玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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革命機ヴァルヴレイヴが暴いた普遍的な人の営み #valvrave

昨日、大団円を迎えた革命機ヴァルヴレイヴ
未来の宇宙革命と言う荒唐無稽な題材を扱いながら、人間の本質に迫った作品だった。

  • あらすじ

失われた何か 「革命機ヴァルヴレイヴ」の悪意。そして何が革命されたのか

『嘘をつくには世界は繋がり過ぎている』これは現代ならではのテーマですよね
https://twitter.com/l_ayaoxo/status/416639237274865664

ン、ン、ン〜…ちょぉっと違うかなァ〜?。ヴァルヴレイヴが真に描こうとしたのは愛ですよッ!

ナスターシャ教授「何故そこで愛ッ!?」

それは、ヴァルヴレイヴは学生運動ソーシャルネットワーキングなどのメタファーをちりばめながらも、骨子のキャラクターのドラマとしては社会の最小の構成単位である「家族」の話だからです。
私はヴァルヴレイヴの感想はあまり書いていなかったけど、これは私が2年前に好きで感想を大いに書いていた輪るピングドラムと似ていると言える。
ヴァルヴレイヴはセンセーショナルで大人気で作画もカッコいいし有名アイドル声優が登場して紅白歌合戦にも出場する派遣ロボットアニメなので、私が書かなくてもいろいろな所でヴァルヴレイヴ論壇の考察が行われるであろう。私の知らない裏設定もたくさんあるだろう。
そう言うわけで、私は総論ではなくピングドラム的な家族についての各論を書いてみたいと思う。

Mの迷宮 『輪るピングドラム』論

Mの迷宮 『輪るピングドラム』論

  • 社会と家族

学生運動と家族について幾原邦彦は語る。

「最悪のコミュニティを肯定するわけじゃない。ただ、まるで自分に関係の無いことだったように蓋をするのはどうにも納得がいかない。
大方の大雑把なメディアが言うように簡単な悪だという総括の仕方はしたくない。
学生運動は国家の否定だったけど、それらは同時に親の世代の否定、家族の否定でもあったよね。
そういう風に、何かを否定することで自分のコミュニティを肯定する…、悪を登場させて、その時代的なものを否定することで自分の立ち位置を守るという話にはしたくないと思っている。
むしろ、間違っているかもしれないけど、それをしたお父さん、お母さんすら、愛おしいと思ってしまう感覚。自分には帰るところがないと感じたとしたら、間違っているものですら心の居所になると思うんだ。
そういう家族の話をリアリズムで描くんじゃなく、現代の寓話・神話のようなものとして描きたいと思っているんだ。」
ピングドラム20話感想 /「氷の世界」の説得力と「やさしい物語」 - さめたパスタとぬるいコーラ

宇宙人や超能力者や一人旅団や吸血鬼やロボットやニンジャやインコグニートや中古アイドルやキチガイ総理大臣やキチガイ科学者やキチガイなどのワンダーにあふれたVVVはまさに未来の神話と言えるであろう。
歌う咲森学園は学生紛争の呪いのメタファーでもあるんだけど、歌うオウム真理教や宇宙を走る爆弾娘の断罪のミラージュでもあるよね。
グル指南尊師麻原ショーコとか。



だから、さ。
革命機ヴァルヴレイヴ東日本大震災の混乱の渦中の2011年に作られた輪るピングドラムをアップデートして、さらに練り込んで家族と革命テロリズムについて描いた作品って言えるんじゃないかな。電磁吸着ブーメランはシビレルだろう?


