玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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#ガッチャマンクラウズ 8 Genuine クラウズ論壇のシナリオ通り

日テレオンデマンドガッチャマンクラウズ最新話を見た。課金によってガッチャマンクラウズ論壇はアップデートされます。
ガッチャマンクラウズ | 日テレオンデマンド
今回の展開はガッチャマンクラウズ論壇で予想されたとおりでしたね。
今回のブログでは、私の得意分野のアニメ演出分析能力を応用して、クラウズ論壇を毎週アップデートしていきます!


以下ネタバレ反転


爾乃美家塁がベルクカッツェの変身能力で網膜認証でGALAXを奪われる、
っていう展開はガッチャマンクラウズ論壇のどっかで読んだけど、予想されていたことで、その通りでしたね。


やっぱり僕たちガッチャマンクラウズ論壇の予想は正しかったんだ!
っていうか、ガッチャマンクラウズ本編よりも2ちゃんねるはてな匿名ダイアリーでのネットユーザーの僕ら論壇メンバーの方が先に行ってるよな!

『ガッチャマンクラウズ』は今世紀最大のクソ駄作。見る価値なし。
すべて現実のマネッコでしかなく、そこにその先を行く想像力は存在しない。

「ちょっと前に流行ったガジェット」を取り入れているだけだ。

しかし、現実の最新型はグーグル・グラス*1であり、ツイッターアバターはもう終わりを遂げようとしている。

「いま・ここ」の現実の方がはるかにアクチュアルで新しい。
ほかにもGALAXの夢想するSNSの繋がりで世界を変えよう、だなんて

昔懐かしい「ウェブ2.0」の主張とおんなじだ。

GALAXの開発者は『ウェブ進化論』でも読んだに違いない。7年前の本だ。


その中の人たちは「クラウズ論壇の誕生だ」とか言ってはしゃいでいる。

彼らの名前を見れば、どういう層にクラウズがウケているのかがわかる。

クラウズを褒めているのは「Hatena」に生息する批評家ワナビーたちであり、

端的に言えば、一時期の東浩紀のマネをしたい人たちである。


東のエデン』にはまだ「東のエデン・システム」という現実の先を行く想像力があった。

SFは未来のプロトタイプだ。現実の先を見せる物語だ。

しかし、ガッチャマンクラウズにはそれがない。

もう一度言おう。

ガッチャマンクラウズよりも現実の方がはるかに新しい。

私たちの目の前で起きている現象を観察すれば、

ガッチャマンクラウズなんか見る必要ない。

こんなの見るくらいなら、『アキハバラ電脳組』でも見た方がマシだ。

ってね!
ちなみに、ガッチャマンクラウズ論壇の人たちはガッチャマンクラウズについて一言でも発しただけでガッチャマンクラウズ論壇に取り込まれるので、ガッチャマンクラウズアンチも批判者もすべてガッチャマンクラウズ論壇の一部のモッブとしてクラウドソーシング的に取り込まれるので、誰も誰も逃れられない!
アンチも結局ガッチャマンクラウズ論を語りたいだけですやん!クラウズ論壇大好きですやん!
ブックマークを集めてアクセスが伸びて皆にすごいすごーいって言ってもらえてうれしい?
批評家もまた批評されるごっこ楽しかったでーすか?



んふふー!じゃあ、ミーもガッチャマンクラウズ論を書こうかなー。
バ、バババ、バ、バババ、バ、バババ、バード ゴッ♪



っていうかね、ガッチャマンクラウズとかヒーローアニメで描かれているもの、問題意識ってのは「直近の過去」だってのは、ミーの前回のブログですでに書いてあったんですけどニャーwww

ガッチャマンクラウズ1〜4話感想 中篇 僕らとガッチャマンとはじめたちの善悪モヤモヤ - 玖足手帖-アニメ&創作-

  • 新作アニメは悪を直近の過去に見いだす。善を未来に見いだす。

これはどういうことかと言うと、簡単に言ってしまえば、勝てば官軍負ければ賊軍ってことです。


直近の過去(現在進行の事件ではなく過去として認知された事例)の失敗をアニメ作家やマスコミや政治家が「あれは失敗だった!」と言ったら、視聴者や聴衆はその痛みの記憶が残っているし、同時に過去として現在の自分からは切り離せているので、都合よく、そしてスムーズに「確かにあれは失敗でしたね」と納得しやすい。


科学忍者隊ガッチャマンも、その当時に悪だと認識されていた公害・科学・戦争などの現実的なテーマを悪として取り扱ったし、鉄腕アトムからの流れで「コンピューター総裁Xの独裁」も悪とした。当時はそれが新しかったし、アバンギャルドで前衛だったんだよ。同時に、スタンダードでもあった。


