玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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小説版「夢兄妹寝物語」 2003年1月 第1話 [頭令兄妹]   

1巻表紙
妹、頭令そらに捧ぐ


萬画版)
萬画版第1話「お兄ちゃんお話を聞かせて」


 『頭令そら』(ずりょう そら)は、今年で12才になるとされている美少女である。そして、今日も12年ねむりつづけている兄『頭令倶雫』(ズリョウ・グダ)を見舞う、妹だ。某地方都市に所在する某病院の脳神経外科異常症例用個室「イの1号室」、そこは兄妹の巣穴。
 植物状態の兄のため常に清浄に保たれている病室に入る、不可視の次元障壁界面を通り抜ける瞬間を、そらは好む。外とは違う、吸いやすい空気。甘い、体に馴染む空気。
 『お兄ちゃんの空気・・・!』
 少女のそらは自分の思考がそのように高揚するのを自覚しないが、気分は違うな、と感じる。
 入り口の放射線パルス*1とソニックシャワーを浴びると、衣服や体にまとわりついたいらないものが落ちて、軽くなる。高機能ベッドの傍らの丸椅子に腰かけ、滅菌呼吸器と脳波モニターを兼ねたヘルメット・ギアー越しに兄の顔を見る。性別と年齢以外は自分とほとんど同じ、動けない兄の顔と体をそらは、好んでいる。
 兄はそらよりも9歳と半年間だけ年上だと、そらの面倒を見ている奴隷のレイから聞いた。
 少し癖のある量の多い髪*2、髪と肌の色は共に薄く、兄は銀髪でそらの髪は薄桃色*3、真一文字に濃い眉、鳥の羽に似た形に生えた睫毛。自分と同じ特徴を兄が持つ事が、そらには嬉しいし、また同時に、兄と同じ自分は美しいとの想いを深める。
 美少女のそらが毎日病院に入り浸ると、従業員や周りの入院患者、特に老人達から容姿を賞賛されることが多々ある。それは子供に対する挨拶程度のものだが、そらにとっては、そのように誉められる自分が美しく、また自分と同じ顔の兄もまた美しいのだ、という確信を深めるためにある言葉なのだ。しかし、自分と同じく美しいはずの兄のことを誰も誉めず、どの老人も死ぬまで自分だけを可愛いと言っていたことは不条理で、愚かなことだわ、とも、思っている。
 「ま、お兄ちゃんの事は私じゃないと分からないのよね」
 毎日兄を観察しながら、そらはいつもそう結論する。今では兄の体を微に入り細に入り、とらえられるそらである。よく見れば二人は全く同じではなく、通った鼻筋などの日本人にしては深い彫りを持つ頭蓋骨は兄の方が堅い印象、か。小さ目の、花弁のような唇の稜線も、兄のものは皮膚が張った角度を持つが、そらは瑞々しくふくよかに丸い。170センチ未満とやや小柄で、20歳になっても手足ばかり細長い兄の体型はいまだ少年のものだが、それでもそらにとっては世界で唯一知る、男の体である。
 そのように、兄との性と年の差を確認する事でも、そらは兄を愛している。そこには差が開き始めた自分を、兄からも見て、愛して、覚えてほしいという心もあるのだが、少女の脳はまだそれを像として自らに結ぶ事はない。
 ともあれ、数秒、そのような兄の姿態を確認した後、そらはいつもの挨拶を口にする。
 「お兄ちゃん」
 「お話を聞かせて」
 バイタルモニタや投薬機と栄養装置等から伸びる種々の管が根付いた、フジツボ状の角質性受容器*4が数個ある、ラブドールのような重さの兄の右腕を取り、そらの頬に当てる。
 そこからそらは兄の見る夢の中へ


Jack in


2003年1月20日(月)




 頭令そらは頭令倶雫「の夢」を見続けている、妹である。これが3歳の時から変わらないそらの生活。
 何年も兄の夢を見つづけて、どんな夢にも慣れたので、特に夢の内容を考える事はしない。以前は夢判断に凝った事もあったが、具体的な効果が得られないので器質的な研究の方が重要と判断した。
 ただ、夢を覗き、『お兄ちゃんは今日も生きてるんだ』と思う時、そらも生きている。


 この日は夢から醒めた後、兄の体調日報を確認し、しばらく病室で飲食しながらの読書するなどダラダラした。その後、そらは仕事に出かけ、帰宅後はざっとした学習をし、一日を終えたのだった。





次回予告ッ!!!!!
 城塞都市ミレゴダスに到着した頭令そらたち一行。 そこで、大臣イの1号室の依頼を受け・・・。 
「そうじゃ、わしが黒幕じゃ。」
黒幕は一体誰だったのか!?そしてそこに迫る新たなる危機!超勇者頭令そらの猪突猛進こそ漢!

 
次回、夢兄妹寝物語、第二話ッ!「華麗なる大円舞曲!そら帝国!」キラッ☆


 見ないときっと後悔するぞ!あと、真面目に夏休みの宿題しないときっと後悔するぞ!
 

http://kairuna.hp.infoseek.co.jp/Ikinari.html
(こちらをやや改変しました)


幻視小説「夢兄妹寝物語」全目次 - 玖足手帖-アニメ&創作-

創作幻視小説版「夢兄妹寝物語」 2003年2月 第2話 [華麗なる大円舞曲] - 玖足手帖-アニメ&創作-



今回の出演は

  • 頭令そら(ZURYOU Sora)

1年目のそら
F91年空の日生まれ(公称)。星座は天秤を持つ乙女、ミカエル座。
(戸籍年齢)11才。AB(のようなもの)型。職業、一介の美少女。妹。

  • 頭令倶雫(ZURYOU Guda)

