玖足手帖-アニメブログ-

富野由悠季監督、出崎統監督、ガンダム作品を中心に、アニメ感想を書くブログです。

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伝説巨神イデオン33 ワフト空域の賭け

脚本富田祐弘 絵コンテ・演出石崎すすむ 作画監督 谷口守泰
あらすじ
http://www.sepia.dti.ne.jp/stillness/ideon/story/television33.html

制作進行 井荻進
怪しいペンネームだ・・・。連名ですね。進行やばかったのかなあ?
あと、網野哲郎氏も制作進行やってた。サンライズスゲー!


「ドラマで泣いて、人生充実するのか、おまえ。」
http://d.hatena.ne.jp/asin/4862380840

ドラマで泣いて、人生充実するのか、おまえ。

ドラマで泣いて、人生充実するのか、おまえ。

という本が昨日の朝刊の広告欄に乗ってた。
箴言集らしい。
ごめん、充実する。
イデオンを見ているときの俺は充実しているぞーッ!
なんというか、バラバラの方向を向いていた60兆の細胞が、イデオンを見るとき、富野アニメを見るときだけは一つの意識に統合される感覚が在る!
それは、生物としての正常な機能だ!
アニメを見ているときだけ正常に動く生物って言うのも、どうかと思うが!事実は事実。
イデオンイエーッ!



というわけで、久しぶりに見た直後に感想をかけて興奮をしている俺です。


今回は、ベスが寝込んで指揮系統に穴が空いた時に、敵組織から新入社員のギジェ・ザラルがやってきて、現場の人たちがどう判断するか?というお話。

副長格のハタリは「俺たちはあんたの全てを信用できない」という。
コスモの「そう言うレベルじゃないんだけどな」という突っ込みが面白い。っていうか、ギジェは地球人を数十万人くらい殺してる。うん。そう言うレベルじゃないね。
それでも、人材不足で、ギジェは歴戦のパイロットという事で、イデオンに乗る事に。
その上、パンダ・ロッタという女の子をギジェに対する監視者としてイデオンに同乗させて、裏切ったら即射殺する任務を与える。
女の子にやらせる事じゃないでしょう。人材不足って言ってもさー。おさんどんや食糧生産をやってるロッタは結構忙しいと思うんだが。
まあ、ロッタはカララに銃を向けたり、そう言うドラマの担当なんでしょう!芝居優先で。
が、案の定ピンチになったら気絶したり、ギジェに銃を奪われる。
ダメじゃん。


そこら辺のハラハラ感が娯楽アニメ?
おもしろかったよ。
ギジェが自分でもどちらの陣営につこうかわけわからなくなっているところがよく表現されてた。
例えば、ミサイルの直撃でロッタが床に投げ出されて失神したとき、ギジェは目をつぶって停止している顔がアップになっていた。7秒も。
で、コスモの呼びかけではっと気がつくものの、なんだか落ち着かないようすで5秒もきょろきょろするという、視聴者が不安になるような演出。
爆撃されてるのに。
ギジェテンパリすぎ?
その後、ギジェはドッキングアウトしてBメカのみで敵に近づき、「共にバッフクラン同士で戦うか!」と言った自分の独り言で、「やはり俺はバッフ・クランだ!」といってイデオンのパーツごと投降しようとした。
が、コスモが「挟み撃ちのチャンスだ!」と叫んだら、イデオンのメカ3体で車掛りのミサイル攻勢、そしてCメカの下半身のみのキックで敵を粉砕!
すごい異形の波状攻撃だったが、それ以上に、このギジェの考えの変転振りはすごい。
人間の考えなんて、本当に、その場の雰囲気、脳内物質の偏りでしかないよなあ。


そんで、ギジェは簡易裁判っぽくなるんだが。ギジェは自分の考えが分からんし、弁解はしない。別に死んでもいいと。
で、主人公コスモの提案でコイン投げでギジェは一応信じられる事に。
コスモは主人公だよなあ。すげえ。
どっちでも良い事はダラダラと決めるよりはどうでもいい手段ですっきりさせるのが良いと言うことなのだろうか?ベスも居ないし。
というか、任侠ものっぽい。


