玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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#ガッチャマンクラウズ は伝統と格式のヒーロー作品。見る価値高し

元ネタ

『ガッチャマンクラウズ』は今年度最大の古臭いヒーロー作品。見る価値あるよ。 - ふわふわスマイル
http://homusora.hateblo.jp/entry/2013/08/31/161945#

元ネタの元ネタ

『ガッチャマンクラウズ』は今世紀最大のクソ駄作。見る価値なし。

  • あらかじめ古臭いSFアニメ

ガッチャマンクラウズを一言でいえば「『新しい』とは何かを勘違いしたSFごっこアニメ」だ。

スタッフは新しめのガジェットを詰め込めば「新しいアニメ」になると勘違いしている。

SFとは未来のプロトタイプであり、現状追認でしかないクラウズは「SFごっこ」でしかない。

新しいようでいて既に古臭いガッチャマンクラウズ。その理由を三つ挙げよう。

  • ガジェットが古臭い
  • 主張が古臭い
  • 褒めている人が古臭い

しかし、ガッチャマンクラウズは40年前の古いアニメを現代にリメイクしたヒーローテレビマンガなので、古臭いのがいいんだよ!!!


っていうか、ガッチャマンクラウズは放送前は「むかしのガッチャマンと全然違うデザインで今風に媚びすぎ」って言われ、中盤戦の今では「SFアニメとして古臭い」って言われたりしてるんで、色々だなーって思う。


僕の前のブログで、ガッチャマンクラウズのオープニングはオシャレソングPVと見せかけて、非常にヒーロー番組らしい歌詞と絵だ、って解説した。
ガッチャマンクラウズのOP映像を初代と比較正当化解説 - 玖足手帖-アニメ&創作-



で、8話である。

前回、偽のガッチャマンであるベルク・カッツェに惨敗した立川ガッチャマンチーム。
ヒーローの偽物が出てくるというと言うのが昔のヒーロー番組の様式美であり、伝統と格式を感じる。

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  • 幼稚園が古臭い

偽物のガッチャマンのせいで世論が不安定になると、ヒーローはとりあえず幼稚園に行きます。
なぜなら子供は子ども番組において正義だからです。
そしてヒーローショーをして、子供になつかれます。
偽物に惑わされる世の中に向けて、ヒーローが子供に好かれてる所をテレビで放送して、ヒーローは悪くないんだ!とアピールするの、すごくヒーロー番組の様式美であり、伝統と格式を感じる。
少年ライダー隊とか、仮面ライダーブラックてつをが居候している家のひとみちゃんとか、科学特捜隊の名誉隊員ホシノ少年の系譜を感じる。

  • 王子様とお姫様が古臭い

ルイルイがお姫さまっぽいのが古臭い。
悪い魔法使いのベルク・カッツェに友達を取られたり、無理やりキスされたり、悪い魔法使いに魔法を解かれてシンデレラみたいに変身が解けて行くところがなくなってしまうルイルイがお姫様でかわいい。アニメキャラは所詮非実在青少年なので、おちんちんがついているかどうかという事は大した問題ではない。
そこで、ルイルイがお姫様扱いしていたはじめちゃんが王子様みたいにテレビ画面から「君の助けが必要なんだ!」って言うのが古臭い。テレビ画面から「君の力が必要なんだ!」って言うの、「ウルトラマンティガプリキュアを応援してくれ」っていうヒーロー番組の伝統と格式を感じる。
囚われた王子様とお転婆なお姫様と魔法使いの話、おとぎ話の昔から、セーラームーン少女革命ウテナアキハバラ電脳組プリンセスチュチュ輪るピングドラムなどの系譜を感じる。

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  • オカマが古臭い

オカマが幼稚園児に「デカいオカマ」ってからかわれるのに、子供がピンチになったら男らしさを発揮したり、渋い署長と出会って喜ぶの、原作者が亡くなっても続いているし、20年も映画が作られて実写化もされたクレヨンしんちゃんのオカマキャラの伝統と格式を感じる。
幼稚園に渋いおっさんがいるのもクレヨンしんちゃんの組長園長先生の系譜を感じる。

  • 幼女の親が敵に殺されるのが古臭い

ヒーロー番組のメインターゲットの幼児にとって一番困ることは親が死ぬことなので、ヒーロー番組にはよくそういうエピソードがある。フレッシュプリキュアとか。
ガッチャマンクラウズでも、親が死にそうになって、でもその意味があんまり解らないからルイルイに幼女が「お父さんのお墓を作って」って純真に言ってその純真さにルイルイが傷つくっていう展開、自分の戦いのせいで一般人を傷つけてしまうことに心を痛めるキカイダーサイボーグ009ザンボット3みたいな伝統と格式を感じる。

