監督=富野由悠季/脚本=富野由悠季
絵コンテ=斧谷稔/演出=森邦宏・居村健治
キャラ作画監督=柴田淳
メカ作画監督=城前龍治
戦艦作監=仲盛文
作画監督陣が厚くなっていて作画ポテンシャルの高位安定を期待できる。このクオリティを最後まで維持してくれれば!
個人的には、作画監督の顔似せよりも芝居の良さと納期(脚本は全部で来てるし、今回はWOWOWやネット配信という甘えの延期はできないのだ!)を優先してほしいので、これくらいの顔の崩れはアイカツ!で鍛えられたサンライズ視聴者としては全然オッケーです。
アイカツ!はこれくらいでも全然イケますからね。これがサンライズのスタンダードラインだ!!!
「設定までコンテに描き込まないと、世界観が劇として定着しない……」という妙なことが起きてしまっているのです。アニメって、もっと気楽に作れていたんだけど、今はそういう部分がなくなってしまい、正直言うと苛酷に感じています。
大人が「G-レコ」を見る必要はない! 「ガンダム Gのレコンギスタ」富野由悠季に直撃取材 P1 - アキバ総研
こういう崩し顔もメリハリになってて、逆にかわいいじゃん。
ガンダムの作画の最低ラインはククルス・ドアンの島!
サンライズ的にはザンボット3の伝説の「富野喜幸作画」があるし。でも、このザンボット3の監督原画についてはGレコのキャラデザインの吉田健一さんが
吉田健一 @gallo44_yoshida 2013年3月28日
@akiman7 『星が輝くとき』のラスト、勝平の慟哭は富野さんじゃないかと思います。あそこ、よれよれなのだけど僕が描いてもあんなに伝わる絵にならないと思うんですよね、、、。好きなシーンです。未確認ですが。^^
https://twitter.com/gallo44_yoshida/status/317011774937370624
っておっしゃってるので。線の綺麗さとか、キャラ似せを超越した所に富野アニメはあるから!
だからこれでいいんだ!あとは最終回の監督コンテが3月中に上がればいいと思っています!⁽SHIROBAKO脳)発動オチはもう嫌だ…。絵コンテさえ上がっていれば何とか…。なんとなればBANKも得意技だし…。
分割2クールに慣れていると、ガンダム Gのレコンギスタがストレート2クールってそわそわするな…。脚本は全部で来ている!でもロボットのデザインの上りによって全直しする事案もあるらしいぞ!うーん。
- このブログはチラシの裏なので正当性は全くない個人的な手記だ。
6話のコメント欄でお叱りを受けましたけどね。
娯楽作品なので、喜怒哀楽が散布されているのは当たり前。
見る側の心が病んでおればこそ、欺瞞だのごまかしだの残酷だのと、本来のテーマとは関係の無いパーツに拘る事になる。
富野はそういうオタクを否定しているんですよ。
一部だけ切り取って評論するのはフェアじゃない。
「http://d.hatena.ne.jp/nuryouguda/20141031/1414749963#c」
フェアも糞もないよ!長文ブログを書いても、アニメは一話に数千枚の絵があるわけで、その全部を俺が書き起こせるわけないじゃん。最近、ブロガーごときに「フェアな評論」や「正当な意見」を要求するリテラシーの高い読者さんが増えていますが、このブログも更新したら一日1万アクセスくらいありますが、正しい見方や本来のテーマなんか知るか!そんな本来の意図とかオチをテレビで見てるだけの視聴者が7話視聴の段階で理解するとか、そんな2クールアニメはつまらないでしょう。ていうか、未だにイデとかニュータイプとかブレンパワードのビープレートとか、みんなよくわかってないし、映像的にも本編でははっきりとした答えは描かれてないし、その余白が妙味になってるわけじゃないですか。
富野アニメって割と群盲象を撫でるという雰囲気があるので。でも、群盲の数が増えると解像度は上がるのがクラウズ論壇時代のアニメのデータバンクブログの繋がりなので。だから僕は間違った意見をとりあえず投下するぞ。
ていうか、間違った意見を言って失う物より、「そこはちょっと違うよ。大気圏突入の時に温度が上昇するのは摩擦熱じゃなくて断熱圧縮だよ」とか指摘を受けることで得られる情報量の価値の方が大きいので。それがネット時代のクラウズ論壇なので。
僕は間違うよ!
