玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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金曜ロードショーサマーウォーズ

金がねーからテレビ待ちで初めて見た。人気作品ゆえ、要所をカットしてCMを増やし、データ放送でDVDの購買意欲を煽る、マスコミ資本主義のオーバースキルか!
さすがに細田守監督なので、構図やリズムやなんかピカピカした感じが面白くて鳥肌たったよー。映画館で見たら綺麗な映像娯楽だったんだろうねー。貞本義行のキャラクター設定より、細田っぽい線の細い絵柄に変わってるんだにゃ。
七人の侍とかバッファロー66とかクレヨンしんちゃんアッパレ!嵐を呼ぶ戦国大合戦とか、攻殻機動隊とか、たくさん元ネタの名画のエッセンスがあって、話もわかりやすいオープンエンターテイメントだねー。
その中に富野作品の逆襲のシャアとか、ザンボット3永井一郎とかキングゲイナー(のようなもの)とかがあって、楽しかったです。
グレートマザーのおばあちゃんも、ポニョをジブリ鈴木敏夫プロデューサーが「女性が一番偉い映画です」って恥知らずに言い放ったように、女を立てておきゃあ興行が伸びるって基本のオーバースキルだな。
そのババァの触手のように家族の男達が公的機関や農業漁業、電気、医学、コンピュータ関係の代表者のアイコンとなっていて、陣内家が日本の縮図みたいに集約するオーバースキルでわかりやすい擬人化でした。
ババァの方がラブマシーンより先に色んな組織に先兵を浸透させてたんで、今回の騒動は本家と分家の日本の裏の縄張り争いぽいなあ。


まー、細かいところを突くと、舞台が陣内家の屋敷とオズだけで、世界をエクソダスするキングゲイナーに比べて格段に狭いし、敵のラブマシーンもオーバーデビルやイデに比べたらコンピュータや花札や数学のルールに従っててショボいし、なんか世界が協力したって言ってもコンピュータピコピコやってるだけで狭いし、復帰したアカウントの人は応援より落下物をミサイルで物理迎撃に励むのが良かったんじゃないすかとか、最後に衛星カプセルを屋敷に落とす事が確定したのに、主人公達は「自分の屋敷以外のどこに落ちてもいい」という行動に出たりして酷いとか、ツッコミ所はたくさんあるが、今回はカット版だし、前々から「つっこんだら負け」って評判は聞いてたし、つっこまない。
サマーウォーズ自体も、天下国家の争いだが、富野作品みたいに官僚や愚民たちの全体主義への憎悪を剥き出しにしておらず、巧妙な間合いで、本質に突っ込まない事で安心できるエンターテイメント映画に仕上げてるじゃねーの。
それに、一回見ただけでは意味不明だったオーバーマン キングゲイナーも十回くらい見て、キルケゴール死に至る病を映像化したと気付いたら、大抵のシーンの意味不明だったイコンの繋がりが分かったので、サマーウォーズもたくさん見たらわかるかなあ。
でも、細田演出の絵は良いんだが、芝居がイマイチ、キングゲイナーより乗れないんだよなー。キンゲは見てて楽しいからわからないなりに見たけど。
主題歌も福山芳樹の方が熱いしなー。
でも、キングカズマの中の人の人気も高いらしいので、俺が見なくてもファンが見てりゃそれでいいかなーみたいな感じのサマーウォーズでした。
デジモンぼくらのウォーゲームの予習はしてない。
つか、明日のイデオンナイトまでに伝説巨神イデオンの小説とテレビ版を見ておかないと!