中略

ギャラクターは旧作では悪の組織だけど、今回はボランティア集団。震災の時に活躍したような自己実現ボランティアは当時は善と言われたけど、その後は勝手に自己実現のために被災地に買ってきては出ていく無責任な面もあるって批判された。
SNSでは、サービスや情報を提供するギャラクターもいれば、それを受け取るだけのメンバーのギャラクターもいる。それは不平等な感じもする。


爾乃美家塁みたいなハッカースティーブ・ジョブズのような企業のヒーローっていうのが最近の考えなんだけど。それも3年くらい前の2000年代の流行だったから、それを2013年の「直近の過去の悪」としたら悪として扱われるかもしれない。

新作は直近の過去で流行して正義とされて失敗したことを悪って言う事で、時代に対する問題提起をする
ガッチャマンクラウズ1〜5話感想 後篇 世界を滅ぼすのは僕らだ 「風立ちぬ」との共通点 - 玖足手帖-アニメ&創作-

だからー、アニメブロガーでアニメばっかり見ててアニメに詳しいミーから言わせると、視聴者に「ちょっとこのSNSはどっかで見たな、だからこれは問題を孕んでて事件が起こるのかなー」って思わせる風にアニメを作るのは、古臭いとか駄作だ、ってんじゃなくって、アニメ制作のスタンダードなんですよー。
だからぁー

俺はSNS礼賛だからクラウズがダメだなんて一言も書いてないよ。

それをテーマとして取り上げること自体が既に現実に追い越された「古臭い」ものだと言っているの。
『ガッチャマンクラウズ』は今世紀最大のクソ駄作。見る価値なし。

って言うのは全然筋違いなのー。むしろ物語構成で視聴者に親近感とか現代的問題意識を感じさせるためには「直近の過去」「ちょっと前の流行」を見せて自分に慣れ親しんだ感じとか「ちょっと古臭い感じ」を感じさせるのがスタンダードなの。


だいたいSFは新しいものばっかりテーマとして提示して見せればいいのかって言うと、そんなわけなくって、むしろ全く新しすぎると視聴者に認識されないでしょうがー。
機動戦士ガンダムニュータイプってのを最後に提示したけど、序盤は当時根暗って言われてた「マイコン少年」が主人公で、敵は「ナチスっぽいジオン」で、話は15少年漂流記と仮想戦記ものの合体ですよ。79年時点でも過去として表現されているものよね。そういう視聴者にもなじみがあるもの、すでに理解しやすいもので序盤の世界観を見せてるからこそ、終盤のわけ分からんニュータイプ理論が引き立つわけ。
ガンダムニュータイプ描写の元ネタになったスタンリー・キューブリックのハイセンスなSF映画の2001年宇宙の旅も最初っからハイテクノロジーの宇宙船ばっかり映してたんじゃなくって、オープニングの旧石器時代の超古臭い感じから未来まで人類の進歩が地続きだ、ってモチーフを入れたことで、観客の親近感を高める演出をしたわけじゃん。
だから

SFは未来のプロトタイプだ。現実の先を見せる物語だ。

しかし、ガッチャマンクラウズにはそれがない。
『ガッチャマンクラウズ』は今世紀最大のクソ駄作。見る価値なし。

キリッ)
って言ってるのを見ると、藁藁藁wwwwwwwww
お前らwwwSFフィクション通りに未来が進むと思ってんの?????wwwwwww
自分で未来を切り開こうとせずに「アニメが未来を提示してくれないからダメ」とか言ってるのwwwww
チョー受けるんですけどwww
本当にSFに社会の先を教えてほしいんだったら、もう、人間はいらなくね?
政治もガッチャマンガンダムにやってもらえばいいじゃんwwwwwww
それでお前らはみんな\(^o^)/オワタwwwwwwwww


っていうかー、ガッチャマンクラウズはまだ中盤戦だからテーマはSNSの新しさとか決まったわけじゃないし。中村健治監督は「C」の最終回で「お金の神様が降臨して世界を書き換える」とかそういう意味不明などんでん返しをする人ですよ!
そんな奴のテーマがわかるか!
ちなみに僕の中での「C」のテーマは「金なんか信用で価値が変わる虚構にしか過ぎない!そんなものより、お兄ちゃんは愛する脳内妹の未来のために自分の現在を犠牲にするのがかっこいいし妹は正義!」という事です。単なるシスコンです。妹かわいいよね。
真朱も自分の未来の娘か孫が若い自分に会いに来てキスしてくれてブヒれるので、そのためなら世界の一つや二つ書き換えますよ。
中村健治監督の去年のつり球でも宇宙人が正しいのか、国際武力組織が悪なのか、最後の最後までよくわかんなかったですからね。むしろそのよくわかんない者たちが状況を毎回変化させていく変な感じをジェットコースターのように楽しむのがガッチャマンクラウズの僕の見方かなー。
まあ、ブログで論じたりもするけど、それもジェットコースターで悲鳴を上げる方が楽しい、って言うようなスパイスに過ぎないし。
みんなもっとジェットコースターアニメ革命機ヴァルヴレイヴを見る時のように、素直な気持ちでガッチャマンクラウズを見ようぜ!

