玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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Gのレコンギスタ第3話「モンテーロの圧力」つかめプライド

脚本:富野由悠季 / 絵コンテ:斧谷稔 / 演出:綿田慎也/ 作画監督:[キャラ] 菱沼義仁、[メカ] 戸部敦夫

バンダイチャンネル
「ガンダム Gのレコンギスタ」 | バンダイチャンネル

と、言うわけでガンダム Gのレコンギスタの第3話「モンテーロの圧力」を要約すると「プライドの話」ということです。
以上解散。
前回が「女に褒められたい」って話だったので、今回は「おだてられて調子に乗っていませんか!」がテーマです。
1話ごとにキーワードが説明されていてとても分かりやすいアニメですね!

カーヒル大尉のグリモアのコックピットを焼いて殺害して実況見分していると、そこにキャピタルガードと調査部のクンパ大佐と兵隊が入り混じって登場。アイーダやG-セルフを調査部が接収することに対して一悶着あるが、クンパ大佐が偉そうなことを言って結局調査部のものとなる。
しかし、クンパ大佐がキャピタルアーミーをでっち上げた黒幕だということはキャピタルアーミーのベッカー大尉にも知られているのだった。


こういう縄張り意識も「プライド」のぶつかり合いって感じですね。
富野監督は学生時代から日本大学学生執行部に所属していたり、組織内政治とかに詳しい人ですから。アニメでもよくこういうモチーフを使います。


で、クンパ大佐に若干プライドを傷つけられたベッカー大尉はデレンセン・サマター大尉からルイン・リーを紹介されるが、「クンタラだってな?」と挑発して苛立ちをぶつけたのか?(同じ階級のデレンセン・サマター大尉がベッカー大尉に敬語を使っているのはアーミーでの先任はベッカー大尉の方だからだろうか)
ルインの彼女のマニィは「そんなに汚らわしいですか?」と反論して、ベッカー大尉は「そう言う口のきき方をするから!」
と、殴る
が、

「避けた上にガードもしている、見どころのある生徒だな」と、ルインに笑いかけて握手をする。こういうマッチョな喧嘩理論はあしたのジョーやハリスの旋風にも演出で参加した富野監督らしい。

前回は「女に褒められたい」がテーマだったが、「女が分からない所で男同士が腕力で力を競い合ってプライドを認め合う」って言う展開も入れる。まあ、マニィも逞しくなる予定だけど。

  • 睡眠時間に見るプライド

前回の夜襲の後に戦闘状況が終了して、アイーダは調査部へ、ラライヤは保護施設へ(学校に行ってたんじゃないのか?)、ベルリとノレドはゼナム長官の執務室兼自宅(?)へ。


ベルリ、寝ません!
アイーダが寝てしまったのは、大切な人が死んで泣き叫んで疲れたからかな。ベルリが寝ないのは初めて人を殺して興奮しているからか、女を支えるプライドからか?
それで、母の執務室に向かってベルリは「ノレドは帰って寝な!」と言うが、ノレドはキャピタルタワーの運行局のゲートをジャンプして越えてそのままベルリについて運行長官の部屋についてくる。ここら辺の警備はガバガバなのか、ベルリが息子だからある程度の女の連れ込みは許されるのか?
で、ベルリは即、母に「母の力であの女海賊を解放できませんか?」と直訴している。母も主催の外交パーティーを襲われて事後処理もあるだろうに、大変だなー。どさくさに紛れてノレドというガールフレンドも母に紹介。母は顔は知らなかったけど、ノレドの名前は知っていたのでベルリがノレドの話をしていたのか、運行局長は自分の息子の学校での交友関係を調べていたのか?
「ベルリがキャピタルガードに入ったらノベルをプレゼントするつもりなんだけど…」って好きな男の子の母親の前でショボーンってノベルが言うのに、ベルリは女海賊のことばかり母に言うので、ノレド、切ないっすね。

  • ウィルミット・ゼナムのカバと伏線


執務室に飾ってあるカバの頭の剥製である。なんだろうね、これ。
7月の大阪ガンダム展でGレコの制作資料の断片が公開された時、話題を呼んだのが、このカバ。

おそらく富野監督の描いたものだと思うが(床のパネルが丁寧!)。
「笑うカバ(ウィルの性格設定として必須)」「カバのフィギュアはウィルの趣味。ベルリは嫌いなのだけど」
と、指定してある。
南米の動物描写が多い3話ですが。


