玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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機動武闘伝Gガンダム終盤に見る類型2Zガンダムとの類似

↓のエントリ
http://d.hatena.ne.jp/nuryouguda/20080620/1213939447

の続きですね。
はい、では、さっそく。

機動武闘伝Gガンダム機動新世紀ガンダムXは、ガンダムシリーズというよりは、ファーストガンダムにやられた世代による機動戦士ガンダムの続編、というわけでむしろ位置的にはZガンダムに近いかもしれないと思う。
新機動戦記ガンダムWガンダムシリーズをテレビシリーズに再構築した戦記だと思う)
特に、今川泰宏監督の場合はZガンダムをもめて降板したとかそういうアレですか?
ここで会ったが9年目とばかりにハーモニー使いまくりですからね!
で、飛田展男氏が演じるウルベ・イシカワが悪いと言うのは、狂っちゃう嫌な奴としてのカミーユをぶちのめすというけじめのつけ方かもしれんのだ。
飛田氏は0083にもVガンダムにも出てたので、別におかしくはないんだが。まあ、僕がウルベを見た時に、ちょっとカミーユっぽかった。
何しろ、「天才ファイターとして皆に期待された」「悪魔のガンダムに魅入られて無理やり自分のもの」というのがカミーユっぽい。
まあ、カミーユと違って女ッ気が無いんですがね。カミーユは女大好き!
あと、カミーユは基本的に最強なのですが、ウルベは東方不敗にフルボッコにされて歪む。




新訳Zガンダム前の1994年時点ではカミーユはなんだか嫌な奴でしたからね。
いや、富野由悠季監督も気付いてなかったけど、ちゃんと見たらカミーユは良い奴なんですよ。狂っても1年で治るし。むしろ、一旦狂った事でリカバリしてリハビリするのは子ども兵士の戦争反応としては正常。
カミーユは頑張りすぎだったし、おつかれさまーって感じ。だから、狂ってもそんなに嫌なイメージは実は無いんですけど。
で、実際カミーユ・ビダンは良い奴だったし人気者だったので、富野監督も新訳でごほうびに巨横乳をゲットさせたわけですが。
富野監督もZ当時はオタクに辟易しててカミーユを悪いオタクの見本として書いたらしい。
んで「カミーユを狂わせたのはアニメファンに文句を言うためと、文芸ぶるための作為でした。でもフィクションとしては片輪の作品にしてしまった」と反省した。まあ、分かったなら許す。


で、1994年ですが、その当時はむしろZの時よりもトミノさんは悪化していた。M君とか、バブル崩壊とかあったし。翌年のオウムでさらに悪化するわけだが。
その富野監督からバトンを受け取った今川監督は「オタク批判だけではダメだ!それ以上の何かを提示していかないと!」と言う風にウルベを悪いカミーユとしたんかも。
実際、東方不敗クワトロ・バジーナは位置的に似てるんですけど、カミーユとクワトロは正面切って拳を交える事は無かったんだよな。一方的にどっちかが殴る事はあったけど。で、最後は微妙にすれ違う。そういう悲哀のドラマの味と言うのもあるのだが、結果的にカミーユは「挫折しないまま」狂った。
で、ウルベは「カミーユが挫折したら嫌な奴になってたかもな、ジェリドと紙一重で」という、比喩なのかもなーって思った。
そんで、東方不敗とドモンは死ぬまで殴りあった結果、分かりあう。(結果、師匠は死ぬけど)
テレビのカミーユはウルベみたいに、ガンダムに取り付かれて自分以外を排斥して「お前は生きていちゃいけない人間なんだ!」とか悪口ばっかり言う。
自分がニュータイプと言いながら、ニュータイプ同士は分かり合えるとしながらも、オタク同士で優越感ゲームとか、意見の違うものを排斥する。で、自分が一番ガンダムを上手く使えるんだ!と言う風にガンダムと一体化してしまうのだな。ウルベは。
カミーユガノタの悪い部分がウルベ。
反省した。
で、ガンダムは最強の一つだけではなく、色んなガンダムがあっていいんだ!と言うのがガンダム連合の主張。
ネオキューバのアラクノガンダムとかネオマレーシアのスカルガンダムとかネオシンガポールアシュラガンダムとか、悪魔超人的だったガンダムも味方になってて良かったな。感動した。流石にアレンビー以外の四天王は死んでたけど。
ここら辺は、ガンダムのイメージに凝り固まってGガンを叩いたオタクへのアンチテーゼなのかなあー。そこら辺も、またZガンダム的と言えばそうだ。


そう言う訳で、Gガンダムの天国編は、神(ニュータイプガンダム、富野、師匠)の居なくなった天国で自分たちが神になれるか?という闘争なんじゃないかと。
ここでも詳しい。

シロッコが乗るジ・オは、The Oracle神託)の略である事から、カミーユの乗るZガンダムのZはZen(禅)の略であると思われる。神託は神から授かる絶対的なものであり、禅は思索によって自力で悟りに到達する為のものである。


ジュピトリス(主神ジュピター)とアーガマ(釈迦の教え)の対決。

http://grail.s55.xrea.com/zgundam.htm

禅という説はここ以外では聞いた事が無いが、阿含経カミーユ無宗教祭壇というイコンはある。
神への道は与えられるものではなく、自ら歩まなければならんと言うのはGガンダムZガンダムは共通。
Gガンダムの方が真直ぐですけど。うーん。
Zを分かりやすくしたのがGなのだろうか?
あ、TVのカミーユは解脱して向こう側に行ったきりになったけども、ドモンやZZカミーユや新訳カミーユは女体シャクティに引かれて戻ってくるという構造か。
そこら辺はインドっぽくもあり、ギリシャっぽくもあるな。



今川監督がZや神話との関係付けをどこまで意図的にやったのかと言う事はわからんのですが。
神話の意味性は認めますね。


しかし、やっぱり土田晃之氏とか

東方不敗死語の最終決戦は蛇足と考えるファンもいると最近知りました。

http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1114697066

と言う人もいる。
そういう人はまだまだ自ら天国にはいけないで煉獄で導き手や神のイメージを必要とする段階なのかなあ。
力強い師匠(トミノとかガンダム)の活躍に酔うだけで。
刹那・F・セイエイは自分でガンダムになろうとしたので、非常に正しい。
精神的な第2宇宙速度とは????