玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

崖の上のポニョとファウ・ファウ物語、リーンの翼の自我対比

宮崎駿監督の映画と、富野由悠季監督の中編小説。
どちらも、違う世界から来た、赤い髪の幼女の話。
海の中にあるあの世からやって来たさかなの子のポニョと、海と陸の間にあるあの世からやってきた妖精のファウ・ファウ。
どちらも、人間の世界ではじめて出会った少年、もしくは少女と一緒に助け合いながら冒険する。


だけど、まあ、細かい所は省くけど、宮さんのポニョは主人公たちも脊髄反射的に行動しているようで、自我がなく、周りの大人もぼんやりしている。
ファウ・ファウは逆に、子供であっても我が強く、自己流の哲学があって、口が達者で、周りの大人もまた我が強くて大さわぎ。
ポニョは大災害が起きてるけど、主人公の周りしか描かない。でも意味もなくイージス艦は出す。
ファウ・ファウはちょっと妖精が出た、というだけで、天皇陛下国連も巻き込んだリアルな騒動になる。
ラストシーン、ポニョは世界のゆがみの原因だが特にそれを意識することなく、とりあえず目の前の男にチュウして、周りの人もぼんやり幸せに暮らしましたとさ。
ファウ・ファウは世界の歪みに翻弄されただけだが、それを神の霊に思い知らされて、人に思い知らせるために、去っていく。
つまるところ、ファウ・ファウのキャラクターは脇役に到るまで我が強く、子供や人外であっても筋をきちんと通させる。筋を通すことができるのが美徳
ポニョのキャラクターは筋なんかどうでもいいから、元気でその場の欲望に従う子供っぽさが元気。



まー、作品の発表年がファウ・ファウは1987年でポニョは2008年で20年も違うし、年齢的な違いもあるんだろうけどな。
同じような構造でも全然違う雰囲気になるんだねえ。というのは面白いな。
っていうか、トミーノは言葉がいつもくどいんだよなー。いや、一生懸命で良いと思います。


2006年のリーンの翼の迫水王をポニョだとすると?
迫水、天皇、スキー!
天皇のとこ、キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!!
天皇のいない東京天国など、消せば良い!
妖精王ジャコバ・アオン「なら、迫水を老人に戻してしまいましょう。ふるーい文金高島田の特攻人形。特攻隊を送る娘達の気持ちが伝われば、サコミズはハイパー化を失うわ」
リーンの翼が聖戦士のものなら我が想いを守れ!」
(ここで死人の力であるリーンの翼を、もう一度、自発的に娘を助けるために使うって言うのが泣ける。むしろ、若い頃の聖戦士に戻ったとも思える)


やっぱり最後は仁義を通して消えて行くんだなあ。リュクスも。
まあ、崖の上のポニョの動機が「人魚姫も幸せになれば良いのに」だからなー。世界のことわりよりも幸せの方が大事って言う。デズニーでええやん。
せやけど、ポニョのキャラクターは幸せになるのに、幸せを感じる自我が薄いって言うのは面白いなあ。
自我が在ると、幸せを感じるけど、仁義のために幸せを捨てて別れたりとか。
うーん。ビター。