宮野真守は普通にエンジョイ勢。チョーメシウマ!


はい、ガッチャマンクラウズアンチ完全ロンパして終了wwwwwwwww


ふう・・・むなしい勝利だ…。
今までガッチャマンクラウズ論壇で粋がってきたけど所詮ただの元公務員の無職だしなあ。
もっとビッグな奴になりたかったけどなぁ…。
でも本当は 最初からわかってたんだ。自分の限界。
もういいや…このままダラダラブログを書いていくか。どうせ俺にできることなんてたかが知れてんだし…。夢なんかとっとと諦めて。このままアニメ業界人にもアニメライターにもなれずに…。
何が世界的インターネットブロガーだ。ホント甘っちょろいよな俺って。
死にてえよほんと…誰にも言えねえけど…
もうだめだ…。人生おしまいだ…。
俺はこのインターネットアニメ論壇を本気で変えるつもりだった。会社の行き返りの満員電車の中でもガンダム感想をアップした。
その結果がこれか?
こっちは家族自殺したんだぞ。
自殺する前に発狂した母親が買った土地のローンいくら残ってると思ってんだ。
この年で仕事なんか見つかんねえんだよ!
全部ガッチャマンクラウズ論壇のせいだ。
俺の人生どうしてくれんだよ!



いやー、僕みたいなクズには丈さんや26番梅田さんの気持ちがすごく共感できて楽しいですねー。
おしまい人生の余暇を過ごすにはクズの出てくるアニメを見るのが一番!

  • まあ、ネタはこれくらいにして

今回示された「直近の過去で正義とされていたけど、今から見るとダメだったこと」って梅田さんのゆきづまった世界を新しくしないとダメだ!とかいう、ファイト・クラブっぽい願望みたいな、世界を革命する力を!世界同時革命!の「変わらなきゃ!」っていう自己啓発、「痛みに耐えてこの国を取り戻す!」っていう社会変革願望が「今見たらダメかなー」と言うような要素として提示されてるのかなって。


あと、ベルク・カッツェは2ちゃんねるTwitterで書き込みされているような文体を模倣しているから、インターネットの悪い部分の真似をしてるんだけど。
悪い宇宙人のベルク・カッツェが星を滅ぼすために、なんでつり球の宇宙人みたいに軍隊を乗っ取らなくて、SNSを乗っ取ったのかいまいちよくわからなかったんだけど。
今回、ベルク・カッツェが示した悪の部分って、結局「コミュニケーションツールの悪用」なんだよね。
で、それはGALAX乗っ取りだけでなく、塁にGALAXのハンドレッドを除名された梅田さんをカッツェが利用しようと甘言を弄した時のコミュニケーション能力の高さなんですよね。
コミュニケーション能力の低い塁は「自分の本心を訴えたら梅田さんがわかってくれる」って思って自論を吐露して梅田に見限られたけど、塁に化けたカッツェは逆に自分の本心は全く無くて梅田さんの言ってほしいこと、必要とされたい欲求を刺激する


