玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。旧玖足手帖から記事・ブクマを引き継ぎました。


          Sponsored Link Google AdSense 広告

アイドルマスター劇場版 感想2 765プロの「まだまだ感」未来へ~(作画も!)

前回の昨晩書いた感想其の一でかなり力尽きたので、今回は短く前回の記事の補足を書く。
前回も書いたけど、「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」は色々と「まだまだだね」と言う所があった。それは作画であったりストーリーであったり、作中の人物や状況だったり、という。だけど、僕はそこで残念だと思うよりも、まだまだアイマスには進む余地があるんだ、って感じてうれしく思った。嬉しいというか、アイドルマスターらしいな、と言うか。
だから、今回の劇場版のエンディングで「アニメスタッフ、やり切ったな!」「大団円だったな!」という気持ちもありつつ、「さあ、次はどう出る?」「まだまだこれから!」という感覚も得た。
以前、同人誌にアイドルマスターシンデレラガールズを始めたころの話を書いたんだが。

そして、アニメの終焉である。プロジェクトアイマスもアニメ版アイマスの終了と同時に終わってしまうのではないか?という漠然たる不安が私にはあった。アイマスのこれまでの経歴を見ると、個々のコンテンツが断続的に、ほとんど偶然繋がってきており、「終わっても仕方ないな」という感触もあった。「もう、次はないだろう」と。諦めかけた。


 そこに現れたのがソーシャルゲームモバマス』である。
http://blog.livedoor.jp/webnitas/archives/cat_801288.html

僕もTVアニメ版THE IDOLM@STERで、プロジェクトアイマスは一区切りかな、と言う感覚を持った。
だが、アイマスはそこで終わらなかった。ソーシャルゲームもそうだし、アニメ付きゲームのシャイニーフェスタ、7周年8周年のリアルでの大規模ライブ、生っすかスペシャルCDの日本レコード大賞企画賞受賞。
アニマスアイドルマスター中村繪里子さんと天海春香のリアルなさまざまな賞の受賞。

『アイドルマスター』7冠、『Fate/Zero』5冠! “ニュータイプ アニメアワード”受賞結果発表!【マチ★アソビ vol.9】 - ファミ通.com
2012年10月に『Newtype×マチ★アソビ アニメアワード2012』にて女性声優賞を受賞し、天海春香アイドルマスター)で女性キャラクター賞、ハム蔵(アイドルマスター)でマスコットキャラクター賞、「READY!!」で主題歌賞を同じく受賞している。

と、進み続けた。ぷちます!もあったし、色々あるし、この映画の後もPS3のゲーム、アイドルマスター ワンフォーオールが控えている。
やり切ったかな、とか、もう飽きられたのかな?と何度も思っても立ち上がってきたのがTHE IDOLM@STERだし、未来の白地図(釘宮理恵さん)はまだまだあるんだな、と。

