■11月20日火曜日
受賞作刊行を目前にして、ドキドキの日々を送る滝本竜彦が「意味不明」タイトルについて語る!
『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』というタイトルを思いついたのは、バカなヒアリングミスがきっかけでした。
僕の好きなBOATというバンドに、Thank You & Good-Byeという名曲がありまして。その曲の中に「May god give you happiness」という歌詞が出てきます。ところが僕は、英語が苦手です。「メイゴッドギブユーハッピネス」を「ネガティブハッピー」と聞き間違えてしまったのでした。でも、なんとなく格好いいフレーズだったので、そのまま小説のタイトルに採用。だいぶ適当です。
さて、このまえ僕は、BOATのライブに一人で行ってきました。その日を最後に、メンバーの三人が脱退してしまうそうです。
最後の曲は、Thank You & Good-Byeでした。みんなニコニコ笑っていました。
この曲を聴きながら小説を書いていた去年の秋などを思い出してしまい、僕はちょっと、ほろりとしました。――「ザ・スニーカー」12月号より
その曲は、ラジオドラマ版のエンディングにも使われてるし、音楽はBoaTが書いたらしい。