玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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ベルリの殺人考察第4部第24話B 悪を正す代償

  • 放送当時の感想

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 第24話「宇宙のカレイドスコープ」のユグドラシルとの戦闘シーンの考察です。流れで行きます

  • 目次

「はじめたいキャピタルGの物語」・「ガンダム Gのレコンギスタ」感想目次 - 玖足手帖-アニメブログ-
Gレコ2周目の感想目次 殺人考察&劇場版(パリ) - 玖足手帖-アニメブログ-


  • 前回の殺人考察

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 開戦の法螺貝みたいにミノフスキー粒子が散布されるのが戦闘開始の合図みたいになってるよね。
 でもレーダーが殺されたけど光学観測とか、それまでのカメラのデータから艦隊の布陣がCGマッピング表示される。



 ラライヤさんはともかく、ノレド・ナグさんも陣形を読めるようになってる。普通の女子高生だったのに、すごくない?
 停戦協定のために近づいているはずのアメリア軍のラトルパイソン艦隊とトワサンガのドレット艦隊だが、停戦のための動きではないらしい。



 アメリアと停戦のための交信をしようとしたと思うが、無線が使えなくなったので「砲撃戦をやれって言うことだ!」と熱くなるドレット将軍。彼は初登場の時に誤射した部下に対して「本物の軍人を育てるにはあと100年かかるか」って言っていたが、地球の低軌道まで戦線を伸ばして戦い続けて疲れて余裕がなくなっている。







 多少冷静なターボ・ブロッキン大佐。
 第三者というのはユグドラシルのことなんだけど、そんなの知らんのでドレット艦隊もアメリア軍も混乱する。

 グシオン総監はフルムーンを疑う。正しい洞察。しかし、ラトルパイソン艦長は「遠すぎます」と言う。絵で描かないけど、ユグドラシルの異様な加速力が指揮官を惑わす脅威になっている。



 トリニティのセンサーはフルムーン・シップから何か出たことを検知するので、金星の技術はMSサイズのセンサーも、大型宇宙戦艦ラトルパイソンの索敵力以上なのか。


 うまい棒を食って、観戦に切り替える。ミック・ジャックサラマンドラまで後退。というか、昨日はサラマンドラフルムーン・シップの近くまでガランデンを追っていったが、今はラトルパイソンより後方に下げているのか。



 天才とは逆に面白がってMS部隊を突っ込んでくるキャピタル・アーミィ



 びゅーん






 アイーダさんが指導者として振る舞おうとしているのに対して、恋するバララ・ペオールちゃんはめっちゃ個人的な動機で大量虐殺するぞーってなる。また、アイーダさんが自分の運命を受け入れているのに対して、バララちゃんは戦いで運勢を占おうとする。中原麻衣さんー!萌えアニメだなあ。世界よりも恋愛のほうが大事だから。



 ユグドラシルが撃つ前のアイドリングで光ったら、ミノフスキー粒子が撒かれていてもアメリア軍とドレット艦隊が即斉射してくる。光学照準の軍艦も無能ではない。が、ビームの艦砲射撃ごと無効化するようにテンダー・ビームが猛威!





 フルムーンからのマシーンだと気づくマッシュナーはやはり基本的には優秀だ。女性だし男癖も悪い(というか部下に手を付ける)けど、そういう有能さが軍人を育てたいドレット将軍に買われて指揮官になったんだろうなあ。
 ラトルパイソンも反撃。




 ザクみたいな小隊長機の角があるグリモアがちょっと面白い。




 褒めるけど手伝わないフルムーンから出たガランデンのMSたち。ユグドラシルフォトン・バッテリーに反応してテンダー・ビームを伸ばしてくるので、近づいたら無差別にやられるので、手伝わない。まあ、ジット団としては地球人の艦隊に対して舐めプしてる面もあるのだろう。