ていうか、このアニメについて富野監督も「子どもたちに大人たちの問題を見せたい」って言ってたし。
問題は、今の我々には、この問題の解決をつけられないからです。解決法は、『G-レコ』を見た子どもたちが50年後に見つけてくれたらいいな……と思ってます。
大人が「G-レコ」を見る必要はない! 「ガンダム Gのレコンギスタ」富野由悠季に直撃取材 P1 - アキバ総研
― 本作で最も富野監督が描きたい具体的なテーマを教えていただけますか。
今の大人たちがやっていることが全部ダメだから、子供たちに新しい方法を獲得してもらいたいと思っています。
翔べ!『G-レコ』! 脱ガンダムに導いた"元気と芸能" - 富野由悠季監督が語る『ガンダム Gのレコンギスタ』【前編】 (1) AKB48やももクロレベルの楽しさまでシンクロできるような作り方を意識している | マイナビニュース
僕も問題でダメな大人としての振る舞いを晒すしかないと思ってます。
間違ったことも言うかもしれないけど、とりあえずチラシの裏だから好き勝手に書くね。
チャイコフスキーにも、ひどい楽曲はあります。それでも、後世の人は一応交響曲として演奏をしている。どう考えてもひどい楽曲としか思えなくて、解説を読むわけです。すると解説が本当に無理矢理曲想に合わせて理解する努力をしていて、クズを理解するのはダメだぞということをやっている。ひどいアニメや映画でも一生懸命褒めているのと構造は同じで、クラシックの世界でもそれがあったということです。
翔べ!『G-レコ』! "大人は見るな"の真意と次世代が持つべき意識 - 富野由悠季監督が語る『ガンダム Gのレコンギスタ』【後編】 (1) 5分で"脱ガンダム"のキャッチコピーができた関係性は伊達じゃない | マイナビニュース
僕は富野アニメは好きだしGレコも好きになれそうだから一生懸命褒めますけど、変なアニメだとは思う。
- 今回のキーワード
今回のキーワードはズバリ、「ポテンシャルエネルギー」!間違ってるかもしれんが、僕はこう思いました。
ポテンシャル(英: potential)は、直訳すると「潜在性」を意味する物理用語。
最初にポテンシャル(スカラーポテンシャル)の考え方を導入したのは、ジョゼフ=ルイ・ラグランジュである(1773年)。
位置エネルギーとは、物体が「ある位置」にあることで物体にたくわえられるエネルギーのこと。力学でのポテンシャルエネルギー(、英:potential energy)と同義である。位置エネルギーが高い状態ほど、不安定で、動き出そうとする性質を秘めているといえる。
ポテンシャル - Wikipedia
うーん。富野監督は理系だなー。(正確には理系に憧れてロケット技術者になりたかったけど高校のころに致命的に数学が出来なかったので仕方なく日大藝術学部映像学科に入学したが政治活動していた系)
僕も阿良々木君並に国立大学に入学するまでは神童だったけど、その後致命的に数式が読めなくて実験機材をパウリ効果で破壊して落ちこぼれて人生に挫折したので。
中途半端な雑学知識はあるけど勉強ができなかったんですよ!っていう富野監督には親近感がわきますね。
って言うか、劇中でマスクが「格闘戦では高度を取らないと勝てない」「フン!落下する戦闘しかできんくせに」って言っているし。高さはパワーなんだ!高さは位置エネルギーを支える力なんだ!
っていう。
ここで言う格闘戦とは、多分取っ組み合いの空手のような格闘戦ではなく、戦闘機のドッグファイトとしての格闘戦だと思う。宇宙世紀の後のリギルドセンチュリーの技術レベルはよくわからんけど、作中のマスクがそう言うんならそうなんだろ。このアニメの中ではな。
しかし、「高度を取った方が空中格闘戦で勝つ」って、アナクロな戦闘機理論だなあ・・・。
「戦闘機とドッグファイト」は目視内距離戦闘について解説します。
高度と速度の和を空戦エネルギーと呼び、高度を稼ぐためには上昇して速度を犠牲にし、速度を稼ぐには降下して高度を犠牲にしなければならず、お互いに両立はしない特性があります。
一度接敵した後に空戦エネルギーを増やす方法は存在しません。
しかし速度性能において圧倒的に勝っていた零戦は、数年後に更に圧倒的に勝るパワーを持った連合国の戦闘機に、太刀打ちできなくなってしまいました。
http://www.masdf.com/crm/dogfight2.html
エネルギー機動性理論 - Wikipedia
エネルギー機動性理論(英語: Energy–maneuverability theory; E-M理論)とは、元戦闘機操縦士兼工学博士のジョン・ボイドが1962年に提唱した航空機(戦闘機)の機動性に関する理論であり、空戦理論である。発表後には戦闘機開発に多大な影響を与えた。
これは位置エネルギーを運動エネルギーに変換することで速度を稼いだ、そして逆に機体に十分な運動エネルギーがあれば勢いよく上昇させる事でいつでも高度の位置エネルギーに変換できることを意味し、これがボイドの考えたエネルギー保存の法則を使った空戦の形だった。
1962年って、ベトナム戦争前の理論なんだ…。1947年初飛行のMiG-15に対する理論ですよ。
でも、2000年代までの戦闘機戦術の基礎らしい。(今はどうか知らない)
ネリス空軍基地に配置されたボイドは、格闘戦技術(the dogfight tactics) 教官となった。ボイドは、学生機の前方の不利な位置から40秒以内に立場を逆転することができるかどうかという賭を学生として、40秒でボイドが学生機の後方につき、賭金40$をせしめた。ここから40秒ボイドというあだ名が付いた。ボイドは、本来わずか20秒でもいいが、余裕をみて40秒としていたという。
1950年代末、ボイドは格闘戦技術を「空戦研究」(Aerial Attack Study) という秘密報告書にまとめた。この報告書は秘密版であるにもかかわらず、同書の内容が自由世界に広まり、空戦のバイブルとなった。同書は、空戦理論に革命的変化を与えた。チェスの手引き書の構想上の優雅さでもって戦闘機間戦闘の差し手、応手の理論を展開した。現代空軍の戦闘機戦術理論は、ボイドの理論に基づいているといわれる。
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未来のスーパーロボット(殴り合いをするくらい頑丈)バトルアニメなのに、なんで戦術論が20世紀の航空戦闘機レベルなんだよ!うーん。
富野監督なりにゼロ戦アニメ「風立ちぬ」をやりたいのかなあ…。松本零士先生とかちばてつや先生の戦記物漫画みたいな感じがある。殴り合いができる頑丈さでビームとか撃つロボットなのに空戦理論をアピールしてくるとは、たまげたなあ…。
こんな腕白な殴り合いをするロボットに空戦理論なんか適応できない気がするんだが…。
まあ、マスクはそう教えられてそう思ってたんだろう。G-セルフが規格外で時代のスタンダードな性能理論を凌駕しているってことでもあるね。
あと、アナクロな第二次世界大戦レベルの戦術論をアニメにするって言うのはわざわざミノフスキー粒子でレーダーを殺したファーストガンダムや、南北戦争後のアメリカに似た世界を舞台にした∀ガンダムを見るに、富野監督のガンダムのスタンダードというか、好みなのかもしれない。有視界飛行戦闘のロボットアニメを作るには第二次世界大戦レベルにしないと絵にならない(そうでなければ長距離ミサイルで終る)というのは富野監督が昔から言っていたことだ。
戦闘妖精雪風は良いホモアニメだった…。(銀河英雄伝説は長いので見てない。あいつが死ぬ所まで見た)
富野監督の最新の風立ちぬ発言
放送開始後、初の富野総監督スペシャルインタビュー「ガンダム Gのレコンギスタ」を語る(上) | アニメ!アニメ!