カバってアフリカ大陸(Gのレコンギスタの劇中ではイザネル大陸)、に生息する生き物で南米のエルライド大陸にはいないよな。
フィギュアとして、河馬の置物がウィルの性格設定だと考えると、「河馬のメスは子供をかばう」「河馬のオスは群れを乗っ取ると子殺しをする」「河馬は非常に縄張り意識が強い」ということがキーワードになると思う。
「キャピタルテリトリィ」は文字通り縄張りなので、その運行長官であるウィルミット・ゼナム氏は縄張り意識を守る女ボスと言った所か?(声も攻殻機動隊田中敦子少佐だし)
あるいは、河馬が本物の剥製だと考えると「イザネル大陸の外交官からの贈り物」という説が濃厚になる。と、すると「貰い物を捨てられないでオフィスに飾っちゃうおかん」とか「外交官からのサービスを嬉しがっちゃうおばさん」という解釈になる。
さて、実際は何を考えて富野監督は河馬を指定したのかな?あと、このウィルのカバは実際に比べて牙が短いですね。


で、海賊のモビルスーツを動かしたという報告を受けて、ウィルはベルに
「その手、出血したりしていたのではないかい?とがめるといけない」
と、言うのだが1話でベルリが出血してG-セルフのコックピットを開けてレイハントンコードを確定させたのは3話の1週間前なんですね。しかも、ウィルが心配して見たのはベルリの「左手」で、実際にベルリが1話で怪我をしたのは「右手」なのです。
ベルは「もう痛くもなんとも」と答えるが。
作画のまちがいで無ければウィルは「傷を見なくてもベルリが怪我をしたと思った」→「G-セルフの起動には血液認証が必要と言う設定を知っている」ということになる。
クンパ大佐、ゲル法皇、ウィルミット・ゼナム長官、このキャピタルテリトリィの軍事、宗教、運行を取り仕切る壮年の人々にはまだまだ伏線がありそうです。



と、言う謎を僕たちに考えさせることなく、あいつが登場します。


出たよ・・・。天才…。



ついさっきアメリア本国からカリブ海に潜伏する海賊船メガファウナ(巨大哺乳類の意味)に帰ってきた天才・クリム・ニック君が「キャピタルアーミーはこのタイミングで第二次攻撃があるとは思ってはいない!それが付け目よ!!!」
と、自己戦術論を展開するが天才だから仕方ないなあ…。
カーヒル大尉とジョバンニともう一人のグリモアと飛行機の部隊が2話で交戦したのは前日の20時ごろ(パーティーの途中なので)で、クリム・ニック君の再出撃は日付が変わって夜明け。めちゃくちゃ忙しいな!朝の5時ごろにカリブ海を出発して、赤道に到達したのは午前8時の朝食後くらいのようだ。距離的には日本の東京からフィリピン北部位までと同じくらい。
前夜にカーヒル大尉が攻撃を焦ったのは「クリム・ニックに手柄を取られたくない」というプライドだったんだろうか?
クリム・ニック君は「カーヒル大尉は私が留守の間に出撃したから敗れたのです!」と断言して、天才とおだてられて調子に乗っているので、プライドの塊のような男だ。
天才のメガファウナ艦長との口論から出撃までのセリフのやり取りは独特の音楽と相まってとても愉快で流れるように発進していく。

!!!「ジャベリンありがとうね。」!!!


もう、天才だから何をやってもいいキャラなんだ!と登場一発目から主張しまくり。あー、天才なんですねー。天才なら仕方ないな…。
で、コックピットの中でオシャレ服を脱いでパイスーに着替えながらカーヒル大尉について「アイーダ様恋しさにキャピタルに侵入して戦死した。あの歳でふざけているから!」と天才的総括。
天才がふざけていないかどうかはわからんが、天才だから・・・。

なんだかんだで夜食を摂ってウィルとノレドは執務室で寝ていたが、ベルリは朝食を摂りながらキャピタルタワーを上昇していくクラウンを見て「長い編成だなー」と鉄ヲタのようなことを言う。ベルリ、寝てないのか???
おそらく前夜の襲撃の事後処理に追われてデスクでそのまま仮眠に入ったのであろう母を起こさないように、ベルリはクンパ大佐のところに向かう。母のところに来たのはアイーダを解放させるため、で、母がそれに取り合ってくれなかったので今度はクンパ大佐のところに直訴に行く。思い立ったら寝ないで行動!主人公を寝かさないのが、「ダンバインの1話でショウ・ザマに睡眠をとらせたのが失敗だった」と言うほどの富野監督のスピード主義です。
でも、ベルリが大好きで健気なノレドはベルリが出発すると本能的に目覚めてついてくる。(テーブルに残っている二人分の夜食の跡の位置を見るとウィルより先にノレドが寝たっぽい)


