玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

シドニアの騎士アニメ第12話「帰艦」アニメ第一部完!

良い最終回だった!2期も決定しておめでとう!買い支えた甲斐がありました。(割と最初から分割2クールで考えてたっぽい気もするけど)


原作のオカリナ編と小惑星編をミックスして、紅天蛾との一定の決着をつけて良かった。紅天蛾の泡状分解についてはオペレーターが言及しなかったという事で、さて、どういう風に今後していくのか、ですね!
というか、一番いいのは静野孔文監督が番組が始まる前に「きっと掌位したくなります」と仰っていてその通りに、決戦が終わった後に掌位の光で帰ってくるところがすごく「よかったねーーーー!」って感じなので、すごく掌位したくなりましたね。
#05話「漂流」の繰り返し演出にもなってるし。とても感動的でした。


そうそう、3DCGのキャラクターの顔の芝居でも充分感動出来たって言うのが、すごくいい。泣いてた所から掌位の逆噴射光を見て喜ぶ科戸瀬イザナと仄煉の顔の表情の変化がすごくいい。顔の表情を出さない小林艦長も、胸の息遣いの動きで感情を表現していたので、3DCGらしかった(ゲームキャラも呼吸するしね)。小林艦長の呼吸による表情は、仮面ライダーなどの着ぐるみヒーローの呼吸みたいでもあり。
また、戦闘終了後の谷風長道と岐神海苔夫の会話シーンもいい。谷風の迷いや怒りや許しや友情や紅天蛾を破壊した後の感慨とかを内包した表情の変化がいい。
手描きアニメ風3DCGなんだが、後半3話は原作の顔芸を真似るところもあったり、いろいろと工夫して手描きを超えた、とまでは行かないが、表情の表現としてとても頑張っていたと思う。
また、3DCGだからこそ、と思ったのは、海苔夫の後ろ姿をナメて階段の下に小さく映っている谷風が会話に合わせて頭を動かしたり身振り手振りする所の表現ですね。
これだけカメラが引いた状態での芝居って、手描きアニメだと線で潰れちゃったりするんですが、CGだからモデリングを流用して遠景でも芝居がつけられてて感心した。もちろん、これまでも別セルに描いたキャラを縮小コピーして小さくする、みたいな手法はあったんだけど、それはそれで線の質が他のキャラや背景に馴染んでない、っていう作品がいくつかあったと思う。
だけども、今回のシドニアの騎士では、最終回のラストで、主人公のライバル(にもなり切れてないんだが)に対する感動的な長いセリフって大事なシーンで、そういう遠景カメラの演出にチャレンジしていて、それでちゃんと谷風の気持ち的なものが感じられたので、それはいいと思う。
多分、プレスコで声の芝居に合わせてキャラの息遣いの動きなどの絵を作っていったって言うのもあると思うんだが。
遠景で重要な感情の芝居をさせるって言うチャレンジ意欲は評価したいところ。
しかも、その遠景とかスケール感自体が、シドニアの騎士とか弐瓶勉作品の持ち味や特性でもありますからね。そこを大事にした演出は素晴らしい。


なので、なので、そういうスケール感の演出効果が日常場面と地続きで、戦闘シーンも作られているため、ロボット戦闘場面もCGだけどゲーム的な無機質さよりも、中のパイロットの感情も感じられてよかった。
戦闘画面超巨大ガウナの内部に侵攻する巨大ロボットと、その中の人間のパイロット、というスケール感の対比が感じられるアクションシーンもすごく良かった!
人間の感情と連結している衛人のアクションと、感情が一切わからない巨大怪獣の奇居子が動画として連結している、って言うオーガニック的な感触はすごくいい。怪獣にやられたロボの中の人がバタバタ死んでいく話だけど、ゲーム的に軽く死んでいくんじゃなくて、死ぬことの重みをきちんと作っていたかと。
だからこそ、生還した10人がとても尊く見えて感動できるわけです。


しかし、超巨大ガウナの内部泡状分解から脱出するサマリ班って非常にハリウッド映画っぽかったし、BD画質の大型モニターに映してスピーカーで聞くと、ド迫力でした。映画並みのスケール感です。
また、超巨大ガウナの胞衣表面の質感や書き込みも原作以上だし、しかもそれがうねうねと胎動するとか、CG技術凄いなーって思いました。
そして、散々死亡フラグを建てて「俺を置いて先に行け!」という決定的な死にセリフを吐いても生還する弦打攻市、ほんとすごいな。しぶとい。原作では今後、超エース級の大金星を挙げるし。そこまでアニメでやるかは謎だが。とにかく弦打は人が死にまくる弐瓶勉作品の中ではトップクラスの死ににくいわき役だな。シドニア最強四天王とは何だったのか(慢心、実戦経験の違い)。
バイオメガのコズロフ並の死ににくさだな。いや、コズロフは不死のクマなのでむしろヒ山ララァさんなんだが。