このままで死んでいきたくないからですねぇ……。
そういう気持ちは昨年、宮崎駿監督の『風立ちぬ』を見て言いやすくなりました。……今年、宮崎さんがアカデミー功労賞を受賞されました。その時に女房に言われたことがあります。
「嫉妬心はわかないの?」とすごく素朴に聞かれたんです。
勉強ができる人はそこにいけて、勉強ができない自分は勉強するしかないってことです。こういうことが言えるのも、勉強ができない僕なりにこの15年、勉強をしてきて『G-レコ』を作ることができたからです。
「勉強ができる人はそこにいけて」「自分は勉強ができないけど勉強する」って、勉強主義!これもある意味「第二次世界大戦レベル」の根性論かもしれないんだけれども。「ぼくたちの世代のゼロ戦もの」として「風立ちぬ」を絶賛した富野監督だけど、「風立ちぬ」に「Gレコ」をぶつけても恥ずかしくないという気持ちが出来たようだ。ある意味、風立ちぬで描写不足だった「勉強ができる主人公以外のゼロ戦乗り」のドラマを作るのかもしれない。
(僕は世代的にゼロ戦ものを知らないので風立ちぬは個人的にはあんまり好きじゃない。ラストとか)
「補充兵はデッキに落ちた破片を拾え!」って言うのも、思いっきり「男たちのYAMATO」とか「永遠のゼロ」レベルの、というかもっと前の富野監督が幼少時の戦記物映画レベルだ。Zガンダムでも「新兵はデッキ掃除」って言われていたので、富野監督が海軍を描くとこうなるんだろう。むしろ、他のロボットアニメでは兵隊暮らしっぽさを描いているのはあんまり思いつかない。なんで富野監督より若いロボットアニメ監督はロボットアニメに新風を吹き込まないのか?最近、超獣機神ダンクーガを見たんだが、ベトナム戦争映画を意識したような兵隊話が多い割に、ロボットと敵宇宙人周りの演出は長浜忠夫ロマンスーパーロボットだったなあ。
ていうか、こういう絵を見ると、富野監督はむしろ第二次世界大戦よりもっと前の「風と共に去りぬ」とかが大好きなんだろうなーという感じがある。こういうクラシックな画面を作るために、あえて未来世界の軍事技術をインフレさせずに作中の軍事技術を退行させるねらいがある。(物語的な道具と人のテーマもあるんだろうけど)時が未来に進むと誰が決めたんだ。
じゃあなんで時代劇とか現代劇じゃなくて未来ロボットアニメでやるんだって言うと、やっぱり子供向けの「明日」を描きたいんだろうなあ。というか、ガッチャマンクラウズとか攻殻機動隊とか残響のテロルなどの現代・近未来アニメを見ると、ともすれば作中で描かれる科学技術が「主」になって、キャラクターの「劇」が「従」に成る時代なんですよね。今は。現代を描こうとすると、「携帯電話」とか「ソーシャルネット」が、「情報技術が〜」「現代の逼塞した社会が〜」ってなる。富野監督は「普遍性」が好きな人なんだが、現代日本ってイノベーションがどうのと叫ばれる世相でもあるし現代を書くと逆に一過性に成ってしまって、スタンダードになれなくなる。
で、もちろん僕もそういう現代近未来劇の攻殻機動隊とか原作から好きだしクラウズ論壇だけど、やっぱりキャラクターより時代を切り取ってると思う。で、そう言うルックスのアニメだとメカ好きSF好きのファンには受けるけど世間には広がりにくい、という問題もあると思う。(この時代の同世代だからこそ、という楽しみ方も認める。僕も学生時代はエヴァンゲリオン世代だし)
時代劇もそれと同じで「時代考証が〜」とか「歴史マニアが〜」という蛸壺に落ちて行く問題がある。
ファンタジーや学園ものや恋愛ものもそうで「結局絵空事だよね」「子供向けでしょ」「あのジャンルの模倣だよね」とか思われる。
じゃあ、スタンダードな劇って現代で描けるのか?と言う疑問符が付くし、そんなの無理じゃないの?とも思う。
それをガンダムって言う未来ロボットアニメでやろうって言う富野監督はハッキリ言って変でバカなことをやってると思う。でも、僕はバカなアニメが好きなんだよ。
(シェイクスピア劇も当時の現代ではなく、神話や過去に着想を得たものが多いというのもある。江戸時代に書かれた忠臣蔵も八犬伝も舞台は室町時代なので、現代をそのまま描くよりは時代をずらした方が受ける、という「いまはむかし」技法は昔からあるので、全く奇天烈と言うわけでもない)
だから、最新の科学技術交渉を元にしたサイバーSFアニメの未来的なルックスではなく、アナクロな戦術で戦うロボット乗りたちのドラマをGレコで採用したって言う富野監督の今回のやり口は「普遍性」と「子供向けの未来」を同時に見せたいって言う意図が感じられる。
で、面白いのはアナクロな空戦理論である位置エネルギーの戦闘演出が「この時代の人々は第二次世界大戦レベルの科学技術で、科学を発展させることを宗教で禁じられている」っていう「設定」の説明だけでなく劇の「演出」でも位置エネルギーっぽさが感じられること。
具体的には、アーマーザガンが奮闘している序盤に呑気なBGMがかかっているという音楽の演出の異常さ。
- 音楽演出の位置エネルギー
いや、ふざけているんじゃなくて、わざとやってるんだろうなあ…と言うのが面白い。
前回、
_人人人人人人人人人人人_
> 突然のアーマーザガン <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
つづく!
