玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

シドニアの騎士アニメ第8話「不死」エヴァで言うとネルフ誕生

今回は原作三巻。
前半で尖った戦闘シーンの「星白閑の帰艦」から、後半の「不死の船員会」「斎藤ヒロキの暴走」。ヒ山ララァ狂言回しにして、原作4巻の会話シーンも取り入れて、シドニアの歴史を新世紀エヴァンゲリオンの前日譚「ネルフ誕生」のように再構成していたと思う。


前半の戦闘シーンは、紅天蛾(ベニスズメ)の鮮烈デビューと仄烽の戦死の印象がアップされていて印象深い。
仄烽の戦死はマンガでも一コマで一瞬だったので、ガンダムのギュネイの戦死くらいうっかり読み飛ばしがちな所なのだが、お葬式で四天王の横に大きく遺影が飾られていたね。あ、あれ?でも、星白の遺影は?
仄烽と同時に死んだのは四天王じゃない他の4人かな?
あと、烽が死んだ後に気力が下がった仄煉が、紅天蛾に殺されそうになった時に谷風長道が助けに来るが、この時に時間の流れるスピードが露骨にスローモーションと止め絵になった後、長道の継衛の高速連射砲が一気に弾体を加速して大量に弾幕をばら撒いて紅天蛾を撃退するのがすごくカッコよかった。
たぶん、原作のビーム反射奇居子は省略されると思うので、それを倒した高速連射砲の見せ場を、今回に持ってきたのだと思う。(原作だと、紅天蛾と継衛は高速振動ブレードの鍔迫り合いになる)
マンガだとページめくりで時間が断裂して、一気に接近してくる継衛のスピード感を出してる場面だが、そこをスローモーションからの弾体加速のコントラストで見せるのは、良い原作再現。
それと、紅天蛾に乗っている胞衣星白閑が星白の回線で「ホシジロ、イッキゲキハ」って言った後の「フフフ」っていう笑い声が、原作よりも増されて印象的になっている。ホラーテイスト。あと、変質したヒロインの見せ方だし、「フフフ」っていう書き文字と、声優の洲崎綾さんの「うふふふっ」っていう声とは量感が違うので、そこに配慮された演出だ。
やっぱり、原作再現と言うのも大事だけど、テキストやコミックをアニメや映画にするとき、声優や俳優の肉声が乗って、台本から芝居になるという相転移が行われるわけで。だから、書籍の印象と芝居の印象は違ってくるわけで、そこで女性声優の色っぽい笑い声をホラー演出に使うのは、映像メディアならではですね。
前回まで、すごくヒロインとして優しい声を印象つけていた星白閑役の洲崎綾さんの声が、楽しそうなのに一転して邪悪に聞こえるって言う印象操作も非常に芝居の演出付けって感じで良いです。
最近、バンダイチャンネル見放題で、TV アニメ キノの旅 -the Beautiful World-を見ているんですが、これもラノベ原作アニメなんですが。シドニアの騎士と同じ村井さだゆきさんのシリーズ構成。
で、キノの旅は21世紀初頭のアニメで、デジタル移行期のアニメなので、あまり作画は良くない。また、声優もアイドル女優の方の前田愛さんが主演なので、アニメというよりは芝居と言う感じになっている。キノの旅自体が連作短編なので、アニメも1話完結の寓話芝居と言う感じである。
で、ライトノベルの文字媒体の原作を、あまり作画で魅了するタイプではないアニメにする場合、声優の演劇性が重要になって見えてくるんですが。
今回のシドニアの騎士の紅天蛾エナ星白の声の使い方も、「台本から演劇に変化」という意識が強く表れている演出だと思いました。


あと、村井さだゆきさんの脚本だと、キノの旅エイリアン9ブギーポップは笑わないブギーポップファントム)も千年女優も、シドニアの騎士も「変質するヒロイン」なんですよねー。


あと、岐神海苔夫が戦場で滅茶苦茶へたれていた。原作だともっとクールに紅天蛾をカビザシで撃破していたのに、紅天蛾の声にめちゃくちゃおびえていた。まあ、一応撃破はしていたんだが。
クールでシュールな原作よりも全体的にキャラクターの人間味が増しているアニメ版なので、クズの海苔夫のヘタレぶりはそういう点で印象付けなのかな。あと、落合とのコントラストを作るため、って言う全体的な感情の流れもあるよね。


で、後半は斎藤ヒロキ役の小山力也さんと語り部のヒ山ララァ役の新井里美さんの熱演が光る、100年前から14年前までの過去編。小林艦長の大原さやかさんも、ちょっと若い時なので演技を変えているのがグッド。
まあ、小林艦長は実年齢はカビ入手時から考えると600歳以上なので、100年前が若いのかどうかと言うと、ちょっと微妙なのだが。ヒロキが失踪してから精神的に張りつめて声が固くなる、って言うのは分かる。
ヒロキも600年間シドニアを守り続けたシドニアの騎士だったので、すごく疲れていたんだなー。
すごく疲れていて自殺しようとしていたのに、その上で谷風長道を熱血指導して好青年に育てたので、滅茶苦茶かっこいいな。
しかし、逢坂良太氏が成長すると小山力也さんになるのか・・・。


科戸瀬ユレ博士(能登麻美子さん)の出番も増えて、降ろしの儀が次回あるようなので、落合関連のエピソードが残り3話でまとまりそうですね。



っていうか、小衆合船(しょうしゅがふせん)オカリナ、出てきてねええええ!


かなり大幅にアニメ後半の構成の戦略が変わってきそうですね!


やっぱりエナ星白紅天蛾がラスボスって言う扱いになって第一シーズンに区切りをつけるのかなー。


洲崎綾(星白閑 役)、佐倉綾音(岐神海蘊 役)
もずくは第2シーズンでも出るかなー。洲崎さんは第二シーズンでも、違うヒロインの役をやりそうですね。

ラジオ シドニアの騎士〜綾と綾音の秘密の光合成
http://onsen.ag/program/sidonia/
ラジオも面白いね!