そういう、実体よりもコミュニケーション能力を重視する文化ってのは、直近の過去で正義としてもてはやされたものですよね。ゆとり世代とかも、「詰め込み教育よりもコミュニケーション能力を高めるため」に作られた存在だし。
で、そのゆとり世代が世に出てみたら「学力が低い」「常識が無い」とかバカにされる世の中じゃないですか。その反面、コミュニケーション能力だけで世の中を渡って上手いことやってる人もいる。
それはゆとり世代だけじゃなくて、官公庁の中でコネやお世辞を使って出世して、無責任な政策を作っては他の省庁に転属してキャリアアップ(w)していく官僚どもにも言えることで。
ゆとり世代とガリ勉世代を交互に作る教育改革を連続させるのも文部科学省の役人どもなんだよねー。だからゆとりだけが悪いわけじゃなくて、もう国家自体が腐ってるわけですよ。民主党政権交代した時に、僕はちょっと官僚に内偵してたんだけど官僚どもは大して危機感が無くて自分の縦割りの部署の中で誰を上長に推薦したら得かとか、そういう事ばっかり喋ってたからねえ。で、その後原発が吹っ飛んで、その責任をいろんな政治家や官僚や公社がコミュニケーション能力()でキャッチボールみたいに押し付け合ってる間に、あれから8つ季節は過ぎて、汚染水の流出は止まらず、実際の対策はなされない。
だから、そういうコミュニケーション能力の偏った使い方は、「直近の過去で正義ともてはやされたのに、現在では失敗だと露呈されたもの」なんだわ。
それを悪のベルク・カッツェがとてもうまく使ってるのは面白いねえ。しかも、それはベルク・カッツェがコミュニケーション能力が高いとかって言うだけじゃなくて、「全部お前らのせい」って言って、社会の人間全員が自己保身のために他人を利用しあうコミュニケーションの中に潜む利己性や憎悪を増幅させて破滅に導く、ってのがうまい。



僕が過労で退職したKLab株式会社の真田哲弥社長は先日自分の会社の株が下がってるのに売って現金を手にしたんだけど。

[変更報告]<3656>KLab 2013年8月30日 16:44に真田 哲弥が提出 保有割合15.19%(-2.85%)
http://www.stpedia-ma.com/kigyo/3656/
KLab筆頭株主の真田社長5万株ほど株を売る : 市況かぶ全力2階建


彼の座右の銘
「起業は何をやるかが問題ではなく、誰が誰とやるかが重要」
KLab / 真田哲弥インタビュー「根拠のない自信を持つ」|起業家インタビューのReLife(リライフ) – 学生が聞いた起業家の心
ってやつで、これこそ「中身のないコミュニケーション能力そのもの」だよね。
ほら、KLabのゲームってつまんないけどキャプテン翼とかラブライブ!とかのIPタイトルに寄生して、そのファンから小銭をかすめ取って稼ぐ。
そういう経営方針なんだよね。
で、僕も新卒の時は「コミュニケーション能力を磨け」って言われてKLabで研修を受けたわけさ。

日テレのNEWSリアルタイムを見ていたらKlabというIT企業の新入社員研修の様子を放送していました。

バスで千葉に連れて行かれ、名刺交換や電話対応、そしてブラック企業の鉄板技、大声発生や長距離歩行等の研修を泊り込みでやらされていました。

企業によっては自衛隊体験や滝行などをやらせる禊(みそぎ)研修を行っている所もあります。

滝行や長距離歩行等、仕事に全く必要性のない研修を行うのはなぜでしょう?

それは


「会社に逆らわない従順のしもべ」を作る為の洗脳行為だからです。


総括

新入社員研修と言って地方の研修施設に缶詰にさせられ、大声発生、社訓暗記&連呼、長距離歩行をする企業は危険、絶対に入っちゃダメ。

klab

http://www.klab.jp/
念 新入社員研修

僕もこの研修でコミュニケーション能力を高めるためって言われて、自分の心の中を大声で同期や上司や元自衛官の人材研修会社社員(請負)に向かって叫んで、知り合って1日しかたってない人に「心を開いて仲間になれ!」って言われた。
何度叫んでも「お前の心が伝わってこない!」とか研修会社社員に言われて泣かされていた新卒女子社員もいて、泣きじゃくった後「私は変われました!仲間が出来ました!」とか言ってた。
でも、僕が過労で倒れて辞める時は誰も僕にねぎらいの言葉もなかった。それが仲間だよw


コミュニケーション能力とか仲間を作るとかって、結局、真田みたいな自分では何も持たない寄生虫が「何をやるかより誰を使ってやるか」を重視して他人を利用するツールに過ぎないし、そこには何の温かみもない。使い潰しだよ。
で、ベルク・カッツェのなりすましコミュニケーション能力の面白いところは全部が嘘じゃなくて半分程度は本当のことを混ぜて梅田をリードするところだね。
「内発性の高まったユーザーが2割程度」ってのは総裁Xが計算したデータだろう。
でも、そのデータを梅田に言うことで「あなたは2割の中の選ばれた人のリーダーです」という意味に微妙に変えてコミュニケーション欲求をくすぐってやるのがうまい。
それで梅田は承認欲求を満たされて、ヒーローになれると夢想するが、僕がKLabに終電までこき使われて過労になって30代無職になったのと同じく、ベルク・カッツェも梅田を使い潰す気満々wwwナンツッテwww
まあ、もともとの爾乃美家塁の「内発的動機で私生活を犠牲にしてください。自己責任で」ってのも裁量労働制の超ブラックな部分を併せ持ってたんだけどね。ルイルイは自分が金持ちの天才で世界のために働くのが大好きすぎるから部下にもそれを求めちゃったんだよねー。ワタミみたいに。渡辺美樹社長も笑顔が報酬です!ってコミュニケーション能力を賛美してましたよねー。
でも、金と体力がなくなると死ぬのが事実。


