玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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オーバーマンキングゲイナー9奮闘!アデット先生

重田敦司さんキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!!
すばらしいな!
アデット先生がコーカソイドっぽく、ヤーパンはマルチレイスっぽく、ジャボリがかわいく、ケジナンが汚く描かれていて、まさにそう言う感じだ!
メカはもう一寸ブレンパワード∀ガンダムのように描き込みがあってもいいかな?と思ったけど、キンゲ中盤は結構ディテールや枚数を減らす方針だったっぽい(?)のでまーそんなもんかな?
でも、アデット先生の睫毛がバシバシです。


で、今回、みんながしきりにアデット先生の事を「女先生」と言う。これは明らかに二十四の瞳を意識しての事だと思われるのだが。
ググッたらhttp://kuroq.com/main/nikki/nicky.cgi?DATE=200303?MODE=MONTHだけでした。
っていうか、大石久子先生とアデット・キスラー先生は全然全く逆です!

あらすじ
超未来、シベリア鉄道警備隊を脱走したばかりのアデット・キスラーは、ヤーパンの天井の分教場に赴任する。そこの児童は、すぐにアデット先生に給食を強奪され、先生は乱暴者になる。しかし、生徒達はアデット先生の作戦の落とし穴にはまって肩を打撲、列車転覆、オーバーマン3体中破。盗みを働いたアデット先生はシベ鉄への通勤が不可能になり、ゲイナーの家の居候となる。


評価
ヤーパンのエクソダスが平和なドームポリスにどのような影響を与えたのかを、子どもたちの運命を中心に描き出した作品として、高く評価されてきた。しかし、エクソダスにおけるヤーパンの加害性が悪びれもせずに描かれているという批判もある。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E5%8D%81%E5%9B%9B%E3%81%AE%E7%9E%B3

っていうか、ママドゥ先生とアデット先生以外の先生は?女先生ってそんなに珍しくもないと思うんだが・・・。BLAME学園!みたいに大きな学校なのに。他の教師たちはヤーパン・クランではないからウルグスクに残ってたのかなあ?
ヤーパンはウルグスクではどのていどの階級の民族だったのだろーね?
が、それが本筋ではない。


っていうか、やりたい放題だ。
アデット先生は!
僕がビックリしたのは、アデット先生には行動規範がないところです。つまり、フーコーの監視社会何タラによると、その中の人は「赤信号は渡っちゃいけない」という規範がある。
あと、「人にされて嫌な事は人にしないようにしましょう」。
けっこう、幼稚園から僕はそう言うことを言われて育ってるんで、色々と、加害妄想に囚われるわけです。
「ブログにコメントして怒られないか?」とか「レポートに何を書いても怒られる気がする」とか「仕事のプランの問題を発見した事を上司に報告したら時間の無駄だと起こられないか?」とか「電車の中で女性のほうを見たら痴漢だと訴えられないか?」とか「ご飯をたくさんお茶碗に盛ったら下品だとお母さんに怒られないか?」とか「食べたものを吐いてるのを親に見つかったら怒られるんじゃないか?」とか。
「自分は人に嫌なことをしてるんじゃないか?」と思って何も出来なくなるんです。
いや、一般論じゃなくって僕が、ですけど。一般ってなんだよ!60億人の事なんか知るか!
兎に角、アデット先生は、します。
アデット先生は鉄道警備隊なので、盗賊に列車が襲われる事を知ります。むしろ、列車を守る立場の人でした。列車を守るために働いていた人です。
モラルのある人なら、「盗賊に列車が襲われて困った」→「列車を襲うのは良くない事です」→「列車を守るぞ!」というシステム的思考をするはずです。
アデット先生は「盗賊に列車が襲われて困った」→「列車を襲った方が得な奴もいるよな」→「腹が減ったから列車を襲うぞ!」
ってなってる。
ウひゃアアア!
アデット先生には自分が信じる一貫した倫理感とかはないのである。
まあ、ボクもガトーよりはシーマ様の方が健康だと思うんで故あれば裏切れば良いと思う。
っていうか、アデットは組織の中で、組織に順応しようとして思考を組織の論理に合わせないで、組織のくだらなさを内心バカにしてたっていうのが在るよな。
シベ鉄のピンはねを知ってたし。
かと言って、シベ鉄にいたときはヤッサバの女として、それはそれでやりたい放題やってたのだが。
ピンはねはいけないわ!なんて言わないで、いい思いを散々してた。
つーか、制服も着ないような女だったしなあ。正規の職員って言うよりはヤッサバの女と言う方が比重が大きかったんでは?
女をやってるんなら、自分が気持ちよくなれるほうにつくのは当然ですね。レコアさん。