 ルイン・リー!おまいう!!!!マニィをほっといて出世のために黙って軍人になって、負けて寂しい時に出会ったバララちゃんとイチャイチャして、遅れてガランデンに所属したマニィにもカッコつけて手伝わせて、マニィがマスクの雑な作戦のせいでメガファウナに取り残されて金星までいって、マニィも寂しかったけどマスクも男のくせに寂しいと思ってマニィが恋しくなって、マニィが帰ってきたらバララちゃんを放置してマニィとのよりを戻す男。
 「個人的な感情で戦ったら死ぬぞ」っていうのは、富野ガンダムによく出て来るセリフだが、マスクはよく言うよな!ルイン・リー、「俺は差別されてるし不幸だし被害者だし、暴力を振るう権利がある」って思ってるけど、女性に対しても「差別されてるけど男としての俺は有能なイケメンなので二人の女と関係を持っても許されるし愛されてる」みたいな身勝手さがないか?イケメン主席!
 ていうか、主席だけどついこないだまで高専の学生だったのに、なんなの、この女慣れ。2個下のベルリがノレド・ナグさんにメッチャアピールされてるのに童貞臭く微妙な距離のまま姉に惚れたりしてるのに。ルインは普通に彼女がいるのに職場に可愛い女子がいたら手を出す。出すのか〜〜〜???
 まあ、主席だからモテたんでしょうね。差別されてるけど、むしろそこも若い娘からは「差別に負けず主席なんて素敵!」ってなるんだろうなー。モテ慣れてる。
 そして、マスクの精神強化もあって、身勝手の極意になってる。ルイン、被害者ぶってるけどかなりやらかしてると思う!(エッチの時にマスクしてるかどうかは知らない)マニィ・アンバサダちゃんがものすごく優しいんだろうな。チアガール部のハニービーっぽかったメッチャきれいな髪を断髪するし。ルイン、そこまで思われてるのに中原麻衣声のピンク髪がいたら手を出すのか!美少女ゲームの主人公か!!!
 でも、女子って身勝手な高身長出世狙いイケメンにころっと行くのかー。モテないオタクとしてはルイン・リーも割とひどいと思うけど。まあ、ね、シャアもバーン・バニングスもアマンダラ・カマンダラも、富野アニメの仮面キャラはだいたいひどい。クロノクル・アシャーは浮気しないし、フェミニストぽさがあったのに、そこが弱くて駄目とか言われる…。クロノクル、姉に「クロノクルのように、小さな魂しかもてない人間」って言われる。
 富野監督は自分の作品のキャラが恋愛すると嫉妬するし殺すというひどいやつなので、ギャバンが結婚しそうになると爆殺されるし、鈴木くんもお義父さんに取られる。あと、女の子が洗脳されたりもする。
 富野アニメの恋愛なあ、真面目にやろうとしたら作者が邪魔してくるからなあ…。結果的にセックスに至るのは富野の妨害に負けないひどいプレイボーイ野郎ばかりって感じなので、本当にひどい。



 で、キャピタル・タワーとは離れている静止衛星軌道上にいるフルムーン・シップにいるマニィはガランデンが大気層越しに見えないので恋心がさらに募るし、ガランデンよりさらに向こうにいるバララに取られちゃうって思う。かわいそう〜〜〜。
 静止衛星軌道が恋愛ドラマの大道具になるとはなあ…。ちなみに、軌道エレベーターはその性質上、静止衛星軌道以外の人工衛星とは必ずいつか衝突するらしいです。軌道エレベーターができたらスマホ使えなくなるじゃん。あかんやん。




 恋心に揺れる女子高生に対して、なんか社会革命の志とか語っちゃうフラミニアさん。「フルムーンって言いますけど、これってただの輸送船なんですよ」というフラミニアさんもスパイ活動の中でスコード教の運営に絶望して信じられなくなってる人なんだろうけど。絶望していたけどキア隊長が好きで、でも遠距離とムタチオンクン・スーンちゃんに取られたっていう失恋があったのかもしれない。
 でも、マニィには関係ない話ですよね。女の力とは。


 そして、ジット団が手伝わないのでユグドラシルはすぐ故障を起こす。


 三人乗りなので一人くらいジット団の技術者を乗せておくべきだったのでは???

  • 協力する正義の味方たち

 強い敵が恋愛とか武器の性能の関係とかで協力しないで単独行動してるのを、主人公たちプリンセスプリキュアとか戦隊とかのいい子ちゃん軍団が協力でやっつけるというのは割りとアニメとして普通なのだが。





 リンゴだろ!って言ってると思ったけど、ビンゴだろ!って言ってたのかリンゴくん。まあ、ビンゴでも意味はよくわからないが。

 ただ、前回、ベルリがポリジットに観戦させると言いながら、G-セルフ単独で突っ込んで編隊を乱して、ポリジットの死と自分の孤独な戦いを招いたので、そこが変化している。前回や前々回ではラライヤたちに戦わせないで自分だけパーフェクトバックパックで戦おうとしたのだが。
 今回は先頭を切るにしても編隊で協力して戦おうという感じになっていて、ベルリがアイーダに許されたことが戦い方の変化になっている。ガイトラッシュを撃破した後に硬直していたベルリがルシファーの砲撃に助けられたってのもあるか。