で、ハリウッド映画並みの迫力だったんだけど、やっぱり白眉は紅天蛾と継衛のドッグファイトですね!
やばい。半端ない。
何がいいって、マクロスFを軽く超越した所です。いや、マクロスFも割と昔の作品なんだが。
マクロスFって宇宙戦闘機とかロボットが高速戦闘をするアニメで戦闘シーンはCGなんですが、あんまり意味もなく二重らせんで飛行して撃ちあいして、大して意味もない殺陣であんまりおもしろくなかった。
マクロスFの戦闘シーンはCGが細かいし速くてかっこいいんだが、動きの意図が伝わってこなくて、単に早すぎて見にくい、って言う印象だった。(映画版は見てないので、また違うのかもしれないけど)
高速宇宙戦闘って言うのは非常に難しい。
ガンダムも最近のUCとか手描きアニメとCGを融合させていたけど、あんまり僕は感動しなかった。手描き時代のファーストやイデオンなどの板野サーカスは独特の迫力があったけど、あれはあれで手書きで書ける範囲の空間に限定されていた、と言わざるを得ない。(もちろん、逆襲のシャアとか映画のフレームが限られているからこそ、フレームの外で射撃や移動が行われて、宇宙空間の広さを感じさせるっていう演出手法もあったわけですが)
まあ、あんまり他の作品をけなすのは良くないですけど、紅天蛾と継衛とのドッグファイトは3DCGとして自覚的に長距離宇宙空間高速戦闘を描くぞ!ってのが感じられてとても評価が高い。
原作でも宇宙のスケール感とか、戦闘機の運動慣性とか自覚的に描こうとしてるんだけど、やっぱりマンガ媒体は一コマ一コマ断絶しているという特性がある。(だからこそ、カットインとかで工夫もできるし、コマごとに変化をつけることで高速感を出す演出もある)
でも、アニメは一秒6〜30コマで連続した動きを付けてるんで、高速戦闘が実際に高速戦闘と言う速度感で見れる。でも、単に早いだけじゃなくて、きちんと殺陣がつけられていたのが感心した。
マクロスFとかドラゴンボールでは近距離で格闘して、急に遠ざかって遠景でロケットの噴射光とかの軌跡だけが見える、って演出が多かった。たぶん、演算が難しいから近景と遠景の中間を飛ばしていたんだと思うけど。
んだけども、シドニアの騎士は宇宙の3DCG 空間を設定して、その中でのモデルの大きさとか距離や速度をめっちゃ頑張って演算していて、それが画面の説得力になっている。近景と遠景と、その中間の接近や離脱の間がシームレスに3DCGのモデリング空間で描かれているので、非常にリアルで説得力と緻密さのある動きの描写になっている。
紅天蛾がヘイグス粒子拡散攻撃をする所とか、それを避ける継衛の挙動とか、戦闘の一挙手一投足が描かれていたし、距離の違いで谷風がちゃんとヘイグス粒子砲と連射砲を撃ち分けていたのも非常に戦術的でカッコよかったし説得力がある。
継衛と紅天蛾を外からとらえたカメラが3D空間を演算してるのもすごいけど、継衛のコックピット内でレーダーとかコンソールパネルやモニター表示のリアルタイム表示を見て谷風が頑張って戦う所も非常によかった。ゲーム的になりかねない表現だけど、音響やカメラの振り方などに工夫があって、命がけで戦っているプロの戦闘機乗りの緊迫感が伝わってきた。
やっぱり、未来メカのレーダーとかコーションサインは燃える。しかも、今回は3DCG で演算されているから、実際のコックピット内のレーダーの表示と、戦闘してるロボ作画の距離が連動してリアルタイム演出されていて、すごく未来のアニメっぽくて良い。


そして、その決着が「ロケットパンチだー!」ですよ!
リアルなドッグファイトを頑張って描いて、かなり硬質なメカアクションを描いているけど、その結着は谷風が紅天蛾胞衣星白に対する「お前なんて人間でも星白でもない!」っていう非常に生っぽい感情の爆発で描く。
これで、単なるメカ作画だけでなく、ドラマになってるんですねー。いいですねー。
しかも、煉が烽の仇討のために谷風に託した最後の一発のガウナ本体貫通弾って言うのも非常にドラマチック。リアルな描写もいいけど、やっぱりアニメはお芝居だし娯楽なので、見栄を切るようにロケットパンチでトドメ!という外連味はとてもいいと思うんだよ。



色々と良い描写が多いアニメで、他にもいろいろと言いたいことはあるが、僕も忙しいので、いったんこれくらいで切ります。



しかし、第九惑星戦役って命名しちゃったよ!2期!
どこまでやるんでしょうね?
原作12巻も一応、惑星ナインにシドニアが駐留しているし、そこまでやるのか?
不死の船員会に対する不信感と憎しみをあらわにする小林艦長と落合、岐神海苔夫の葛藤など、今後の陰謀の伏線も最終回に持ってきましたね。さて。


そして、メインヒロイン白羽衣つむぎキター!!!
巨神兵系少女ヒロイン!異形萌え!
白熱するバトル描写と、エスカレートするハーレムはこれからが本番で目が離せないですね!!!


アフタヌーン萬画的にはアニメに合わせて14巻くらいで終わってもきれいだと思いますけど。(寄生獣の10巻エンドはすごく綺麗だった)
でも、ああっ女神さまっ!はめっちゃ続いたし、ラブやんもまだやってるし、どうなんすかね



RIOBOT 継衛 (アニメ化記念カラー)

RIOBOT 継衛 (アニメ化記念カラー)