玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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宇宙戦艦ヤマトYAMATO2520Vol1〜3

なんか、1年くらいかけてやっと見た。
http://d.hatena.ne.jp/nuryouguda/20080125/1201196503
↑プロモーション版の感想
スタッフワークがガンダムと似ていて、ヤマト20周年という構図が∀ガンダムに似ているから見た。
内容もガンダムに似ていた。
でも、ガンダムの方が好きだと思った。
というか、西崎義展よりも富野由悠季のほうが好きだと思った。西崎氏はプロデューサーなのに、作者のように強権を発動し、会議ばかりで制作が遅れると言うのが、フィルムからも見えた。絵は綺麗なんだけど、動きに面白みが無い。
西崎氏がカリスマと言うのは、ファンの声からも、そういう現象があることは見て取れるんだが、どーも、そういうのは好きじゃない。
だって、コンテ切れる訳でもないんでしょ?
富野監督はディレクターで誰よりも絵コンテを切ってるのだが、同時にプロデュース的折衝役もよくしている印象。
イデオン発動篇の滝沢敏文監督も

 富野さんは、何も命令するわけじゃないけど、存在することの大きさがありました。それでいて威張ってなくて。何から何まですごい人なのに、隅まで気を遣ってくれるみたいな。そういう善人的なカリスマ性がありました。だから皆、富野さんを好きだったし、この人のために何かやりたいっていう気持ちがありましたね。私もそうだったし。
 あの後ですよね、富野さんがギラギラしだしたのは。だから野心を……あるものを掴みたいんだけど、取れるかどうか分かんないっていう時代が『イデオン』なんじゃないですか。
http://kaito2198.blog43.fc2.com/blog-entry-312.html

僕も、ギラギラしだしてからの監督は無理をしてるようで、ちょっと苦手。西崎氏はずっとギラギラしてるような。
復活後の富野監督は「自分が指導しなくても、各分野(ゲームとか舞台とか)で若手が育っててくれてる」という関係を手にいれられたんだろうかねえ?
ま、いいとこどりでズルいっちゃずるいけど?ファ・ユイリィ新井里美さんは熱血指導だったか?
池脇千鶴さんは抜けましたけど。

橋本 うーん……なんかね、『YAMATO』は言えない事が多すぎて(苦笑)。多くのスタッフが途中で抜けてしまったんですよ。結局メインで1巻から最後まで残ったのが、増尾(昭一)さんと、私と、小林誠さんだけ。自分が最後まで残る条件として言ったのは、「全話の絵コンテに口を出させてくれ」という事。戦闘シーンとかは全て自分でコンテを見て、直したりしています。3巻の戦闘シーンは自分でかなりコンテを描いているんですよ。プロローグのところとか。
小黒 そうなんですか。
橋本 それから、「自分も西崎(義展)さんと話ができる立場にしてくれ」と言ったんです。間にいる人達をすっとばして、直接こちらから口を出せるようにした。そんなわけで、西崎さんが私を総作画監督という肩書きにしたと思うんですよね。別にキャラ作監はしていないんだけど。
http://www.style.fm/as/01_talk/hashimoto_t03.shtml

うーん。いろいろ中で大変だったようだ。
あと、西崎氏の目線は過去に向いていて、富野由悠季の目線は未来に向きすぎている。
というか、基本的な性癖の好みの違いってだけで、トミーノの方が偉いってことではないんでしょうけど。
なんか、「古代の超兵器」とか「ジジイは実は沈没したヤマトの艦長だったので、ヤマトを若者が復活させた途端に偉そうになって、若者も喜んでジジイに従う」とか「ジジイは古代兵器の因縁を知ってるけど、若者には黙っていて若者はゲーム感覚で戦争に参加」とか「自由な宇宙を目指したのに、爺が地球連邦軍の士官だったので若者もなあなあでヤマトごと地球連邦軍に編入」「ナノマシンで長生きしているシャアみたいな科学者が敵だけど、者を深く考えずに『地球と名前がつくものは全て破壊だ』とかいう」「女キャラはヒロイン以外は出てこない。ヒロインは超能力」、そこらへんを平然と描いている感じで、これはいったいなんなんだ?と。
爺憎し。
もう、そういう、過去の力や大きな国家に回帰したいっていうのがロマンって言うセンスは基本的に嫌いです。僕は万年思春期ですから。
ターンエーガンダムはどうか。
「古代の超兵器が復活」「ナノマシンで長生きしているディアナ様が身分を隠してお嬢さんや看護婦さんのコスプレでがんばる」「ディアナ様も止められないくらい、若者もおっさんも古代兵器にはしゃいで戦争」「主人公は古代兵器のことを怖がりながらも我慢して操縦する」「女の子はイッパイ。おっぱい。僕元気。あと妊娠したりする」「古代戦士コレンも復活し、「古代兵器でも未来を拓けるはずだ」と若者に託して、若者が黒歴史を浄化する」
みたいな。
こういう古代は古代として認めつつも未来を向いてるのが好きかな。
ヤマト2520も最初の方は若者グループの中で、戦争とは関係なくエクソダスしたいって言う感覚があったり、地球連邦とセイレーン連邦の両方の気分が分かる若者が居たりって言う、好きな要素はあったんですけど。


あと、ヤマトはシド・ミードデザインの格好よさのプロモーションビデオみたいだったけど、ターンAガンダムは「うわぁー。大きいのにブサイク!」
メカよりも、キャラクターとの係わり合いから生まれるドラマが優先。
いや、ヒゲ人形の機能も好きですけど。小説版を途中まで読んだけど、ターンエーガンダムってエヴァンゲリオンみたいにパイロットの反射神経に反応して自律防御するんだな。すげー。
まあ、コレンとの格闘戦を見てたらそういう機能は説明されなくても描かれてたけど。ガンダムの魅力は描いてるけど、ことさら中心に据えないのが上品で良いね。


つーか、YAMATO2520は打ち切りですからね。「若者たちの行く末はわからない」で投げっぱなし。
完結している∀ガンダムとは比べられないか。
ヒゲはうまいこと反面教師にしたなあ。