だよね。

  • ヴヴヴは家族再生の物語

一言で言ってしまうと、革命機ヴァルヴレイヴのメインキャラクターの父親たちは屑で子どもたちを自分の道具としてしか使わなかった男たちなのよ!
そして、母親は不在である。



↑クズ父親
森学園の生徒たちはマッドサイエンティストやマッド政治家やアルコール中毒の父親によって人工的に作られたモルモットです。
また、咲森学園の生徒たちと対になるインコグニート達もカルルルスタイン機関村で作られたロシアンニンジャで、友達同士でもケジメやセプクをしており、家族はおらず、母親らしい人はおらず、カイン・ドレッセル大佐が父親代わりだったようです。また、国家の父として仏陀子安武人アマデウス・K・ドルシア総統が君臨していましたが、カイン大佐は十年前から、ドルシア総統はセカンドシーズンからマギウスという魂だけの宇宙人に人格を乗っ取られていました。だから、父親代わりとしてもジオールの屑父親たちと同じく歪な存在でした。


マギウスは人間の肉体を乗り換える不老不死の精神宇宙人なので、世代を重ねる家族と言う概念が無いのだ。
王族と言う家族は10年前の軍事クーデターで粛清されており、血縁が薄い。
旧王族で母を殺されたであろうミハエル、エルエルフ・カルルスタインが超ロリババアのリーゼロッテに惹かれたのは、その中でリーゼロッテが「お母様が言っておりました」という母性に惹かれたのであろうと思う。

輪るピングドラム的な命の半分この理論もあるけど。木村良平さんだし。
でも、母親を持っていた本来のリーゼロッテもマギウスに人格を乗っ取られてしまっており。
(追記:指摘を受けました「リーゼロッテがミハエルフに髪を半分こした時には既に中身はロリババアだと思います(ロリがババアにジャックされて乗り移られる際のロリの髪が長い為)」そういうわけで、マギウス・リーゼロッテの母親の言葉と言うのも「地球人の本を読んだニワカ知識」と言うわけで、やっぱり母性はないという事になる…。)


やはり、母親的なキャラクターは排除されて作られている。


お母さん代わりの堀江由衣七海リオン先生もいるんだけど。

でも、堀江由衣競泳水着先生は「私は教育実習生だし、ちょっと年上ってだけで学園の責任者になるのは良くないとも思う」って言い訳で学生に選挙をさせて指南ショーコなどを総理大臣にさせてしまう現況を作った。大人を逃げた。
物理教師も指揮官とか大人としての役割にならないように立ち回った。ここら辺は30代で無責任な私も若者に対して申し訳なく思う。
そういうわけで、咲森学園や究極兵士たちは親無子と言える。親の愛、特に母性愛が欠如しており、父親たちは子供を道具としてしか扱わなかった。まさに、オウム真理教の幹部の子供たちのようなものである。そして、1995年に生まれた彼らは今のヴァルヴレイヴやピングドラムみたいなアニメの視聴者世代の中高生になっている。
そんな風に家族に恵まれなかったキャラクターが、200年後に母親になるという事で、家族再生を壮大なスケールで描いたのが革命機ヴァルヴレイヴなのである。
だから、200年後の王子が誰の子かという事は、最後まで謎という事でいいのである。

大河内 一楼 ?@ichirou_o
感想、ありがとう! サキと一緒にいた男の子については、想像して楽しむ部分だと考えているので、
回答はしません。すみません。作品、末永く愛してあげてください。

と、シリーズ構成の脚本家の先生もTwitterでおっしゃっている。
王子の母親が黄金の七人なのか断罪のミラージュなのか教母様なのか任期200年総理大臣なのかは謎だが、彼女たちは誰が母なのかわからないくらい200年後も平等な母性愛を王子に注いでいる。だから、王子はみんなの子であり、また、父親に恵まれず母を知らない彼女たちはみんな母性を再獲得したと言えるの。