ってやって、同じ戦場が2回にわたって続いているんですが。
開幕からエルフ・ブルックが撃墜されててバトルシーンでヤバいんですが。ドンドンパチパチっやってて爆炎がすごいんですが。
「G-セルフ!聞こえるか!アーマーザガンが来た方向の島影に飛び込むんだ!」ってクリムが言って
「あれ?僕のジャハナムが捨ててある!」ってベルリが言うと、緊迫感のある戦闘シーンらしいブラスの音が止む。
それから島でベルりたちがスルガン総督のフライスコップの荷物で補給して、RPG的に言う所の回復をしていると、すごい呑気な音楽がかかる。
で、ラライヤがはしゃいでアイーダ姫様がお父様と抱き合ってお茶をする。
上空でアーマーザガンがマスク部隊を殺戮しているのに!!!
いやー、「バトルシーンではバトルっぽい音楽」という既成概念に囚われていたんですが、「数百メートル先で戦争をしていても主人公の主観視点が補給をしていたら音楽もホンワカするし、姫様はお茶を飲む」という演出にビビった。
しかも、それがGレコらしさになっている。Gレコの登場人物は第1話から何かというと気持ちをリセットするために飲み物を飲んだり飯を食ったり排泄したり寝たりする。だから姫様が唐突にお父様と戦火の下でお茶を飲んでても「あーこういうアニメだよなー」という納得感を感じさせられる。
ハッキリ言って変なんだけど、その「変さ」も「Gレコらしさ」に見えるのがすごい。姫様は久しぶりに再会したお父様とお茶を飲みたかったんですよ!姫様は姫様なので、自分のメカの補給は手伝わないでお父様とお茶を飲むんです。姫様だなー。姫っぷりが。
また、Gレコは割と命が軽くてアッサリ人が死ぬアニメなので、「ちょっと向こうで人が殺し合っていても俺は休みたいから休むんだ」という人命軽視の作品の方針が音楽演出で強化されている。人命軽視と言っても、悪い意味ばかりではなく、「アッサリ人が死ぬからいちいち気にしていたら負ける」という主人公の鋼メンタルの強靭さを言外に描写したり、「いつ死ぬかわからないから自分はきちんと休める時にこまめに休む」という精神運営の描写であったりもする。
呑気な音楽を断固とした演出意図でかけているのが凄まじいな。
で、トリッキーパックをG-セルフに搭載する補給シーンでは「明るいワクワク感」を感じさせる出撃前の音楽がかかる。トリッキーパックが印象的だけど、それに隠れてアイーダ姫様がG-セルフ専用ビームライフルを雑に投げて渡すところに富野監督の武装に対する冷めた視線が感じられる。V2アサルト装備的な。やっとG-セルフのライフルが手に入って装備が整うというメカ的には重要シーンなのに、姫様は粗雑にライフルを投げ渡す。精密機械なのに…。だから姫様の射撃は当たらないんだろうな…。
で、トリッキーパックを装備したG-セルフと、なんだかよくわからないが姫様がお父様パワーでレベルアップして飛ばせるようになったG-アルケインが飛行し始めて再度戦場に戻り始めると、くすぶるような低音のブラスと短い弦楽器のリピートで音楽が徐々に緊迫感をアップさせていって、
ミック・ジャックのアーマーザガンと合流したクリム・ニック君のモンテーロがマスク部隊の一機を撃墜した所で音楽が盛り上がり、やられたアボカスの警告音も響いて、
トリッキーパックとマスクのエルフ・ブルックが会敵したところで音楽のラストフレーズが鳴って一旦やむ。
音楽が止んだところで
「フン!格闘戦は高度が高い方が圧勝するんだよお!」「エルフ・ブルックの機動性があれば!」
というマスクの謎理論が発せられて、
トリッキーパックのベルリとエルフ・ブルックのマスクの間で砲火が交わったところで、再び改めてバトルシーンっぽい音楽が始まる。丁寧だなー。
こういうスローモーションなカットに合わせて音楽も低くなるし、ゼナム長官の飛行シーンもはさんで、
カットシーの撃墜シーンでまた音楽が高まる。
呑気な音楽で外しているように見えて、その後はすごい丁寧に気分を高まらせている。作曲の菅野祐悟さんや木村絵理子音響監督だけの手柄とは思わないが。富野監督は自著の映像の原則改訂版311Pで
BGMについても、ぼくが何も言えないのは、一度たりともこのプランニングをやったことがなく、音響監督任せにしてきましたので、どのように考えるのか分からないのです。
ですが、ときには音楽のつけ方は違うのではないか、とチェックを入れて直してもらうことはあります。
と謙遜してから、コントラプンクト、ユニゾン、音の波形、台本の書き方、劇場での音の響き方、録音スタジオでの態度の取り方など10P以上にわたって書いている。ガンダムユニコーンやスタジオジブリ作品も手掛ける木村音響監督とのスタジオでのやり取りは先行上映で販売されたドキュメンタリーBD「富野由悠季から君へ」で見ることができる。
創作の秘密に迫るドキュメントムービー『BEGINNING of GUNDAM RECONGUISTA in G 〜富野由悠季から君へ〜』が好評につきBVCでの受注生産が決定!第1話シナリオ&絵コンテ集は付属しません