で、一見単なるドキュンと見せかけて、1話でママドゥとサラ・コダマがゆっていた

「人類には知恵があったからドームポリスに住み、動植物には快適な環境を
 明け渡したのだ。しかし、近年に至ってこの人類の持つ知恵があるものに
 縛られてしまって、問題が起こっているんだ。サラ・コダマ、何に縛られていると
 思う?」
「はい、『組織』です。本来『組織』は『手段』であったはずなのに、それが巨大化
 すると忘れてしまう。知恵が働くからです」

という富野過ぎる命題に対するヒントの一つにもなってる。
これは面白い。
うーん。キンゲって何気なく伏線が細かい。
んだけど、推理小説のような謎解き娯楽と言うよりは、交響詩篇のような雰囲気の面白さがあると思う。エウレカは知らん。セブンってなんだ。


しかし、じゃー、DQNになれば良いのか?っていうと、それはそれで価値観の押し付け。単一思考の組織形態です。
むしろ、「こうしなければならない!」という事にことごとく肩透かしを食らわせる、無作為の作為の応酬がキングゲイナーっぽさだと思う。
だから、「大人は大人らしくしてください!」っていうゲイナー君も、それはそれで良い。大人に甘えてるっていうよりは、「僕は大人になったら子どもの手本になりたいぞ」という少年の責任感っぽいし、そういう元気な青少年はかわいいじゃないか。
アナ姫も懐いてるし。
ゲイナー君の親父って、なかなかいい父親だったんじゃないか?と思う。言及はないけど。
ゲイナー君は少なくとも義を見て動ける少年だからな。アデットとは違って一本気だ。
そう言う少年が、親を殺した主義者の中で戦うのって、結構地獄のようなものかもしれないと思うだけど、好きな女子と認めてくれるクラスメイトがいたら、まあいいか?って成るのが人間なのかねえ?


今回、サラ・コダマはゲイナー・サンガがアデット・キスラーと同じコックピットに入ったのを見て「中で何やってんのよ!そっちのコックピットは外から見えないんだから!」って怒ったり、「ゲイナー君って、強くなったわねー」「人間関係も機械やゲームと同じじゃない」とか言って自分との関係をアピールしたりする。
アデットをライバル視してるねえ。
っていうか、男の子は女の子を気にしてるけど、女の子も気にしてるし、気にして欲しいって言うのはなかなか健全です。
ベロー・コリッシュは行きずりの朴璐美に食料を看破してナンパした。そーいうことを見えるところでやると、サラさんはゲットできませんよ。まあ、おしとやかな朴璐美っていうのはなかなかレアだが!
つーか、時をかける少女よりも全然みんな性欲まみれじゃないですか!
ゲインは誰だって妊娠させたがるし、みんなはゲインと一緒にいるっていうだけですぐにサラの貞操を気にするし、男女がコックピットに入ったら怒るし、アデット先生が家に来たら童貞の危機!
まー、自然でいいんですけどね。フロイトは帽子はペニスだ!とかいうけど、エロスは人間関係だ云々とかも言う。っていうかフロイトは言うことがコロコロ変わるんで眉唾トミノと同じ。