そんなわけで、コミュニケーション能力に非常に恨みのあるぼくなので、コミュニケーション能力がアニメの中で悪の権化として扱われると、とても楽しい。(デスノート夜神月宮野真守だったけど、彼もデスノート以外にもコミュニケーション能力を武器にしてたしね)
でも、コミュニケーション能力ってのは直近の過去の問題って言うより、人間が群れを作って生活してからの数万年の歴史のある糞問題だから、どうなんでしょうねえ。


  • バカではない一之瀬はじめのコミュニケーション

で、ベルク・カッツェに「バカじゃないようだね」って言われたはじめの行動とは、マスコミにガッチャマンを公表して、幼稚園の子供とコミュニケーションする、って言うこと。
ちゃんと知り合いの消防署長立会いの下で、って保険をかけているところがバカじゃないですね。
人の悪意や格差社会への不満をベルク・カッツェが利用するんだけど、そういう悪意がまだ薄い時点の幼稚園児に「ガッチャマンは友達ですよー」って刷り込み、洗脳、アピールしていくところがはじめちゃんの策士な所ですね。
また、3日前のガッチャマンクラウズ論壇でのブログを読むと

隠れてるカッツェを世間の目に当たるところに引き摺り出すのが効果的なのではないでしょうか?
真犯人は人間の心と話していますが実行犯はカッツェなので、世間にその存在が公表されれば事件の解決は出来ると思います。とりあえずカッツェが全部悪いということにしてしまえば、人間同士で滅ぼし合うことは無くせるんじゃないかなと。


結末としてはカッツェを説得させてその価値観を変える若しくは世界を変えてカッツェが好き勝手出来ない場所を作るとかですかねぇ。世界をアップデートというフレーズが何度も出てきているので、後者の方が有力かなという気がします。
「ガッチャマンクラウズ」考察 ベルク・カッツェをどうすれば無力化出来るか? - アニメ見ながらごろごろしたい

という予想をしてたハテナーもいて、今回のニュースで「カッツェに注意してください」って言ったはじめちゃんの行動ははてな村の予想にも沿ってるんですね。よいぞよいぞwww


ただ、純真無垢で平等なFuji幼稚園児の中でも、その中に26番梅田の娘とかハンドレッドで意識不明のまま死にかけている人の娘とか不幸の格差の予感があって、それは面白いね。

  • 冗談よ、冗談

O・Dは「パイマンはリーダー失格」「冗談よ、冗談」、「うつつは私がいなくなっても大丈夫」「冗談よ、冗談」って明るさの中に不穏な空気をにおわせていて、それも面白い。
O・Dは宇宙人と地球人とのハーフだから、子供の時から他の子と格差があるわけで、清音の「色んな人がごちゃまぜにいて、それでも意外と成り立ってた」って言う発言とも微妙なズレがある。
そんな風に子供にも生まれながらにいろんな傷があるんだ、ってことを分かってるO・Dが「ベルク・カッツェもそうなのかも。厄介な子供みたいなものなのかしらね」ってマジっぽいことを言ったがそれを「冗談よ。忘れて」って言うんだけど、今回の序盤の演出を見ると、O・Dが冗談を言うと、それは本質、って示されてるんだわ。
っていうか、オカマを演じている宇宙人ハーフは色んな意味で嘘をついていて、だからこそ本質を見抜いて他のメンバーの気持ちを思いやることができるんだね。彼もカッツェや塁と同じように嘘をつくことで真実に肉薄するようなところがある。でも、オカマは明るいオカマを演じるので、自分の心は表に出さないのが、コミュニケーション処世術。でもたまにキレたとき、めっちゃドスの効いた顔になる。まあ、それもオカマキャラのテンプレですけど。


あと、純粋な宇宙人であるパイマンは地球のために命をかけられるかわからん、っていうのも子供とのずれでもあるし、民族のために命をささげられるか?って言うことにもつながってるよね。