ガンダム Gのレコンギスタ | BANDAI VISUAL CLUB
まあ、10月19日にとっくに予約が終わっているわけだが。
音楽と富野監督の話と言えば、最近はVガンダムのレコーディングとブレンパワードと∀ガンダムで縁のあった菅野よう子さんのインタビューなどもある。
Red Bull Music Academy Japan
「∀ガンダム」の深みを表現するのに必要なのは“盛り上がる音楽”じゃなくて、“同じ哲学を鳴らす音楽”なので。
シーンごとの分かりやすい盛り上がりや曲調だけでなく「哲学」。
- 三幕構成シナリオのポテンシャル
Gのレコンギスタ第7話「マスク部隊の強襲」落ちるか?飛べるか?不安! - 玖足手帖-アニメ&創作-
前回の感想で「今回のテーマは「不安」「不安定」です。ウィルミット・ゼナム長官が「飛んでいるの?落ちているの?」と、叫びますが、まさに今回はこれに象徴されるような不安定さが全体を支配しています。」と私は書きましたが。
今回は前回に発生した不安定なポテンシャルエネルギーを放射して、運動エネルギーに変えて、飛ぶものは飛んで落ちるものは落ちると見せたのが今回だろう。
映像制作裏ワザ入門・脚本
映像作品の時間に対する「観客の感情のうねりのようなもの」をグラフ化したものである。
この表でいえば観客のエモーション(感情)は基本的に右に傾斜する山なりの形を示すことがよいとされていて、ドラマが進行していくに連れてエモーショナルな興味が常に沸いてくるようになっているわけである。ただ、その興味を残したままでドラマを終わらしてしまうと、尻切れトンボのようになってしまうので、最後にはきちんと終息するようになっている。
ただ3幕構成の面白い所は二つのターニングポイントの存在である。それぞれ1幕、2幕の終りで登場し、次の幕へ興味が持続するように、少しだけ感情のうねりをあげる事件をおこす(または事実が発覚する)という風に使うわけだ。これにあたるものは起承転結のシナリオ入門では単語としてはなくて、「「承」には細かい波を作った方がよい」というような旨の表現になっていたりする。そこを明確に2つのターニングポイントに集約している点が3幕構成の論理性を代弁しているといえるだろう。
だから、演出としてテンションの上下と言う位置エネルギーの緩急が、シナリオ面でも音響演出でも意識されている。マスクの空戦理論すらもメタファーとして取り入れられている。ここら辺は丁寧すぎて映像の原則の教科書の具現化みたいでありがたすぎるんだが。演出の教本だ・・・。
「「承」には細かい波を作った方がよい」と、G-セルフの補給シーンでの呑気な音楽だったり、ミック・ジャックのアーマーザガンがビームの撃ちすぎで回路がショートして戦力ダウンしたり、マスクの高度が変化したり、抑揚がつけられている。というか、ちょっとカットごとのニュアンスの変化が他のアニメに比べると急激で「現場のアニメーターさんはカットの意味を理解するのが大変だっただろうなー」と、思う。普通のアニメの波が1話で4つくらいだとしたら今回のGレコは数倍してある。視聴者の理解よりも作り手のスタジオの意志統一が出来ているのかどうかが不安になるくらい意味が細かい。
呑気な音楽での補給シーンでも
補給兵士が落ちて死にかけながら頭を打ったり、重力の位置エネルギーと痛みの波動を体感させる細かい芝居付け。
砂浜で遊んでいたラライヤがうっかりジャハナムの爆風で死にかけるので人形のように運ばれるのも重力と命のはかなさを感じさせる。
カットごとに細かいことをやっているのに、全体としては「位置エネルギーのぶつかり合い」というマスクの空戦理論で統合されてしまうという演出のつけ方に痺れる。ちゃんとキーワードを配置する分かりやすさがすごいありがてえ。
上ろうとするマスクに風船が立ちはだかって
「阻止できませんでしたッ!」「風船じゃ無理だろ…」「風船!」というオッサンとラライヤのコントを挟んで、マニィのケツダンスでCM入りとかサービス精神にあふれている…。
で、女子のケツだ!って萌えた所で、CM明けにマスクがグリモアを2機虐殺してるので、気分のスイッチングが意識的過ぎる。
で、「落下するだけの戦闘しかできんくせに!」ってマスクがグリモアを「空戦エネルギー」でやっつけた後に、「空戦エネルギーなんか関係ないぞ!」というトリッキーパックのG-セルフがエルフ・ブルックをやっつけてしまう高度を凌駕した次元の超越が格好いい。
「トリッキーパック:アメリアでG系統のモビルスーツ用に建造されたバックパック。戦場での効果的な攪乱攻撃を模索研究するために製作された。うまく扱えば、I・フィールドの応用による様々な目くらましや、敵機の電子機器への影響を与えることができる。」
「高さこそパワー!」って叫ぶ敵のマスクに対して「技術レベルの高さ」という違う次元の勝負に持ち込んで勝つって言うのはトンチが効いていてわかりやすく面白い。
で、「高さはヤバいぜ!」と意識させた後に、高高度まですっ飛んで行ったG-アルケインがウィルミット・ゼナム長官のグライダーに対してヤバいことをするので、イメージの連結が上手い。うますぎる…。