感想其の一でも書いたけど、本当にまだまだこれからの芸能事務所です。所属するアイドル12人が急にバカ売れしたのに、裏方の社員が4人しかいないという地獄のような状態!
ここら辺の設定は現実の企業でやると本当にブラック企業だし、実際アニメーションマスターのCDドラマで小鳥さんは「事務員は本当は週休2日を取らないといけないんですけど、実際は年中無休で朝から夜遅くまで働くんですよー」とさらっとブラックぶりを告白。労基法、守ろう!(アニマスCDの小鳥さんは化粧する時間もないとか言ってるんだが、赤羽根Pは外回りで居ないのかな?)(小鳥さんは高級隠れ家バーでの歌姫としての活動もしているから、お金はあるのか?)
映画の公開2週目特典のコミック0巻(日曜日で配布終了とか、少なすぎだろ)を読むとわかるんだが、アリーナライブも「アイドルがメチャ売れしてファンが増えすぎたから大きな劇場を取る」と言う選択で、「会社が大きくなったから」ではない。むしろ、会社を大きくするためにアリーナライブをする、という博打感覚だったのかもしれない。(社長はそんなそぶりを見せないで雰囲気は余裕あったけど)
だから、765プロはまだまだ発展途上だし、社屋も大きくなっておらず未だに居酒屋たるき屋の上の貸事務所。
そんなプロダクションのプロデューサーがハリウッドに研修に行くというのは、アイドルマスター2のストーリーをなぞっているものなんだが、ゲームに比べると圧倒的に金と人員が無いアニマスの765プロの現状で社員を海外研修に出すというのは、高望みし過ぎでヤバさがある。映画はアイドル中心で映されているから初見ではあまり印象に残らないが、Pと765プロの経営やマネジメントのギリギリさは暗喩としては描かれていて、あとからじわじわくる。
ここら辺の余裕のなさは、アリーナライブのバックダンサーがプロダンサーではなく、アイドルスクールに通っているほとんど素人のアイドル候補生にお願いするとか、そのアイドルスクールも指導や管理があまり見えてこないしあまり規模の大きなスクールではないんだろうな、とか、金銭的にも暗示されてる。
プロデューサーも自分の研修とライブの準備でアイドルたちに目を向けてやれないし、律子も二十歳にして今後は単独プロデューサーに成ってしまうから勉強とか大変だろうし、765プロのアイドルもバックダンサー組もプロデューサーたちも、みんな「いっぱいいっぱい」と言うのが、全編でにじみ出ている。
じゃあ、そんな状況で海外研修とか辞めろよ、って思う所もあるんだけど、PはPで海外も視野に入れて売れているアイドルに負けない男になりたいという個人的な気持ちもあるし、また、会社の方針としても人を増やすために1年の研修を投資する方に賭けたんだろう。
きっと海外研修ではPはハリウッドで人に使われて、ショービジネスの本場で「人の使い方」「人の動かし方」を学ぶんだろうと思う。
そう考えると、765プロには発展の余地があるって見えてきて、プロデューサー複数体制への布石の予感もあって、まだまだこれから、もっとビッグになって帰ってきたハニーの活躍が楽しみだ。

  • アイドルたちのまだまだ感

アニマス後半では、アイドルそれぞれが売れっ子になってスケジューリングが合わなくなって、プロデューサーが怪我をして来られなくなって、みんなの絆がかみ合わなくなって、仲間意識の強い春香が困るという展開だった。
映画では、アイドルがPなしでもセルフスケジューリング出来るようになったという力強い成長を序盤で見せるが、映画の中盤から後半は「セルフプロデュースしつつ、外から来たメンバーと一緒に仕事をするにはどうしたらいいのか?」と、自己管理を出来た事の次の段階の問題が発生している。
だから、TV26話でアイドルたちが自己管理できるように成長したから終わり、ではなく、芸能活動や仕事をしていくうえで次々と新たな課題が出てくる、と言う風に描いている劇場版の試練の与え方は上手い。


そのバックダンサー組との衝突や、プロデューサーの目が届き難くなったところでのリーダー春香のグループマネジメントの悩みが、単なる降ってわいた試練や、劇場版だけのゲストの事件ではなく「継続して成長するために選んだ選択の結果」としてTVから続くストーリーラインに組み込まれているのが上手い。アニメの765プロ零細企業でアイドルに苦労をかける、という所もアイドルに試練を与えてドラマを作る上で説得力を補強している。
零細企業ぶりや貧乏っぽさは前面に出さないで、演出的な暗示にとどめるのが上手い。でも、プロデューサーの選択とか、バックダンサー組の素人振りとか、合宿場所の田舎っぽさとか、地味な所の理由を考えると、やっぱり貧乏プロダクションなんだなーとわかる。映画としての雰囲気は貧乏臭くないし、アイドルはみんなきれいだけど、その実ちょっと考えたらみんないっぱいいっぱいで水面下で足を掻いてるんだろうな、というのがわかってくる。
この、説明しないけど説得力があるし、理不尽そうな試練や人間関係やマネジメントの齟齬もキャラクターの無能から来ている事故ではなく、みんな頑張ってるけど、頑張ってもここまでしかできない、という風に作ってあるのが、上手い映画だ。で、色んな人間関係のしょうがなく起きてしまう問題のつらさもあるけど、その裏側には貧乏臭さだけでなく、みんなの頑張りが暗示としてある、と言うのも上手い演出だなーと。
細かいカットで、いつもプロデューサーが仕事したり勉強したり電話をしていて、プロデューサーがアイドルや春香の問題にあまり踏み込まないけど、彼は彼なりに本当に頑張ってるというのが要所要所で見せられてる。


