玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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∀ガンダム5話ディアナ降臨

脚本・星山博之 絵コンテ・斧谷稔/菱田正和 演出・岩崎良明 作画監督・戸部敦夫
http://www.geocities.co.jp/AnimeComic-Pastel/3829/words05_TurnA.html
http://www.turn-a-gundam.net/story/05.html
http://www18.atwiki.jp/sakuga/pages/263.html
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AB%E3%82%A4%E3%82%AC%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%82%BA
小説を書くために、ガンダム感想はちょっとお休みするはずが、なぜか書いてないというダメ状況になったので、心のミノフスキー・イヨネスコ型熱核反応炉のゲインを上げるために見ました。


はい、神過ぎる。
忙しいというか頭が痛いので簡単に書きます。

  • 萌え神ポイント。

ロランのたなびく銀長髪が美しすぎる。ロランが股間をぶつけるのは演出の岩崎良明監督が萌えアニメ監督になる前兆か?
序盤のカテジナさんみたいな立場のキエルさんがカテジナさんほど親を嫌わないで泣いてるのが可哀想過ぎる。美しい。ハイムの奥様から顔を背ける表情。
表情といえば、ロランがソシエにあれこれ言われて、口調は丁寧だけど眉毛がイラッとしてる小芝居が良いなあ。こういう芝居を見せられるとうれしい。
ソシエも闘ってる方がお母さまの錯乱に直面しないで済むって言う子供っぽさとか、お姉様に任せておけばいいって言う妹の甘えみたいなものがあっていいなあいいなあ。
ハイムの奥さんの狂気は、変なことをする、じゃなくて、変な状況の中でいつもと変わらない事を言うのが変というのが泣ける。
そして、ディアナ・ソレル閣下の美しさが!
「よしなに」
2個目のセリフがいきなり「よしなに」!
「よしなに」の一言だけで決定つけるのがスゲエ。いや、まあ、2回目だからな。「よしなに」が決めセリフだと知ってるけど。
ああああ、ディアナ様ー。1000年女王だけど、見た目は少女で身長もチンマイ。キエル・ハイムと同じ顔形だけど、たっぷりスカートのキエルさんとは違う、未来ズボンですよ。かわいくてかっこいい。
しかし、光線の加減とか立ち位置とか、男たちの反応で「女王様」と認識させるカリスマ性演出がスゲエなあ。
あと、ヤーニ軍曹もメシェーもグェンもハリーもかわいい。
やはり、∀ガンダムは見ていると微笑むなあ。ニヤニヤする。感想を書いててもニヤニヤする。
スター・ウォーズ前半のアミダラ姫は似てるけど、ちょっと弱かったかなあ。まあ、負け戦の話だしな。レーア姫もだけど、強さの表現がアクションなんだよなー。それか美しさか。
∀のお姫様は政治力で実際に戦って勝つのがすげえや。オーラも無いのにねえ。
とか言いつつ、リリ様が必殺の一撃を放つわけだが。ソシエはじゃんけんが強いね!



  • その他ポイント

地球光、月光蝶がわりとまとまって見られたので、逆にその内容を1年分にどういう風に膨らませられるかという興味が在ります。
逆だなあ。
端的に言うと、個々のシーンが長回しになっていて、背景や舞台をじっくり見れてきれいだなあ。
なんでもないヤーニの戦車隊の行軍とかをロングでしかもさり気ない3DCG背景でパンして、実写では金がかかりすぎるだろう広い絵になってて、アメリア大陸だなーって言う感じです。
夕日に光るホワイトドールやソレイユも美しすぎる。
ロランが落ちそうになる縄梯子の重力演算もすごいなあ。本当にハラハラだ。話としてはどうでもいいんだが。映画でも大幅にカットされてるし。
世界名作劇場的には、(ターンAガンダムの時には名作劇場は休止していたのだが)、こういう日常的なピンチを見せ場にして話を膨らませて娯楽にするって言う手法は在りますね。いや、僕も名作劇場の見方を覚えたのは21世紀に入ってからのロミオの青い空の再放送とかからなんだが。
でも、話を膨らませるために巨大ロボットにガチンコをやらせるのはガンダムだけ!