GATCHAMAN Crowdsは世界規模の戦いを描いた旧作科学忍者隊ガッチャマンとは違って、ほとんど関東ローカルの放送と闘争だから狭いんですけど。旧作は世界大戦以後の国連主導が一種の理想で冷戦やベトナム戦争が問題になってた時期だから「地球は一つで助け合おう」ってのがテーマだったんだけど、冷戦後の経済格差とかそれによる低賃金ダンピングによる一時的な好景気とかグローバリゼーションの明暗を経験した後のアニメだと、世界規模で協力するってのは割と嘘くさくて、コン・バトラーVの時代みたいに無邪気に描けなくなってるっぽい。
マジェスティックプリンスもヴァルヴレイヴも各国がぎすぎすしてるし。
で、プリキュアとかガッチャマンクラウズは大体、地元限定で活躍するヒーローって言う風になってる。
そーいうローカル性とか「災害があったけど地域のために頑張ろう」、みたいなモチーフも作品の中にあるのに、そこに「じゃあ、ローカルから離れてる異邦人や、混血はどうすんの?」っていうモチーフも入れて、作品内でいろんな対立軸を作っていくの、面白いね。

  • 丈さんと梅田さん

丈さんは公務員をやりながら自己実現のためにヒーローになりたがってたけど、所詮公務員だしヒーロー活動もしょぼい宇宙人処理で世界を変革できないから死にたがってた。
「どうせ自分は公務員だし大したことができないし死にたい」ってのは、「公務員の自分と同レベル以下の奴は死ね」っていう発想にもつながるんだけど、そんな風に思いながら表面上は役所で同僚の女子に笑顔を振りまいてる丈さんは歪で面白いなあ。
自分もみんなも死ねばいいと思ってるのに、世界平和を願ってるとか。
そして、梅田さんは世界平和のために活動してたら会社を首になって、丈とは逆に自分の人生を生きたかった!でも人生が終わったな。とか言い出すの、丈と梅田が同レベルの鏡合わせみたいで、これも小さな対立軸で面白いなあ。色々な要素が絡み合って面白いなあ。


  • ベルク・カッツェと一之瀬はじめの共通点

今回は序盤と終盤でO・Dがはじめに向ける視線が物語ってるね。
序盤で、O・Dが基地に元気よくやってきたはじめに冗談めかして「みんな暗すぎー。」「お通夜を通り越して、世界滅亡前夜みたいになっちゃってるのよー」って言う。まあ、冗談じゃなく世界滅亡前夜なんだが。


そこで、はじめは目を隠してにやっと笑う。
真顔になるO・D。
ここの主人公が一番不穏っていう空気感がたまらなくいいね!明るく演じてるオカマを真顔にさせるような主人公の謎の笑顔。


なんではじめが笑ったのかと言うと、基地のみんなが落ち込んでて不幸だから。
僕のガッチャマンクラウズ論壇の考察では、
「はじめは不幸慣れしている。そして、逆に不幸の中で幸せ探しをする時に快感を感じるポリアンナ症候群患者なんじゃないか」
って仮説を立ててる。
*2

はじめは他人に危害を加えられた時に自分の事実上の損害を考えるよりも、他人の理由を勝手に想像して、「自分が損したことにも意味がある」「理不尽な事態に遭遇しても、それには意味がある」と考えて自分を納得させる。それは「いじめられっ子の発想ね」と、僕は思う。


はじめはカップルにも「病気で席を譲れないのかも」って想像してたけど、実際は毎日、夜まで飲み歩いて昼に電車で寝ていて、オッサンをイラつかせて殺意を抱かせたようなワガママカップルだった。それが事実。

はじめの善意は想像上の産物だし、事実の曲解なんだよね。


はじめがこういう「いじめられっ子の発想」、「自分を無理に納得させる」「抑圧された怒り」「飢餓衝動」を持つっていうの、はじめもなんか理不尽に大切な人を突然喪った経験があるのかもしれないと思う。


あと、震災の時に「被災地に気持ちを伝えたい」ってコラージュの会やボランティアをしてたわけだが、それも「はじめが何かの災害で誰かを喪ってるからそういうことに意識が高いんじゃないか」と言う予想もたつ。


ガッチャマンクラウズ1〜4話感想 中篇 僕らとガッチャマンとはじめたちの善悪モヤモヤ - 玖足手帖-アニメ&創作-

だから、不幸慣れしていて、震災ボランティアとかでアートをして自己実現しちゃうようなはじめちゃんは、仲間が不幸だと逆にやる気が湧くのだ。


宮野は人が不幸になったらメシウマアアアアアアアアアアアア!!!!ってなるし、「どんな人間も大好きでめちゃくちゃ甘くておいしいものはなーんだ」って言う。
でもはじめちゃんは無自覚なので、それはわからないんですよ。
(ちなみにガッチャマンクラウズを見たアメリカ人の反応では「キス?」「力かな?」と言っていて、お国柄が出てる。日本人にとって他人の不幸は蜜の味。アメリカ人は力こそパワー)