で、765プロは会社としても発展途上だし、アイドルたちも売れてはいるけど人間的にはやっぱり若くて発展途上で、バックダンサーのアイドル候補生ももちろん発展途上だ。だから、みんな「まだまだ感」があって、「輝きの向こう側へ!」と感じられる。
「輝きの向こう側を見せる映画」じゃなくて、「輝きの向こう側へ!目指せ!トップアイドル!」なんだよな。
中盤の悩むシーンのもどかしさもすごいんだけど、そこで765プロのアイドルたちも完成したアイドルじゃなくて悩みつつ進み続ける人間なんだ、って示されてる。春香も可奈との関係で悩むけど、春香を待つ他の765アイドルも春香に丸投げしてるわけじゃなくて、地道に自宅でミーティングをして、それぞれに心情を吐露して悩んでいる。このお泊り会で、765プロのアイドルも売れてるけど、トップアイドルと言う手の届かない存在じゃなくて、一緒に話すとバックダンサー組と同じ人間なんだ、女の子なんだ、というのが感じられた。美希や千早は自分を持っているけど、あずささんと貴音は年上だけど、伊織はリーダーシップがあるけど、「自分の考えを後輩に押し付けていいのか?」と言う点では手探り感覚があって、迷って悩んでるなーと感じられた。一見出番が少ないメンバーも、響とかも細かい所でちゃんと考えて悩んでるという描写がある。
それがあるから、リーダーを背負う春香に感心するし、ラストのライブに開放感があるし、映画が終わった後もまだ未来へ!って僕は思えた。

  • グリマス組のまだまだ感

まだまだ感というか、ぽっと出のソーシャルゲームだし新人声優だし、まだまだすぎるんだが。
だから、もう、全体的にどこを取ってもまだまだなんだが。
むしろそれが彼女たちの劇中で担う役割なんだが。