↑クリックで大きくなる。雑なパワーポイントですまない。
で、3幕構成で考えて6〜8話の位置エネルギーのグラフを連結すると、この3話が3幕構成の設定、対立、解決を内包しながら次回の9話以降への引きになっている。8話の補給シーンの同時多発事件の並列的なBGMで割と強引にアーマーザガンの衝撃からテンションを一回落としたのも、三幕構成で緩急をつけるため。そして大きな全26話で見ると、8話までが「宇宙からの脅威」っていう「設定」を伝えるための第一幕になっていて、観客のテンションと言う位置エネルギーを上げる効果を果たしている。さすが、全話の脚本が出来ているだけのことはある。
位置エネルギーは作中の戦いのパワーであると同時に、観客の盛り上がりでもあるわけで、だからこそ戦闘の勝敗だけでなく演出の緩急としてイメージが繰り返し描写される。こうして考えると、Gレコは富野作品には珍しく(ザンボット3以来)きちんと打ち切りや劇場版や路線変更や続編抜きでまとまる可能性がある。これは期待できますね!40年に一度です。
映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術
- 作者: シド・フィールド,安藤紘平,加藤正人
- 出版社/メーカー: フィルムアート社
- 発売日: 2009/03/31
- メディア: 単行本
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三幕構成と同時多発性はまっつねさんの記事の受け売りです。
ガールフレンド(仮)2話〜同時多発的な物語 - まっつねのアニメとか作画とか
ガールフレンド(仮)はGFなのでガンダム(仮)。
- ガンダムはポテンシャルエネルギー理論
で、このガンダムの位置エネルギー理論はオタク第一世代のリアルタイムガノタの安田朗あきまん先生の受け売りなんだけどさ。
今日は朝からUstreamでメカデザインのやり方をはなしました。このあいだはUstreamでキャラクターデザインの極意である相互位置エネルギーの最大総和についておはなししました
http://twitter.com/akiman7/status/240273499401383936
俺的にはガンダムを一回リセットして「モビルスーツは騎士なので派手でなけれいけない」というところからもう一度「白赤青黄色」をさいようした。理由は「最も派手な色あい」だからレースカーにも良く採用されている。バックパックは元々従者として考えてたけどそれはぼつになって今の形になった
http://twitter.com/akiman7/status/518800120167415808
前より(メカニックになった)ことが格好いいと云ったりするのがMSでありそれが究極にすすめばただのごちゃごちゃした鉄板の貼り合わせになる。それが別に悪いことではないがその代わりに元キャラの位置エネルギーが失われてしまいかねないMSは元デザインと2次創作のエネルギー交換で魅力を保つ
http://twitter.com/akiman7/status/518803121120608256
Gセルフはフォトンバッテリーがエネルギー源としてトレンドだった頃の人類のわりと良い位置にいる性能、ぐらいのざっくりとした立ち位置を考えています。技術を進ませてはいけない世界に何故高度が技術が存在しているかというと、それがあるから人類が滅びかけたので存在するのは普通だと思います
高度で強大なエネルギーを扱う技術があったので人類は滅びかけた=人類はそれを今でも持っている可能性がある=ヘルメスのナンタラ、なのでなにもおかしくない
http://twilog.org/akiman7/15
あきまん、ガンダムUCを語る - Togetterまとめ
心の形はお客さん達の形、その地域社会の形、国の形ですからそれに意見しても全く持ってせんなきこと、俺は意見しません。だがかつて32年前の魔法使い達は宇宙世紀というとんでもなく位置エネルギーの高く丹念で精巧そうな世界に作り出し
https://twitter.com/akiman7/status/9470123176
形部一平 @ippeigyoubu
アルケインは間違いなく強いです!ガンキャノンもアムロが乗ったら強かったですよね。そのポテンシャルとあの現状のキャラクターとを合わせる事でなにか愛的な物が生まれていただければ幸いです。
https://twitter.com/ippeigyoubu/status/533314628072128512
空戦やストーリーだけでなく、デザインや世界観のレベルからガンダムはポテンシャルエネルギーの話なので。スペースコロニーが作られているラグランジュポイントとか、宇宙エレベーターの高さとか、全部位置エネルギーの話なので。
放送開始後、初の富野総監督スペシャルインタビュー「ガンダム Gのレコンギスタ」を語る(上) | アニメ!アニメ!
