玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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HEROMAN 13ゲッタウェイをおかずに富野アメリカン

お上の情報操作で身元を抑えられる前に、ヒーローマン一行が世捨て人になってしまった。
リアルアニメっていうか、ターミネーターらしいっていうか、アメコミらしいね。ネバダの変わり者に会いに行くとか。
日本アニメだと、情報戦や秘密の超能力と世間のつながりはあんまりやらないからねぃ。
いや、ダンバインブレンパワードなど、現代富野は結構、そこら辺をシビアにやってたよな。
わかりやすく言えば、人の口に戸は立てられない、って事。派手な秘密は公然の秘密になり、大衆の解釈を弄るのが戦い。
ザンボット3はまだ見てないんですよぅ。


しかし、そーいう風なリアルで世界的普遍性を取り入れた富野作品(つかガンダム)は、サンライズの佐々木新さんによると「一部の熱狂的ファンが居るが、市場としては惨敗に近い」。というわけらしい。SDGFアメリカ合衆国では打ち切りだったし。
ロカルノ映画祭での富野監督の受賞も、熱狂的ファンによる功労賞のような?
(今のDVD市場としては惨敗でも、昔の半脱法コピー放送によるファンがいたのかも。イタリア版ダイターン3の歌はカッコイイ)


で、ヒーローマンサンライズから分家したボンズがアメリカン・コミックのスタン・リーを迎えてヒットを狙ってる訳だ。
ヒーローマンがアメリカで売れてるかは現時点では私は知らん。


しかし、アメリカのハリウッド的映画は日本でも受けて、日本の富野が普遍性を指向した物が世界に通用しないのは、なぜか?
多分、富野は自分の思いを込めすぎて、ハリウッドみたいにノイズが少ない娯楽に徹し切れてないんだよな。だから日本人ぽくなる。普遍性を自戒してるしスキルもあるのに、思いのたけが多すぎるのよ。
だけど、そーいう本気が好きなんだよな。ファンとしては。
まあ、氷川竜介先生によると、レンタルビデオの棚の比率としては、日本の店のマニアSF洋画コーナーと、アメリカの店のアニメコーナーは同じくらい、つまり、濃いオタクの比率は両国共通ってだけの話らしい。
押井守宮崎駿は映像としてだけでも十分楽しめるから売れたのかにゃー。いや、それだけではない人だとは思いますが。
富野は映像だけより、見立てや概念に重みがあるから、非言語的に気持ちが象徴的に伝わるかどうかっていうハードルが高いのやも。
文化的、伝統的に共通してないと難しい?上手く嵌まると熱狂的ファンになるんだが。
しかし、富野は日本の中においても、実は結構客を選ぶというか、ドメスティックな作家だと思いますね。見てる方も富野に歩みよってシンクロが必要っていうか。
そういう意味ではガンダムは富野分だけじゃないから売れたんだろうなあ。
メカのかっこよさとか。
戦闘やら台詞の良さやテンポには脚本や演技だけでなく、富野のセンスもあるんだが。
でも、富野の核はもっと濃い。

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あ、ジョーイがいい奴って言う時のホリー姉ちゃんの顔が晴れ晴れとしていて良かった。