つまり、ヴァルヴレイヴは宇宙人、超能力者、ロボットなどのSF要素にちりばめているが、本質的には若者が家族を再生させるという、非常に土着的なテーマを扱った寓話と言える。
家族のモデルケースを見失った21世紀の若者の視聴者に向けて、新しい家族を作るキャラクターのドラマを見せるという、時代性のあるメッセージなのである。
これは、同期の2013年春3大ロボットアニメ、翠星のガルガンティアマジェスティックプリンスとも似通っている。母性の承認や信頼のない、父性的な社会で道具として作られた子供たちが、新しい世代の家族のような関係性を作っていくという(もちろん、この3作品は関係性の構築の仕方に違いが大きいが。ガルガンティアは新しい恋人との新生活、MJPは兄妹愛と同僚や先輩との絆、VVVは同族国家で独立)。
だから、王子は未来少年コナンなんだよ。そういうわけで、ヴァルヴレイヴは過激な場面も多いけど、宮崎駿監督作品のような牧歌的な疑似家族を推奨する王道アニメでもある。
最後結婚するし。

そして、女子高生たちは不老不死のお母さんになり王子を愛し、男子高校生は石像として国の父の礎として威厳を残すが権威は振りかざさない、と言うのが第三銀河帝国ユートピアなのである。

  • 現実の戦後日本とモジュール77のリンク

雑にまとめる。
1期1話の不自然なほどの大人虐殺は第二次世界大戦で大人が居なくなったことのメタファー。
で、アメリカのモーゼが進駐して来たのは戦後のメタファー。
その後に物理教師と教育実習生が責任を放棄して学生が独立したのが70年代。
ハルト父やマギウスなどの秘密が暴露され、子供たちが大人の秘密組織のモルモットにされていたというのは90年代オウム真理教の子供たちのメタファー。
20世紀に入り学生運動世代の民主党が政権を取って国難の前に立ち往生するのもヴヴヴ2期のショーコ総理。
で、終盤でソーシャルネットワーキングで世界が繋がりすぎて、旧世代の悪事が拡散されまくって、みんなが繋がりつつも個人主義で疑心暗鬼になって一つの世界になったと思ったら世界大戦になってしまうのが21世紀的。

  • 戦後日本のアニメの家族描写と風潮の歴史と共に歩む

戦後萬画は、戦争を賛美する軍記物とかもありつつ、
60年代はスポ根物で強い父親
70年代はロボットもので父親代わりの司令官やスポーツのコーチ
で、80年代は学ぶべき人を失っていく寒い時代だが、一応は前の世代の高度成長を引継ぎバブル景気でラブコメとか、サラリーマン家族
90年代のバブル崩壊を経て徐々にアニメの家庭もファンタジックになり、主人公はサラリーマン家庭だが前世の記憶などを重要視するセーラームーンとか異世界ものとかになり、
95年を経てセカイ系になり、そんな風に狭い人間関係と想像の中で遊んでいたら、
21世紀初頭についに学ぶべき人の影響力もなくなり、インフラは崩壊し、原発は吹っ飛び、誰も信じられない!というゼロ年代のサバイバルになり、
10年代からは「せめて家族は信じよう」というハイエースジャスコで暮らすヤンママ土着ヤンキー文化になった。

  • 家族主義の銀河帝国の永遠の未来への革命路線教育


で、信じられる人間は家族だけ、と言う民族主義に陥って果てしない民族紛争になる。
200年後のヴァルヴレイヴはニンゲンシンジマスカ?と言ってニンゲンを辞めさせ、自分の民族に取り込もうという民族浄化装置になっている。信じる人間は咲森学園帝国の血族やヴァルヴレイヴの割礼をうけた者だけであり、それ以外の禁軍や外の人間には人権を認めず、断罪のミラージュで抹殺する。

サキちゃんは「歴史の始まりなんて案外そんなものなのよ」と王子に歴史教育を施すが、自分たちが地球人から脱退して銀河帝国を作った時が歴史の始まりと言うのは、それ以前の人間の歴史をすべて否定して、自分の民族の誕生自体が天地開闢だと言う民族主義である。
それがヴァルヴレイヴの女たちが再構築した「家族」なのだ。

