玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。旧玖足手帖から記事・ブクマを引き継ぎました。


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さすらいの太陽第3話に富野絵コンテが登場!

3話盗まれたメロデー 脚本:藤川桂介 絵コンテ演出:斧谷喜幸


GyaO!で見てる。七十年代アニメを気軽にネットで見れる良い時代にアップデートされました。メシウマアアアア!
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昨日は「1968年のアニマル1の富野はやる気が感じられない」ってミソクソに書いたが、1970年にあしたのジョー出崎統と共闘した富野は成長してドサ回り編で出崎統と別れ、さすらいのコンテマンとなり、さすらいの太陽などのコンテを書きまくって千本切りとあだ名された!
そんなわけで、さすらいの太陽でさすらいながら歌う女子高生ヒロインと、アニメ演出業界三十代をさすらっていた富野が重なって見えないかと、君は!

さすらいの太陽 DVD-BOX

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しかし、最近、フジテレビで雑な編集の人気テレビアニメランキング番組が放送されたらしいが、そこでしきりに「1997年に放送されたダウンタウンのアニメデモミー賞が面白かった」と言われた。私も面白かったと思うが、レイプシーンを放送するのに配慮が足りなかったと思うが。
それはそうとして、アニメデモミー賞ではさすらいの太陽が四部門ノミネートされたらしいので、あとでょぅっべ等で確認する。


今回のお話は、主人公の貧乏な女子高生峰のぞみとライバル心剥き出しの金持ちの女子高生香田美紀が、クラスで音楽コンクールに発表する歌を作詞作曲して競う話。うたプリか。さすが、芸能界アニメというジャンルの嚆矢と言われる作品だ。
それで、エンディングテーマ・挿入歌 - 「心のうた」作詞 - 三条たかし / 作曲・編曲 - いずみたく / 歌 - (峰のぞみ役)藤山ジュンコ(初期)、堀江美都子(中期以後)(ただしGyaO配信版では堀江表記)が生まれる。
この歌は私もアニメを見る前からラジオなどで聞き及んでいた名曲だ。


で、主人公は一生懸命歌を作るが、ライバルはお嬢様だから母親とグルになって自分の音楽の家庭教師に作詞作曲をしろと命じる。
主人公はオデン屋の娘で親父の屋台をいっしょに引きながら、港湾労働者の一家が荷積みをしながら歌う三百六十五歩のマーチを聞き「自分もみんなが自然に働きながら歌える歌を作ろう」と、高度経済成長中期の道徳心らしい美しい歌を作った。


一方、ライバルの作曲家はお嬢様の注文通りの「胸にビビッとくる感じの歌」が作れず、悩み、主人公の親父の屋台で飲んでた。そしたら脇で主人公がギターで作った歌を練習してたので頼み込んで聞かせてもらって、結果盗作。


で、学校の音楽の授業で発表するわけだが、先にライバルのお嬢様が主人公の曲に乙女チックに夢のお城がどうのこうのという歌詞を載せて歌う。
対して主人公は「歌は私の友達だから」と、フォークソングを歌うが、同じ曲をなぜか先に歌われて元気が出ない。
美紀お嬢様は自分で作ってないのに、「のぞみが盗作したのです」と主張。
音楽の先生は「合作したのではないのかね」と。
金持ちで押しの強い美紀はガンとして譲らず、貧乏で純心無垢なのぞみは事態がよくわからず萎縮。
処分は保留となる。
その晩、作曲家に美紀は「あんた、貧乏人同士情けをかけてのぞみに曲を教えたのか」と差別意識丸出しで詰め寄り、作曲家は「まさかお嬢様と同じ学校の子とは知らずに、私の方が教えられたのです」と白状。
美紀と母親は恥をかくのが嫌なので作曲家に札束を渡して「忘れろ」と言う。
なんか、貧乏だが才能溢れる歌を金持ちの歌手と気の弱い作曲家が盗むのは魔法のプリンセス ミンキーモモ(第一期)で見た。よくあるパターンだにゃ。


でも後日、音楽の先生に二人が呼び出されると、のぞみは先に行き、美紀はのぞみが盗作を怒られて恥をかく所を見るために遅れて行く。
しかし、音楽の先生はうたのプリンス様マジLove1000%みたいな人だったから、「曲と歌詞があってるのはのぞみの方だ」と見抜いていたし、作曲家が学校に詫びを入れて先生に渡した札束を美紀に突き返す。先生の目はごまかせなかった!
ここで、美紀が職員室で敗北感を味わってる時に、窓の外の校庭では、美紀より先に先生に真相を聞かされ、自信を取り戻したのぞみが堂々と白いギターで弾き語っていて生徒が集まって聞き惚れている歌声が聞こえてくる!
圧倒的説得力!勧善懲悪!

しかものぞみが先に先生に会ったのに、そのシーンはカットされて、事件解説説明セリフは後から来た美紀に聞かせるという演出的時間トリック!
これが富野演出なんだよなー。うまい!
のぞみが汚い事件の説明を聞くシーンをカットして純心に歌うだけを映すことでのぞみの歌への純粋な思いを表現していて、上手い!
校庭からの歌を職員室に聞かせるっていう空間跳躍効果もある。
また、まだ序盤なのでライバルの美紀がのぞみに負けた顔を見せないように舞台を分割したという長編構成の演出も感じられる。さすがにダウンタウンが評価した富野演出である。


また、富野演出と言えば、セリフの省略と小芝居なんだが、主人公ののぞみに中古の白いギターをクラスの男子が売ってくれるシーンもいい。
彼は古道具屋のセガレなんだが、ギターには二千五百円の値札が付いていた。
次にギターが映った時、値札は裏返しになっており、のぞみが「本当に千五百円でいいの?」と来店したら彼はすぐに値札を外して見せないようにお金を受け取る。
さりげない小芝居でのぞみが愛されガールだと示していますね!富野小芝居いいわー。


あと、なんか一件落着したと思ったらラスト二分でヤクザの集団に屋台の親父が襲撃されリアルに流血してビビった。
しかもそこにファニーという謎のイケメンが通り掛かってヤクザを撃退したのもビビった。なぜいたし。
しかも、ヤクザをけしかけたのは、生まれた時にのぞみと美紀をすり替えた悪い看護婦の野原道子で顔が青いのでビビった。
野原はのぞみたちが高校生になっても「私が高校生の頃はもっと不幸だったからのぞみを不幸にする!」とか十数年も歪んだ怒りを保ち続けていて楳図かずおのマンガのキチガイみたいでビビった。
で、親父はリアル重態。
歌を歌うだけのアイドルアニメではなく、理不尽な不幸が襲い掛かるアニメだ!
ビビるわー
アニメデモミー賞 ダウンタウン 9-1 - YouTube