玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

重戦機エルガイム21〜24宇宙放浪後編 妹などが出ました。

第21話 ザ・テンション 脚本:富田祐弘 ストーリーボード、演出:関田修 作画監督:金山明博
第22話 クワサン・オリビー 脚本:渡邊由自 ストーリーボード、演出:今川泰宏 作画監督:亥間我子
第23話 ゼネラル・クロソ 脚本:渡辺麻実 ストーリーボード、演出:川瀬敏文 作画監督大森英敏
第24話 アスフィー・ハート 脚本:富田祐弘 ストーリーボード、演出:川手浩次 作画監督:坂本三郎

  • 第21話 ザ・テンション

・アムが誘ってターナに同乗していた山賊上がりのハッシャ・モッシャがアムとダバを人質にして、ギャブレット・ギャブレーに売ろうとした。
・ダバはギャブレーに「ポセイダルがペンタゴナの全てを支配している」と伝えた。ギャブレーはそれに対して多少思う所があったようだ。ギャブレーはポセイダルについて「美しさは悪意を秘めているのか」とか思う。
・キャオがエルガイムでギャブレーの戦艦に向かい、ダバたちを救出しようとする。
・ダバとアムは縛られながら、拾ったライフルで縛られたロープを切断して逃げる。とにかくエルガイムは毎回ビンタされたり縛られたりと言うシーンが多い。ノルマか。
・アステロイドベルトにおいて、ネイ・モーハンのバルブド隊とギャブレット・ギャブレーのグライア隊がエルガイムを巡って手柄の争いになる。
・ともかく、ダバたちはギャブレーの宇宙船から逃げ出すことに成功し、ハッシャ・モッシャはギャブレーの戦艦に押し付けられる。
・ダバ・マイロードは「ハッシャ・モッシャやギャブレット・ギャブレーも根は悪人じゃないから、僕は人は信じたい」とか甘いことを言う。
・ダバたちの戦艦のレーダーとか銃座を担当している脇役のスタッフが「ゲームセンターで射撃の腕を訓練してる」って言うが、微妙にキャラ立ちしない感じ。やっぱりダバ一行の4人とギャブレーばかりキャラ立ちしている印象。

  • 第22話 クワサン・オリビー

・わーい妹回だ!
・クワサン・オリビーは宇宙商売船の女社長のように営業していて、その船イプシオンにダバたちが食料を買い付けに行く。
・しかし、その船は商船のふりをして、反乱軍やヤーマン人を殺害しようとする任務を帯びたポセイダルの偽装軍艦だった。
・クワサン・オリビーはヤーマン族に鼻が効くという特殊能力を持っていて、それを利用してヤーマン狩りをしているのだ。
・オリビーは洗脳されて、能力だけを若本則夫声の副官に利用されているようだ。その船の手下たちも国を滅ぼされて仕方なく雇われている男たちだったようだ。
・ダバが捕虜になったことをレッシィが察知して、砲撃してくるが、ダバたちはさらに縛られて脅される。本当に毎回縛られるアニメだな。ノルマ。
・しかし、まあ、毎度のことのように脱出したダバはクワサン・オリビーと接触して顔や黒子などをよく見て確かに彼女が自分の義理の妹だと確かめる。
・レッシィのディザートとハッシャ・モッシャのマシンナリーの交戦。
・ダバたちが脱出しようとしていると、精神錯乱状態になったクワサン・オリビーがコアムの国の歌を歌う。その歌はポセイダルに禁じられているのだが、同じように国を失った乗組員はその歌に共鳴して歌いだす。若本規夫は激昂して歌った部下を殺害する。それがきっかけとなって内乱に成る。その隙をついてダバはエルガイムで商船を脱出する。
・そこへ、ギャブレット・ギャブレーのアシュラテンプルが登場して戦闘に成る。
アシュラ・テンプルの高熱散弾兵器・リバースボマーがダバのエルガイムにダメージを与え、セイバーでの切り合いになる。
・ダバはオリビーを手に入れようとするが、イプシオンは去っていく。それを負うダバをギャブレーが邪魔する。
・ロボット同士の切り合いがパイロット同士のイメージの中のチャンバラに置き換えられるのは今川演出らしい。
・そして、アシュラ・テンプルの「物干しざお」バスターランチャーが初お目見え。うーん。強い。
・だが、別にバスターランチャーで誰かが死ぬこともなく、エルガイムもシールドと左前腕を失った程度の軽傷で済んだのでそんなにすごい感じはしない。
アシュラ・テンプルのバスターランチャーも整備不良で1発で撃てなくなる。
・平静になったオリビーは「叛逆した部下を全員射殺しろ」と冷徹に命令をするが、若本則夫(リョクレイ)としては、それは洗脳が不安定になっていると感じる。
・そう言うわけで、やっぱり微妙に不完全燃焼なのだ…。しばらくはダバとオリビーのすれ違いが軸になるのだろうか。