 主人公たちが協力しているので孤独なバララちゃんの歪んだイマジネーションが目立つ。しかし、バララちゃんの前の二人、後ろでバララちゃんが個人的な恋愛のお怒り発言を叫んでるの、すごく気まずいと思う。脱出ポッドが作動したとして、この3人はちゃんと遭難を乗り切れるのだろうか…。




 死んだ恋人を思って将軍を見捨てるマッシュナー。これも恋愛脳。負ける敵女幹部は連携しないという、アニメっぽいわかりやすさがある。




 めっちゃたくさんミサイルが来る。G-セルフのアサルトパックのものだろうけど、装弾数が多すぎないか?でもザンスガットやポリジットがミサイルポッドを持ってた描写もないので。アサルトパックめっちゃ装弾してるな。一回ミサイルポッドが撃たれて爆発した時あったけど、G-セルフは無傷だったのでフォトン装甲が硬い…。




 女性陣が戦いに参加するのを妨害していたベルリだが、今回は女性たちの協力も必要だと思い直したのか、フルドレスを使っていいと姉に言うし、ルシファーの突貫を見守る。

 リンゴくんが女子を戦わせたくないっていう係になる。




 雄々しくメガファンネルを使いこなすラライヤとノレド。







 当たらない長距離射撃に定評があったG-アルケインだが、アイーダさんが近距離でフルドレスのレーザーを使ってテンダービームを押し返す。G-セルフの全方位レーザーくらいのパワーがありそう。(G-セルフはそれ以外にも色々あるのですごいのだが)
 そう言えば、アイーダさんはバララちゃんのマックナイフにも射撃を当てたことがあるので、バララちゃんには強いのかもしれない。(まあ、G-アルケインのライフルが胸に当たったのにその時のマックナイフは装甲の上っ面しか損傷しなかったので…)

  • 格好つけているドレット将軍の死




 ミノフスキー粒子が撒かれただけでブチ切れしていたドレット将軍だが、死を目前にして自分の本来の生きがいや人を育てたい気持ちが蘇ったのか、名言を残す。
 が、ドレット艦隊の旗艦ギニアビザウの撃沈という大イベントなのに、このビームは完璧なパイロットのバララ・ペオール中尉がスーパーメカのユグドラシルの必殺兵器のテンダービームで狙い撃ちした”のではない”ってのがひどい。ラ・グー総裁の贔屓が入ってるチート強化を受けたであろうG-アルケイン・フルドレスの超強力レーザーに、制御不能になっているユグドラシルのテンダービームが流されて、その流れ弾がギニアビザウを撃沈したという。そして、流れ弾は伏線になる。(テンダービームがレーザーに流されるという理屈はよくわからないが、メガ粒子ではなくフォトン系のビームだったのか?)

 前半で使ったバリアもG-セルフのコピペシールドに似ているので、ユグドラシルフォトン系なのかなあ。
 ドレット将軍の死に様はカッコいいし名言っぽく見えるパワーワードだが、「流れ弾に当たった」という情けなさもある。暴走する巨大マシーンの脅威だが。


 で、ユグユグが弱ったと見ると、石井マークさん演じるベルリ・ゼナムくんがアイーダさんの役目は終わったとして、トドメの攻撃を買って出る。




 前回は罪悪感を感じながら嫌そうに使ったアサルトモードを、覚悟を決めて赤鬼のような迫力で使う!

 が、中遠距離射撃では決定打にならず。(ユグドラシルは底面にもバリアーが貼れたっぽい)




 上に回ったG-セルフは映像的には強そうだけど、底面を狙わずテンダービームの正面射撃を受ける。


 が、ユグドラシルの表面バリアーよりも広範囲をカバーするコピペシールド(フォトンで出来たバリアファンネルか?)でテンダービームの正面射撃を突破、突進!



