玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

富野語言語基体感情圧縮

前項の「とりあえずの呪縛みたいなもの」の話で思い付いたんですが
「とりあえずの呪縛」って言う一言だけでダラダラ解説語りをしちゃえる富野語の圧縮率は異常
でも、これを一々カナンに向かって「心理学で言う所の愛情飢餓感だな」って伊佐未勇が言ったらどうでしょうか?きっとムカついちゃいますね
キス魔のくせに生意気です
医者のアイリーンならともかく
いや、アイリーンも「私、人を使うの上手いのよ(笑)」「私と一緒に死んで下さいますね(笑)」って言う人を食った言葉使いをする女
内容的には心理学にからんで、作り手はそれを意識して勉強してるんだろうが、登場人物は勉強しないで自分で考えた言葉として出てる
だからして富野語はオリジナルで分かりにくい一面もある
だが、登場人物の気持ちが本気っぽい、馬鹿なりに必死で会話してる感じなのは分かってかわいい
ブレンパワード14話の勇の長いセリフみたいなテーマの説明もあるが、あれの印象は勇のキレ過ぎとブレン愛
富野監督は「言葉遣いが変なのはアニメの尺に合わせるためにすぎません」と言うが、そもそも題材がデカすぎ
なんでキンゲを理解しようとしてキルケゴールを読み直さないといけないんだ
しかも元ネタのキーワードは言わないで変える(カミーユとかエルピープルくらいか?(笑))
と言うか登場人物は元ネタを意識してないから言うわけがない
雰囲気優先!
説明しないのはセリフだけじゃないけどな
こいつの頭ならこういう単語選びって言うのがよい
愛情飢餓感って一般漢語で言われるより「とりあえずの呪縛」って変な和語で言われた方が感情的
プロットから直接シナリオに落とすと情報を入れるのを優先して漢語が多くなりがちなんだが、それは嘘臭い
(だから逆に、普段から漢語を多用する性格のスミルノフ大佐が一番人間臭く見える)


だからして富野語は気持ちは伝わるけどセリフだけでは意味不明で、話全体を思い起こして初めて想像できるみたいな所がある
それは痛し痒しでもあるんだが朝日新聞の見出しみたいな「心の闇」とか「社会の歪み」程度の陳腐なキーワードよりは「子供たちは奈落に落ちる」の方がかっこいいなあ
まあ、監督は「シェイクスピアの芝居と同じで目立たせたいだけ」とか言ってる