で、「ゆうべ、あの女に胸倉をつかまれた時、あの女の言った事正しいと思ったろ!」(2話ラストでカーヒル大尉が死んだ後のこと)
「あの女を見送った時、好きになったんだろ!」
「だまれえええええ!!!」


唐突の当り前のグラスリップ感。
めっちゃ説明セリフだが、ラブコメ演出でごまかしている。ただ、ベルリがアイーダに惹かれたのはノレドが言ったのよりも早く、1話で髪の毛がすれ違った時なので、ここら辺のノレドとの認識のずれがじわじわと男女関係って感じ。でも、ベルリがアイーダに惹かれているということ自体は図星なので、「黙れえええええ!!!」
ノレドはベルリに向かって言っているけど、ノレドはノレドなりに「あの女が言った事」=「地球に太陽光発電のパネルを張ればいい」「殺さなくてもいい人を殺した」などを考えて「あの女の言うことも一理あるかも…」とか考えているのかもしれない。3話ラストでノレドも海賊軍に合流するけど、ノレドはベルリのオマケって言うだけでなく、彼女なりの考えがあるのかもしれない。ラライヤと出会ったのはベルリよりノレドの方が先だし。さて、どうなるのか?

  • クンパ大佐のプライドのくすぐり方

調査部のクンパ大佐のオフィスにベルリ・ゼナムとノレド・ナグが到着。
その前にクンパ・ルシータ大佐は宇宙海賊のアイーダ・スルガンに身なりを整えさせて朝食を食べさせてから訊問している。アイーダの髪留めも戻して髪の毛もセットさせている。(メイドにやらせたのかは不明だが、ゼナム長官などもメイドや執事に身の回りのことをさせている様子)
囚人の塔では身ぐるみを剥がされて囚人の塔に監禁されていたアイーダさんが数時間寝て起きただけで、この美人ぶりである。


しかし、囚人の塔にアイーダを入れさせたキャピタルアーミーもクンパ大佐が黒幕らしいので、飴と鞭って感じだ。
最初に酷い待遇をしておいて、普通の待遇をしたら急にいい人に見えてくるというトリック。アイーダさんはそれで「大佐は紳士でいらっしゃいますから」とか言う。囚人の塔に入れられていたし、思い人が死ぬ所も見て疲れたので、ちゃんとした朝食のサンドイッチをアイーダさんががっついて食べて頬に食べかすがついてしまうのも仕方がない所。きたないなさすが大佐きたない。
きれいな服とちゃんとした食事は人にプライドを取り戻させて口を軽くさせるのか?大佐は外国の規律違反まで取り締まる諜報機関の調査部のトップなので、人心の動かし方に長けている。
また、呼ばれて尋問を受けに来たベルリ・ゼナム君がクンパ大佐に会い、ノレドが「ベルリは恋してるんです!」って言うのもドアを開けっぱなしにしてアイーダさんに聞かせる。
そして、プライドが高まって調子に乗るアイーダさんは踊りながらベルリの前に現れる。

ノレドの発言までは大佐は計算に入れてないと思うが…。ベルリが早めに来たとは言うが、来るのは呼んだ大佐の想定内。
そういうふうにアイーダさんのプライドの女心をくすぐる壮年男性の若者たちに対する老獪な搦め手を見せつつ、それを視聴者に意識させないように、天才クリム・ニック君のトイレとか進撃シーンや動物シーンを絡めて、視聴者の認識も揺さぶってくる富野。


汚いなさすが富野きたない
クリム・ニック君がプライドの塊のような子なので、アイーダのプライドがオッサンにくすぐられるところの認識にジャミングがかけられる。つかめプライド。


かわいさ
プリティーリズムレインボーライブのスーパーアイドル速水ヒロさんも諦めたGの表現ダンス

ラライヤ・マンディは大佐のオフィスの近くに収容されていたようで、パニック状態になって乱入してくる。
ラライヤはなんか水を飲んだら寝ちゃうんだが。
ベルリ・ゼナムとアイーダ・スルガンが前夜の襲撃事件やカーヒル大尉の事で口論して、そこから政治の話を蒸し返す。
ベルリ「フォトンバッテリーがスコード教によって統制されているのは人類に宇宙世紀のような間違いをさせないためで」
アイーダ「カーヒル大尉はフォトンバッテリーの配給がキャピタルタワーに独裁されているのを止めさせたかったのです云々」
ベルリ「それができなかったから人類は宇宙世紀に全滅しそうになったんでしょ!」
と、好きな人を殺されてキレる女のセリフに合わせて世界観の説明セリフを入れてくる。
それで、「カーヒル大尉は!」とアイーダさんが言うと