  • 幼女の親が敵になるのが古臭い

終盤にお墓を作ってと言った幼女の他にも幼女がいて、髪型が似てるし同じ幼稚園だけど梅田さんの娘さんは別の幼女です。
ヒーロー番組のメインターゲットの幼児にとってショッキングなことは親が敵になることです。
お父さんは敵にだまされているんだ!と言うのはヒーロー番組ではよくあることなので、伝統と格式を感じる。
あと、ガッチャマンが幼稚園児と仲良くなって、そこにベルク・カッツェに騙された梅田さんの娘さんが通っているとか、完全にフラグです。たぶん、幼稚園は襲撃されます。幼稚園が襲撃されるのは超光戦士シャンゼリオン特捜エクシードラフトなどの系譜を感じる。

  • バスが事故に遭うのが古臭い

5話だけど、幼稚園児の子供たちに会うためヒーローたちがバスに乗ったら事故に巻き込まれて怪人と鉢合わせしてしまうなど、伝統と格式を感じる。

  • ヒーローの顔がばれてマスコミから逃げるのが古臭い

6話だけど、ヒーローの顔がばれてマスコミから逃げるためにご町内で小さな冒険をするエピソードもヒーロー番組とか魔法少女アニメにつきものなので、伝統と格式を感じる。
おジャ魔女どれみの最終回などの系譜を感じる。

  • 変身アイテムが古臭い

ガジェットが古臭いというのはSNSがどうこうと言う以前に、ノートで変身って。文房具で変身するとか。身近な道具が変身アイテムになるとか。
化粧道具で変身する魔法少女とかセーラー戦士とか、ビジネスカバンや携帯電話で変身するヒーローとかの伝統と格式を感じる。
子どもでも親しみやすい文房具が変身アイテムとか、学校の中で自動販売機を壊すために戦う身近な冒険とかエルドランシリーズなどの系譜を感じる。

  • 怪獣が善悪を超越しているのが古臭い

3話だけど、MESSには悪意なんかなかった!単に動いてるだけで人間を結晶の中に取り込んでしまっただけ!
っていうのは『帰ってきたウルトラマン』の第35話「残酷!光怪獣プリズ魔」そのまんまなので、伝統と格式を感じる。
敵の宇宙怪獣と話してみたら大して敵意はなかったというのは、初代ウルトラマンの怪獣墓場のシーボーズなどの系譜を感じる。

  • マスコット動物が古臭い

パイマンのことだが。白と黒のパンダちゃんってのはガッチャマンの替え歌として伝統と格式を感じる。
特に、パイマンが同じデザインの黒いパンツの皮を大量に着替えとして持っているのはおばけのQ太郎の着替えの系譜を感じる。

ニヒル気取りで、バードミサイルやバーニングハンマーwwwバーニングホールドwwwを撃ちたがって、すぐ死にそうになるくせに特に説明もなく生きてる丈さんはジョージ朝倉がいろんな無理やりな理由で不死身の死ぬ死ぬ詐欺を働くので、もう、これはガッチャマンシリーズのジョーの伝統芸で様式美であり、外せないポイントなのだ。

捻ってるようでいて意外とヒーローモノとして真っ直ぐについてくる感じがしててもう素晴らしいですね。わざわざテレビ番組での「ガッチャマン現る」のテロップのガッチャマンが旧作のそれ使ってたり。

まず「子供を守るヒーロー」として基盤を確保に来たってのは凄く興味深い所。ここらへん実に「古臭いヒーローモノ」だと思うんですよね。しかしその古臭さが見てて心地よい。

中村監督は終盤で盛り上げるタイプだと思うので、その辺の信頼感込みで終盤の展開が楽しみにしてます。というか後になればなるほど楽しくなってくるタイプのアニメだなぁ、ガッチャマンクラウズ
http://homusora.hateblo.jp/entry/2013/08/31/161945#
ガッチャマンクラウズ』は今年度最大の古臭いヒーロー作品。見る価値あるよ。

同意します。


SFとして新しいものを見たい!
という意見も分かるし、それもワクワクポイントだけど、どこかで見たような古臭いエピソードを、ちょっとアレンジするのを楽しむのはジャズのアレンジプレイを聞くような感じ。
「知ってる展開だからつまらない」って言うじゃなくって、
「知っているからこそニヤリとできる」っていうマニアな楽しみ方もできるし、それは完全新作ではなく、40年の伝統を持つ作品のリメイクだからこそです。
だから、タイガーアンドバニークラウズではいけなくて、やっぱりガッチャマンクラウズでなければいけないのです。
まあ、タイガーアンドバニーもバットマンシリーズやアベンジャーズなどアメコミの伝統と格式の変奏曲だし、バットマンやスーパーマンパラレルワールドが多すぎなんですけどね!


また、古臭くてどこかで見たエピソードやヒーロー番組のテンプレをちりばめながらも、2013年の新作SFアニメという風にも見えるバランス感覚がいいね。おしゃれでポップなデザインとか、アメコミ絵柄の旧作からガラッと変わったCAWAIIルックスとか。
古臭い要素と同時に、インターネットや政治や企業事故や災害などの時事問題も盛り込んで、今風の社会風刺にもなってる。
でも、初代ガッチャマン自体が環境問題や戦争武器商人を風刺したりしているので、それもまた伝統と格式を感じる。
JJロビンソンの声も初代ガッチャマン森功至さんだし。
かつてのヒーローが司令官になってるの、宮内洋さんの系譜を感じる。