玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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重戦機エルガイム49〜51話真のポセイダルとは?

第49話 レディ・キラー 脚本:富田祐弘 ストーリーボード、演出:今川泰宏 作画監督:金山明博
第50話 エキサイト・アム 脚本:大野木寛 ストーリーボード、演出:井内秀治 作画監督:坂本三郎
第51話 マイ・ラブ 脚本:渡辺麻美、河原よしえ ストーリーボード:横山広行 演出:川手浩次 作画監督:山田きさらか


まあ、ポセイダルの正体はスパロボで知っているんだけども…。
あと、今までなんとなく言いそびれていたけど、新オープニングで「指でそっと触れた人は」のところ、新世紀エヴァンゲリオンの「そっと触れるもの」の所にすごく似てますね。庵野秀明監督のパロディズムですね。

  • 第49話 レディ・キラー

宇宙にホロスコープでのオルドナ・ポセイダルとギワザ・ロワウの演説合戦。
ポセイダルは「指揮官の首を差し出せば反乱軍は許す」とダバたち反乱軍に向けて演説して、ギワザは「独裁者ポセイダルこそが真の悪で世界を腐敗させ、反乱軍を産んだ源だ」と正規軍の反乱艦隊に檄を飛ばす。
内戦と内輪揉めが酷く、結局ペンタゴナワールドの一般大衆の意見とか世界の流れが分からないで、なんとなーくみんなが自己正当化しまくっているので、何が正義なのかわからないですね。
で、ダバたち反乱軍のスターダスト作戦の隕石落とし爆撃に紛れて、ギワザに付いたヘッケラーの艦隊とマクトミンのアトールがポセイダルの首都に進撃し、フル・フラットがオルドナ・ポセイダルを暗殺するために潜入し、またフル・フラットに微妙な親近感を持つアムもポセイダルの元にエルガイムで潜入する。
関係性が滅茶苦茶入り組んでいるんだが、結局、フル・フラットがいちばん最初にポセイダルの部屋に侵入してライトセイバーでポセイダルを暗殺しようとする。ポセイダルをミアンと呼ぶフル・フラットによってアマンダラ・カマンダラとポセイダルの正体が明かされ、ミアンの体を持つポセイダルもミアンだった若い頃を思い出してしまう。そこにダバとアムも乱入し、若い二人を見てミアンは若いころの自分とポセイダルを連想する。フル・フラットもダバとアムとレッシィの関係に昔の自分たちを見ているようだ。
で、結局ミアンのポセイダルは逃走するが、今度はアマンダラ・カマンダラの顔をしたポセイダルが乱入してくる。どうも、ポセイダルのバイオリレーションによるミアン・クゥ・ハウ・アッシャーへのポセイダルの人格コントロールが経年劣化しているようで、ポセイダルはファンネリア・アムを新しい自分の影武者としてほしがっているようだ。アムはフル・フラットに親近感を持っているけどアマンダラ・カマンダラに惚れているわけではないと思うので、ちょっと無理があるような気がするんだが…。ミアンのポセイダルのバイオセンサーに使われているクワサン・オリビーをそのまま新しい影武者にするのは良くなかったんだろうか。クワサンの洗脳は情緒不安定っぽいしな。でも、ミアンのポセイダルも不安定っぽいんだが…。ミアンのポセイダルはクワサン・オリビーとほぼ一体化しているようだが。
そんな感じの男女関係が明かされると、マフ・マクトミンのアトールVが都合よく乱入して、ダバとアムはそれぞれのヘビーメタルに戻る。で、ギワザ陣営のマクトミンのアトールV&ヘッケラーのバッシュ、いきなり出てきた首都防衛正規軍の十三人衆のハンス・アラハートの黒いカルバリー・テンプル、ダバとアムのエルガイムエルガイムMk-IIが混戦になり、結果的にヘッケラーが死亡する。
アトールV・マクトミンビルドはアトールのボディにオージェとアシュラテンプルの武装バインダーを持つ改造ヘビーメタルで凄そうな新型なんだが、作画があんまりよくないし混戦でアトールVが目立つ絵が少ないため、あんまりスゴイ!って感じが無くて残念。
アトールVも損傷し勝った形のエルガイム陣営だが、やっぱりヘビーメタル2機だけでは心もとないのか、ポセイダルの首都の中枢にそのまま二人で進行することはなく、母艦に帰った。というか、重戦機エルガイムっていうアニメって敵も味方も割と中途半端に撤退するよなあ…。

  • 第50話 エキサイト・アム

ギワザ・ロワウがポセイダルに通信して、ポセイダルが投降して隠居するなら助けてやる、みたいなことを言うんだが結局クワサン・オリビーがポセイダルとバイオリレーションで半分一体化しているということに気づいて交渉は決裂する。クワサンが完全にポセイダルになっているのではなく、ダバの妹としての記憶も持っていて不安定だというのも示される。


ダバたちだが。スターダスト作戦の最中だし、一度は首都に侵攻した割にやっぱり宇宙の拠点のパラータスターに戻って一服している。なんか、一回一回ごとに敵も味方も撤退するので進行している感じが無いんだなー。ダバが最初にアマンダラに手形のカードを叩きつける8話までの序盤はロードムービーって感じで面白かったんだなあ・・・って今になって実感できます。


