玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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創作幻視小説版「夢兄妹寝物語」 2003年8月 第8話 第2節

サブタイトル[禁断のロリコンオーディション]   
前書き:三悪は憎めない極悪人になるといいなあと思いました。
 と、言う訳で、連日連夜、そらが注文しまくった海外ブランド通販便が、被差別部落地帯の低所得者地域にあるボロアパートの四ツ屋荘404号室に届くようになった。海外からの段ボール箱を、どぶ川沿いの崖に張り付いた違法建築アパートに運んできた運送業者は、不思議に思いながらも呼び鈴を鳴らす。
そら「こんにちわー。今日もご苦労様ー」
 荷物を一刻も早く開けたいそらが出てきた。
 その姿は、北朝鮮の王子である金止男もビックリの高級ファッション。白く透けるシルクのノースリーブフリルブラウスの下には、黄金のスパンコールのキャミソール、インド伝統の手刺繍が希少価値を演出する輝く紫のシルクサリーを大胆にぶった切ったミニ丈の巻きスカートにして、そこにダイヤモンドのついたラペルピンを留め金にし、真っ黒い手編みのレース網のオーバーニーソックスには、蝶や星の形の宝石付きブローチがいくつも接続され、尻には孔雀の羽を刺し、ずるずると太ももの中ほどまである髪には色とりどりのリボンがクリスマスツリーのようにデコレーションされていた。そして、スッピンの肌に真っ赤な口紅をテキトーに塗ったくった顔で、
そら「はんこおしますねー・」と、微笑んだ。
運送業者「(うわっ!キチガイ少女!)はい、まいどありがとうございましたー」
 荷物を受け取ると、そらはその場でビリビリと包装を破壊して、さっそく、黒光りするワニ皮に金の飾りをごてごてとつけた大人用ベルトを、おなかに2重に巻きつけた。
そら「ねえ、おにいさん、あたし、にあう?」
 右手を後頭部に、左手を腰に当てて、しなを作ってポーズをとるそら。
運送業者「うんにあうにあう すてきすてき さようなら」
 似合うも何も、こんなにド派手な11歳女児を見るのは初めてだったし、意味がわからなかった。こんなボロアパートにすむ美少女が毎日ブランド商品を買うのも、何もかも意味がわからなかった。
そら「わあい!ありがとー!またねっ!」
運送業者「(夏休みだからかなー?)」
 彼はそれ以上考えないように、次の配達場所にトラックを走らせた。
  
  
 そんなそらの変貌を知る、お隣さんがいた。以前、大手の暴力団から必死こいて盗んだ麻薬と銃器をそらのせいで焼かれた上に、大量の麻薬を吸引して暫く寝込んでいたチャイニーズチンピラのタイガーだ。
タイガー「クソがきゃあ!この暑い中、わしが毎日コツコツ真面目に援助交際ビデオをダビングして苦労しとる時に!おもしろファッションショーしくさって。あほかーっ!」
 そらの巣くう404号室の隣の403号室で、家出少女のハメ撮りビデオを一生懸命パソコンで編集しながら、キチガイ美少女に対抗意識を燃やすタイガー。ちなみに、先だっての事故のことは、薬物中毒の影響で「何だか恐ろしい出来事が在ったような気がする」と、健忘している。
スネーク「兄貴兄貴、なんだか最近、隣の子の格好が変わったよね」
 タイガーの舎弟のスネークも心配そう。
タイガー「あのガキ、いつのまにか金回りがようなって。何やアレ」
ドラゴン「変 だな」
タイガー「むかつくのう。よぅし。あの隣のガキと爺の金を頂くで。決定ー!」
スネーク「でも兄貴、となりの子はかわいそうだから手を出さないんじゃないのかよー」
ドラゴン「あいつら 怪しいぞ」
タイガー「キチガイで怪しいガキの分際で!いきなり金持ちになるとは、絶対に悪い奴に間違いあらへん!
それに!ワシは自分よりも弱いやつには手をださんがっ、金のある奴からは何をしても奪ったるねん!」