一番それが感じられたのは、彼女たちの人間的な問題が解決した後。むしろ、後。
横浜アリーナ天海春香先輩の説得を受けて、バックダンサー組が話し合って、アリーナライブに出る決意を皆が新たにした後。真君に「これからが、大変だね」と言われた後。
765プロの先輩と合同練習をしないで、バックダンサー組だけで集まっての練習風景だけが描かれる。常識的に考えるとライブの前は合同練習になるはず。だが、それをしない。
なぜなら、この映画は伊織や貴音の言うように技術的な問題の話じゃなくて心の問題で人間模様なんだ。だから、合同練習は前半の合宿ですでにやっている。ラストに段取り通り765プロの先輩と合わせてリハーサルをしようと言う話だと、心の通い合いよりも技術的な問題の方がラストに来ちゃう。それではヒューマン映画としては流れが悪い。
そこで、バックダンサー組は765プロの先輩とも心を通わせて一緒に練習しました、って成ってもいいんだけど、そこまでは行かない、という寸止めのまだまだ感が良い。
必死に説得した春香とバックダンサー組は心が通ったかもしれない。お泊り会をした後、一緒に可奈をさがした時に先輩と後輩の心は通ったかもしれない。
でも、そこは描かない。
とりあえず、同じ立場のバックダンサー組で心を通じ合わせる所から始めよう、と描く。この程度で止める間合いの感覚がいい。バックダンサー組が一気に先輩全員と打ち解けるのは、リアリティがない。
実際、矢吹可奈もダメダメだったし、北沢志保もとげとげしかった。他のメンバーも本好きの七尾百合子とオンラインゲーム好きの望月杏奈と年下の箱崎梨花はコミュニケーションが苦手だったし、横山奈緒は自分のダンスで手いっぱいで周りが見えてなかったし、佐竹美奈子は周りが見えていたのに「自分が精一杯やってライブで芸能人として成功したいから、可奈を切り捨ててもいいかな」って思っていても口に出さないで良い人ぶりつつ消極的になるように任せたし。
個人的に、美奈子に注目した。美奈子は悪い奴じゃないし、芸能人として間違ってないんだけど、ミーティングの時にダンスを全力でやりたいという奈緒の挙手を止めさせて良い子ぶるという微妙な所が18歳の女子って感じですごくいいです。生っぽいなー!美奈子は出番があんまりないんだが、表立った問題児は可奈で、衝突役は志保なんだが、目立たないように距離を取ると言う美奈子の行動自体が生っぽくて人間ドラマだなーって思う。生っぽ過ぎるんで、美奈子はセリフとかではあんまり目立たないようにバランスを取ってる。この構成良いよなー。
春香とのアリーナでの気持ちのぶつけ合いをした後、可奈が仲間に戻った後、美奈子は「じゃあ、元気をつけるためにおいしいものを食べよう!」と、定食屋の娘らしく励ますようなキャラ設定を活かした、良い人っぽいことを言うんだが、奈緒に「(太ってしまった)今の可奈にはそれはあかんやろ」と笑いながらもつっこまれる。美奈子は悪い子ではないんだが、自分が良い人っぽく振舞おうとして外すようなことを言う。
このツッコミはギャグっぽいんだが、可奈が太って悩んでるというのを見せつけられた後もつい、いつもの癖で「おいしいものを食べよう」と言うというのを違和感として考えると、「美奈子は反射的にいい子ぶりたい子なのかな?」とか、「春香の演説だけでバックダンサー組の心が一瞬で一変して一致団結するなんて簡単には行かないのが人間関係」とかいう人間ドラマとか人間のどうしようもなさ、しょうもなさや変わりにくさを描いていると見ることもできる。
春香の演説については別のエントリで述べるが、「人は変われるよ。アイドルの春香さんに会って私たちは変われた」という簡単な自己啓発ドラマにしないで不器用な人間同士のドラマにするために、全員の盛り上がって泣けた会合の後でも微妙に分かりあえてないというセリフを入れてる。こういうバランス感覚は、好きだな。志保に頭を下げる可奈のセリフも聞かせないで、口パクだけ。こうやって視聴者には余白を作りながら、分かり合えなかった人が分かり合う事のもどかしさと重みを感じさせてくれて、映画として感心する。
だから、グリマスのバックダンサー組はライブ前には765プロの先輩と一緒の最終練習ではなくて、バックダンサー組だけの自主トレをしているところを描く。
なぜかというと、この映画は技術論や努力と根性よりも、人間関係ドラマなので人間関係に取り組むのがクライマックスに来るべきなのだ。(もちろん、実際的に考えるとアリーナのステージができてからのリハーサルとかゲネプロとかはやったに決まってるんだが、そこは映画的にはカットしてる演出)
それで、人間関係の重さを描くために、彼女たちがライブ前に通じ合えるのはせめて7人組まで。だから、尊く見える。
765プロの12人の先輩も、まず彼女たち7人の心がまとまることが大事だと思うから、彼女たち7人の自主トレを尊重して、彼女たちが7人チームで語り合う時間を邪魔しないように、ちょっと距離を置く。
だから、春香が可奈とメールだけの関係に戻ったのは一見するとプロデューサーやプロダクションや先輩に責任感が無いように見える。常識的な業務的に考えると。
でも、これは心の百合を描いたアニメなので!アイマスの百合論も次の次のエントリで書くが、かなり部活百合ドラマっぽいというかマリア様がみてる山百合会っぽい部分もあって、マリみてを見てるとわかるが、後輩の女の子同士の心の絆を強めるのが大事な時、あえて先輩は距離を置くのが大事と言う面もあるの。距離を置く前に、ちゃんと信頼関係を確認しておく、って言うのも部活百合だよなー。
それで、一番部活やってそうなボーイッシュな真君がアリーナでの涙の会合の後、「これからが本当に大変だね」と言うので、すごく部活百合の男役の先輩(支倉令さま)っぽくて、アイマスは百合だよなーって。


それと、志保は春香の演説を聞いても、言葉がキツかったことを謝罪しつつも、「やはり納得はできない」と言い、春香は「それでもいい。でもアリーナライブ、一緒に頑張ろう」と返すのです。
簡単にみんなが分かり合うわけじゃないという「まだまだ感」がここにもある。でも、だからこそ人間個人個人を大事にするという人間ドラマ感が高まる。
ぽっと出のゲストキャラでもいい新キャラに向かって、9年も主役を張ってきた春香が「みんな違うけど、仲間だもんね!」と言う。ここで春香がなんでこう言ったのかってのも後で語りたいけど。
新キャラもメインキャラと同じくらい、キャラクターを大事に立てていく。この作り手の愛が注がれている感じがアイマスらしいって思う。もちろん、新キャラに愛を注いだ分、出番の少なかった765プロのメンバーもいる。
だが、私たちの「i」は少ない出番でも、無限、でしょう?少ない出番でも思い出ボムを当てていこう!
道に迷ったあずささんが鳥取から福井の合宿所に合流した時に真っ先に「あずささん!」って声をかけた真の一言で「あっ、この懐き方はTHE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 05だ!」と反応しましょう。
水瀬伊織邸のアロマキャンドルに照らされた我那覇響君の生足を見たら「いいにおいしそう」と思いましょう。服装と髪型を変えただけでもアイドルはかわいいんじゃあ〜〜〜。ポニテ以外の我那覇君かわいいんじゃ!

