玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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伝説巨神イデオン89

はっきりいって、私はブログを書きすぎです。
ネタがないと言う人が羨ましい。ちょっとアニメを見ただけで頭の中をグルグルと思念が渦巻くのでネットに廃棄しなければ精神が。
と、いうわけで今回も短く3パートだけ。


000008:対決・大砂塵
800626:山浦弘靖 :石崎すすむ :石崎すすむ :谷口守泰

000009:燃える亜空間
800703:古賀あらた :斧谷 稔 :関田 修 :鈴木英二


1.絵コンテについて
9話の絵コンテは凄かったですね!小芝居が。
恐竜が爆撃で死んだり、ワープで消えていくソロシップを遠景にして瀕死の恐竜の親子をナメてみたり、ソロシップの機銃座の前の装甲の立て付けが悪くて砲手が足で蹴って開いたり、亜空間ドライブで船が揺れているのでカララがベスの手に縋っていると思ったら、それを一瞬だけ不愉快そうにシェリルが横目で見やる視線の芝居があったり。
そーいう事をやるのは富野(斧谷稔)しかいないな!とおもったらやっぱりトミーノの仕業だった。

元々映画系志望だっただけにリミテッド・アニメとは指向が違っていたと言われ、安彦良和によれば「画を描く手間を考えない『真面目にやっているのか?』というコンテ」、湖川友謙は「動かす意欲を刺激する良いコンテ」と、良くも悪くも平均点でないコンテを描いていたようだ(現在でも癖の強さは変わっていない)。安彦の回想では、画面の奥の方で関係のないキャラクターの芝居が入っているなど、処理に困るシーンがあると現場で適当にカットしていたそうである。それでも特に文句を言ってこないため「軽い演出家」との印象を持っていたが、ガンダム製作時に膨大な設定を持ち込むのをみて考えを改めたという。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AF%8C%E9%87%8E%E7%94%B1%E6%82%A0%E5%AD%A3

たしかに、安彦良和先生や竹宮恵子先生の授業を受けに入った時、安彦神は「富野由悠季の絵コンテはどんな小さな芝居でもちゃんと意味がある」って仰ってました。竹宮先生も誉めてた。
なんというか、ロボットSFのストーリーラインとは関係の無い所で画面、というかふいんき、というか感情の豊かさを盛り込もうとしているんだろうな。
しかし、それってどういう視聴者層をターゲットにしているんだろうか?
最近の映画のメガヒットというのは、企画段階で視聴者層を明確に絞るということで成功するものだと思う。昔の映画のように国民全員に向けているのではない。
視聴者を絞るといっても1集団が数百万人規模なのだから、その集団を確実に狙えればヒットするのであるな。
役者のファンとか家族向けとかテレビのファンとか。
単館系というものでも、ドキュメンタリーが好き、社会派君、サブカル好き、ギャルゲー原作好き、というふうにターゲットを絞ってるんだろうなあ。
で、イデオンである。
ロボットアニメで、子供向けで、俗悪なアニメなの!
それなのに、なんでこうも地味で手間がかかる割に気付かれにくい小芝居を入れて芝居を豊かにしようとするの!
アニメではなく、映画を作りたいからなのか。
しかし、映画ファンはロボットアニメなど見ない。
結局は富野の独り善がりなのだろうか?
終わりの無いディフェンスだったのだろうか?
しかし、である。
そーいう作品を富野や出崎やらパヤオ他多数の先人が作っておいてくれたおかげで、その当時の子どもが大人になって見返した時に、決してノスタルジーだけではない感動が得られると言う訳です。
んで、アニメは現在では子どもだけのものではなく、普通の映画や舞台芸術を含めた総合芸術として評価されるものになっていて、それは豊かなことだと思う。
そんで、ファンダムの先人の人のそーいうふいんきつくりのおかげでボクのような若輩者も富野ファンになれたんだよなー。
あと、富野由悠季と同病相憐れむ憧れみたいなもの。
とはいっても、トミノは「いつまでもアニメなんか見てるんじゃない!」といいつづけるのが萌えますが。
と、いうか、「アニメでも大人の観賞に耐えられるんだ」と安心してしまうと、それはそれでマニアの独り善がりになりますし。富野監督にはいつまでも葛藤していて貰いたい。
そう言う感じで、フラッシュアニメやニコニコ動画も30年後にはスタンダードになるかも知れんので油断ができん。いや、最近はもっとサイクルが早い。
脳内恋愛をスタンダードにしたい!


