いやー面白かった!
風立ちぬを軽く越えたね!
まあ今年は映画はShortPeaceと風立ちぬとパシフィックリムとウルヴァリンサムライしか見てないんだがw
風立ちぬは「愛や美しさを追求することの罪や気持ち悪さ」を表現したらしいが、まどかマギカの方がよっぽどよかった!本当にまどマギ気持ち悪くて、その気持ち悪さがサイコ―!
僕はテレビ版魔まマの中盤からの説明腐さや言い訳臭さが嫌いだったけど、まどか☆マギカ新編は良かったな。
説明をぶった切った態度がすごく良かった。いや、まあ、それでもあの***の台詞は粋な省略の美学を考えると要らなかった気はする。まあ、ガハラさんならはっきり言っちゃうんだろうけど?でも、言ってほしくなかったなー。
それをカットすると本当に説明の全くないハードコアな映画になるし、観客が理解できなくなるからはっきり言っちゃったのかな?これでも終わったあとの劇場はニワカキュウべえの怨嗟の声が聞こえるくらいわけがわからなかったんだが。
僕は説明セリフが嫌いだし、どうせ魔法なんか嘘で幻でいいと思うし、はっきり言ってほしくなかったけど。でもガハラさんだしなー。
しかしテレビ版や総集編映画を見て設定がわかってる前提だから本編では説明をしないぞ!っていう偉そうな態度がすごく僕としてはスッキリ感じられてスピーディーに没入できてよかった!
でも本当はコゼットの肖像を見てる前提なんだな!
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でも風立ちぬは零戦の歴史を知ってる前提じゃん。僕は断然、現実の歴史よりアニメの前作を知ってる前提って態度の方が潔く作品としてまとまってると思う!
魔法少女まどか☆マギカらしくミステリ要素もあり。謎解きしていく楽しみも繰り返されるどんでん返しとクライマックスとサービスシーンも、濃厚な二時間に何度もあって視聴体験が楽しかった。見ながら考察しつつ推理しつつ情報が適宜開示されて、ちゃんとアクションシーンも入るって言うスピード調節された展開速度が良かったなー。
アニメーションとしてもカロリーが高いし、話を知った後も体感アトラクションとして見ても色んな楽しみがあると感じた。イマジネーションの引き出しが本当に多くて美しい!
劇中で何度も状況が変わるので、斎藤千和さんを筆頭として色んな色合いの演技の変化も楽しめた。
劇場版 魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語,良かった。
ほんと、純粋に楽しかった。テレビ版から段取りくささに文句を言い、映画のそのまんま過ぎたところに文句を言ったが、新編叛逆の物語は本当にきれいにまとまりつつ映画としても美しかったので良かった。
キャラのサービスシーンとか、二次創作で盛り上がったカップリングとか、いろんな面白さをぶち込みまくってて、アニメーション映画としてはキャラクター映画なんだが、同時にテレビ版を知ってる前提でかったるい部分を省略して、表現主義的なアートとしてのパワーも全開で、芸術性が高い。
ボケーっとジェットコースターからお化け屋敷の景色を眺めるような気分でも楽しめる。キャラアニメなのに、同時にアートフィルムにもなってて、すごく褒めたい!もう一回見てもいいかも!
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風立ちぬはアニメーションの快感が消化不足で、まどかマギカの去年の映画は新しい驚きが不足だったが、今回の「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ 新編/叛逆の物語」はアニメーションとしてもストーリーとしても概念論争としてもカロリーが高くて良かった。
もう少し短くても良かった気もするが、これでも説明を減らして一見さんお断りオーラがたくさんあるしな。そのバランスを考えたらちょうどいいかな?
:追記
演出で見ると、風立ちぬはアニメーションのアクションシーンの見せ場の手前でカットを切ってるから、アニメーションの快楽は薄い。
逆にまどかマギカはアニメーションのアクションや魔法の幻惑などの見せ場のアイディアがたくさんあって、それをがっつり見せようとするので、快楽は濃いんだが、ちょっと長くて胃もたれする部分も正直あった。
ただ、やっぱり映画館の大スクリーンで見ることが前提の迫力や余韻や余白のある大きなシーンや小さな描き込が生きるシーンもあり、劇場で見る映像体験としての快楽はかなりあったと思う。
このクソこじらせた幻惑狂気は幽玄で良い。2011年冬当時はまどマギより夢喰いメリーを推してた私ですが、叛逆の物語は好きですね!
