玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

当サイトはGoogleアドセンス、グーグルアナリティクス、Amazonアソシエイトを利用しています

無敵鋼人ダイターン3第33話 秘境世界の万丈ギャリソンダイターンと安彦回

脚本:松崎健一 絵コンテ:只野泰彦 演出:藤原良二 作画監督:只野泰彦

いつものようにあらすじ
http://higecom.web.fc2.com/nichirin/story/story33.html

今回のコンテと作画監督を務めた只野泰彦さんは安彦良和さんの変名。どことなく万丈がアムロっぽい目をしていたり、またギャグとシリアスのメリハリが効いたよい画面に仕上がっています。
 ストーリーとしては悪くはありませんが、ちょっと詰め込み過ぎてもったいなかった印象も少々。第三者を介入させる松崎さんお得意の展開と、何よりもギャリソンが操縦するダイターン3という意外性満載の展開は1本にまとめなくてもよかったのでは。ドイルの意外な心変わりや何よりも、ギャリソンのサンアタックを見たかったとも思います。惜しい。

というわけで、スーパーロボット大戦などで有名なギャリソン時田がダイターン3を操縦する回。
そして、安彦良和ゲスト回。
ギャリソン時田の戦い方は意外とスマートで格好良い。また、安彦絵コンテ・作画監督ということで、いつもの「世のため人のため〜〜〜かかってまいられい!」のバンクシーンも書き直されていて、このころの安彦良和らしいスマートな描線で、タツノコプロや中村プロの濃い絵柄が多いダイターン3の中では異彩を放っていて、見ていて面白い。
だが、確かに名無し・A・一郎さんが言うように、ギャリソンの「サン・アタック」が見たかった、と言う気持ちもある。
また、今回のゲストの敵の声は戸田恵子さん。これもガンダムに続く感じでよかったです。
メガノイドと生体サイボーグの違いについては、生体部品と機械部品の比率の違いに過ぎないからそんなに目くじらを立てなくても・・・って言う気がしましたが、コロスにはコロスなりの考えがあったのかなあ。
まあ、電子機械が使えない秘境世界で人の意識を乗っ取るオーパーツオリハルコンって言うのは面白いアイディアだし、それを活かすための生体サイボーグの登場と言う所でしょうか。ダイターン3は特に問題なく動いていたけどな!
万丈がターザンみたいになるのは、割といつものこと。
また、オリハルコンと言えば海のトリトンですが。あんまりトリトンとは関係なく。
むしろ、海のトリトンでのオリハルコンと言えば、武器にもエネルギー源にもなるということで核兵器のような面があった。
で、コロスはオリハルコンを危険なものとみなして核ミサイルで一帯ごと破壊しようとして、それを止めるためにコマンダー・ドイルが突撃して刺し違えて自爆した。
コマンダー・ドイルが女としてでもメガノイドとしてでもなく、考古学者としてオリハルコンの遺跡を守るために命を捨てる、と言うのは若干精神的に熱いものがある。泣くほど感動できるわけでもないけど。
ただ、自分が守るべきと考えた物のために命を捨てる戸田恵子と言うのは、ガンダムのマチルダさんに似ている面もある。
そして、やっぱりダイターン3にも登場した核ミサイル。
富野アニメはやっぱり核兵器が出ると相場が決まっているのだろうか?ほぼすべての富野作品には核が出てきます。オリハルコンも核のメタファーだし。
だけど、まあ、今回は別に反核とか汚染とか技術の恐ろしさとか、核兵器の思想的な側面はあまり描かれずに、単に一帯を焼き払う兵器としてコロスに使用された。
うがった見方をすると、核兵器や機械技術を用いるコロスと、生体サイボーグ主義で古代遺跡を守ろうとするドイルの考え方の対比、と言う風にも見えるけど、そこまで深刻な雰囲気にもならず。
ギャリソン時田が執事の仕事やテレビドラマを見る合間になんとなくダイターン3で敵をやっつけて家に帰るって言うとぼけた面も強調されたためそんなに重苦しい印象にもならず、サラッと見れた感じ。