スネーク「さっすが兄貴」
 と、タイガーが隣に聞こえないような微妙な大声で宣言した所で、彼の携帯電話のうちの一つが鳴った。悪党のタイガーはルート毎に携帯電話を使い分けているのは当たり前で。
タイガー「はい、もしもしー?・・・・・・ええ、はい、仕事ですか?ああ、調べたらええんですね。はい、はい、、、はい。よう知っとります。ええ。私も最近おかしい思ってたんです」
 と、タイガーは電話で仕事を請け負って、ニタりと笑った。
  
  
↓数日間経ちました。


Jack In
  
  
2003/08/11

2003/08/13

2003/08/14

   
Jack OUT


  
  

  • 四ツ屋荘から6kmほどの所にあるパチンコ屋

↓BGM
http://jp.youtube.com/watch?v=LGTY7osnlZk&feature=related
http://jp.youtube.com/watch?v=urOEcZG8ss4&feature=related
 その日はここで頭令そらに仕える宇宙人、3番目の下僕であるミイコが日銭を稼いでいる。
 夏の盛りに長袖で真っ黒く丈の長いワンピースに白いエプロンを付けたいわゆるメイドさん姿で、緑色の髪にウサ耳のついたカチューシャに四角い銀縁眼鏡をかけた少女、のように見える等身大ラブドールフィギュアに宿っている宇宙人だ。
 ミイコの分身であり、同じ顔に違う耳と眼鏡をつけたミニコとミミコも別の店で同様にパチンコで生活費を稼いでいる。
 彼ら微小群体宇宙人は、使っている人形の体で触れたパチンコ台のレバーから、内部に侵入し、玉も電子回路も、重力と電子を直接操って、儲けられる。磁気ではないし、そもそも地球人の科学力や物理法則とは違う宇宙的技術でやっている行為なので、発覚する事はない。8年以上もこのような生活をしていれば、ミイコ自身も、怪しまれない儲けの引き際というものは分かっている。
 店のカウンターで赤や白のプラスチックの板を数枚もらい、店の脇の引換所で現金と引き換えて貰おうと差し出した所、ミイコの肩が後からつかまれた。
タイガー「よう姉ちゃん。派手に儲けたな。ちょっと来てもらうで」
ミイコ「断ります」
 身をよじってタイガーをかわそうとしたミイコの手を、引換所の小窓から掴む、太い手。スネークだ。
スネーク「うわ、柔らかい手!!俺、久々に女のてをさわった!」
タイガー「女の体ってのは柔らかいもんや」
 ミイコの体はダッチワイフなのだから柔らかいに決まっている。
タイガー「よーし、おさえとけよ」
 バシンッ!
 ミイコの背中に押し当てられたスタンガンが高圧電流を発した。
ミイコ「何の御用でしょうか」
タイガー「あれ?気絶せえへん?」
 ミイコの本体は素粒子間隙に住む宇宙人である、スタンガンごときには影響されない。
ミイコ「あっ!あーれー。今ごろ電気が頭にきましたー。バッタリ」
 とりあえずこの場は、宇宙人であるということがばれない事が重要と、気絶するふりをするミイコである。パチプロ家政婦型下僕のミイコはレイよりも宇宙的武装の出力に乏しく、戦闘には不向きだ。
タイガー「……あ、怪しい」
スネーク「こいつを持ってたら、金になるんだよね」
タイガー「まあそうや。さっさとやるか」
スネーク「うわっ!軽い」
タイガー「女の体ってのは軽いもんや」
 ミイコの体はダッチワイフなのだから軽いに決まっている。夏の盛りで体温の低さも気にされない。そのように、気絶した振りをしているミイコはタイガーが最近世話になっている組の所有物であるワンボックスカーに連れ込まれた。同じようにミニコとミイコも誘拐されたようだ。
 宇宙的通信技術によって、ミイコに宿る宇宙人国家の外務担当が、他の宇宙人奴隷諸国に即座に連絡した。結果、隙を見てテレポートすればよいという方針が議決された。
 彼ら宇宙人奴隷諸国連邦の元首である頭令そらは、その事件を知らされない。宇宙人奴隷同士の都合など、そらにはどうでもよいことなのだ。そらは、今も兄が入院している病院に見舞いと、バイトに来ている。