  • 第23話ゼネラル・クロソ

・どうもここ数回は1話完結のようだ。
・ファティマのクローソーとは関係ない
・特に理由もなくトライデトアル星に降下したダバ一行。
・そこで、反乱軍のクロソ将軍との人物に間違えられるダバ一行。クロソ将軍がトライデトアル星に降下するという情報が反乱軍にあり、タイミングが被ったので間違えられたのだ。
・現地の反乱軍と合流したダバたちだが、クロソ将軍の名を騙ったと思いこまれて縛られる。緊縛ノルマ
・ダバ一行の4人は正規軍の指名手配書が本人確認だとして誤解を解く。しかし、ダバの宇宙船のターナの操縦をしていた脇役の二人はどこに行ったのか…?こういう所の描き方が雑だ。
・クロソ将軍の本物は正規軍に殺害されていた。しかし、偽物のクロソ将軍は正規軍のネイ・モーハンによって仕立て上げられていてスパイとして送り込まれた。
・偽のクロソは単なる犯罪者の女たらしでしかなかったが、声が曽我部さんなのでイケメンだ。
・偽のクロソがネイと通信していた所を見た反乱軍の兵士の証言と、直観でダバは彼が偽物だと看破した。
・偽クロソとチャンバラに成るダバだが、戦いながら本物の将軍に成り代わって反乱軍に成れって説得した。
・それで夢を見た偽クロソはクロソ将軍として戦おうと思い、市街地の反乱軍を指示する一般人に向かって演説をする。
・対して、ネイ・モーハンとグライアの4機くらいの部隊が反乱軍のいるマレーニキの町を空爆しつつ、クロソが偽物だと市民に大音響で知らせる。
・しかし、ダバのエルガイムと偽クロソの奮戦により、反乱軍運動の市民は士気が高まり、街の中に隠していた対空砲や手持ちバズーカでオージェを狙い撃ちにして、次々と撃つのでオージェのバリアが弱まる。市民の反抗の感動的な感じ。
・そして、偽クロソは本物になるために「哀しく死ぬより、みんなの前で死ねば、これはこれで捨てた人生じゃないってことさ」と叫んでネイのオージェに特攻して死ぬ。夢を見た小悪党の死の感動的な感じ。
・そして、ダバのエルガイムはオージェの片腕を落とす。が、それだけで特に次回につづくわけでもなくあっさりオージェのネイは逃げかえる。この、一話完結でいい話をしていくのは悪くはないけど、でも、やっぱり敵があんまり死なないし、惑星の移動も特に意味や広がりが無いし、拠点の構築とか戦線もはっきりしないし、全体的に不完全燃焼な印象がある。
・20話の小惑星基地に味方を作るとか、こうやってダバが各地で反乱軍の芽を作っていって後半の一斉蜂起につなげたい、と言う意図は何となくわかるが。しかし、芽を作る過程がそういう作り手の都合の伏線作りでしかないために、ダバたちの行動や航路に意志が感じられず、あんまり感情が乗らないために感動的な感じのいい話をちりばめられていても、散りばめている、と言うだけの印象で全体的な盛り上がりに欠ける。

  • 第24話 アスフィー・ハート

・最初から特に説明もなくいきなり雲海の上でダバ一行の宇宙船とエルガイムがワイヤーで連結された無人マシンナリーに対して空中戦をしている。どの惑星なのかはわからん。
・それらのマシンを操っているのは、序盤に殺害された女盗賊のミヤマ・リーリンの娘のミヤマ・アスフィーだ。
・アスフィーはギャブレーに付いたハッシャ・モッシャからダバがリーリンを殺害したと嘘を教えられていて復習に燃えているのだ。実際にリーリンを殺害したのはハッシャ本人だ。
・ギャブレーとハッシャはアスフィーを利用してダバたちを殺させたいのだ。どの惑星なのかわからないし、アスフィーとハッシャがどういう経緯で接触したのかは全く分からないのだが。
・まあ、単発の一話完結で母子の復讐劇などの「いい話」を見せようというテレビアニメなんだろう。番組としてはそれでいいんだが、やっぱり機動戦士ガンダム伝説巨神イデオンみたいに大河ドラマとしてのきれいな連続や盛り上がりには欠ける。
・戦闘中などでレッシィとアムがピンチになって「いやーん」「おねえさまー」みたいにレズっぽく抱き合ったり、特に意味もなく爆発してパイオツやブラジャーが見えたりという雑なサービスシーンがあるんだが、80年代っぽさはある。ハッシャとギャブレーの汚い抱擁シーンもある。
・アスフィーはダバの船でダバの説得を受けるがレッシィを殴って気絶させてダバを狙う。
・シャワーを浴びているダバの首を絞めようとするアスフィー。シャワールームでのワイヤーでの首しめと言うのは先日のアルドノア・ゼロの姫様っぽくもある。ただ、アスフィーが首を絞めている時の自分の顔を鏡で見て殺人をすることの重みを感じる、という点の演出ではアルドノア・ゼロよりも若干上手いと言えるかもしれない。が、アルドノア・ゼロはエルガイムよりもメインキャラが多いので、描き分けの違いかもしれん。
・ダバのシャワーで全裸と言う雑なサービスシーン。
・ダバの裸を見てはしゃぐアムがカメラに向けてギャグをするのは、やっぱり80年代っぽい。というかうる星っぽい。
・で、戦いの決着はメカ戦闘に持ちこされて、アスフィーのメカ、エルガイムたち、ギャブレーとハッシャのメカの三つ巴に成る。その中でハッシャがアスフィーごとエルガイムを撃破しようとするのだが、ダバがヒーローらしくアスフィーを救う。いい話。
・そして、アスフィーはメカを失って一人たたずむ。ギャブレー部隊も適当に痛手を負って撤退。ダバたちも去る。いい話なんだが、連続ドラマな割に単発過ぎてこの別れがすごく唐突。なんか、シリーズ構成が上手く行ってないんじゃないか?単発でいい話を盛り込んで番組進行をなんとなくしのごうという意識はあるんだが、全体的なまとまりには欠ける感じで。
・ラストの挿入歌に「傷ついたジェラシー」で、26話からのオープニングの「風のノー・リプライ」より早く鮎川麻弥さんがデビュー。これは森口博子さんがZガンダムの挿入歌「銀色ドレス」で「水の星へ愛をこめて」より先にデビューしたのと同じ手法


