ミルキィホームズ TDは1話も、
その「高速演出」に心打たれたのですが、
2話はさらに俺好みな錦織演出が!
錦織さんは00年代以後は、
オサレ系バトルモノの仕事ばかりが増えてしまいましたが、
私の中ではやはり、
(参考:http://nextsociety.blog102.fc2.com/blog-entry-2259.html)
シュールなメルヘンこそが錦織さんの本領だと思うわけです。
その意味では、
探偵のメルヘンとしてのアイドルを描いている「ミルキィホームズTD」は
まさに錦織さんにうってつけの題材!
元ネタのんのんびより2話〜錦織博の距離感〜 - まっつねのアニメとか作画とか
錦織監督が先に監督したアニメミルキィホームズ3期の「ふたりはミルキィホームズ」はどちらかというとメルヘンや表現よりもドラマが優先されていたが、ミルキィホームズTDではウテナの七実回のようなシュールで表現主義的な演出が多用されていて、最近ウテナを見た私も楽しい。
ギャグや台詞やシチュエーションの繰り返しの天丼も実にウテナの七実回っぽい。
また、今期はミルキィホームズ2期までの森脇真琴監督のプリパラもアイドルを描いていて、ミルキィホームズTDもアイドルがテーマということで、この2作の切磋琢磨にも期待したい。
ミルキィホームズTDは錦織監督だが「ふたりはミルキィホームズ」から打って変って森脇ミルキィのようなギャグ・パロディ路線になってる。
時系列的には1〜3期の後の話と言う事になっているが、第1話ではミルキィの面々が(1期の時にあった)トイズを失くしたり(2期で)野菜を耕した事なんかあるわけ無いと冗談めかして語るシーンもあり、自家パロディなどがアヴァンギャルドだ。
ウテナでもアヴァンギャルドな生徒会シーンを演出した錦織監督がミルキィホームズというメルヘンでどういった表現をするのか、期待が高まる。
また、アイドルアニメはここ数年すごく増えているが、ミルキィホームズTDは単なるアイドルアニメとは違い、主人公の探偵たちがアイドルを助けるというのが主軸。
今期よりミルキィホームズプロジェクトが「SECOND STAGE」に突入した事を受け、アニメも「ミルキィホームズを再構築する」という裏テーマのもと、探偵や怪盗では無いアイドルの新キャラクター「天城茉莉音」を通してミルキィホームズの4人を初心に帰って楽しく描こうという構想になっている。
なので、アイドルものと言うよりは「メタアイドルもの」というジャンルになりそう。プリパラも小学生が中学生アイドルに変身するのでメタアイドルジャンルとしても対比できそうで面白い。
そして声優も豪華。ブシロードがメインということで、スクールアイドルを題材にしたラブライブ!のμ'sのメンバーの大人気アイドル声優の三森すずこさん、徳井青空さん、南條愛乃さん、新田恵海さん、に全米から世界で大人気のマイリトルポニー〜トモダチは魔法〜のメンバーでもある佐々木未来さん、橘田いずみさんを加えて、アイドル声優の演技を楽しむ番組としても素晴らしい。
ラブライブ!ではイマイチアイドルの枠を超えられなかったが、ミルキィホームズTDは「メタアイドル」なのでアイドルの枠を超えたアイドルが見られる。マイリトルポニーで鍛えられたメンバーがさらに繰り出す熱演にも注目だ。
豪華すぎてギャラクシーエンジェルからの新谷良子さん、沢城みゆきさん、田村ゆかりさんは出演していない。しかし、そう言う大人の事情もギャグにするのがすごいアグレッシブでアヴァンギャルドな演出で楽しい。
そんなアイドルを超えたアイドルアニメとしてのミルキィホームズTDは毎回、声優たちが歌う挿入歌の新曲があり、スクフェスの新曲が無くて飽きているユーザーにも訴求している。
劇中ですごい力を持つと言われる奇跡の歌を手に入れるまでの冒険として、スイートプリキュアっぽさもあるし、さすらいの太陽っぽさもあり、王道のアイドルものからの流れも感じさせる。
毎回の新曲は声優ユニットのミルキィホームズが歌っているんだがアニメキャラのミルキィホームズは歌っていない、というアヴァンギャルドな演出も炸裂していてすごい。
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こんなに素晴らしいミルキィホームズの新曲が毎週配信されてスマートフォンで遊べるリズムゲームがブシモが提供する「トイズドライブ」!
もちろん、レアキャラクターとしてミルキィホームズの面々もボイス付きで登場する!
画像もきれい!ミルキィホームズファンならぜひプレイしてほしい所。
ちなみにミルキィホームズTDはバンダイチャンネル見放題作品なので、テレビ局が無い人でも安心です。
さて、では、錦織さんの演出の見所はどこか?
それは状況設定
さらに限定的にいえば、特にキャラクター間の距離感です。
しかし、実際の人間には「パーソナルスペース」というものがあり、
誰でも彼でも近くに寄せるわけではありません。
微妙な距離感を付かず離れずしているのです。
錦織さんは、この「微妙な距離感」を状況設定として織り込んできます。
ふたりはミルキィホームズではフェザーズの二人の距離感がテーマでした。
TDではミルキィホームズたち探偵とアイドルたちの距離感や、
アイドル同士でもトップアイドルの天城茉莉音と、
彼女に憧れる法条美樹や逆に反発する千田元子など、
アイドルグループの「BKT10000」の中でのキャラクターの距離と関係性が描かれている。
ミルキィホームズTDは基本的にはギャグなんだが、「ふたりは」を引き継いで、
錦織さんらしいキャラクターの距離感のドラマも入れ込んでいると思う。
第3話 「カレーの国では遠すぎる」脚本:雑破業 繰り出すんだ。もうテレビでは放送されたそうだが早く見たいなあ。