玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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新機動戦記ガンダムW4344

地上を撃つ巨光


【Main Staff】
脚本:面出明美
絵コンテ:吉本毅、湊屋夢吉
演出:吉本毅
作画監督佐久間信一、藁谷均
 ピースミリオンに5人のガンダムパイロットたちが集結。しかし、トロワは記憶喪失のままだった。OZの残党が民間人用コロニーを占拠し、ホワイトファングへ向けてリーブラ返還を求めてくる。しかし、ゼクスはその要求には従わず、あえてリーブラの主砲をコロニーへと向けるのであった。ピースミリオンでは、その様子をうかがっていたが、トロワがそのコロニーにキャスリンを発見する。改造中だったヘビーアームズの代わりにウイングガンダムゼロで救出に向かう。しかし、ゼロ・システムに翻弄されコロニーを敵と見なしライフルの照準を合わせるトロワ。そこへカトルが止めに入り正気を取り戻すとともに記憶も甦るのであった。しかし、依然としてリーブラの照準はコロニーに向けられたまま。リリーナはその行為をやめさせるべく懇願するが、それもむなしく主砲はコロニーに向けて放たれたのだった。
主砲はコロニーを逸れ、地球を焼くのであった。

いままでガンダムWはつまらん!とかゆってたけど、今回はまっとうに面白かったです。
それぞれのガンダムがそれぞれの性能をタイミングよく生かして連携して人質を救う正義の味方をやっていたからだと思います。
池田成監督が失踪して、初期シナリオも枯渇しているので、逆にスタンダードなヒーローものになったのかも?


あと、韓国ドラマみたいでベタだが、記憶喪失と記憶回復はやっぱり燃える。(現実にはほとんどありえないそうですが)
今まで一番クールだったトロワがダメな子になるのも、心の腐女子的に(;´Д`)ハアハア…!でした。
で、ダメになっちゃったトロワがお姉さんのために頑張るのもかわいい〜。
それが変な機械のせいでアヘアヘ苦しむのもかわいそぅー萌えー。
でもカトルきゅんの友情パワーで記憶が戻ったわー!すっごーい!もーえー!
珍しく美少年に萌えられて良かったです。
やっぱりベタな演出はイイナ。
記憶が戻るあたりで色調が変わったりするのは出崎っぽくて、最近劇場版CLANNADを古臭い演出だと鍵厨にバカにされたのできにしてるんですが、やっぱり効果的な演出はいいよ。


ドロシー・カタロニアはクェス・パラヤの位置になった。
ミリアルド・ピースクラフトの切れ方は機械に汚染されているのか、戦争を自分ひとりで根絶させるための道化なのか。戦争を未来永劫根絶させようと言う考え方自体が歪んでるように思えるけどなあ。戦う時は戦う、戦わない時は戦わない、そういう選択ができる自由意志が僕は好きだ。


リーブラが地上を主砲で直撃するのは逆襲のシャアの5thルナ落しに相当するが、連邦本部を破壊したシャアにくらべると、リーブラはどこともつかない人の住んでなさそうな森か砂漠を焼いただけっぽいので、あまり酷い感じはしない。怖くもない。


今回のトレーズ様は、エレガントではない人質作戦をしたoz宇宙軍を切り捨てました。
人質作戦をしなければならなくなるまで、自分の部下が追いつめられる前に何か手立てを打とうともしなかったトレーズ閣下はダメ上司。

出撃Gチーム


【Main Staff】
脚本:千葉克彦
絵コンテ:西森章、森邦宏
演出:森邦宏
作画監督西村誠芳
 リリーナは、ゼクスの真意を知るため、リーブラに到着していた。しかし、彼の行動を止めることはできなかった。ピースミリオンのガンダムパイロットに対し、ホワイトファングは大量のモビルドールを送り込んでくる。ガンダムパイロットたちは、なんとか応戦するのだが、戦術がプログラムされているモビルドールの前に疲労を見せ始める。カトルは作戦行動をとることを提案。ヒイロはサンドロックにゼロ・システムを積み込む。その時、再び彼らの前に現れるモビルドール。ドロシーが、ゼロ・システムを応用した指揮システムによって動かしていたのだ。カトルもついにゼロシステム始動。みごとな指揮を取り、戦況を逆転させる。

これもヒーローロボっぽくなっててベタに面白かった。
やっぱりたくさんガンダムというか味方が居るんだから連携は燃える。
っていうか、前回は人質を助けるために3機のガンダムが上手く連携していたんだけど、陣取り合戦と言う普通の戦争になった所、みんなわがままだから連携できなくなると言う。アハハハハ。バーカ。
っていうか、今までのモビルドールは登録した目標を撃破するだけの自動機械で、戦術はしてなかったのらしい。アハハハハハハ。バーカ。
で、ドロシーがエピオンシステムを応用して100機以上のモビルドールをゲームの駒のように動かす。ドロシーちゃんは賢いねえ。
っていうか、そんなにたくさんモビルドールってあったんやー。
つーか、ピースミリオンはどこから沸いた。
兵站論はかなり無茶苦茶なガンダムWである。


んで、カトルが覚悟してゼロシステムを使った指揮をとる事に。全員のガンダムパイロットがゼロシステムを使っていたが、カトルは2回目。
しかし、ゼロシステムを使った指揮と言っても、よーわからん。ドロシーの戦術の先を読んだらしいのだが。
なんか、わがままな仲間に対してちょっとカトルの押しが強くなっただけの印象。
しかも、Gチームの作戦も結局はわがままだしな。前に出るばっかりなのは変わってない。
前に出るタイミングと場所が的確になったんだろうけど。
とりあえず、指揮に長けたカトルがドロシーに勝って、今回はGチームの勝利。
つーか、マグアナック隊がいたらいいんじゃね?なんでいないの?
いたら戦死者が増えて腐女子が嫌がるからかー?