  • 燃えポイント

というわけで、ヒゲ人形対ウォーキング・ドームの戦いも、とくに話の本筋ではなく、偶発的な戦闘なんだなー。(水面下でグェンとの交渉に影響するが、兵士達は頭に血が上ってるので、そういう流れを理解していない)
まあ、捕虜になった女友達を助けに行くって言うのは、ロミオの青い空のオオカミ団とのケンカみたいなノリでいいんだが、それを巨大ロボットでやるんだからナー!
あ・り・え・ん・!
っていうか、元気なミリシャの人の突撃は地味に火薬が爆発するし、民間人をリアルに殺傷してる。
ガンダムSEEDみたいに死体や血を描かないで、女性を恫喝する兵士や、ハリーに民間人の被害報告が淡々と上がってくるって言う描き方をするのが、上品かつリアルに怖い。
つまり、イマイチ作戦の正当性も目的もはっきりしないので、話の筋が見えにくいんだなあ。
今回も、17歳の頃に見ていたはずの話なのに、全然おぼえていませんでしたよ。多分、当時は理解を越えていたんだと思う。そう考えると歳を取るのもそれほど悪い事ではないと思うな。まあ、教科書の原理原則を全部暗記していた中高生の頃よりも暗記力や勉強力は低下したけど、富野力は上がりましたね。上がってどうする!
で、機動戦士ガンダムSEEDはそういう難しさを極力廃して、わかりにくい作戦目的を描かないで(というか決めないで)少年達の感情のぶつかり合いとわかりやすいメカ戦闘にして、話の筋や陣営も昔のガンダムシリーズで皆が了解している所や、朝日新聞の社説レベルの時事ネタから引用したりして、分かりやすいなあ。
そういう選択があったればこそ、ヒットしたんでしょうなあ。実物大RX-78-2も作られる時代になりましたし、SEED様様です。
まあ、ガンダムSEEDみたいなのを作れるのも黒歴史理論があったればこその安心感なのですがね!吉井孝幸社長もターンエーは「売れなかったけどやって良かった」って言うし。
っていうか、福田監督や水島監督は「ガンダムはプレッシャーだ。もうやりたくない」っていうのに、富野監督は「もう一回ガンダムをやりたい」と言いつつ、やってないのが世の無常。
あ、イグルーの新シリーズをやる今西隆志監督もなんだかんだ言って打たれ強いよなあ。連邦軍がカッコよく、ザクが無敵の最終兵器に描かれたら良いと思いますが。
(PVではガンダムって言うよりはちょっと大きめの戦車の出てくるコンバット!という感じですが。CGだとMSと人の解像度が違うから、セルアニメみたいに同フレームに入れ込みにくい?いや、ゴジラの着ぐるみみたいに数種類作ってるはずだよなあ。まあ、プレビューだけど)


せやけど。
ウォドムとターンエーガンダムの戦いが充分最終兵器の絶望的な大きさですね!
絶対死ぬもん。
それなのに、メシェーが死なずに走り回るので、その絶望的なウォドムの手足の大きさが、むしろユーモアとして感じられるという手法には感服いたした。
メシェーは頑丈だなあ。体育5を進呈。
ウォドムが投入されたのは心理的効果で地球人を屈服させるためだったのだが、メシェーが全然屈服しないどころか、怖さを理解してないのが見ててハラハラです。



それと作画が良すぎないか今回。っていうか21世紀ガンダムでもこんなに美しくて立体感と躍動感と恐怖と巨大感のある戦闘はない気がする。
ロボットやビームの絵が綺麗って言うのはあるけど、シーンとしての美しさは∀のほうが上だなあ。
背景とロボットと人のバランスがすごすぎる。背景に地味に立体CGを使ったり。富野のCGは地味で偉いなあ。エヴァの影響もあるかもしれんが。
メカの作画監督の戸部敦夫氏とか中谷誠一氏の質感が好きだなあ。
っていうかターンエーは無茶しすぎなんだ。
しかも、セル画。
ありえん。
人物セル画の陰が映ってたりする。セル画最後期の絵だなあ。