大佐は「神にでもなれるような方だったのですかな?」

「そんな、極端な・・・」
大佐がカーヒル大尉について上げて落とす弁法もすごいし、また、二人きりの尋問ではアイーダの口が重かったが若者同士の口論で口が軽く成るだろうという大佐の捕虜に喋らせる技術。
アニメとしてもアイーダとベルリが別室で二人で口論しているように見せて、大佐がカメラの後ろでずっと聞いていたというカメラワークがずるい。
で、大佐は「あなた方二人、それにそのラライヤ・マンディもあのモビルスーツを操縦できた」

とラライヤのことをばらして驚かせてから、アイーダにさらに喋らせようと促す。クンパ大佐の話術がすごい面白い。ラライヤが部屋に来るように仕向けたのも計算なんだろうなあー。スパイの親玉だなー。

  • クリム・ニック到着!

サイレンだ!キャピタルアーミーが迎撃だーって言って、

いち早く状況に対応するデレンセン・サマター大尉&ケルベス・ヨーの教官コンビの有能さと、空襲騒ぎとキャピタルアーミー記念式典で忙しくて寝ぼけている兵士の無能さを対比している。睡眠時間が長いほど無能。ベルリ君はほとんど寝てない。
そして、ミノフスキー粒子散布のどさくさに紛れて三人娘とベルリをG-セルフのコックピットに向かわせるクンパ大佐。

明らかにクンパ大佐は海賊にモビルスーツと捕虜を渡すという異常行動をしているんだが、どさくさにベルリが尻を触ったり、動物シーンやレックスノーの戦闘シーンを入れて、視聴者の視聴インパクトをはぐらかしてクンパ大佐の異常性をごまかしている。


ごまかしてるけど、ちゃんとクンパ大佐が見ているって言うのも見せている。どさくさの演出がうまいなー。叙述トリックに近いかもしれない。「G-セルフとか言う物は奪われつつあります」ってゼナム長官に電話しながら、ベルリたちがどう行動するのか、どうやったら動くのか試している。クンパ大佐がどこまで設定を知っているか気になる所だ。
動物シーンの挿入の仕方は、1話でドラマの句読点になる所で特に意味もなく宇宙ステーションを映したりして気分をリセットさせる手法。シーンや心情やカメラの視点が目まぐるしく動くが、動物シーンなどの捨てカットを挿入することでのりしろにしている。

さりげなーく、「戦争を知らない連中は怖いな・・・」とクリム・ニックが言うことで彼は戦争を知っている実戦経験者だと魔法科高校の劣等生以上にさりげなーく示している。(アメリアとゴンドワンは大西洋を挟んで戦争中)

しかし、クリム・ニック君は見ていて楽しいので、特に説明する必要もなく面白い。天才なんだなー。破嵐万丈みたいなポーズでライフルを撃つし。
「ヒャッハッハッハッハ!私は天才なのだよ!!カトンボめぇ!ジャベリンはぁ!こう使うッ!! 」

自称・天才のプライドが炸裂していて楽しい。



そのプライドを打ち砕く強敵・デレンセン!
「なァーにがジャベリンよォーッ!!」



どさくさに紛れてG-セルフも離陸!
海賊の拠点のカリブ海とか運行長官の部屋とか調査部長官の部屋とか、点在していたカメラが戦場で一個にまとまる感じがとても面白いです。戦場のインパクトでこれまでバラバラだった視点を強引にまとめる演出のスピード感の増し方って上手いなあ。戦争は注目される。

  • 海賊に合流?正気か?

モンテーロに翼を撃たれたケルベス・ヨー教官の飛行メカのエフラグが墜落炎上しそうになると、アイーダはG-セルフを使って消火したり殴って着陸を補助したり救助活動をするんだが、デレンセン・サマター大尉のカットシーとクリム・ニックのモンテーロの交戦の間に入って、モンテーロと合流する。すごくどさくさに紛れて、海賊部隊に戻っちゃうけど、良いのか?
とりあえず、自由落下中のカットシーから飛行できるモンテーロを追いつめたデレンセン大尉の実力はすごいし、G-セルフが間に入ってくれたことで自称天才のなけなしのプライドも保たれた・・・。

↑これは無駄弾の撃ちすぎ。
モンテーロの胸の謎の突起のお立ち台が無ければ、即死だったクリム・ニック君!


