玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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ゼブラーマン

劇場で見たかったけど貧民だからテレビで見た。
七年前かよ。
死。


感想↓
紛れも無く題材や話の筋は特撮ヒーロー映画なのであるが、「一般向け」「オタクをメタ視点に対象化することでの脱オタク」「オタク文化へのオマージュ」というひねりというか「言い訳」を用意することで、オタクが好んでいる特撮ドラマに含有されていたオタク的ではない普遍的ドラマ性が活かされなくなり、残念。
まあ、私は部屋の片付けの合間にイヤホンでほとんど聞きながらチラ見していたから正確な批評ではないと言い訳をする。


私が好きなヒーロードラマのドラマ性ってのは、まあ、ヒーローになった主人公の「はじめての変身」「はじめての意図的殺人」「殺人の意味」「殺人の肯定あるいは否定」「殺人を通じた周囲や自身の変化」などです。
私は殺人が気になってしょうがない。
あ、宇宙人でグロいから殺して良いとは思えない。
もちろん普通の子供向けヒーローが全てそれができているとか、出来てないからダメ、という訳でも無く、私が殺人を気にしているという個人的事情。
仮面ライダー電王は同族殺しが理解できなくて見なかった。
初代ウルトラマンクウガシンケンジャーあたりを好む。


ていうかゼブラーマンも寄生された人と同様に変質されて強くなったのだけど、そこら辺の葛藤がなく、葛藤がないとドラマ的にもったいない。
もっと単純に言うと、なんでゼブラーマンが強いのかわからんからスカッとしない。
ガンダムは巨大国家の予算をかけてゲインが五倍で固くて速くて頭が良くてビーム出て努力家の天才が乗ってるとか、小まめに強さを証明するからわかりやすく興奮するわけだが。
渡部篤郎パートなど、ゼブラーマンが殺した怪人の惨殺死体を映したり、風俗や家庭崩壊などの人間の醜さを描写しながら、結局はグロテスクな宇宙人に罪を被せて終らせてしまうのは娯楽としても見方が定まらなかった。
まあ、おかげで部屋の片付けがやっと終わったんだけど。


そりゃ、山田玲司もオリジナル展開にするわな。
絶望に効く薬Bバージンを拾い読みしただけだが。


しかし、なんで和製特撮は子供とオタク向けで、オマージュとかファミリー向けという枠が必要で、アイアンマンは一般映画やねん。
いや、銀魂の客層とか必ずしもオタクっぽくないか。
つか、銀魂はおもしろいよ。
うーん、ハリウッドはやはり、単純に見世物として派手だからでしょうかね。