玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzerは日本の力だ

劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzer


 スパイダーマン:スパイダーバースに富野監督が言及したこととレンタルビデオ屋のクーポンの関係で、日米のヒーロー集合お祭り映画の比較をしてみようか、という程度の動機で始まった仮面ライダー映画鑑賞ですが、この劇場版 仮面ライダージオウ Over Quartzerで一応の決着を見た。


 まあ、散々ネットでネタにされていた珍作だが。だからネットのはやりに追いつこうという、令和も2年が4ヶ月過ぎようとしているし、仮面ライダーゼロワンの録画も8話くらい積んでるのだが。

 もちろん、ハリウッドやディズニーに比べるとしょぼい。戦う場所もいつものさいたまスーパーアリーナの裏とか撮影所の裏の通路とか廃工場とかだが。
 そーいう背景はどうでもいいんだよ!(いや、良くないが。ロケーションに工夫している場面もある)
 大事なのは仮面ライダーがかっこいいということなんだよ!


 で、表現としてもスパイダーバースがいろんな表現の世界のスパイダーマンを出してきたが、オーヴァークォーツァーも、まさかあっちの方のクウガとかGとか木梨猛を出してきたり、いろんな表現のライダーがごちゃまんといる!


 で、スパイダーバースは表現が尖っている分、本筋は王道の少年の成長物語というマイルドさだったが。
 オーバークォーツァーの方が「いろんな表現の平成ライダーがいて一冊の本には収まらない」とか、表現手法の凸凹な多様性がテーマを構築する屋台骨になっていて、スパイダーバースよりもひょっとして高度なのでは?と思った。
 ISSAが登場する前の前半の信長編はちょっとぬるかったけど、「歴史は捏造も含まれる」とか「生きているのは歴史ではなく現在」という要素を出すために必要で、そこから「瞬瞬必生(瞬間瞬間を必死に生きているんだ!)」という大テーゼが導かれるのが本当に熱かった。


 平成ライダー、ノリが合わなくて全部見てない作品もあるけど、仮面ライダークウガのオタクとして「ヌ・リョウグ・ダ(電気羊種怪人)(武器とゲゲル:インターネットによる虐殺文法)」を名乗るようになった僕としては、ノリが合わない作品も含んだ凸凹な平成ライダーの文脈がライダーキックとともに押し寄せてきて、あああああああ!仮面ライダーが好きだ!
 ってなった。
Over “Quartzer"(CD+玩具付)(数量限定生産)


 平成という時代は現実的に見ても不況が続いたり、災害やテロが起きたり、あまりいい時代ではなかった。名作アニメやライダーなどが生まれたりはしたけど。
 そういうふうに時代が良くなくても、生まれた場所や身分や才能が選べなくても、生まれた命を燃やして瞬間瞬間を必死に生きていくしかないんだ!たとえそれが醜くても、どんな手を使っても生き抜くんだ!
(ていうか醜い平成をきれいに直すっていう、時間の管理者のISSAが変身する仮面ライダーブラックRXモチーフの仮面ライダーバールクスだが、仮面ライダーブラックと仮面ライダーブラックRXも割りとグダグダな回があったり、グレートマスクナンバーワンだったり、瞬瞬必生だった気がする・・・)


 そういうわけで、平成という時代を平成ライダーとともに駆け抜けた、小学1年生の時に昭和天皇崩御を迎えた我としてはやな…。


 スパイダーマン:スパイダーバースとの比較で始まった今回の企画ですが、やはり僕は平成を生きた日本人なので仮面ライダーの方が好きだと思います。もう、これは経験値の偏りでしかない意見で、決して公平な判断ではない。
 スパイダーマンのアメコミを読んでなくて、逆に仮面ライダーはブラックの頃からだいたい毎週見ていた。だから僕の人生経験としてはスパイダーマンより仮面ライダーです。(レオパルドンスパイダーマンの頃は生まれてなかった気がする)


 平成も仮面ライダーアメリカ合衆国という超大国のヒーローに比べたらローカルヒーローにすぎないし、天皇制も元号もローカル文化でしかない。
 それでも俺は愛国心が薄くても、結果的に日本から出たことがないし(特に海外に用事もないし)、日本の映像作品を見て生きてきた。
 だからどんなに予算がハリウッド超大作ヒーロー映画に比べてしょぼくても、俺には仮面ライダーが一番なんだ!いや、まあ、本当の1番は富野ガンダムですけど。


 ガンダムも海外にファンが居るとはいえ、アベンジャーズほどの覇権は取ってない。僕の大学の恩師は中国の文献を研究しているアメリカ人(しかし毛沢東が大嫌い)という人だったのだが、ガンダムについては「西洋的なキャラクターだけど、性格は東洋的」と言っていて、ガンダムもそこまでユニバーサルスタンダードにはなっていない。(まあ、アメリカ合衆国というのも移民がなんとなく広くて豊かな土地で繁殖したという微妙な経歴の国なので、それが正しいかって言うとそうでもないのだが)


 だから、絶対的に正しい美しいものなんか、個人にはわからないんだよ!(西洋人にとって、それは神なのだが)わからないし醜くても人間は瞬間瞬間を必死に生きていくんだ!


 という点で、先日見た藤岡弘、主演の「仮面ライダー1号」の「命の大切さとは」にも通じる、あと、寄生獣の「生きるためならなんでもする」とかそういう生き様とか哲学にもリンクしていて、瞬瞬必生はギャグではなく、本当に僕はいいと思ったなあ。
 別に日本のコンテンツが素晴らしいとか日本がすごいと言うつもりはないが。日本で生きていて、日本で見ていたテレビ番組のヒーローにはやっぱり、海外ヒーローとは違った思い入れがあるし、そういう人生を生きていた俺も醜くあがきながらも瞬間瞬間を必死に生きていたと思う。(何回か死にかけたし)


 もちろん、ギャグっぽく見える場面もあるのだが。でも、瞬瞬必生はいい言葉だ。そして、けものフレンズのようにタイトルロゴがドーン!とするところで、瞬間瞬間が集まった1年毎のシリーズの文脈が圧縮されて押し寄せてきて、平成ライダーキック!は必殺だ!
 ってなる。


 テーマ性は、あんまり前面に出ていないし、着ぐるみを来た人が戦ってばかりの映画と言えばそうなんだけど、かなり人間讃歌で人生の応援のような映画だと思った。やっぱりヒーローはいいなあ…。


 僕は怪人だけど、ダークザイドだからこそヒーローの魅力が眩しく見えたりするんだよ。
S.H.フィギュアーツ 仮面ライダー王蛇


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 僕も瞬間瞬間を必死に執筆していくぞ!仮面ライダーの話題はコレで一段落だったので、そろそろGレコに路線を戻していきたい。


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