はじめは自分が人の不幸を自分のやる気に変えていることに無自覚だけど、「カッツェさんは楽しんでるんすよ!楽しんでるときって、誰が何を言っても止まらないんすよ!だから僕らも止まっちゃダメなんすよ!」と言ってカッツェと同じようにやる気全開。
そんなはじめを見て、O・Dも「楽しい時って止まれないのよね」と、同意して幼稚園へ。

  • 追記

はじめは事実を曲解して自分を守る癖がある。だからはじめの直観は決して正しいとは言えない。だが、MESSがはじめに似た形のハサミだったから和解したという事からも分かるように、はじめは共感能力、似た者を感じ取る力は高い。
だから、はじめが「ベルク・カッツェは不幸を楽しんでるから止まらない」って言う時、はじめもまた「不幸を楽しんで止まらない」と言う要素を内包していて、やっぱりこの主人公はどこかピーキーである。


で、幼稚園での活動をして、終盤、子どもと同じ目線で戯れるはじめを見て、O・Dは「はじめちゃんもカッツェも子供みたいなものなのかも」と言う。それを冗談だって取り消すのが、逆に真実ですよーって言う見え見えの演出なんですが。


だから、はじめちゃんがヒーローとして人の不幸を自分の原動力にして楽しもうとするのも、カッツェの悪と根っこは同じ要素なんじゃないのかな?って、作品内で自己批評している軸もあって、どういう風に回転が収斂していくのか楽しみですね。


ちなみに、「子どもが暴れる時は愛が欲しいからっす」って言うの、はじめも過去に不幸に見舞われた時、愛が足りなかった経験があったのかも。そして、ベルクカッツェも愛が欲しいだけかも?
って言うオチになるんですかねえ。
でも、愛だのどうのいっても、うちの母親は借金とか介護疲れと無職の息子である俺のせいで自殺したからなあ。
26番の梅田さんはかわいい娘がいて愛はあるけど、家のローンがあるし不幸だろ!
どうすんの?
どうしてくれるんだ!!!
まあ、どうもしてくれないっすよ・・・。
行政の「くらしとこころの相談会」に通っても誰も助けてくれなかったし…。弁護士も手数料が欲しいだけだし…。皆足元を見て他人を利用しようとしてるだけだし…。誰も助からなくていいです。僕、不幸には慣れてますから。

  • 他人の不幸ですたぼろの塁に萌えよう!

しかし、まあ、今回の最萌えポイントは女装包帯でおっさんにキスされてほほを染めて辱められたルイルイですよ。
辱められてガールフレンド(仮)丹下桜も奪われ、「どうしたらいいんだ・・・」ってホテルでボーっと横たわるルイルイ、完全に事後。リョナられ男子BL萌える!
で、リョナられて全部の希望を無くしてボケーっとテレビを見ていたら、偶然あこがれのガッチャマンの姫のはじめちゃんがテレビから「ロード君が必要になる気がするんすよ!」って呼びかけるじゃないですか!運命感じちゃうよね!
ルイルイはジブリ的には悪い魔法使いに辱められているハウルとかハクみたいなかわいそうな王子様で、女装して運命に囚われたお姫様じゃないですか!でも、ルイルイは男の子でもあるからガッチャマンを救いの王子様みたいに思っていても、はじめちゃんが女子だったら王子様ぶろうとしちゃうじゃないですか!かわいい!初々しい!
少女革命ウテナとかアキハバラ電脳組みたいな王子様とお姫様の倒錯した関係ですやん!(ガッチャマンクラウズアキハバラ電脳組も両方見ましょう)

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そんな王子様兼お姫様のルイルイがテレビの中のお姫様兼王子様の一之瀬はじめに「あなたが必要なの!」って言われると、もう、運命感じちゃうよね!ウキウキだよね!絶望の中で希望の姫を見ると輝いて見えるよね!
それでいそいそと幼稚園に行くんだけど、やっぱり照れくさくてはじめちゃんに会うのをためらってたら、幼稚園の入り口で一人の幼女と出会って「お父さんはギャラックスのせいで死ぬの」って言われてガー^−−−ン!!
上げて、落とす!


あーーーーーーー、王子様になり切れないお姫様が張り切ったらそのたびにやることが裏目に出るところ、可愛いよー!萌えるよー!
理想を持てば持つほど苦しみが増していく不幸の王子萌えるよー!
しかも自分の不幸だけじゃなく、自分のせいで他人を不幸にしたことをしょい込む不幸が雪だるま式に膨れ上がっていく責任感がかわいいよー!