んで、フル・フラットのピンク色のホエールにギャブレット・ギャブレーが呼ばれるんだが、それはギャブレーに手紙に偽装した爆弾を持たせてギワザ・ロワウに届けさせて自爆させようという姑息な作戦だった。しかし、ギャブレーは運よくそれが爆弾だということに気づき、フル・フラットと敵対する。ギャブレーに好意を寄せていたスレンダー・スカラの女性士官のパメラは銃撃戦で殺害される。で、フル・フラットのホエールはギャブレーのスレンダー・スカラと交戦になって撃沈される。
同時に、フル・フラットに微妙な親近感を持っているアムもホエールに潜入してフル・フラットがギャブレーを殺そうとするのを見るし、それを追ってレッシィも来るし、ギャブレーはアムとレッシィを救助するような形になる。滅茶苦茶人間関係が入り組んでるな…。
ていうか、みんな裏切りまくりですよ。ギャブレーの部隊は正規軍の遊撃隊ということだが、ギワザに付くでもなく、ふわふわしている。


で、ギャブレーのアトールとフル・フラットのガイラムが交戦している所にダバ・マイロードがマークツーで来る。で、ギャブレーがガイラムにダメージを与えた所へマークツーがバスターランチャーを撃つが、アムの妨害でガイラムを撃墜は出来なかった。
ダバはあんまり存在感が無いし、反乱軍が何もしなくてもポセイダル軍の内紛だけでも勢力が三つ巴くらいになっているのだが・・・。まあ、主人公ということで毎回バトルには介入している。(新機動戦記ガンダムWは主人公のヒイロ・ユイが登場しない回もあったので、それに比べるとマシなんだろうか…?)
脇役と主人公の差が激しいので、群像劇と言うほどでもないんだけど。まあ、ぶっちゃけると三国志をやりたかったんだろうね。でも、三国志が平面の中国の地図の上で陣取り合戦をする話に対して、重戦機エルガイムは宇宙空間の5つの惑星を舞台にしているので、陣取り合戦として敵味方の優勢劣勢とか進行度合いが分かりにくい。ダバ・マイロードは劉備のポジションなんだけど、ダバが拠点としてはっきりと手に入れたのはトライデトアル星の反乱軍拠点と衛星パラータスターくらいだし、三国志のように次々と城を手に入れていく、って言う感じが無いのでわかりにくい。臣下や民を取り込んでいくって言う立身出世の感覚も薄いしなあ。辛うじて、セムージュの反乱軍を味方につけたって言う程度で。ギワザは奸雄なんだろうけどねー。
民衆の描写を省いて将軍同士の人間関係を描いているか、と言ってポセイダルの直臣の十三人衆もそんなに武将としてキャラが立っているわけでもないので。うーむ。難しいな。国の取り合いはむしろオーラバトラー戦記の方がはっきりしているのかもしれない。


大人ぶっているフル・フラットをダバは罵って、アムに「大人に憧れ過ぎちゃいけないんだ」とか言うのだが。やっぱり若者のパワーみたいなのに期待したいし若手を育成したいって言う当時の富野監督のスタッフワークが作品の思想にも影響してるんだろうか。うーん。それが重戦機エルガイムで成功したのかどうかは微妙だが、一応永野護氏は天才だし今川泰宏監督は味っ子GガンダムとかGロボで開花したところがある。
でも、富野はZガンダムで屈折して、ZZは「子どもはみんなニュータイプ!」と言いながらプルを殺し、逆シャアであこぎなことをやってF91でエゴを強化して、Vガンダムで子ども兵士を描いて発狂した。子供や若者に期待しようっていう所も、ちょっと微妙な所があるよね。
今の富野監督は大人って言うか、もう老人なんだけど。Gのレコンギスタはどうなるんだろうか。

  • 第51話 マイ・ラブ

やっと、やっとダバ・マイロードがギャブレット・ギャブレーの助けを得て、ギワザ・ロワウの手からクワサン・オリビーを奪還したぞ!!!長かった!51話!!!
ギャブレーはクワサン・オリビーに一目惚れしているが、騎士道を重んじてダバにクワサン・オリビーを託しながら「借りは返した!次は五分五分だ!」と言うんで、滅茶苦茶カッコいいんだが。主人公より・・・。
ギワザともポセイダルとも敵対して女のために孤独な騎士になるギャブレーはめっちゃカッコいいな。速水奨だし。
クワサン・オリビーとミアンのポセイダルとのバイオリレーションのつながりも破綻し始めているようだ。
マンダラ・カマンダラも慌てる。フル・フラットは昔の真のポセイダルとのツーショット写真を破り捨てる。
正規軍のポセイダル派のリョクレイたちはポセイダルの命令でギワザ派を討つためにダバたち反乱軍と一時的に共闘するようだ。
そして、アムがやっとリィリィ・ハッシーのグルーンをエルガイムで撃墜した!リィリィもかなりしつこく生き残っていた敵の中ボスだが。やっと死んでくれた。
ラストに向けて、やっと話が動き出した感じがある。
次のダバ・マイロードの降下で物語は終局に向かうような予感がある。
かなりだらだらと引き延ばされた感じのあるこのアニメだが、やっとラストに向かった感じだ。ルージュを塗った時にレッシィはダバから少し心が離れたようだが、ダバのためにリィリィを殺害したアムはどうなる?ダバ・マイロードは義理の妹で婚約者のクワサン・オリビーに一心だが。さて。


ダバ・マイロードがポセイダルとオリビーを繋ぐバイオセンサーとバイオリレーションのシステムの中枢がガストガル星のスヴェートにあるんだろうって、なぜか勘づくのは、ちょっと都合よい超速理解って感じ。まあ、ラストシーンへの伏線なんだろうね。オリビーの幻影がバイオセンサーとバイオリレーションのショートで映し出されたから、って言うんだろうけど。

禁断の一線を越えた「妹萌え」の哀しい勇気(黒い報告書)

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