そして、結婚式でゲイがブーケを貰う事で、ジェンダーを超えて、ホモも母性愛を獲得した!
おめでとう!ジェンダーフリー

  • 親はどこにもいない

しかし、親がいないのはメインキャラクターだけだろうか?
偽造された可能性の高い信憑性の薄いTwitterやテレビのニュースの情報を鵜呑みにして、手のひらを反して何度も殺し合いをする脇役や大衆たちは、情報を簡単に何でも疑わない代わりに、逆に誰も信じていない。だから、簡単に人殺しや内乱や粛清や不当逮捕をする。

83: 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2013/12/27(金) 03:39:26.12 id:lb8qNL5Y0
マギウス「こいつら化け物です」
民衆「殺せえええええええ」
エルエルフ「こいつらも化け物です」
民衆「な、なんだってー!」
マギウス「と言うのは嘘です」
民衆「な、なーんだ」
王党派「いえ化け物です」
民衆「殺せえええええええ」


誰も信じていないから、何も疑わないし何も考えない、と言うのが革命機ヴァルヴレイヴの作品世界に生息する人類である。
そして、私は考えるが、誰も信じない大衆というのは、誰かに信じられた経験がない、つまり母の無償の愛を受けた経験のない親無子だとも解釈できる。

化物語 千石撫子 (1/8スケール PVC塗装済み完成品)

化物語 千石撫子 (1/8スケール PVC塗装済み完成品)

自分たちの上の世代のことを信じられないし、センセーショナリズムに踊らされて簡単に行動する大衆の姿は、アニメーションを超えて21世紀の日本の指針のない自由主義を風刺しているようだ。
ここ2年くらいの、ネットの情報に右往左往するバカッターの事件を風刺して取り入れたような描写が革命機ヴァルヴレイヴには多かった。そして、そんな風潮は単に21世紀のネット社会をトレースしただけではない。

なんで簡単に誰も信じないであいまいな情報で殺したり逮捕できるのかと言うと、自分たちも親や世間や社会を誰も信じていないし、誰にも信じられていないからだ。
生き残るには殺すしかない、自分より弱いものを拘束したり利用しなければ負ける、と言う殺伐とした価値観である。これはネットやコンピューターの新技術の問題だけではなく、世代的にも社会的にも相互不信と個人主義が横行する社会の風潮ではなかろうか。
サンライズのメディア風刺と言えば、カウボーイビバップのテレビの回もあるんだけどね。


それは、革命機ヴァルヴレイヴの作中の価値観でもある。
脚本家の大河内氏は1期が終わった後に語る

聞き手:パーフェクツォン・アーミーはどうですか。キャストさん達の間では勝手に死亡フラグが立っているクーフィアの未来、とか!?
大河内 あ、そういう下馬評なんだ。書いてる側からすると、クーフィアって一番死ななさそうですけどね。忠誠心とか、こだわりとかないから、誰かを守って死んだりしなそさそうだし。
聞き手:確かに、イクスはカイン様のためなら死ねますよね、きっとね!?
大河内:死にますね。ハーノは、軽そうに見えて友情に厚いタイプなので、仲間のために命を賭けられるだろうし。

実際、誰も信じないで誰とも情報交換せず「裏切り者には死を」って単純な考えしか持たないクーフィアが最後まで生き残ってメインキャラを殺しまくった。そういう価値観なんだよ。
また、ニコニコ動画でもヤンキーで武闘派の山田ライゾウ(サンダー)が視聴者から「カッコいい」「良心」とコメントされることが多かった。
なので、「大人や世間は信じないけど地元やダチのために他人を殺す」っていうヤンキー的価値観がヴァルヴレイヴの基本思想であり、それは咲森学園の仲間と敵の線引きとか敵国の兵士の人命軽視思想であり、第三銀河帝国の血族主義にもつながってるんだろうねー。オタクの御霊屋くんと仲良くなるサンダーはアニメファンから見るときれいなジャイアンみたいな理想のヤンキーだからなあ。まあ、実際のヤンキーはオタクを使いっパシリにするかすごくいじめるかなんだけども。まあ、山田自身も戦争が無かったらオタマヤくんやアキラみたいなオタクと新しい友達になれなかったと思ってたっぽい。まあ、友達ができるのは良いことだよね。