しかも、ルイルイは家とコンピューターはベルク・カッツェにとられたけど、ホテル暮らしする程度の金は残しておいてもらったじゃないですか。(宮野優しい)
だから金持ちじゃないですか。梅田さんとかに比べると全然裕福じゃないですか。若いし頭良いしかわいいし。
だから、ルイルイは客観的には幸福なんですけど。
でも、他人を幸福にしてやろう、世界を良くしてやろうって言う慈善事業の慈愛の精神が強すぎて、逆に他人の不幸を自分のことのようにしょい込んでウワーーーーー!ってなる。かわいい。
別に、地震が起きたりヘリコプター墜落事故やトンネル落盤事故が起きて人が死んでも、ルイルイのせいじゃないし、普通の人間ならあきらめてもいいじゃん。
でも、ルイルイは中途半端に他人を救えるツールを作っちゃったせいで、それがうまくいかなかったら自分のせいだと思ってしまって苦しむ。
そして、苦しむ美少年を見て、視聴者は萌える。Lost-Winの関係!


なんでルイルイがそんな風になっちゃったかって言うと、公式サイトで説明されてるんだと思う。
ルイルイが「世界が超つまんない」って思うのは、梅田さんや一般大衆みたいに「俺の生活が苦しいのは無能な政治家のせいだ」って思う、自分の不幸を他人のせいにして、力を得て復讐しようと言う気持ちじゃない。
枇々木丈のように「自分の優秀な能力を世界平和のため世のため人のために使いたいのに、公務員の社会システムだと使う機会がないから不満」というのともちょっと違う。

爾乃美家 累|キャラクター|ガッチャマン クラウズ|日本テレビ
極めて頭脳明晰で、トリリンガル。(英語、日本語、中国語)
ネット上の学習サイトで独学しつつ、世界中のハッカー達から語学とコードの書き方を学び、SNS「GALAX」と「総裁X」を開発した。

つまり、ルイルイはギフテッドなわけ。



あっくそっ!検索したけど名前を忘れちゃったけど、そういう生い立ちのギークがいたんですよ。アルファブロガーでどっかの企業の重役の誰かだったと思うけど。
まあ、ルイルイの方がカッコよさを増してるとは思うんだけど。
で、そのブロガーの誰かが社会論だったかを書いてた記事を読んだ記憶があるんだけど、検索しても思い出せなかったけど、こういうことが書いてあった。

若いうちに無償でコードを楽しんで学ぶ機会をもらったから、今の高収入の生活を手に入れられた。
今度は自分も社会に還元していきたいなー

とか、そういうことが書いてあったと思う。うろ覚えだけど。
アルファさんはすごいっすね。
たぶん、ルイルイもそういう無償のハッカーの善意や楽しさの恩返しとして世界をアップデート、させたい、というかあるべき世界にしたいと思ってるんじゃないかなー。だから報酬とか度外視してる態度はルイルイのそういう育ちの問題の影響ってあるんじゃないかな。


でも、やっぱり大抵の人はつまんない仕事でつまんない収入を得てつまらなく生きていかなきゃいけないので、塁の「つまらない世の中を採算度外視で変えていこう!」と言うのにはついていけないわけで。

  • 今後

そこで、ベルク・カッツェがネオハンドレッドを作って、それがそうするのか、ってのが今後のお楽しみですね。
間違った社会をネオハンドレッドが攻撃して、自分たちの報酬を得るのは略奪社会になるのかなー。それともノブレス・オブリージュを実践する東のエデンになるのかなー。
ノブレス・オブリージュと言えば、僕の政治思想はコスモ貴族主義であり、実力による身分差別と人口削減と過当医療の禁止、安楽死の奨励です。
でも、貴族が貴族として民衆を管理運営するのは大変ですし、ガッチャマンクラウズはなんだかんだ言って立川市ローカルヒーローの話だし、そういう世界を征服しなおして経済や身分制度を新しく作るような萬画にはならないと思うけど。


まあ、ルイルイがいろんなシチュエーションで悶える姿が見られたらそれでいいです。
あと大きなオカマや平野綾もうつつちゃんやJJもまだ変身を残している。

  • 小ネタ

日本テレビなのに、なんで幼稚園がFujiなんだよ・・・。

先週、宮野真守が姿を消した時に
「俺が見えるか悪党どもwww」って言ったら2ちゃんねるネタよりも面白くて神だったと思う。

*1:電脳コイルは神!

*2:ポリアンナ症候群(ポリアンナしょうこうぐん、英: Pollyanna syndrome)は、心的疾患のひとつ。ポリアンナイズム(Pollyannaism)とも。現実逃避の一種で、楽天主義の負の側面を表すもの。