富野はロケハンでロシアに行った時、ロシアの田舎娘がビッチだったのに感動したらしいです。命短し恋せよ乙女ってナ。


でも、一番エロかったのは、ゲイナーの家に押しかけてきたアデットに「シャワーはどこ?」と言われて家主よりも先に即答したベロー。ウホッ!
なぜ知ってる!
いつのまにか友達になってるしな。


それにしても、「本当かい?」ってアニメソングとしては結構微妙なメロディーラインで萌えでも燃えでもないんだけど、劇中でクラスのみんなで合唱したりシャワーを浴びながら口ずさんだり、幼女とバイクで走り出しながら歌ってると楽しい気分になる良い歌なんだなあ。
クラスメイトも良い味を出してた。男子ばっかりだったが・・・。
クラスで連れション感覚で文化祭チックに戦争に荷担するのは楽しそうだったなあ。
んで、流れ弾に当たってマジでびびる。
「死にはしないけど、地味に打撲」とか「死ぬかもしれないけど、怖いのをがまんする」とか、そーいう普通っぽい感覚が見てるほうにも伝わってきておもしろいな。
アニメや芝居って誇張しようと思ったらいくらでも出来るからなあ。
「大げさにクールに狂人ぶって美しく死ぬ!」とか「通り魔、外傷、不具、トラウマ」とか。
僕も芝居をやってたけど、キチガイ役の方が楽なんだよねー。まあ、実際キ違いなんですけど。抑制を効かせつつ実際的な感覚を訴えかけるのっていうのは難しい。いや、情報や台詞に頼らないで、ですよ。
キングゲイナーおもしれーなー。


あと、ジャボリもそーいうクラスメートと同じような位置関係で、「う〜ん、実戦だわ、ど、どうしよう」っていいながら楽しそうで、「天上!天下!唯我独尊!」とかユニバース的な技の名前を叫んだりして舞い上がって、「お姉さまッ」とか言って、キンゲに負けたら、ちょっと怪我をししそうになっただけで敵であるゲイナー君に「危ないじゃないッ」って怒ったり。
ジャボリおもしれーなー。
ゲイナー君もそこで素直に謝る所がかわいいよな。


うーん。キングゲイナーって、そーいう入り組んだ対比構造がかなり緻密にできているんだねえ。見るのは2,3回目で、音声は6回くらい聴いたけど。
まあ、対比とか同時進行って言うのは芝居つくりのセオリーだったりするんだけど、全体的にはグチャグチャにとッ散らかって見える。
「部分では深く、全体では優しいのね」
富野由悠季イエー!


かといって、1話とかではキンゲのおなかに顔を押し付けていたゲインがコックピットから透けて見えていたからダンバインみたいな透ける装甲形式かと思いきや、頭のカメラを隠されたら前が見えなくなるという超矛盾演出!
だ。ダメすぎる!
まあいいか。
キンゲなんて、
キンゲなんて
ただのアニメじゃないか!
目隠しされたら見えなくなるんだよ!
アデット先生に命令されたいだろ!



で、今回のまとめとして。
つまり、組織と個人は?っていうことの問題があると思うんだね。
僕も最近就職活動を遅まきながらやったり、周りの友達がとっくに就職してたりするわけです。
http://d.hatena.ne.jp/zsphere/20080213/1202837415
こーいうブログとか読んだりすんのね。
あと、友達や知人の日記を読んでても、全然楽しそうじゃないの。
うんこー!
会社説明会に行って、社長が「人は手に職がないといかん。組織に所属したくない」
とか聴いて、
じゃあ、あんたの組織に所属してる人って何?
的な感想を持ったり。
ほんと、誰かのために働くなんてくだらないよな!
でも、俺は脳内妹にホワイトデーのお返しをする金を稼ぐために環境を汚染しながら社会に寄生しないといけないし、富野がまだ死んでいないから、(市川昆の年まで後26年)明日の命を繋ぐため、適正知能試験はほぼ満点だと思います。
まあ、スーツ着てる人に取り囲まれて、努力!成功!とか消費者の潜在欲求を刺激して市場を開拓して社会のためになるやりがいのある仕事です!とか日本の技術力は世界の役に立っている!(だけど国内では手抜き)とか言う論理破綻を目にすると左手を右の爪で思いっきり自傷してたりするわけですが。
まあ、それで安定するならそれでいい。日本は清潔だし、破傷風にもかからないしね。
へっへっへ。
どうでもいいっすよー。