生徒の1世代上の大人のリオン先生が最終回で「直接聞いて話そう」って言ったけど、結局「対話よりも永遠の闘争」という第三銀河帝国主義に…。ヤンキーの腕力主義だわー。
高度に発展した右翼血族主義は世界同時革命と闘争路線や国父の銅像とかの極左勢力と区別がつかない。ネット右翼とかとも親和性があるのかな。




大人は敵だ!って言うのがヴァルヴレイヴのテーマだったんだけど、世界を裏から操ってる大人たちの黒幕も戦闘中に全員でネットに夢中とか、「大人は敵だ!」と同時に「大人は無能だ!」という方面からの大人への不信感がありますね。もうちょっと大人の狡猾さとか知恵を見せてほしかったが、多分、昔の本格社会派小説とかと違って、作り手の側も大人の大人らしさを想像できないのが現代社会の大人の不在感なのかなー。先人の知恵はなく、老人の負債だけが残っているという印象。



そういうわけで、上の世代の知恵を受け継がず、自分の周りの半径3メートルの人間関係しかないのにインターネットで知恵を付けた気になっている餓鬼どもが主人公のヴァルヴレイヴの残虐ファイト主義は理想主義に見えて、何も考えていない動物的虐殺で弱肉強食で何の理念も論理もないのだ。
だが、その論理を超えた無償の承認と仲間意識こそが家族愛で友情なのだ!と主張する。


家族以外は殺せ!

  • 追記


謎の生命体53号に対して「仲良くしましょう」って言うショーコ。
「そうしたら、痛みも喜びも半分こに出来るから-----------」
これは「半分こ」というキーワードをラストシーンで上手く使っているが、第53生命体から見たら「なんで自分の喜びの半分をショーコに与えて、ショーコたちの痛みの半分を引き受けなきゃいけないんすか」って感じだし。やっぱりショーコの外交下手は健在。
しかも、その後に

これが映るのが怖い。
ここで53生命体がニンゲンシンジマスしたら、カミツキの仲間にされるか、「アナタマチガエ」になるかですよ。血族主義だなー。
まあ、載せないで仲良くするって言う選択肢もあるんだろうけど。ヴァルヴレイヴのキャラクターは徹底的に言葉による議論よりも残虐ファイトで片をつけて行ったし、交渉は下手な人たちと言う印象。
ハルトも最終的にカイン大佐と口喧嘩をしながら、2号機を機能停止させた後にカイン大佐と話し合うことはせず、コックピットを刺して殺害したから。
口では「分かり合う努力をするんだ!」と言いつつ、実力行使。しかも、それを策略ではなく天然でやってるっぽいのが怖い。
未来ショーコも「仲良くするなら私たちニンゲンを信じられるよね?」という薬物注射を進める女子高生みたいなオルグのやり方を天然で悪意なく善意だと思ってやってるような気がする…。

っていうか、上の世代は知らないけど、自分は不老不死になって好き勝手にやるぜ!ってレッドガーデンデッドガールズでもあるよねー。
水銀燈の復活みたいに、父に愛されないジャンク女子が、パワフルになるってのは松尾監督の願望もあるわけで、大河内シリーズ構成だけの主義ではないと思う。
でも、まあ、そういう家族の話なんだよ。だから寓話なんだよ。

負債しか残さないボケた老人は邪魔だから、永遠に若いお母さんの帝国のユートピアを作りたい!