っていうかやっぱりコゼットの肖像を見ろ、って事なんだよなー。
そういう点では、虚淵玄(ニトロプラス)さんの脚本要素より新房昭之総監督の雰囲気を強く感じたが、武侠要素もあったよなー。
それも含めてMagica Quartetなんだよなー。劇団イヌカレーや橋本敬史さんのエフェクトもばっちりで、アニメは皆で作るんだーって感じで良かった。
以下軽い、本編とはあまり関係のないネタバレ
しかし、叛逆の物語ってのはよく見たら「物語」シリーズなんだよな。絶望がテーマでもあるし。
阿良々木暦や絶望先生の神谷浩史さんがいない世界線でこじれていく女子って感じで実に新房シャフトって感じ。イケメンがいないなら、レズはホモになるしかないじゃない!!!
阿良々木暦:神谷浩史がいない世界で、戦場ヶ原ひたぎ:斎藤千和(純愛)、八九寺真宵:加藤英美里(事故死でボコボコ)、、阿良々木火憐:喜多村英梨(残念じゃなくなった美樹さやかは正義そのもの)、佐倉杏子(PN風浦可符香):野中藍(やだなあレズはホモですよー)、巴マミ:忍野扇:水橋かおり(中二ネーミングライター)、幼女百江なぎさ阿澄佳奈(ガールフレンドかっこ仮でSRゲットした)がどんどんめんどくさく、怪異になっていくのが面白かった。
やっぱアララギ君の包容力はすごいわ。
確かにアラララギさんがいない世界の戦場ヶ原ひたぎや八九寺真宵はこんなふうにこじれて当然って感じ。絶望先生に娶られない赤木杏はホモになるしかない。
そういう点では、いつものガハラさんと加藤英美里さんと絶望少女達なんだよなー。だったらしかたねーよな。うん。納得!
かなり説明ぶった切った偉そうな構成と、情報量の多さだったが、「映画館でコマ送りできない化物語」だと思ったら、こんな感じだよなーって理解できた。確かにこんな感じだよな。
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という訳で、不在だからこそ逆にアララギ君の魅力が印象的になるという映画だった。
化物語と比べると叛逆の物語にはツッコミ不在だったな。
それは阿良々木君の不在であり男性の不在でありツッコミ(雄)の不在であり、理性の不在である。
さや杏は対等BLで、どっちがネコかタチかよくわからんかったし。
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でも、本質はコゼットの肖像なんだろうなー。
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明日からパンフレットを読む―。
魔法少女まどか☆マギカ感想目次 - 玖足手帖-アニメ&創作-
追記
まどかマギカって閉鎖的な街で超能力者が戦う、って言う文脈からダークナイトやクラウズ論壇みたいな社会学的な要素を持つ可能性があったのに、叛逆の物語では社会も世界も宇宙の法則もどうでもいい!っていう町内青春怪異小説になったのが面白いなあ。やっぱり「物語シリーズ」なんだよなー
まどかを覚えているたっくん(鹿目タツヤ)が未来の世界線で阿良々木君に成長することを願うしかない
移動
風立ちぬは人間の美しさと気持ち悪さを描いたのが似てるが、風立ちぬはすごくスタジオジブリとして大衆に受け入れられようとする「いい子の映画」って感じなのがムカついた。愛する人に「生きて!」とか肯定される甘ったるさがマジで気に食わない。でも大衆よりもコアなファン層を大事にしてるシャフトのまどかマギカ叛逆の物語は「悪い子の映画」って感じで、メンヘラの僕には良かった。愛する人に認められなくても心を秘める後味の悪さも含めてビターでかっこいい悪い子なんだよなー。
っていうか、僕はまどかって嫌いだった。鹿目まどかは良い学校に通ってるのに「こんな私なんかでも人の役に立ちたい」とか言う自己評価が低いくせに良い子ちゃんぶった女の子で、すごい嫌いだった。そんなうっとうしい正義を押し付けるアルティメットまどか神に叛逆してくれてやっとバランスが取れてすっきりした。