何の話だ。


えっと、キンゲと組織と個人の話だったな。
僕がなんとなーく思ったのは、やっぱりみんな自分ひとりの幸せのためにしか生きられんのだと思う。
で、キングゲイナーを見て面白いなあと思ったのは、シベリア鉄道警備隊などの悪役は「組織」に属しながら相互に他人を見下しているし、自分だけが競争に勝とうとしている所。
だけど、そーいう悪役達は何も信じていないし、自分の力を簡単に誇示しようとするけど、「組織」に群れてるんだねえ。
自分だけの幸せのため!と言いながらそれをかなえるために組織を利用しようとして、結果、組織のお仕事ばっかりしてる。文句を言いながら。んで、死んだり殺したりする。
他人を道具にした分、自分も道具にされてる。


んで、対するヤーパンの天井側ですが、彼らもすぐにケンカするし、暴動を起こす、内部で暗殺する、仲間を見捨てる、そもそも、エクソダス反対だけど人が死ぬのが嫌なゲイナー以外にも、(おそらく経済発展を求めている)五賢人と(トリガーハッピーっぽい)ガウリと(思想的な)ママドゥと(因縁を払おうとしている)ゲインと(農業をやりたい)サラと(なんとなく息が詰まっていると言う)ヤーパンの一般住民では、全く意見がまとまってない。
よせあつめすぎる。とりあえず、エクソダスをするという共通項しかない。
だから、どっちもどっちなんですけど。


どっちかというとゲイナー君たちのほうが好ましく見えるのは、どこかでゲイナー君たちはふれあいがあるからなのだろうか?
うーん?
ここらへんは低俗なアニメの割に糞難しい哲学なのでよくわからんのだけど。
敵は自分一人の幸せの方便として他人を使ってるよーに見えるけど、味方は自分一人が幸せになるには周りの人にも幸せでいてもらわないと。(暴動を起こされるよりはギャンブルや運動会で発散という損得も含めて)
という、馬鹿みたいに簡単なぬくもりのエロスなのだろうか?
主役のロボットもぬいぐるみだしなあ。


まー、よくわからんっす。
答えを出すのもキングゲイナーっぽくないし。


あと、ゲイナー君はこの一件で「クラスメイトに僕の存在を認めさせることが出来たのは嬉しかった」って言うけど、それは逆で、クラスメイトはゲイナー君がすごいって言う事はいくらなんでもヤッサバをやっつけた時くらいには気付いてただろう。
「おれたち、ゲイナーでも、ガウリ隊でもないんだ」っていってビビってたし。
ただ、ゲイナー君が今回にクラスメイトの近くで活躍して、同じ事をして、「認められていることを認めた」っていうことだよなあ。
そこまでハッキリと見せ付けないと、自分を肯定できんもんか?
いやあ、やっぱり人間って難しいですよ。
と、言う割に単純でも在るんだよなあ。
ゲイナーはサラさんに誉められてのび太みたいに照れるし。
禅なのか?
というか、在るものをあるように描いただけ?


それはそうと、明日も仕事なのに、30分アニメに2時間感想。
あれえ?
お題は7つくらいだけなんだけどなあ。
ブログくらいしかふれあいの場がないのかしら?
鬱病のせいで思考力が低下してるのかなあ?なんか、時間がたつのが早い。