 お説教しながらユグドラシルの正面の目を正々堂々ブッ刺す。「艦隊を丸ごと破壊することがどういうことか分かれ!」というお説教は、ベルリ・ゼナム自身が前回、ロックパイを言い訳抜きで殺害した結果、一人ひとりの命の重さを実感しているから、という説得力がある。ベルリがロックパイを殺したのはつらいことだったけど、つらいままではなく絶望に沈む悲しみを正義の怒りに変えているガンダム
 個人的な恋愛のイライラを大量虐殺の方便にしている悪役に対して、一人ひとりの大事な命を奪うのは良くない!ってやるので、ベルリ・ゼナムスコード教の愛の心は前回は殺す罪悪感になったけど、今回は殺す大義に昇華されている。(脱出したらしいけど)




 また、ベルリ・ゼナムはカーヒル大尉を殺したことを許されて戦士としてのリミッターが外れたっぽいのでパワーアップしているし、知人のバララに攻撃をしたと実感してもトラウマにはならなかった。精神も強くなった。

 ここまで24話かけて「殺人をしたストレスでやられていくベルリ」について考察してきたが。そういうやられていくベルリを今回、アイーダが同じレベルの高貴なレイハントン家の姉として、戦士を許す指導者として、心を救ってやった。そして、アイーダはフルドレス(正装)に着替えたG-アルケインで戦いの前線で威力を発揮した。
 アイーダが姫として政治家としてもパイロットとしてもベルリに対しても「被害者意識から当事者意識へ」着替えて変わったわけだが。




 ベルリやドニエル艦長に泣きついていたらよかった守られるお姫様から、旅を通じて責任者としての意識を育てていき、今回正装に着替えて戦場に出たら、即、悲劇に見舞われる。
 宇宙服を着る余裕がなかったグシオンも疲れていたのだろう。(まあ、爆発するけど)



 ダブル主人公として、ブレンパワードの宇都宮比瑪は割りと脳天気だったが。(その内には過去の悲しみを秘めていたが、それもポジティブな行動に変えていた)
 アイーダさんがヒロインから主人公に格上げされたら、即座に、ベルリがカーヒル大尉をやっちゃったときのように理不尽な悲しみを食らう。いや、ユグドラシルの流れ弾はカーヒル大尉の時とはちょっと違うけど。
 あと、アイーダさんが恋人の悲しみを忘れかけたら、親の死で上塗りされるという地獄感もある。
 単なる名家の権力者ではなく、当事者として責任を感じる立場の女王になるためには、これも必要な出来事なのだが。Gレコはこれまでベルリくんがしんどさを一手に引き受けて挫折感を味わいながら、それでも次の希望のために苦しく前進していた話なのだが。アイーダさんも終盤に来て、それと同じしんどさを背負う立場になる。





 仲間と弟に恵まれて助けられるアイーダは自分が殺したわけではないので、ベルリの殺人履歴に比べるとまだマシだが。しかし、ベルリの殺人のつらさをアイーダが許してやって軽くした途端に、アイーダのほうがつらい立場になるという構成の残酷さがある。



 また、字幕を確認するまでわからなかったけど、「お父様は本当に停戦を信じていた?」と?がついていたのだな。
 なので、悲しみと同時にグシオン総監への不信感という絶望もアイーダを襲う(そして、最終回でその実態であるアメリア地上艦隊を見る)。




 そして技術の暴力が生む悲劇を目撃したベルリは、またしても信じていたスコード教の総本山のビーナス・グロゥブに絶望し、マスクや戦いを楽しむものたちへの敵意を感じる。これまではベルリは殺人に罪悪感を感じて言い訳しながら戦ってきたけど、悲しむ姉を見て、義憤を感じて戦いの覚悟を決める。しかし、ベルリは戦争を肯定する思想にまでは行かない。そういう正義のベルリだが、マスクはベルリの高潔さを独裁者的なものと勝手に思い込んで憎しみを深める。
 そして、最終決戦へ…。

  • 次回

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 このブログも3年にわたってベルリの殺人や挫折の履歴を見てきましたが、劇場版公開直前でオーラパワーが増したのか、劇場版まで9日で残り2話にこぎつけた!
 先月は肺炎で倒れていたけど、やってやる!やってやるぞ!


 劇場でインフルエンザをもらわないようにワクチンを打っておいたほうがいいかもしれない。この一週間は徹夜続きでしたが。体力ー!
(ダイエットのために食べてなかったコメを食べるようにはしたが、ゲームとか他のことが全然できなくなった。選択と集中!)

  • 布教活動


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