―宇宙エレベーターから『Gレコ』の世界観確立へはどう進んでいったんでしょうか。
富野
普通にロボットものを作ったら終末戦争になってしまいます。そこから遠ざかるには、感覚を1000年とか2000年とか飛ばしてしまいます。そして、1000年とか2000年とか感覚を飛ばした時の問題は、技術論とファッション論、この二つです。
たとえばファッション論。1000年後になれば、いろんな人種の人たちがいろいろ混交しているだろうから、むしろ社会の中にはいろんなファッションがあるはずです。SFでよく制服みたいな画一的な服を着ている未来像がでてくるけれど、あんなことあるわけがないと考えました。
技術論については、根底にはエネルギー論があるわけだから、現実的にめんどうくさい議論を一切キャンセルするためにフォトン・バッテリーというエネルギー源を設定したことです。こうやって世界観を組み上げていって、ようやく10歳ぐらいの子供たちに「元気にしましょうよね」ということを伝えられるような枠組みが出来上がったんです。ここまで考えると、お話を「アニメって本来バカバカしいものだよね」というレベルにまで落とすことができる、と予定したのです。
―あくまでファッション論や技術論は背景なんですね。
富野
「種」ですね、表面的にはアニメらしいバカバカしいお話なんですけど、やっぱり意識のどこかに何か残るでしょう。
たとえば宇宙エレベーターを見た時「こんなビジュアルがありえるのか」「本当にありえるとしたらどういう形なのか」。やがてそういうことを考える子供もいるでしょう。キャピタル・テリトリィの中核にあるスコード教にしろ、クンタラという言葉にしろ、ひっかかってくれればいい。それはきっと、あとでものを考える時のための「種」になるはずです。とはいえ、それは『G-レコ』の本題ではありません。本題ではないから、見た目以上に触るつもりもありません。そういう要素はお楽しみとは別に仕込んでいるつもりです。
―『G-レコ』を子供に見てほしいというのはそういう側面もあるのですね。
富野
そうです。「元気であることは大事なことだ」という人生訓をちゃんと持てるということはすごく大事なことです。そういう健やかな子供が育てば、今の大人たちのような愚かなところに脚をとられず、なにか健やかな解決方法を思い付く未来がやってくるかもしれない。
「種」は「エネルギーを内包したもの」なんですねー。スペースコロニーも軌道エレベーターも位置エネルギーです。
ぼくは理系を挫折した人間ですけど、一応センター試験の理系科目程度の教科書は読んだ。なので、Gレコを見ている若い人も位置エネルギーの話程度は勉強しませう。
文系でも脚本術などはエネルギー理論なんですよ!運動方程式!
- 心や価値観もエネルギー
感想を書いてて滅茶苦茶疲れたから、雑に書く。
戦闘終了後の第三幕「解決」パートは穏やかだけど、これはこれで位置エネルギーの話。
高高度に飛んじゃったG-アルケインとキャピタルタワーから滑空してきたスペースグライダーも位置エネルギー。
(スペースグライダーがアンダーナットから地球を一周せずにビクエスト島へ滑空するって言うのはちょっと角度がどうかと思うけど、わかりやすさ優先で。)
スペースグライダーのブレーキ機能にトリッキーパックがハッキングをして運動エネルギーを殺した。
さすが、ベルリ・ゼナムだ。優しく抱いたな。同じトリッキーパックでも戦闘にも使えるし、救助にも使えるという幅の広さも位置エネルギーを感じる。
アイーダ・スルガン姫様の評価が乱降下するのもエネルギー。また、モビルスーツの高度や技術レベルの高さのポテンシャルが注目された今回だが、しれっとベルの武器を持ってない母親を殺そうとしたのを「私は本当に人を殺すところだった…」「うそついちゃった」「テヘペロ☆」で誤魔化すというアイーダ・スルガン姫様のポンコツに隠された深い図太さのポテンシャルもある。
大人の言うことを一番聞かない年頃の姫様がスペースグライダーをロックオンする野獣の眼光。(ていうか、この人のビームって当たったこと、あったっけ?)
頑張って戦って勝ったのに母親が戦場に来るとびっくりするベルリのリアクションも価値観のエネルギー。
なんかベルリだけ飯をたくさん食ってるので、エネルギー消費が激しいっぽい。新陳代謝!
クンタラの階級闘争と夕日も位置エネルギー。
あと、聖戦士ダンバインの黒騎士漁船と同じことを8話の段階でやっているのも位置エネルギーの高さ。
「マスク大尉として晴らさなければならない!」
「応援します!マスク大尉!」
「おうよ!」
っていう芝居がかった所もエネルギーが高いなー。
半分死んだクンタラの英霊エネルギーたち。
とても私服がかわいいミック・ジャックは大統領の息子クリムトン・ニッキーニ(本名)君よりも背が高いけど、これも恋愛位置エネルギー?どうですかねー。ヒール?
あと、アメリア宇宙軍のタブー破りの実験宇宙船ニックスペース(宇宙の大統領である)の保有量が国際会議で問題になったのも1921年のワシントン海軍軍縮条約での米・英・日・仏・伊の艦隊保有総排水量の比率を定めた故事に似ていて、これもまたエネルギー保存の法則っぽい。歴史もエネルギーです。勉強しよう。
また、第一次世界大戦後のワシントン条約っぽい国際会議をリギルドセンチュリーでやっているのは、「風立ちぬ」みたいな第二次世界大戦前夜を思わせるし、∀ガンダムが南北戦争のアメリカに似せていたことを思い起こすと味わい深い。
ゴンドワン軍からクンパ・ルシータ大佐大佐がキャピタルアーミーに宇宙戦艦を横流しをしていたのも、政治による軍事エネルギーの移動だと解釈できる。
クンパ大佐がゴンドワン軍から戦艦を貰うの、「軍拡したいけどキャピタルは連邦の要の中立組織だから表だってできない」→「アメリアとゴンドワンに戦争させてヘルメスの薔薇の設計図を渡して戦艦を建造させよう」→「できた戦艦に難癖をつけてキャピタルアーミーに接収」という国連軍に相当するキャピタルアーミーの汚い政治的なマッチポンプぶりが感じられる。
宇宙からエネルギーのフォトンバッテリーを運んでくる月の周りの脅威の位置エネルギー。月の赤道運河は∀ガンダムのころよりも太い?
カシーバ・ミコシとの宗教的ヒエラルキーも位置エネルギーなので、キャピタルタワーのウィルミット・ゼナム運行長官の価値観の揺れ動きもエネルギー。
また、このカットでウィルミット・ゼナム長官の視線が下に降りて、隣のメガファウナにカメラがスライドして、手描きアニメではめんどくさすぎる立体CGでG-セルフを見せつけるラストカットも位置エネルギーの高まりを感じる!