  • 出番のまだまだ感

それでも出番が少なくてもどかしい!と言う気持ちは実際あって、それもまだまだ感です。
その飢餓感が、新作ゲームのアイドルマスターワンフォーオールで13人のアイドル全員をプロデュースしたい!と言う気持ちになる。その点について、ほんと、バンダイはあこぎな商売をやるよね…。でも、そうやって繋いできたのがTHE IDOLM@STERだというのもまた事実!
空腹こそ最高の調味料です。らぁめん。

  • リアリティのまだまだ感

可奈と連絡が付かなくなった時に可奈の保護者やアイドルスクールの講師が出なかったり、ライブの追い込みに向けたレッスンがバックダンサー組の自主練だったり、と言うのは一見してリアリティに欠ける。(志保がアイドルを孤独に目指そうとする性格とか、可奈の親が出ない所とか、機能不全家族も連想するのだが…)
実際の段取りを考えると、そりゃあ大人のスタッフが指導するのが一番だと思うけど、これはアイドルが中心になって描かれる心のドラマだから、段取りよりも百合なんだよ!
そのための説得力を補強するために、プロデューサーやプロダクションに金銭的体力や余裕が少ない状況、と言う要素も置いてあって、そつがない。いや、そつがないように見えるんだけど、やっぱりリアリティとして大人が介入するのが少ないのは正直、戯曲として嘘をついてる部分もある。でも、これは悩んでぶつかるアイドルたちを描くのが主眼の人間ドラマなので、人間を描くために人間社会の常識はちょっと省略する、と言う詭弁のような作劇術も必要なの!
最低限の状況設定はしてある。その中で、描かれるべきキャラクターは細かいところまでしぐさが演技を作られている。20人の女の子と言う1クラスくらいの規模で野球チームより多いのに。スラムダンクは名作だけど、家族や大人のキャラクターの出番は少なくて基本的に部活だったから。アイマスもそれで良いんです。
おおきく振りかぶっては家族会も描いているし、そう言う作品もあるし、色々です。
(妄想SSレベルだが、秋月律子Pもアイドルのサポートをしてないわけじゃなくて、きっと描かれてない所で箱崎せりかちゃん(お嬢様)の親とか、色んな関係者にすごい電話して舞台裏で頑張ったんじゃないでしょうかね。そこら辺は真君が前半で言ってた。そこら辺の補完二次創作をしたいと思わせるのも、アイマスらしいなーって)

  • 作画のまだまだ感

で、ストーリーの話から作画の話になる。
ライブの3Dcgの出来が、とか作画が整ってないシーンもあるとか、ある。
いや、でも、アイドルアニメのアイカツ!に慣れてる目だと、

これくらいゆるい作画でも全然かわいいと思う。
キメキメの作画ばっかりでも肩がこるし。


で、ラストのライブシーンなんだが。3Dcgが一部に使われている。それで、2ちゃんねる感想まとめとかで「3Dのゲームと違って手描きで作画したのがアニマスの魅力だったのに…」と言う声もあって、ぜいたくな客だな!


僕的に個人的には、アリでした。むしろ、錦織監督が元々ゲームのアイマスファンでアニメーターの目から3Dポリゴンのアイドルマスターを見てきて「手描きとは何ぞや」とこだわっていたのに、3Dを今回導入したのは、「ゲームとアニメの歴史的和解」とも思えた。
まあ、プリティーリズムRLやハピネスチャージプリキュア!の3DCGの方が情報量は高いんだけど。
THE IDOLM@STER劇場版ライブシーンでのCGは主に距離がロングのキャラに使われていて、見せ場となるアップは手描きアニメーションという演出方針になってる。
で、面白かったのは遠くでCGだったキャラにカメラがぐーんって迫ってアップになって手描きに切り替わるのが何回かあって、その境目が微妙に曖昧に見えたこと。この融合のトリップ感は面白いな、と。
また、このカメラワークも実際の7周年アリーナライブの光景を再現したものなんだけど、カメラの動きがラジコンヘリみたいに飛び回って、現実では無理な動きでライブステージの妖精さんの視点って感じで、アニメならではだな、と。
そこは素直に感動した。