で、コスモはギジェと握手をするのだが、バッフ・クラン人のギジェは左手で握手しようとして、右手にやり直す。
細かい異文化交流だなー。

  • 今回の敵

なんだかヒッピーのような縞々の帽子とでかいサングラスをしたメバルル・クオウという、ハンニバル・ゲンの部下の女性士官が敵の小隊長だった。特に美女ではないが、メガネは似合っている。そんな感じ。少女萬画の脇役的な。
戦うときはサングラスは外すようだが。
こういう1話で死ぬ脇役を女にした上に、変な特徴付けをするのは面白いな。
声は、クラウレ・ハモン役の中谷ゆみ
白石冬実さんのガンダムエースコラムでは、ガンダムで共演した女優は今も仲が良く、得に中谷さんとは料理を作ったりすると書いてあるんだが。
イデオンガンダムに引き続いてだからなあ。そこら辺で親睦が深まったりしたという事はあるのかも。逆に、男優はあまり引き継がれてないな。塩沢兼人玄田哲章くらいか。


ハンニバル・ゲン(玄田哲章)のキャラクター付けは、巨漢の軍人。で、常にビーフジャーキーか魚肉ソーセージかビスケットのような物をビニールを破って食ってる。
変な奴だ。憶えやすい。
んで、食いながら、メバルルの「総司令の命令を待っていたらソロシップに逃げられます」「宇宙生物の巣に誘い込んで叩きます」という提案を「俺は許可しないが、面白いな」という。食えない上司だ。
メバルルも出世を焦ってるなあ。で、最後は売国奴に騙されてぶっ殺される。カワイソスギ。


しかし、ソロシップが逃げるというなら、それで良いじゃないか。
生体発信機を取り除いたのに、張り付いていてしつこいよなあ。
イデが戦力になる、という事はオーメ財団とアジバ派の軍部には知られているようだが、ズオゥ大帝派や一般大衆にはどのように情報が伝わっているんだろうか?
みんながテレビを見ているような、ガンダム00と違って、イデオンは現場しか描写されて無い。
うーん。
全宇宙を巻き込む話なのに。
そこらへんはエヴァンゲリオン的なんだな。
一応、ネルフ本部と違ってソロシップは宇宙のいろんなところを逃げ回って、色んな現場を見てきてはいるが。
まー、落ち着いた一般人の目線っていうのは1話の段階で破壊されていて、後はもう突っ走るだけなんだろうか。
いや、ソロシップにも地球連合軍にもベスの両親にも、バッフクラン内の諸派閥にも、それぞれの立場と価値観と現場があるから、一般的に偏りの無い視聴者の代弁者、というキャラクターはありえないか。むしろ、そういう個別の現場を描く事で世界を描写しようとしてる?
うーん。それで充分か?大衆がいない。
まー、機動戦士ガンダム00だけじゃなく、竹田菁滋プロデューサー関係アニメで報道がクローズアップされる事の方が珍しいか?
いや、機動戦士Zガンダムは結構報道や世論にアピールする展開が在りましたが。
劇場版ではそういう描写は削られて、ティターンズはいつのまにか地上の拠点が削られて宇宙に上がってきたって言う風になってたか。まー、いろいろ壊しすぎた。



最後に、敵の新型重機動メカ。
ギド・マック。
スーパーロボット大戦ではあまり苦戦しなかったのだが。
いや、電脳将棋では味わえないリアルタイムバトルだな!
ミサイルを大量に流し込みすぎる。
しかも、イデオンに対して一番有効なクローがデカくて4個もついている。
そして、イデオンよりも32mも大きく、イデオンを牽引するパワー!
すごいぜ。
しかも、乗っているのが女性士官だからか?
女性型土偶のような異様なフォルム。
イメージ検索で見て欲しい。
これが縦向けになって襲ってくるんだからなー。
しかも合体するという。
エロ過ぎる。富野デザイン過ぎる。
正中線からミサイルとか、明らかにオマンコだろ!富野のデザインだなー。
それでいて、宇宙戦闘機械としては機能美も感じられる。うーん。なかなか。


それに対して、バラバラになってメールシュトローム作戦をするイデオンチームはやっぱりすごかった。