脚本：岡田麿里 絵コンテ：あおきえい 演出：林 宏樹 作画監督：サトウミチオ、松本昌子
良かった点
少年少女が今週も順調にかわいかったです。中学1年生はかわいいので、性差が薄いというか、男女逆転のロミオとジュリエットをしても、あんまり男装や女装の変な感じがなくて、かわいかったです。
特にロミオ千葉さおりさんがジュリエット有賀誠を激励する眼光や言葉がよかった。文化祭編は千葉編だなー。
マコちんのジュリエットも丸顔にふわっとしたかつらでかわいかったです。眼鏡のジュリエットとは新解釈だな。
更科ちーちゃんさんは相変わらず軽快で面白い。
お化け屋敷で騒ぐ中学生の元気っぽさが良かったなあ。
あと、しーちゃん藤原啓治と付き合ってる性転換者ユキさん本田貴子がまさかの男装スーツがカッコよくてすごかった。ていうか髪型まで・・・。
スーツが普通に似合ってる。内部構造が謎だ。普段は女の骨格に見えていたが・・・。
本田貴子の変身がすごすぎて、中学生の男女逆転劇の女装男装がかすんだ気がする。
そうでもなかった点
せっかくのロミオとジュリエットなのに、俺の大好きな、世界全体を憎んで死んで呪ってロミオとジュリエットの運命に暗い影を落とすマキューシオという万能の道化が出てこなかったのが悲しい。
放浪息子とはあまり関係がない話で、単にマキューシオが好きなだけなんだが。
マキューシオはいつもへらへらしてる陽気なロミオの友人だけど最後に全世界を呪いながら死ぬのが超かっこいい。
レオナルド・ディカプリオのロミオ+ジュリエットのマキューシオが超カッコよかったよねー。ハロルド・ペリノー・Jrという人ですが、黒人で当時28歳の男らしい体格なのに、マキューシオはあの映画で女装して舞踏会に出てるし。
 【送料無料】ロミオ&ジュリエット |
シェイクスピア劇ではよく登場する道化の位置にマキューシオがいるんだけど、道化や女装者や魔女って言うのは古典文学において「社会から逸脱したもの」「権威はないが知恵をもつ」「物語を駆動する運命の体現者」「愚か者の振りをした預言者」などというイコンを持ってるのよね。というかマキューシオが好きです。
放浪息子でそれをやったらすごかったのになー。って言うか、千葉さんのダークな脚本がほとばしったら、マキューシオにもっとフォーカスするかと。そこら辺はアニメではあっさり劇をはしょってた。
マキューシオとティボルトの決闘↓今回の放浪息子では、マコちんがジュリエットとして舞台に立つ最初の方で劇のメッセージ性がドラマツルギー的には終了してて、ロミオ＆ジュリエットの劇自体の本編はあっさりとダイジェストに成ってた。
原作だとマキューシオの役は誰かなあ？
ロミオとジュリエットって、二人以外の脇役が結構いい味を出してるんだよね。
まんが世界昔ばなし 113話 ロミオとジュリエット
監督は出崎統。演出は違う。
あと、出崎統と言えば、劇場版CLANNADの古川渚の劇のシーンですが。主役兼脚本兼自分語り兼、演じる男と女の恋のフラグというのは、放浪息子のロミオとジュリエットと共通する物がありましたね。
でも、今回の放浪息子の演劇はあっさりしてて、CLANNADのあのすばらしい渚の芝居の濃厚さには及んでいなかったと思うのが残念。
「ロミオとジュリエットの劇を進めましたよ」という説明以上の物に成ってないのがなー。
あおきえい監督は「アニメは線と面」と言って、演劇的な一方向から見た舞台的レイアウトを得意とするらしいので、余計惜しいと思いました。
劇中劇って言うものが基本的に好きなので。
ニトリンの自分そのものの願望が脚本と言うのは水樹奈々姉に言われなくとも最初からそうなのだから、二鳥修一のナレーションを、源氏物語千年紀 Genjiの紫の上のナレーションのように主観的エゴイスティックな感情のほとばしりッて感じで演出したら、もっとすごい物に成ったと思う。
ナレーションのニトリとロミオの千葉の舞台の枠を超えたエロティックな絡みの文学性の融合の擬似的性行為が見たかった！
というか、俺は出崎統好きすぎると思う。
あとマキューシオ。
いや、千葉さんも好きですけど。
ツインテールやお下げの少女が今回たくさんいてかわいかったです。
女子中学生のスカートっていいよね。プリキュアより丈が長くて良いね。このアニメ。でも、欲を言うと膝を隠すくらい、もうちょっと長い丈のスカートの方が好きです。
清純とか、そういうんじゃなくてですね！ディスコミュニケーションのスカートフェチみたいな！