が、やっぱりCGと手書きが一緒にある所は、微妙な違和感がある。CGで手描き日本画風にまとめた高畑勲監督のかぐや姫の物語に比べると、統一感は劣る。(製作期間と予算の違いもある)
だが、その違和感もアイマスっぽいと僕は言いたい。
最初のアーケードのポリゴンのアイマスも肩の関節がめり込んだりしてて違和感はあった。でも、可愛かったしみんなタッチコミュニケーションを楽しんだよね!現時点のTHE IDOLM@STER2のCGでも、「アイドルマスター グラビアフォーユー!」のCGも、すごく綺麗になったけど、やっぱり手描きの絵に比べると表情には限りがあるし、不気味の谷はある。手描きアニメーションも「嘘くさい」と言って実写しか見ない体質の人もいるからアニメにも不気味の谷はある。
だが、その谷を乗り越えて僕らはCGや絵に向かって萌えてきた。
その、作り手と受け手の絶え間ないトライアルと挑戦がTHE IDOLM@STERの進化の歴史だと言えますまいか?
だから、今回の劇場版が最高の完璧の完成品とは言えない。まだまだだが、CGと手書きのコラボレーションにトライしようというA-1 Picturesの姿勢は評価したい。

アイドルマスター アニメ&G4U!パック VOL.5

アイドルマスター アニメ&G4U!パック VOL.5


そんなわけで、作品のストーリーにも、作品の出来にも、まだまだ改善の余地がある。だからこそ、進む余地があると思える。
だから、輝きの向こう側へ!なのだ。源氏物語千年紀Genjiの最終回が「若紫」ではなく「若紫へ」と言うのと同じだ。
最新作だが、現在進行形なのだ。アイマスはまだまだ続くんだ!
その方向の意志がアイマスの意志なんだ!精神の成長が大事なんだ!


で、前述したように、春香のリーダーとしての立ち場とか、部活百合作品としての見方とか、ガイナックスアニメの系譜とか、まだまだ語りたいことがあるので、このブログももうちょっと続くのだ。
そのために、もう一回くらい見に行かないといけないっぽい。まだまだ課金しなきゃ…。3週目の特典も楽しみだし…。
動画は一枚300円…モバゲーのガチャも1回300円…。よし。俺たちの課金の一つ一つが一枚の動画になる…。
ユーザーが買い支えんとね。


※追記-声優さんのまだまだ感
アイマスガールズの皆さんは30過ぎの人も多い。そして、ゲームメインで活動してるから、テレビアニメでの売れっ子とは言いにくい。それでも生活できているだけ偉いんだが。
最近の僕はテレビアニメの恋愛ラボアイカツ!アルペジオでの沼倉さんの活躍に盛り上がっています!まだまだです!あと今井麻美さんと中村繪里子さんのワルキューレロマンツェも素晴らしかった。ヤッターマンもあったコロン。

そして、沼倉愛美さんはアイカツ!のユリカ様役で、モバゲーアイドルマスターの島村卯月役のへごちんさん(アイカツ!では紫吹蘭さん役)とつながりがあって、へごちん大橋彩香さんは、てさぐれ!部活もので明坂聡美さんとつながってて、明坂さんはミルキィホームズの三森すず子さんとつながってて、三森すず子さんはてーきゅうで、アイドルマスターミリオンライブで映画にも出た横山奈緒さん役の渡部優衣さんとつながってて、渡部さんは輪るピングドラムにも出ていて、てーきゅうには876プロの花澤香菜さんも出ている!
広そうで狭いアイドル声優業界ですが、たかはし智秋さんは82歳で亡くなった永井一郎さんに恩義があった。
ありがとうございました。 : チアKING-たかはし智秋公式ブログ
高橋さんも今後女優業で、萌え声優から松金よね子さんのような女優になるかもしれない。声優道も、まだまだ続くんだ。
皆、偉いなあ。
ぼくは、まあ、精神病院に行ったら仕事で居場所を作れと言われ、就職活動では病気を治せと言われ、迷走していますが、まあ、僕なんか1億数千人の日本人の一人に過ぎないので、才能のあるクリエイターの人が生き残る踏み台になれればそれでいいです。