プライドのカードの取り合いみたいな所がある。プライドのカードの取り合いは動物としての本能なので、なんとなく納得させられてしまうが、よく考えるとクンパ大佐がメタプレイヤーとして場を仕切っている所もある・・・。
「こういうことをするアメリアには、フォトンバッテリーの配給を制限すると言った罰も」と言うゼナム長官の考え方もプライドと言うカードや縄張り意識を外交カードにする政治家って感じがする。
で、それを見て見ぬふりしながら最後に「あなたの息子さんも海賊と一緒に行きましたよ」とシレーっと報告する大佐が本当に策士。きたねえ!!!
ちなみに、クンパ大佐がG-セルフをアイーダに動かさせるところを見てたり放置した所は、秘書官や調査部の士官や整備兵に目撃されたと思うが、そういう身分の低いものの意見は圧殺できるって言うのが富野アニメにおける権力者の身分意識なんだろうね。
(ゼナム長官も息子と会話しながら置物のように控えている執事をほとんど意に介さなかった)
そういう身分ごとのプライド、高貴さみたいなものと愚民どもの対比も富野監督が描こうとしてるテーマの一つだ。F91のコスモ貴族主義とか。


そんな風につかむプライド合戦みたいなのが3話のキーワードだったと、僕は考えるのだが。

アイーダ姫様とG−セルフを救出するという戦果を挙げたクリム・ニック君はデレンセン大尉には微妙に負けたかもしれないが目的は達した。しかし、自分以外の少女や少年がG-セルフを操縦できるというのはモビルスーツ大好き男としてのプライドに関わる。
と、思ったら、ベルリのプライドをぶち壊しにする脱糞!!!

ベルリはアイーダ恋しさからほとんど寝ないでいたので、お腹が緩くなっていた。徹夜明けは胃腸に疲労が来るよね…。
そして、女の子3人に囲まれながら脱糞。もちろん消臭マントはしているけど臭いのでコックピットも閉めない。
普通の高校生ならこれでプライドはズタズタになる所だが…。さて…。ていうか、最近のロボットアニメってシドニアの騎士とかクロスアンジュとかスカトロネタが多すぎないか???


そして、こんなにプライドがウンコでズタズタになったベルリが素直に海賊部隊に合流できるのか?
偉そうなクリム・ニック中尉さんの命令を素直に効けるのか?教官と敵対できるのか?
明らかにわざとG-セルフとアイーダを解放したクンパ大佐の思惑とは?イデオンのように発信機を付けてトレースしているのだろうか?
そんななぞが膨らむが、トイレの音姫の挿入歌に乗せて、どさくさに終わって4話に続く。
女の子の前でウンコと言う底辺を味わったベルリ君にはぜひプライドをつかんでほしい。


  • そのほか気になった点

南米のジャングルの動物たちはそのまま宇宙世紀から野生化していたのか、遺伝子バンクから再生されたものなのか?
モンテーロカリブ海から通過したベネズエラとかコロンビアでは羊の放牧の大規模農業をする自然環境があるのか。
G−セルフのコックピットは全周囲モニターになっているけど、内部のコアファイターの構造で段差があるので、モニターにもずれが生じている。それも、パイロットから見えない所もモニターになっていて、芸が細かいのか雑なのかどういう設計思想なのか、謎。
クリム・ニックはアイーダを利用したがっている青年らしいが、具体的にはどう利用するつもりなのか?パイロットとしてなのか政治的なものか?

  • トイレの歌 ハイフン・スタッカート好評配信中!

公式の配布による歌詞
https://twitter.com/gundam_reco/status/520537621877899264
トイレの音姫なのに、富野アニメらしく妙に哲学的…。

しかも、放送では2フレーズくらいしか使われてないのに、歌は結構長く、しかも転調とか歌の被せ方などが非常にテクニカルで面白くて、ウンコの歌で済ませるにはもったいないという謎の歌になっている…。

ハイフン・スタッカート(アニメ「ガンダムGのレコンギスタ」第3話挿入歌)

ハイフン・スタッカート(アニメ「ガンダムGのレコンギスタ」第3話挿入歌)

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異常に売れている。
なんだろうね、このアニメ。




つづく!



そして、やっと感想が本放送に追いついたので、ビルドファイターズトライが見れる…。プリキュアの映画はどうするかな…。

  • 放送局

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