天界のヒエラルキアを描いているので、Gレコは「天使創造すなわち光」。そして月天 水星天 金星天 太陽天 火星天 木星天 土星天 恒星天 原動天さらなる円環無限に果てなき一つの有機的な機関一つの永久運動装置アー空動なり!
ガンダムはJ.A.シーザー氏のバーチャルスター発生学なんですよ!ヘルメスの薔薇の花嫁!
これは超ド級のネタバレなので黙っていたけど、どれくらい天界の無限の運動エネルギーかと言うと、ニュータイプ2014年9月号で富野監督のインタビューが思いっきりネタバレで。
ネタバレ反転
そしてフォトン・バッテリーがどれほどスゴいかを示すものとして、ビーナス・グロゥブに月を建設しているというシーンもできれば入れたいと思ってる。月の大きさの中にフォトン・バッテリーをため込む。その巨大なエネルギーをどう使うか……地球を隣の若い銀河に飛ばしちゃうんです。(続く)Newtype (ニュータイプ) 2014年 09月号 [雑誌]
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宇宙エネルギーヤバい!そして、宇宙の星はすべて円環無限に果てなき軌道を描いている。スケールがデカい…。
でも、僕はそんなことは6年前から予期してましたけどね。
劇場版∀ガンダムI 地球光 - 玖足手帖-アニメ&創作-
月の話です。ロランが成人式の前の朝に、朝日を浴びていると、頭上に満月があるんですが。はっきり言って、ありえない構図!小学生でもわかりますよ。
あと、ハリーが昼間にウィルゲム発掘現場を訪ねたシーンの背景で、さり気なく真昼の満月が。ありえん!
地球光のラストカットの月と太陽の位置関係もあからさまだ。
土星もでかいな!
まあ、ターンエーガンダムはおとぎ話なので、そういう絵を描いても全然オッケーなんですけど。
でも、富野喜幸は宇宙大好き人間だから、そういうことをナントナクの流しではやりませんよ。
というわけで、明らかに月軌道が黄道面からずれまくっていて、満ち欠けの形が変わるほど地球に接近してる説。
月の模様も現代とは違うみたいだし。ゲンガナムはグラナダの跡地に建設されたが、あきまん萬画では地球側になってる。(小説版では裏だが)
僕の妄想ですが、外宇宙ニュータイプ文明が攻めてこない所を見ると、おそらく太陽系ごと別の宇宙にデスドライブをかけたのではないだろうか?
そして、今後もエネルギーと位置と力のぶつかり合いは続きそうだ。乞うご期待!
ポテンシャルエネルギーが高い状態と言うのは、それだけ不安定だということだけど動き出す力を秘めた可能性の獣なんですね。機動戦士ガンダムユニコーンの可能性というテーマもさらっとGレコに取り込んでいる!このスケール感!
- 完全なる黄金長方形のエネルギー
Gのレコンギスタ第1話「謎のモビルスーツ」の絵コンテに見る黄金の長方形 - 玖足手帖-アニメ&創作-
第1話の感想の時点で「このアニメの演出は四角形の宇宙世紀と言う枠組みの中で無限に回転するエネルギーだな!」
と看破した私ですが。
「世界は四角くないんだから!」というアイーダ・スルガンの絶叫が物語を動かし始めた螺旋回転の無限力なわけですが。
8話ラストのウィルミット・ゼナム長官の目線を下に落としてから、四角形のカメラワークでG-セルフの位置を高めて回転エネルギーに変えていたので、これもまた完全なる黄金の回転です。
ジョジョのスタンドもガンダムもエネルギーだから。
スコード教によって天体観測を禁止された閉じた空と、直線的にそそり立つキャピタルタワーと地上の四角い世界だったが、クンパ・ルシータ大佐の暗躍、アメリアとゴンドワンのロケット曲線軌道でタワーを無視した宇宙進出など、「四角形」と、そこから飛び出そうとする回転エネルギーを感じる。
そう言うわけで、今回もGのレコンギスタに含まれたメタファーを見事に解釈した私だった。
先日開かれた富野由悠季監督オンリーイベントトミケットで「グダさんは別格」「インターネット上の富野ファンの勢力の1/3がグダさん」と言われて調子に乗っている!
あでのい@11/2トミケット参加! @adenoi_today 11月2日
ちなみに今日の(ある意味)個人的ハイライトは、おはぎさんの「グダちんさんは別格ですよ」の一言でした。#トミケット
https://twitter.com/adenoi_today/status/528926265105870848
あでのい@11/2トミケット参加! @adenoi_today 10月27日
グダちんさんはマジでインターネットの富野信者陣営において総戦力の3分の1は担ってると思う。
https://twitter.com/adenoi_today/status/526751276374052864
あ、ちなみにトミケットは交通費が無くて欠席しました。
ズコーッ!
http://www.amazon.co.jp/registry/wishlist/6FXSDSAVKI1Z
欲しいものリストからなんか下さい。
HG 1/144 モンテーロ (クリム・ニック専用機) (ガンダムGのレコンギスタ)
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どうも長文ブログを書いていると、後半に失速するのが文体からまざまざと見てとれるんですが。まあ、疲れたので寝ます。
- 次回!
メガファウナ南へ…霊長類南へ…全滅オチ…ウッ・・・
でもかわいいよね。
余計なことをして誰がどうなるんだ?死ぬのかなあ…。
「見なけりゃ、人生暗いぞ!」
ベルリ君、どんどん視聴者を煽るようになってきたな…。