玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

伝説巨神イデオン29 閃光の剣

脚本松崎健一  絵コンテ斧谷稔  演出谷田部勝義  作画監督湖川友謙
あらすじ
http://www.sepia.dti.ne.jp/stillness/ideon/story/television29.html
リスリス氏にメカ作画がお勧めといわれた話である。
確かに、スター・ウォーズや2001年をものすごく血なまぐさくしたようなメカ描写でしたね。宇宙戦艦のパネルも細かいし。
そんで、絵コンテが富野喜幸だからか?
原画で板野一郎氏や平野俊弘氏が参加していたからか?
ものすごいスピード感でした!
新型メカのアディゴが速い!
画面を立体的に横切るし、途中でターンして、イデオンからの誘導ミサイルに迎撃ミサイルを撃つ!高速で!
すごいかっこいい!
板っぽいレーザー光線の表現は80年代初頭だなあという感じですが。
粉っぽい荷粒子砲は凄かった。
あと、パカパカがひどい。ピカチュウ効果を起しかけた。


そんで、ガンバスターのダブルバスターコレダーを食らった怪獣の元ネタの宇宙戦艦がでました。
うわぁ。
そういうことなのか。
そこで、バスターコレダーの代わりにイデオンソードが発動。イデオンガンよりも後。
ものすごい音がしますね。
でも、斬る時はビームサーベルと同じ音。
しかし、トップをねらえ!みたいに爽快感は無く、苦し紛れに「腕を振り回すんだー」「うぎゃー」ぼがーん!
イデオンなんでもアリすぎる。すげえこええ。


そのように、大きな戦いを描きながらも、同時にムーンランド基地から勝手に資材を持ち出すソロシップに対してムーンランドの生き残りの地球人が白兵戦を仕掛けてくる戦いも、執拗に描かれている。


その中で、ギジェとシェリルのロマンスの始まりがあったり、子どもたちがひまを持て余して乗り込んだイデオンを発動させたり、細かいドラマが。


最近のシェリルさんは最初のころよりも大分みんなに頼られるようになった。いろいろあってカララとも和解したし、かなりいい女になったと思う。
前回はムサッシの兵士に対して母親のように励ましてたし。
コスモも素直に実力を認めているし。
ソロシップが結束しなければならない外部ストレスの強さでもあるんだが。
スパロボゲームの知識では「フォルモッサ・シェリル=狂ってる人」なんだったが、非常に常識人でちゃんとした人だ。
それに、前回の失恋を見るにつけ、朴念仁だが「真実を追究する」という所で恋愛感情が働くようです。
文化系女子の恋というか?
同じ目標を共有したがるというか。
その点で、現実主義者のシェリルは、カララと同じように理想主義的な部分を持っているように見える。
カララは感情的な愛を理想として、シェリルは探求可能な真実を理想としているという違いに過ぎない。
だから、コルボック死の隙間にギジェが入り込んだのか?とも思ったが、それだけでなく、
カララが好きだったギジェがシェリルに惚れる理由にもなっているんだな。
シェリルとカララが序盤でいがみ合っていたのも、立場が違う似たもの同士だったからのようだ。
今回、地球人同志の戦いを止めさせようとするシェリルはすごく理想主義者だったし。
ギジェとの出会いも、カララとベスの出会いに似ていないこともない。
ただの言語学者の皮肉屋女だったシェリルも擬似家族のようなソロシップの中で、徐々に性格が外交的というか優しくなっていく、と言う段階を踏んでいたのも、うまいなあ。


ギジェとかカミーユが宇宙服を着た人を手刀で気絶させるのはどうかと思う。


ここ最近の戦いでは残虐な戦い振りが多かったギジェだが、イデのせいで立場が二転三転して、なんだか哲学に目覚めたっぽい。
ギジェ・ザラルの振る舞いの変遷はとても細かくて面白いな。


敵の新しい女司令官、ルクク・キルの色使いがとても綺麗。
切れ長の目に松本零士っぽい頭蓋骨で泣きぼくろ。
オタク風キャラの一つの原点だなあ。
ラノベにこういうキャラは結構いそう。
湖川友謙氏は「チャムとかシーラは気持ち悪いけど人気のために書く」とか言ってたし、この間の絶望先生でも「美人過ぎるとみんなが引くからデチューンして萌え絵を描いてるんだ」というネタをやっていたけど、いや、あんたも萌え絵の源流の一つですからね。
あと、やっぱり、イデオンは集中的に敵の司令官が出てきて、こまめに入れ替わるので物語の進行感覚が分かりやすくていいです。
敵で章立てを分けますからね。
っていうか、ハルル・アジバがドバ・アジバの娘で男勝りだから特殊、というわけではなく、ルククのような女性将軍もいるようです。バッフ・クランは能力さえあれば女性も出世する社会なのだろうか?
カララに仕えていたマヤヤのような足軽の女もいたし、女性パイロットもいる。
女性将軍の周りの側近は女性で固めているような感じでもあるんで、女性将軍付きの女性士官のキャリアプランみたいなのもあるのかも。(末端の兵士は男性が多いけど)
メルトランディーほどはっきりはしてない。
結構男の部下からは「年増の男勝りなど、可愛くも無い」なんて陰口を叩かれたりもしていて、それはそれで「完全な平等社会」というSF設定ではなくって、現実とも交わる可能性のある社会形態として、よいバランスだ。
邪馬台国以前の倭国では女サムライが多かったらしい。
ハルルはルククを成り上がりで大帝の主義者と笑っていたが。


女性キャラクターのデザインといえば、カララの胸元がかなり見えそうで見えないのがセクシーだな。ヌーブラ?


ギジェは色んな立場になって、状況の変化のバロメーターでもあり、裏主人公でもある。
なかなか特殊だが面白い立ち位置のキャラだ。