玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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機動戦士ガンダム0011アレルヤ

いやー。今回は全然面白くありませんでしたねー。
まあねえ〜、ちょっと僕は最近精神状態が芳しくなく、大叔母が倒れ、ガンダム00を見ても面白いと感じられないのかもしれないんだけど。
それにしても、悪意しかないと富野由悠季自身が語った機動戦士Vガンダムでさえ、どんなにむごたらしい戦争の連続でも、1話見たら
「いよっしゃあああああっ!俺はガンダムをぉぉぉおおおおおっ!見たッ!!!!」
というチャクラ・エクステンションを感じたものだったのだが・・・。
今回のガンダム00は正直、退屈に感じられましたよ。
テンポの問題かなあ?
まあ、アイドルマスターのオーディションに喩えると、僕はダンス審査員だけど、ガンダム00と言うアイドルはビジュアルアピールばかりして、退屈で帰りたくなったと言う気分だった・・・、つまり何気に僕は想定対象視聴者ではないのかなって感じでもある。
つまりまー、あれかな。
若手の腐女子にアピールしてるんだローなーって言う狙いは分かるんだけどね。
僕は若くも無いし女でもないので、そのような心理はスペック上理解する脳回路を用意されていませんが。
つまり、今回も、露悪的な美少年キャラクターの苦悩を描くために娯楽作品としての爽快感や、叙事詩としての現実世界感を犠牲にしているように見えたのだ。
鋼の錬金術師は原作がしっかりしていたので、露悪的なシチュエーションにもそれなりの説得力があったのだが・・・。
しかし、人類革新連盟のセルゲイ・スミルノフがチラッと出ただけだけど悪い奴をタイーホしてくれたのはスカッとしました。
もう、人革連の親父が主人公で良いじゃん。
一番カッコよくてイカス奴が主人公だ。
刹那・F・セイエイは空気みたいな男だが、彼がいなかったら死ぬか?空気よりも要らない気がしてきた。
また、いろんな世界各国の点描も描かれたが、それが「今後の伏線のために出す事が必要」というだけで「仕方なく描いている」という感じで、「どんな芝居でも面白くしてやる」というトミノ的な意気込みが感じられない、というか、見せたい物が多いのは分かるんだけど、整理されてなくてグルーブ感が無くてつまらん。
うーん。まあねえ、ルイスの恋愛とか、絹江・クロスロードの捜査とか、そこらへんは一話完結に縦軸を通すために必要なんだけど、個々の一幕として、もうちょっと面白くないと。
台詞も人間の発言ではなく記号にしか見えん。
なにが「この悪夢のような連鎖を僕が断ち切る」だ。そんなことをつぶやく成人男性はちょっとドリーマー過ぎますね。
ティエリア・アーデの「過去というものがあの男を歪ませているのなら、それは自らの手で払拭する必要がある。それでこそ、ガンダムマイスターだ!」
って言うのはヒーロー物っぽくてカッコよかった台詞だけど。
でも、アレルヤ・ハプティズムは出たとこ勝負で、結局何も払拭できて無いじゃん。アワアワ混乱してただけじゃん。
ティエリアもスメラギもそれは予想できていたと思う。ハレルヤが混乱する事を。
しかし、それを超えて、彼が過去を払拭できると信頼しているとか、過去を払拭できるように後押しする、という人間としてのリアクションが無いんだよなあ。
結局、美少年が混乱する所を腐女子に晒したいだけなのですかよ!
と思う。
僕も美形だからね。美形をおもちゃにする人は嫌いさ。
だったら、僕は自分と同じ顔の脳内妹しか愛さない。


というかですね、今回は場当たり的に末端の兵士やモビルスーツを駆逐していただけで、敵司令部の文民には手をつけなかった戦術レベルのソレスタルビーイングが初めて非戦闘員を殺害し施設を破壊したと言う「戦略的作戦」であったのだが。
そのレベルのシフトが行なわれた事に、作中人物によって何の説明もリアクションも無かったと言うのは・・・。
へーんなのっ!


セルゲイ・スミルノフソーマ・ピーリスのドラマくらいしか人情として見るべきものが無い。
今回のこの二人は、
ソーマが女性兵士に、おそらく個人的にミン中尉に感情を抱いていた女性兵士に、「仇を取ってください」と、「人間として」頼まれたのだが、ソーマはまだ「組織の歯車の道具として」当てにされているとしか感じていない。
そんな彼女に対して、セルゲイはあくまで上司としての言葉しかかけないが、眼差しは父親としての物だった!
セルゲイは表情もいいなあ。
もう、この親父が主人公でいいジャン。



つまり、あれだ。

なんか、片手落ちで片輪なアニメですねと言う事です。


あと、ガンガンガンプラ家族でHi−νガンダムを宣伝していたが、ガンダム00を見ている視聴者の何割が、ベルトーチカ・チルドレンを読んでいると言うのだ!
メカニックの幾何学的な美しさだけではキャラクターとしての感情は手に入れられないぞ!
つまり、富野由悠季小説フェアをしろ、と!
トミノ小説のテレビCMをしろ、と!
ファウファウ・リストリーを実写映画化しろ、と!
君は!