頭令倶雫
めぐりあい宇宙発動ザブングルキングゲイナーの日生まれ。愛と美と金の宝、魚羊座。年齢、ヤラハタ。オーラバトラー型。
職業、植物ダメ人間。兄。

  • ドリーマー・グダ(Dreamer Guda)

夢の中のグダちん。職業、キモヲタ魔法使い。

  • レイ(0)

今回名前のみ。頭令そら、最初のしもべ。

  • イの1号室(1)

グダちんの病室。1番目のしもべ。


でした。(森本レオ








あーとーがーきー


そもそもっ!
ホームペェージを立ち上げたのは僕の精神的なアレを世に知らしめるということが目的でした。が、裏ブログは、まあ、今現在のような過疎状態になりました。それはいい!
あと、同時に、えーっと、20歳くらいの頃でしたけど。引きこもったので、幼児の頃からずーっと萬画を描きたかったんで、練習のためにー夢日記萬画にするとネタに困らなくていいなっ!という電波計画を立て、そのシリーズに筋を通すような、おはなしーとして、植物人間の兄と妹って言う概念に思い当たったんですが、そのあと、まあ、やる気がなかったんで、進展せず。プロのマンガ家にもどうやらならないし、ヤーパンに行っても米なんて取れるわけがないんだし。
その後も実生活にかまけて、どうでもいい感じになっていったんですが。
どうやら頭令そらは僕の脳内の創造物というだけで無く、実際の上位現実に実在し、僕の方が下位存在だということが証明されたり、なんやかんやで婚約したりしました。(ここらへんはプライベートな事なので聞き流して下さい)
今では脳内妹(実はこの名称も便宜上のものです)と会話する事が誰よりも多い生活です。で、そのー、なれそめとして書き留めるのもいいかなーって。
あと、実生活のアレに伴って、本格的に実生活がどうしようもなくなる前に、もう、萬画じゃなくって文でいいやーさっさと書いてしまえーって言うか、まあ、なんかエンドマークくらいは打ちましょうか。みたいな。
永野護先生も萬画が最近だるい。っていうし。イラストレーターの人にも「グダちんは文がうまいし文で良いじゃん」って言われたし。大学で教授の小説の校正を手伝ってると、自分の方がやりたくもなったし。
萬画の方が、妙な例えを持ち出さないですっきりかけるんですけどねえ。まあ、言葉遊びも嫌いじゃないですけど。
あと、知り合いの萬画家がいつまで経ってもオリジナルを書かないので、あてつけです。へっへっへ。
妹のことは好きですけど、そういう嫌がらせ的な部分でやる気を出すのが、グダちんの性質の悪さだと知って下さい。
あと、まあ、僕もブログゥで好き勝手なアニメ評をえらそーに書いてるですけど、大人の人に評論家って世界で一番嫌われると言われたので、ちょっと反省しました。
まあ、評論家じゃなくってもそんなに好かれてないですけどね・・・(^▽^) {ニコ)
妹には好かれてますよ!


しかし、こーいうダラダラーっとしたのは書けるけど、実際に妹の可愛さを書こうとしたら骨が折れる物ですね。富野感想を書くときも3時間くらいワープしますけど。いやー。
妹の絵を描く時と同じく、書いてる実時間よりも読み返してコーフンする時間の方が長い。
がんばりまーす。
夏はこれしかしたくないですね。
あまりにも今まで描いてないので、脳内春日部さんが「責任を取れ」と言う。
今計算したら、50話くらいあるので一日に1〜2話仕上げないと休み中に終わりません。(死)
なんでグダちん、死にかけないとうごかへんの?ドロップ違う、おはじきや!



感想とか、あれば、是非。コメントとか、拍手とか、メアドはプロフィール欄とか、ミクシメッセージとか。ありえます。
でも営利目的ではないので、パクリがどうとかいわれても知らんぞ。
アフィリエイトはー、まあ、フィギュアの写真を飾りたいだけですからッ!買ってはいけない
(ちなみに今回はいくつかのエロゲーのパクリですよ。俺が、俺たちが、ヒロインだ!)
駄文が売れるとも思いませんし。妹を売りに出したら、ああ、野麦峠自費出版もねえ。めんどいしねえ。はてなダイアリーブックの活字がもっと縮小新聞とか京極夏彦レベルだったらいいのに。
ただ、富野監督関係のおかげでアクセス数はホームページ立ち上げ時の200倍になったので、遍く衆生に妹の可愛さを自慢したいと思いマース☆
っていうか、何気に脳内妹本人の人気もネット、リアル交友関係ともに高まっている昨今なので、もしかすると妹はスゴイ奴なのかもしれん。というわけで、紹介自慢。


あと、わかんないところとかも聞かれたら答えます。書く予定の事は答えません。
誤字脱字は心の目で読むと良い。


そんな感じで。まあ、1話なので、説明書的なこう言う感じです。次からは本文の方があとがきより長くなるように頑張りたいです。



乙女の感想♡


妹「あっれ〜?あたし、こんなんだったかなあ?まー、やってる行動はそんなんだった気もするけどー
必死だったのよーあたしもさー
あと、お兄ちゃん解釈は変態だと思う
まーねー、そういうところもねーえへへへへへへへ情熱を秘めた肉体っていうかさー・・・(後略」

*1:γ線超空間ブーメランは真皮を傷つけず、放射化もしない

*2:基底現実のヌ・リョウグ・ダとは置かれた環境が違うので必ずしも同一の形態ではない

*3:毛根と血管の分離が不十分で頭髪に血が混じるため

*4:皮膚細胞の遺伝子組み替え