あと、ギジェの宇宙戦艦がソロシップに特攻をかけたのを、イデオンが体当たりで押し返すのは、作画としてはへっぽこでCGもなんもないんだが。
なんだか言い知れない迫力がありますね!
日本経済新聞を読むと、「液晶テレビやDVDの開発競争について、一度綺麗な映像を見てしまうと後戻りができない消費者のニーズに対応するように次々とイノベーションをしなければいけない」的な事が書いてあったんですけど。
まあ、僕が貧乏臭くってちっこいモニターしかないって事もあるんで負け惜しみですけど。
どんなに綺麗な映像を物体として提示されても、最終的に認知するのは心の問題ですから、心を鍛えた方がコストパフォーマンスがよい!
消費主義は血を吐きながら続ける、悲しい箱根駅伝ですよ!
心の目で脳内補完しながら富野アニメを見ると、どんなに古くても素晴らしすぎる。
まあ、でも、テレビ版の銀河鉄道999はいくらなんでも・・・的なのがあったので、そこら辺は個人個人の好みで。


2.ジョーダン・ベスが格好よすぎる。ほれる
あれぇ?ベスってこんなにカッコよかったっけ?
ベスも結構、テンぱったり、工事現場に戦車で乗り付けて権威を振りかざしたり、いきなり女子をナンパしたり、怒ったり、決してちゃんとした完璧な人ではなさそうな感じではありましたが。
今回のベスは格好よすぎる。
何が格好いいのかと言うと、大人の男をやっているところだ。
メカの修理をしたりなんかして、皆が手一杯になってテンパっている時に、子どもが森で迷って、ロッタが子どもを捜してと叫んでシェリルさんが子どもなんか捨て置けと切れてカーシャもなんか「私たちはちゃんと仕事をしてるんだから子守りぐらいしとけよ」的に切れて、ロッタも「私だってやることはやってるわよ!炊事洗濯子守り、これ以上何をしろって言うのよ!」と、キャリアウーマンと専業主婦の争いというか、まー、仲間同士の争いが勃発した時に、
ベスが「メカの慣らし運転のついでに子どもを捜しに行ってくるならいいだろう?」
と、まとめるのは素晴らしく大人の男だな。
カーシャがギャーギャー言ってる時に言い返さないでだまって無線を切るとか。
自分は切れないで切れている人を納得させるようなふるまいは偉い。
あと、ギジェに決闘で勝つ。
コスモの子どもの猪突猛進との対比で、ベスが矢鱈と格好いい。
リーダーとしてしっかりしてきたなあ。


3.重機動メカの異形
ドグ・マックとギラン・ドゥがでたよ。
宇宙戦争のトライポッドだな!
すげー。富野デザインが多いらしいが、サブマリンのも多いらしい。
三脚って言うのは歩行の時は安定するのか?よくわからんが。
6脚の方が・・・。
で、古臭いSFデザインのような気もするが、機能を極限まで純化させたデザインだとも思える。評価が定まらないなあ。
しかし、イデオンが出現する前から、こんなに巨大なメカを使って、どんな戦争をしてたんだか、バッフクランは。
イデオンに殴られた足にヒビが入って、着地した時に折れる、というのはよい段取りだ。
あと、イデオンはミサイル積みすぎ。他のロボットはこんな弾幕張れない。
イデオンスーパーロボットとリアルロボット(というか駆逐艦)のサイボーグだな。