いやー、潔く薄かったですね。ここまでキャラクターが薄いとはすばらしい。まったく、ネウロイとの来るべき対話とかネウ子さんとはなんだったのか。
ウルトラマンにあった哲学的なテーマをすてて、潔くキャプテンウルトラのような痛快娯楽怪獣屠殺活劇に徹しましたねー。
お話の展開もわかりやすいし、テンポもぬるかったなー。セリフの密度も低いし、最終戦闘ならもっとイデオン発動篇のソロシップくらい早口でしゃべれ。まー、描きたい主題ではない段取りセリフなど、こんなものだ、というのも見方によっては潔いのかな。富野は段取りでも無理矢理テーマや性格描写を盛り込みますからねー。意地汚い。
で、ストパンは描きたい部分での烈風丸イデオンソード烈風斬とか、美少女落下とか、アニメ的にかっこいい部分、アニメーション作家が描きたいと思う部分はゾクゾクとするくらい綺麗な仕上がりになっていて良かったと思います。いさぎよいな。
シナリオ面での哲学はストライクウィッチーズセブンとか帰ってきたストライクウィッチーズに期待かな?
っていうか、普通にDVDで怪奇大作戦を見てたらいいんじゃ…。
と、ここで話題が変わるのだが、萌えアニメにとって描きたいものが「美少女」であることは確実であるのだが。
男性向けの萌えは女性向け萌えアニメに対して「怪異」が多いですねー。SFやオカルトと言ってもいい。
まー、女性向け(らしい)デュラララ!!(いや、僕は後半は面白かったけど)も現代日本で怪異を描いているから違うかもしれんが、少女マンガの大勢は普通の女性と普通の男性の学園物が多いかなーと。いや、スパイスとして入ってるけどさ。
明らかに少年漫画よりは女性マンガの方が現実感が多い。
いや、そういう性差は別にいいんだが、僕が今日考えたのは、ストライクウィッチーズとかあそびにいくヨ!が明らかに「美少女」を書きたいにもかかわらず、ストーリーの根幹に「SF設定」を置きながら、その「怪異」描写を出すだけで「怪異」に対する畏敬や考察が薄く、結局は「美少女」を描く事のエクスキューズやスパイスにしているのが、「怪異」に失礼だなーと思いましたです。
ガンダムとかイデオンとかリーンの翼はバランスが良かったと思います。
つまり、「美少女だけ」を描きたいのなら、わざわざ「怪異」の力に頼らず、己で抱いてみせよ!ということなんですが、それだとアニメじゃなくて実写とか小説に行くのかなあ……?いや、脳内妹と俺の設定もオカルティズムなので、俺が批判する資格はナッシングですが。
宮崎駿ですら「パズーはコナンと違って普通の少年です」とか言いながら「バルス!」だったしなー。ていうか飛行石の時点でオカルト。
つまり、非実在美少女というのは実在の少女とは異質な存在であり、それに見合う衣装をまとえば自然にオカルトになってしまうのか???
ならば、非実在美少女は人間ではないという事になる。そして、非実在青少年に性欲を向けて廃棄している人間も、生殖的には人間ではないという事になる。
しかし、ラブプラスやアイドルマスターにはオカルト要素がほとんどないけど、あなた方の心に忍び込んで暴動寸前に発展しているという現象が観測されている。
と、すると、地球を押しつぶすまでに人口とエネルギー消費を拡大させてしまった人類が自分自身を抑制するために、新人類、ニュータイプに進化しようとしているとも思えるな…。ニュータイプとはもともと環境適応であり、それは人間のフレキシビリティの範疇である。
(他の脊椎生物に比べて人間の生息範囲の広大さと、温度湿度変化への耐性の強さを参照)
ならば!
非実在美少女に懸想するオタクもまた、天然自然より生れしもの!