たたかってるガンダムパイロットからオーラが出た。出崎か。
むしろ中原茂のオーラ力。
放送当時、Gチームてwwwwwwwwwwww
ZZのパクりバカスwwwwwwwwwwwwwwwwwww
と思ったのだが、なんだかんだいって、こういうシンプルなケンカとか協力プレイは面白いです。


やっぱし、ゼクスの思想は変なの。
ゼロシステムによるとゼクスには未来がない。ゼクスはやっぱり自分が死ぬ事で戦争の愚かさを皆に見せようとしてるんだろうなあ。あっはっは。戦争が愚かな事くらい知ってるっつーの。でも、人間は知っててもやるから愚かなの。ゼクスはバカだなあ。
さて、ゼクスとヒイロの決戦はどうなるか?


あと、ふと思ったのだが、Wのガンダムパイロットには味方の格下ライバルがいないね。友達というか。
つまりハヤトとかカイとかジョブ・ジョンとかオムルさんとか。
カツとかトーレスとか(これは年齢差があって微妙か?)
シャングリラ魂とか
アーサーとかドワイトとか
オデロとかトマーシュとか
キースとか
カリス・ノーチラスとか(?)
ジョゼフ・ヨットとか
サイ・アーガイルとかカズイ・バスカークとかトール・ケーニヒとか


そういう、ガンダムには乗ってないし、力もそんなに強くないし、メインキャラとして商品展開の中心キャラクターになる美形でもないけれども、その多様性と実在感で作品世界を豊かにする脇役レギュラーキャラクターと言う奴ですね。
まあ、みんながスーパーマンではないけど、そういう世界の中でなんとか支えあっていこうや、と言うリアリティね。
そういう人がガンダムWには居ないね。
ガンダムパイロット同士でもゼロシステムに対する反応から力量差は間接的に測れるのだが、一応、複数主人公的な並列構造になってる。
まあ、ヒイロは最強ですけど、人気はデュオだしなあ。
で、その主人公達の周りにはガンダムに乗れない同世代の脇役はおらず、爺とお姉さまたちと、嫉妬されるヒルデと、ぶっ飛んだメアリー・スー的お姫様と、無個性な20代男性クルーの黒子しかいない。
それってちょっと都合が良すぎないか?
女性向ガンダムには世界観を豊かにする脇役は必要ないのかな?カッコいい男の子だけで世界を動かせていければいいのかな?
でも、そんな世界を願う女性たちの子宮から果たして美形で有能な男だけが生まれるとは思うなよ!
ははははははっ!
女と言う物は高望みをするよなああっ!!
小汚いオスはお前の子宮が生んだ物なのだよ!母なる者たちよ!
アーッはっはっはっはっはぁーッ!


機動戦士ガンダムSEEDは最初、群像劇にするかSFにするか模索していたようですが、腐女子向けにする!と迷いをなくした瞬間、サイはおとなしく寝取られ、カズィは存在を抹消され、トールは首チョンパ
続編にはガンダムに乗る美形の男の子しかでてきませーん!
脇役には、船を動かすための優秀なだけの部品のような男のみが許される。
女が男を愛するとは信じられない。母とは残酷に採点するものなのだ。
まあ、女だけの問題じゃない。
土田晃之ガンダムSEEDカズイが消えたのを見て、「こいつはうざかったからいなくなって大正解!」とガンダムエースのコラムで書いてたのを見て、一般の視聴者はしっかりした世界観よりも快楽原則を求めているんだなあ、と思った。
船を降りるなら降りるなりに、その後の点描を描く演出の貪欲さが世界を広げるのではないか?


機動戦士ガンダム00の味方陣営も、今のところガンダムに乗る美形と、それを取り巻く女の子とジジイとクルーと忍者キャラしかおらへん。
日本に住む沙慈・クロスロードが普通の男子として、どれだけ話に絡み、また絡まないバランスを取るかでこのガンダム00という作品の世界観も大きく変わると思うのだが。
うーん。視聴者が感情移入しやすい裏主人公と言う位置になると、脇役にはなりにくいよな。


こういう構成は同時期の機動戦士ガンダムユニコーンでも、変形ジム乗りのリディ・マーセナスが、16歳の少年ガンダムパイロットのバナージ・リンクスに感情移入しにくい少し年齢層の高いサラリーマン読者の感情移入対象として用意されてるんだな。プラモ好きだし。
もうちょっと上になると特殊部隊のダグサとかジオンのジンネマンが感情移入対象になる。
というわけで、ぼくはタクヤ・イレイがバナージには絶対に敵わないけどそれでもそれなりに生き抜いてくれたら面白いかなーと思う。


富野はブレンパワードの時、「勇にはライバルが居ませんね」と製作途中でいわれていきなりナッキィ・ガイズを作って急遽投入しやがった。
そんなむりやりなナッキィだが、やっぱり魅力的なキャラなんだよなー。バカと見せかけて仲間想いだし。
いや、でも、ナッキィは美形か・・・。ビキニパンツだし。


おおきく振りかぶっては美形やバッテリー以外の脇役プレイヤーも頑張って野球してて嬉しいです。タッチとは大違い。