玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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#GATCHAMANCrowds #クラウズ論壇 最終回前の11話の総集編は構成とODにとって必要!

まずは前回の振り返り!
賛否両論あった前回11話前半のはじめに対するすごいすごい!っていうガッチャマンメンバーの総集編です!
これは僕も「ちょっとなんでこのタイミングでいきなりみんな褒めるの?」って疑問に思ったっす!
#GATCHAMANCROWDS 11 Gamification ゲーム的戯画化?将棋・外交など - 玖足手帖-アニメ&創作-


でも、最終回を見たらこのみんなのメッセージが必要だと気付いたの!
もちろん、最終回前に11話で総集編があるのは物語の振り返りって言う面でも良いとは思ったの。でも、最終回を見たら、回想シーンって言う以上に、このはじめへのメッセージは必要だと分かったの!
だからガッチャマンクラウズ論壇のメンバーとしてこの最大の疑問を解説するの!
玖足手帖(Qutari's NOTE)心を文字情報に具現化する能力!


前回、僕はこう書いた。

しかし、これ、どういう状況での語りなんだろうね。

「最終決戦に向かうはじめに宛てて、心ノートに書いた手紙」とかだと泣けるんですけどね。

「清音ありがとう」は実際すごく良かったし。


☆追記

実は、一ノ瀬はじめって今までガッチャマンの心NOTE通信で誰かに書き込みしたことはないんですね。NOTEをデコったりしたけど。

ギャラックスやガッチャンネルでネットには書き込みしまくったのに、ガッチャマンNOTEで誰かと意思疎通したことはない。大体、Gメンバーに対しては口頭。

まさにINNOCENT NOTE。はじめは言えない思いが溢れているから、逆にノート通信をしない、って考えると泣けるっす。

そういうわけで、今回Aパートを受けて最終回ではじめが最期に心ノートを初めて使って誰かに想いを書く、と言う展開があるとマジ泣けるっス。
#GATCHAMANCROWDS 11 Gamification ゲーム的戯画化?将棋・外交など - 玖足手帖-アニメ&創作-

こういう先の展開を予想してネットに書き込むのは、製作者に見られたりして展開に観測者効果の影響があると面白くなるんで、諸刃の剣なんだが。
やっぱり最終回でこの予測は当たりましたね!


最終回で、立川ネオハンクラウズ狩りが終わった次の日か数日後、はじめは初めて「心ノート」を使ったじゃないですか!


脚本術として、「大きな事件を書く前に、似たような展開を先に描くことで、本筋を描くときに説明を省略したりスピード感を上げたりする」ってのがある。わかりやすくお笑い用語で言うと「天丼」です。天丼についてはググれ。
だから、「清音ありがとう」はそれ自体でも感動できるけど、はじめの心ノートの天丼の前フリの技なんだよ。セクシーコマンドー的に考えて。


以下ネタバレ



はじめはベルク・カッツェと合体する前に不安になってお母さんに電話して「声が聞きたかっただけ」

「あ、一つだけ…」

「ボクはボクだよ、何があっても…」
「それだけ。 じゃね」
と、はじめが初めてちょっと不安を吐露する描写があった。今までほとんど感情の揺らぎを見せず、慌てたり泣き叫んだりしなかったはじめがまさに胸のドアップで心中を語る、っていう絵だよね。
絵コンテ的にもこのド真ん中にはじめを持ってくるって言うのは、ギリギリの均衡、っていう演出効果です。
富野由悠季は映像の原則と言う著書で「実写ではど真ん中や真横のアングルはほとんど使いません。これは不自然だからです。囚人のアングルとも呼ばれます」と書いた。
そういう張りつめたーはじめの電話なんですけど。


「さてと…!」

ってはじめは今まで「パイマンの似顔絵の落書き」しか書き込んでなかった心NOTEになんか書くじゃないですか!

ここではじめが右向きになることで、はじめの意志の強さを表してるっス!

映像の原則 改訂版 (キネマ旬報ムック)

映像の原則 改訂版 (キネマ旬報ムック)

あと、魔法少女まどか☆マギカ勢や化物語勢の演出論で言うと、はじめが電話しているところが交差点の分かれ道で、信号の赤と青が強調されているって言うのもグッドっす!


で、脚本構成的に考えると、みんながはじめに対してメッセージを送った11話前半パートは、そのはじめが初めて書き込んだ心NOTEメッセージに対してGメンバーのみんながはじめに贈った言葉、として解釈できるのよ!
だから、ODもうつつも生きているという解釈が成り立つので、よかったっスーーー!
丈さんも最終回の終盤で出番が無くても、実は一本の映画として連続して考えるとすごく活躍している。
だから劇場版では、この11話の総集編で流れた「はじめちゃんに対してのみんなの言葉」ははじめがNOTEに書き込んだ後、ベルク・カッツェとはじめが合体するシーンのバックで流れるんじゃないっすかね。
ガッチャマンクラウズはなんか人気があるっぽいし、あと中村健治監督が土下座するほど制作がやばかったっぽかったし劇場版になってほしいっす!


僕は今までクラウズ論壇の中で「ガッチャマンクラウズは劇場版クレヨンしんちゃんだ(特に温泉わくわく)」「はじめはしんのすけだ」って論を展開していた。
しんのすけのアニメ版で重要な演出技法は「徹底してしんのすけの本心を描かない」「しんのすけは笑う時にいつも後ろを向いて顔を見せない」という事なんすけど。
逆に、そういう普段からネタばかりしていて鼻歌を歌って本心を見せないでいるしんのすけやはじめが、ちょっと心情を吐露したっぽい絵が挿入されるだけで、ドラマ的な重みになるんすよ!
だからはじめの最初で最後の心ノート通信ってのはすっごく重要なんすよ!変身アイテムだし!便利すぎぃいいいいい!


しかも、この最期のNOTE通信の内容がやっぱり秘密で、Gメンバーにしか知らされてなくて視聴者には見えない、っていう所がまたはじめの神秘性を出してるし、しんのすけっぽい。
で、11話の前半でのみんなの送る言葉がどうも卒業式とか葬式での送辞や弔文みたいなメッセージだったんだし、丈にしては不自然にはじめを褒めすぎると思ったんだが、最終回のはじめの心ノートへの皆の返信だと解釈したら腑に落ちる!
ガッチャマンクラウズに一つとして無駄なセリフなし!


そして、これがあるという事で、語らずしてODとうつつの生存も描写されている!
演出便利すぎぃいいいいい!

クラウズ騒動の後も地球人は捨てた者じゃないし、ガッチャマンや地球人は籠の中の鳥から飛び立つことができたってメッセージが伝わる!演出すごすぎぃいいいいい!


残りの感想も書くっす!