やっぱり、この全体的なストーリーのまとまりに欠けている感じはスポンサーの意向ですかね。ダンバインの後半でスポンサーのおもちゃメーカーのクローバーが倒産して、ガンプラバンダイがメインスポンサーになったということが影響してるのかなあ。
聖戦士ダンバインの後半はスポンサーになったバンダイのテコ入れで無理に地上に上がったということが批判されがちなんですが。
僕は、ダンバインの後半の地上編でやけくそになって核ミサイルを撃ちまくる所は大好きなんですけどね。核兵器は富野らしいし。ファンタジーと現実がごっちゃになって世界が破滅するところの勢いも面白かったし。チャム・ファウが地上に取り残されて語り部になる、って言う所も全体の構成として綺麗だと思ってるし。多少、アメリカを占拠したドレイクの動向が鈍かった能登小の性格がゆるいという点に不満があると言えばあるがその程度ですね。


しかし、エルガイムはどうもダンバイン以上にストーリーを見せるというより「メカ」を見せていくという意識が強くてストーリーが弱い。それに80年代のヤングマンに人気な高橋留美子的なドタバタとかロリコンを採り入れたサービスシーンとかを盛って退屈させないような番組にしようという意思は見える。
永井豪ロボットアニメや長浜忠夫ロマンのように各話完結でロボの活躍を見せて超合金のおもちゃを子どもに売って行こうという番組とは違って一応少しはリアルだけど、バンダイがスポンサーになってリアルっぽいプラモデルを売るという点ではやっぱり玩具の30分CM番組に過ぎないんじゃないかなーと言う印象はある。
でも、それってティーン向けやプラモデルモデラーに向けているという点では男児玩具のロボットアニメよりは対象年齢が上だけど、やっぱり宣伝に過ぎないんじゃないかなーって思う。
そういうプラモデルになりそうなメカを見せていくという意識がシルエットを優先した大河原邦男メカから、内部までディテールアップした永野護のメカデザインに変更という路線変更に現れてるんだろうねえ。
まあ、プラモデルモデラー系のデザインと言えば、ザブングルダンバインでの当時若手だった出渕裕氏のデザイナーとしての起用として現れているんだけど。
当時のプラモデル業界はスター・ウォーズガンプラと双璧を成していて(戦車についてはちょっと謎。艦船ブームはもうちょっと前だと思う。スーパーカーブームはもうちょっと後)、出渕裕氏の砂漠作業メカとしてのデザインはスター・ウォーズ系です。永野護さんもスター・ウォーズを意識したランドブースターとかのデザインや、ライトセイバーとか惑星間戦争の世界観を作っている。
という点で、すごく時代に沿っているねえ。
それで、バンダイとしてはそう言うプラモデルとしては中途半端だったので、やっぱりガンプラを売ってくれ、という意向で翌年のZガンダムの企画に成って、だからこそエルガイムの後半は雑になってしまったと思う。そういう点では単に番組スポンサーのためにテレビの1年の枠を埋めるためだけの流れ作業と思ってしまう。


しかし、そういう時代の徒花の一過性の番組に過ぎないけど、デビュー作から30年も連載が続いているファイブスター物語に続くという点で、永野護さんの一念を感じる。
模型ファンにもガンプラとは違う次元でモーターヘッドは支持されてきたし、デザインや世界観のコアにはパワーがあるんだよな。番組としては不完全燃焼気味なんだが。
シェル・ブリットとかブレンパワードなどFSS以外の永野デザインも天才的に機能性と美意識がとがっていてカッコいいと思うんだよなー。天才ですね。


重戦機エルガイム 1/144 ディザード

重戦機エルガイム 1/144 ディザード