽を提供するためにメインキャラクターは死ぬような目にあって大怪我する。ただし、死なない。
脇のキャラクターはすっごい簡単に死ぬけど。
つまるところ、男の子向けのお色気萬画といっしょで、女の子たちがエッチないたずらをされるのと同じなんだな、と思いついたら腑に落ちた。
お色気萬画ではエッチな事はいっぱい起こるけど、決して強姦されて股関節が外れて傷が化膿して死んだり、妊娠したり、と言うクリティカルな事は起きない。(そーいう展開が起こる物語は、もはやお色気という快楽優先の物語ではなくなる)
そういうことと同じなのかなあ。
ただ、女の子の場合は性的快楽よりも傷害によるインパクトにより快感を得ると言う事なのかな?
かといって、死んじゃうと重くなるんで、死なない。
まあ、死んじゃって悲しがるのを売りにした物語もあるんだけどね。


でも、おれは男の子なんでね。やっぱりガンダムはもっと大暴れしろ。


また、更なるグダグダは、レディ・アンの反乱とトレーズ派の反乱は全く独立しているのであるが、一見するとレディ・アンの反乱はトレーズの失脚に呼応しての物と見られる。
わかりにくい・・・。
つーか、レディ・アンはトレーズが失脚した事を知らない。
やっぱり、キャラクターが人間っぽくないと思うなあ。
俯瞰して、劇中の状況を全部分かっている人の視点で物語が動いている。だが、作中のキャラクターの行動はそのキャラクターが知っている情報の範囲内で規定され、それが個性になるはずだ。
それがないと、なんか、シナリオ上必要だからと言うだけでキャラクターが知らない状況に応じて行動したりとか、変な事になる。
っていうか、作者が知っていることとキャラクターが知っていることを混同してるんですね。ダメだ。


トレーズ派が緑色の軍服を燃やしていたのだが、紺色の軍服がトレーズ派というわけでもなく、oz主流派も紺色だ。
意味がわからないし、混同する。


また、前回、トロワが「どうあれ、コロニーはオズと手を組んだ。これは一つの戦争が終わった事を意味している。」
と言ったのだが、今回カトルが「この戦争って、どちらが味方で、どちらが敵なんだろう?」
聞けよ、人の話!
というか、このアニメは小さな戦争がいくつも起きては終わるので、わからん。ずっと戦争しているんだが、敵味方は入り乱れる。
1コロニー独立運動とヒイロ・ユイ暗殺
2オズの主導による連合のコロニーに対する侵略
ヒイロ・ユイ暗殺に対するオペレーション・メテオ
4オペレーション・メテオを利用した連合穏健派の打倒とドーリアン暗殺
5連合に対するオズのクーデター
6連合構成国家に対するオズの侵略や、サンクキングダムなどの旧国家の再建戦争
ゼクスのヒイロとの私闘
8反乱を起こしたゼクスとオズの戦闘
9コロニーと手を組んだオズに対するガンダムの戦闘
10宇宙コロニー同士の内紛
11宇宙の連合勢力に対するオズの戦闘
12モビルドールに反対するトレーズとレディ・アンの反乱
13トレーズ幽閉後のトレーズ派の反乱
うわ・・・。2クールでこんなに、だいたい2話毎に戦争目的が違うのか。
でも、ずっと戦争しているんで「この戦争」という気分になって、混同する。
それに対してヒイロは
「カトル、俺たちは間違っていない。戦争と言う時代が狂っている可能性はあるがな」
という。
その自信は何から来るのかと思ったら、やっぱり「コロニーを守る」というネット右翼的な本能的ナショナリズムではないかと思う。
ガンダムチームはそこらへんを前提化し過ぎ手いるために無自覚だが、彼等は結局は地域的なナショナリストに過ぎないと思う。



僕も忙しいので苦言はその程度にして、誉めます
ウィングガンダムゼロは男前な顔だなあ。胸の丸いのは意味がわからんが。カメラにしてはでかすぎるし、あんなにでかいガラス質を用意するのも大変だ。
カトルがヒイロからリリーナの記憶を受け取るのはゼロシステムのせいだと思うんだが、こういう電波でオカルトな描写はガンダム的なので許す。
ゼロシステムはニュータイプ描写の代わりなのかなあ?
機械に頼るよりも、宇宙に出たら脳が活性化して進化したって言う方がオーガニック的なんだが。


ヒイロが機械に振り回されて暴走して、カトルと戦うところは、分かり合えるはずの美少年が闘争して傷ついたので、心の腐女子が興奮しました。
ちなみに、妹は富野ガンダムの方が好きだそうです。