というか、本題。
ホワイトドール強すぎ。
敵が「丸腰だから捕まえてしまえ」って言うのだが、ロボットに乗っている時点でロボット自体が一番強い武器なのだ!というライディーンザンボット3で豊富な武装の銃器ロボを出した富野監督にして先祖がえり。
FE型装甲(超合金ガンダリウムオメガ)のターンエーガンダムの手刀はどんな物でも切り裂くぜ!
TUEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEEE!!!!!!!!!!!!!!
しかも、無闇な硬さを誇示するんじゃなくて間接部を狙うって言うのがまたカッコいい。ロランが賢いし、度胸がある。
しかし、自分より2倍の大きさのロボットの手首を、一番デリケートなマニュピレーターの先で切断するというヒゲ。
IFピンポイントバリアが発生してたのかなあ?ファイアーバルキリーかよ。
その上で、メシェーを掴んだままぶっ飛んだウォドムの手を追いかけていって、キャッチして、同じ指でメシェーを助ける。うわー。強くて優しいロボット。性能高すぎ。玉子つかめます!(古典的キャッチコピー)


あと、あれだ。ムーンレイスの人が、ハリー・オードでさえ「ビーム兵器を持ってないから丸腰」っていうのは、Zガンダム以降のピカピカ光るビーム兵器で闘ってたガンダムに対する皮肉か?
星山さんだなあ。
もちろん、ディアナカウンターがモビルスーツ戦闘に不慣れでビーム兵器のスペックを性能と思っているという部分の描写でもある。
しかし、ロラン・セアックもムーンレィスなのに、ホワイトドールの徒手空拳を使いこなしてるのがすごすぎる。
まあ、実際に武装が無い中での工夫なんだろうが。幼少の頃からバトラーベンスンマムの運転をこなして穴を掘ってたから、そういう勘が他のムーンレィスよりも強いんだろうなあ。ステキィ。


というわけで、ちょっとした小競り合いなのにホワイトドールとロランのクオリティの高さを言葉を使わずに行動だけで見せてしまったのがありえないすごさ。
うーん。こんなにカッコいい戦いなのに、高校生の頃の僕はなぜ理解できなかったんだろう。リテラシーが低すぎです。話もわからんかったし。
わからんかったが、有無を言わさぬ何かを感じたので、中盤からは全部録画を残していたのだから、やっぱりすごかったんだろうなあ。


  • 突っ込みポイント

前話でロランをディアナ・カウンターに連れて来ていたポゥ中尉は、全く同じ服装でホワイトドールのコックピットを全開にしているロランの顔をウォドムの望遠拡大カメラではっきり見た上に、無線だか拡声器で会話したというのに、全然ロランだと気付きませんね。「まさか、女じゃないよな?」
アホですか?
信じられない物を見たときは信じないって言う人という表現かなあ?
ポゥ中尉は馬鹿で若い割に虎の子のウォドムをほとんど専属で使ってでかい顔をしてるって言うのがディアナカウンターの人不足ッぷりをあらわしてて、ロランもがっかりです。
ブレンパワードのシラー・グラスみたいな体育会系直情型の、体力エリートパイロットなのかなあ?
戦後にシドじいさんとくっついたのは戦犯逃れかなあ?ええー?


前半に戦闘機に乗ってたソシエとメシェーが後半ではカプルを乗りこなしてるって言うことは、時間経過も結構あるみたいですね。


あと、やっぱり今回も皆が嘘をつきまくっていましたね。詭弁や方便や外交術。
コードギアス 反逆のルルーシュR2の「嘘をつくのは何かを求めるためだ!」というほど大げさでもなく、普通にコミュニケーションを円滑にするために自然に罪の意識も無く嘘をつくのが素晴らしいなあ。
全部説明するのはめんどくさいから、ちょっと違う嘘でまとめるって言う。


あー。それをしないと、さらっと書くつもりのガンダム感想がまたしても長くなるわけですね。
いや、うーん。
萌えポイントと燃えポイントとちょっとしたツッコミしか書いてないんだが。うーん。
これから推敲して削るとまた時間がかかるからアップしますけどー