玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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ゲド戦記

だらだら新聞を読んでたので、最初20分間忘れていたので、ちゃんと見てません。原作は高校生の頃に4発目まで読みました。概要以外の細かい登場人物や展開は忘却して、ウィキをちょっと読み返した。
宮崎吾朗監督の映画は初見です。


アシスタント経験の長かった人が漫画賞に応募したような佳作だと思いました。上手いし、こぎれいで、上手く似せてるんだが、どうしてそうなったか、どうしてそうすると面白いと思っているのか、どうしてそうしたいのか、どうして書きたいのかがいまいち見えてこない。
常識や過去作や時事ネタの範囲内で展開やセリフを持ってきているので、頭をガーン!とされるような富野アニメのようなパンチ力はなかったです。
∀ガンダムの劇場版とは全く対照的だと思いました。∀ガンダムは個々の事件の起承転結は完成していないんだが、全体の映画としてみると、脳内興奮物質の流れが盛り上がるようになっていて、最高でした。キャラクターもみんな頑張ってたしなあ!まさか、そこでブルーノとヤコップが活躍するなんて!と言う感じで、キャラクター全員を同時演算するトミノ脳はスパコンを凌駕しすぎ!なんか、富野由悠季の場合は超並列処理で、要素がブロックの積み上げじゃなくって、糸を紡いでるような感じなのか?
まー、若干唐突な時もあるんだがな。ちょ、そこでイルカ!みたいな。でも、世界観的な整合性は在るんだよなあ。


なぜか、富野の話になる。だって、昨日月光蝶を見たばっかりだし。


んー?竹熊健太郎氏はゲドを「おつかいRPG」と評したけど、確かにそんな感じで、一個一個のイベントが独立してて繋がりは悪いですね。一個一個のイベントが次のイベントにつながってないから、映画としての増幅効果も薄いし。そこが∀ガンダムと逆だと。


水の表現は赤毛のアンの方が上手いなあ。
なんでそんなにこってりした紫を使うようになったんかなー?海外展開?
mattune氏が言っていたような、最近のスタジオジブリの「平面的な絵柄を立体的に書く違和感」はあんまりわからんかったけど、3DCGアニメっぽいなーとは思いました。手書きなんですけど。
どういうことかと言いますと、僕がCGアニメで違和感を感じる点は、動きがつながりすぎて流れる感じです。人間の筋肉って電気信号なので、実はゆっくり一定の速度で動くよりはパッと加速してスゥッと止まるって言うほうがらしいと思うなー。予算が在りすぎて、節約圧力がなかったっぽい。
もののけ姫ではパヤオ(蔑称ではなく、アクセスアップキーワードです)監督が、アニメーターの描いた中割を抜いて書き直して動きにメリハリをつけて、現場に君臨したと言う事を聞いたので、今回はおとなしくしてらっしゃったのね。
で、そのかわりに現場の指揮を握ったのは鈴木敏夫プロデューサーのようで、ウィキ情報では、鈴木氏発のアイディアが多かったみたい。主に時事ネタの問題提起っぽくするため。しかし、プロデューサーは所詮調停役に過ぎないと思う。アーティストではない。現実に問題はいつまでもあるんだから、それをコピーする事は簡単。それに対して、常識を超えた、もっとこじれた展開がみたいなあ。


命の大切さなんかしらねーよ。CMのキャッチコピーかよ。