しかし、家族関係よりもインターネットを重視する若者の無定見な暴力が世界を席巻する、って言う点ではやっぱりガッチャマンクラウズの方が上手くやったなーって思う。ガッチャマンクラウズもお手軽超能力で世界のあり方が変わったし。世界の裏の評議会とかも、クラウズとガジェットが共通してる面もありますね。
ただ、ガッチャマンクラウズの一ノ瀬はじめは上の世代のインフラ責任者にも面を通していたり、上の世代を完全に否定してるんじゃなくて、割とスマートに公共設備の遺産を利用してる面もある。その点では、咲森学園よりは立川ガッチャマンとギャラクターの方が頭がいい感じはしますね。一ノ瀬はじめは家庭の描写が最小限だけど、ヴヴヴの生徒よりも家族関係に変なトラウマは持ってなさそうで、自己肯定感が強く、メンタルも強い。また、クラウズも大衆の手のひら返しは何回かあったが、ギャラックスユーザーの方がヴヴヴのワイヤードよりも相互の信頼感は高い。

(クラウズでゲームをするって言うのは、互いに共通のルールを守る程度の信頼感の共通認識はある。ヴヴヴの大衆は疑心暗鬼になり残虐に殺し合う)
クラウズのネットのユーザーはネットだけでなく、肉体や顔が映るし、実際の家庭の描写もクレヨンしんちゃん的にあるし、ニコニコ生放送の信頼感は高い。
対して、VVVではアイコンと日本語に強制翻訳されたメッセージしか出ないワイヤードや偽装工作されてるテレビの信頼感は低い。


あと、基本的に咲森学園の生徒は人造人間だしモルモットだし知能が低い。咲森学園の生徒は殺されても湧いて出るし、人数が着実に減っていくことで逆に命の重さが実感できる漂流教室よりも人権意識は薄いし命が軽い軽い。漂流教室は70年代前半なのに上の世代からの断絶とか子供の国とか描いててすごいなあ。まあ、社会の崩壊と新世代の勃興とかはノアの箱舟とか、日本だと応仁の乱とかあるし、近代だけのものではないんだろうけど。
あと、大人気作のまどかマギカも家族関係や世代や社会よりも友達や同属意識の方を重視してたんで、そう言う風潮はあるんだよな。あと、魔法少女まどか☆マギカとヴヴヴの共通点と言えば、ほんと、魔女狩りって便利設定だよなー。

しかし、101人評議会は影の存在の割にわかりやすいコスプレをしてて、狩ってくださいと言わんばかりである。

  • 高校生向け

でも、やっぱりこのアニメは高校生向けの残虐ファイト娯楽番組なので、僕みたいな三十代無職男性よりももっと若いポストゆとり世代向けなんだろうなー。
だから、僕はガッチャマンクラウズのメンヘラアラサー公務員のジョーさんに感情移入してうつうつします・・・。

Vガンダムとか∀ガンダムとかキングゲイナーとかとこれを繋げないでほしい。
っていうか、サンライズはGレコが本筋だから!
ぶっちゃけ個人的にはヴァルヴレイヴは1話でダイソンスフィアがリングワールドじゃなかった時点で、SF的には「あー」って成っていたので、ヴァルヴレイヴは寓話なの!
ガンダムのコロニーも逆回転しないしガンダムやイデもオーラ力のエスパーものですけどね)
軌道エレベーターを舞台にした本格未来宇宙SFの「Gのレコンギスタ」!サンライズの次回作にご期待ください!
そ、それまではなんとか、ガンダムビルドファイターズやアイカツ!などでご勘弁を・・・。何卒・・・。ナニトゾ・・・。


記憶が消える軌道エレベーターといえば、テッカマンブレードカミーユ…ダガーさん…子安・・・。ウッ・・・ブラスター化が…

  • 5が61.7%。


66.6の壁は越えられなかったか…。

安らかに…
安らかに…
お眠りくださいヴァルヴレイヴさま…
過ちは繰り返しませぬから・・・
何卒、今後に禍根を残しませぬよう、安らかにお眠りください…
かしこみかしこみ申し上げます…